20 / 42
4章 友達はいかがでしょうか
20 破天荒なおもてなし
しおりを挟む
ブルスタット王の誕生祭で、太陽神の試練を受けることになった。
太陽神は特に努力を重んじる神様であるため、国王から課せられた試練を突破すると、乗り越えた試練によって褒美を貰えるのだ。
だが失敗すれば、それ相応の罰が下る。
私の場合にはまたもや婚約破棄となり、自国へ送還されるでだろう。
そうなれば私は役目を果たせなかったということで、処刑される可能性が高い。
絶対に失敗できないという緊張を持ちながら、エーデルハウプトシュタット領の呪いを解くために私は馬車で向かっていた。
「全く、無茶をするよ」
一緒の馬車に乗っているシリウスが向かい側の席でため息を吐いた。
「ごめんなさい。シリウス様にご相談もなく勝手にしてしまいました……」
「別に怒っていない。俺もカナリアには伝えていなかったことが多かったからね。でも一番驚いたのは、太陽神の試練なんてカナリアが知っていたことだ」
「一応は勉強しましたので……でも改宗してすぐに試練に挑むのは少し生意気でしたと反省してます」
本来なら何かしらの順序があったはずだ。
しかし国王の病気も悪化しているため、早く治療に取り掛からないと後遺症が残ってしまう恐れがあった。
急ぎすぎたことを反省した。
だがシリウスは、息を噴き出して笑っていた。
「何を言っている。逆に太陽神の試練を受けるほど勇気ある者なんて、数世代ぶりくらいだよ」
「そ、そうなのですか?」
「当たり前だ。試練を達成すれば望む報酬が貰えても、失敗した罰が大きすぎて誰もやりたがらないよ。それを他国出身のカナリアがしたもんだから、会場もどよめいていただろ?」
会場が騒がしくなったのは、てっきり無謀な私に対する怒りの声だと思ってました。
ただもうやってしまったのは仕方がない。
私は出来る限りのことをするだけだ。
「あの……」
私の隣に座っているエマが恐る恐る手を挙げた。
シリウスが「どうしたんだい?」と聞き、エマはずっと溜め込んでいた質問をする。
「カナリア様のお父様、ノートメアシュトラーセ伯爵が無実と伺ったのですが本当なのでしょうか!」
私もずっと聞きたかったことだったが、エーデルハウプトシュタット領の呪いの件で頭がいっぱいになって聞きそびれていた。
「おそらくは……まだ完全な証拠が出たわけではないからね。母上もずっと否定されて離宮で監禁されている」
「そうだったのですね……ですが、確か太陽神は最高神以上に不貞行為に関しては厳しいのではないのですか?」
太陽神は厳しい土地の神であるため、人の業にはかなり厳しい。
結婚しているのに別の者と関係を持てば、不貞を犯した者はどちらも死刑になる。
そして一番驚くべきは、もし無理矢理女性が襲われた場合には、犯罪を犯した者と女性、さらに女性のパートナーも死刑になるのだ。
男性はもちろんだが、女性が処刑になる理由にはこれ以上辱められないように、またパートナーが処刑になる理由は愛する者を守る努力をしなかった罰として、死後の世界で女性のために尽くさせるためであった。
そんなところで、シリウスの母親がまだ生きていることに驚いた。
「本来は母上は処刑されるはずだっただろう。本来は死罪となるが、一つだけ罪人になった者にも権利がある。自分は無実だという主張する権利がね」
「そうしますと、お義母様は否定なさっているのですね」
「ああ。無実を主張した場合には一年間は処刑や不遇な対応をしてはいけない。ただ父上があのように情緒不安定になってしまっている状況では、母上がいつ危険に晒されるか分からない。だから俺が無実を証明するまでは離宮に住んでもらっているんだ」
少しだけホッとした。
私のお父様はもうすでに処刑されてこの世にいないが、シリウスのお母様はまだ生きている。
これ以上の犠牲者が出てほしくない。
「ところでこの件の黒幕はどなただと考えているのですか?」
「候補として上がっているのは帝国のガストン伯爵だ」
この前、国王の誕生祭に来ていた帝国の伯爵だ。
私達一家を疎ましく思っていたはずだから可能性はある。
今すぐにでも父の無実を証明したい。
「だが確実な証拠が出てこない以上はまだ捕まえることができない。今は時を待つんだ」
「はい……」
また怒りが再熱しそうになった時に隣に座るエマが私の手を包んでくれた。
「大丈夫ですよ。すぐに無実だと分かってくれます。旦那様がそのようなことをするとは思えませんでしたもの」
「エマ……そうよね、お父様がそのようなことをなさるわけがないわ」
エマに勇気付けられていると、シリウスもまた私に微笑みかけた。
「少しでも情報が出ればすぐに共有する……ただし、あまり情報を広めないでほしい。一応、この問題に関しては終わったことになっている。俺が調べていることを知られて、相手も本気で証拠を隠滅させられたらどうしようもないからね」
「分かりました。どうかよろしくお願いいたします」
今の私に出来ることは何もない。
とりあえずこの国での信頼を勝ち取って、これ以上私の家名の名誉を汚さないことが第一だ。
エーデルハウプトシュタットに到着すると、すぐさまエーデルハウプトシュタット子爵の屋敷で招待を受けた。
屋敷の前に馬車を止めると、出迎えてくれたのはエーデルハウプトシュタット夫婦だった。
「シリウス様、カナリア様、本日はよくぞお越しくださいました」
「エーデルハウプトシュタット殿もお招き頂き、ありがとうございます」
シリウスが先に挨拶を返したので、私も挨拶をする。
「カナリア・ノートメアシュトラーセです。奥様とは先日お会いしたばかりでしたが、エーデルハウプトシュタット子爵ともお会いするのを楽しみしていました」
先日の話をすると二人は少し顔色が悪くなった。
おそらくは二人の娘のことを思い浮かべたのだろう。
──この前の元気な子はいないのね。
勢いよく挨拶にやってきた、ヴィヴィアンヌという少女はこの場にはいなかった。
歳も同じと言っていたので、少しだけおしゃべりを期待している。
しばらくはここに滞在するので焦らなくてもいいだろうと考えていると、遠くから騒がしい音が聞こえてきた。
「お、お嬢様! 本日はダメだと──」
「退きなさい!」
馬が加速しながら使用人達の間を駆け抜けていた。
急な騒ぎに私たちは固まってしまう。
「ヴィヴィ! どうやって倉庫から出たんだ!?」
エーデルハウプトシュタット子爵が頭を抱えている。
自分の娘を倉庫に閉じ込めるのは、おそらくは彼女の破天荒さのせいであろうことは予測できる。
しかし彼女の馬はこちらへ走ってきていないだろうか?
「お二人とも離れてください! ここは危ない!」
エーデルハウプトシュタット子爵に促され、みんなと距離を取った。
するとヴィヴィアンヌの馬は私目掛けて方向を変えた。
「カナリア様、掴まって!」
「えっ……ええ!?」
私は戸惑っている間に距離を詰められ、彼女の腕に抱き抱えられて掴まった。
「お父様! カナリア様を案内してきますわ!」
「ヴィヴィ! 待たんかぁあああ!」
父親の声を聞いても全く聞こえていないかのようにどんどん加速する。
後ろで聞こえるシリウスとエマが叫んでいる声も遠ざかっていく。
──えっと、えええ──ッ!?
私は生まれて初めて、馬に荷物のように乗せられたのだった。
太陽神は特に努力を重んじる神様であるため、国王から課せられた試練を突破すると、乗り越えた試練によって褒美を貰えるのだ。
だが失敗すれば、それ相応の罰が下る。
私の場合にはまたもや婚約破棄となり、自国へ送還されるでだろう。
そうなれば私は役目を果たせなかったということで、処刑される可能性が高い。
絶対に失敗できないという緊張を持ちながら、エーデルハウプトシュタット領の呪いを解くために私は馬車で向かっていた。
「全く、無茶をするよ」
一緒の馬車に乗っているシリウスが向かい側の席でため息を吐いた。
「ごめんなさい。シリウス様にご相談もなく勝手にしてしまいました……」
「別に怒っていない。俺もカナリアには伝えていなかったことが多かったからね。でも一番驚いたのは、太陽神の試練なんてカナリアが知っていたことだ」
「一応は勉強しましたので……でも改宗してすぐに試練に挑むのは少し生意気でしたと反省してます」
本来なら何かしらの順序があったはずだ。
しかし国王の病気も悪化しているため、早く治療に取り掛からないと後遺症が残ってしまう恐れがあった。
急ぎすぎたことを反省した。
だがシリウスは、息を噴き出して笑っていた。
「何を言っている。逆に太陽神の試練を受けるほど勇気ある者なんて、数世代ぶりくらいだよ」
「そ、そうなのですか?」
「当たり前だ。試練を達成すれば望む報酬が貰えても、失敗した罰が大きすぎて誰もやりたがらないよ。それを他国出身のカナリアがしたもんだから、会場もどよめいていただろ?」
会場が騒がしくなったのは、てっきり無謀な私に対する怒りの声だと思ってました。
ただもうやってしまったのは仕方がない。
私は出来る限りのことをするだけだ。
「あの……」
私の隣に座っているエマが恐る恐る手を挙げた。
シリウスが「どうしたんだい?」と聞き、エマはずっと溜め込んでいた質問をする。
「カナリア様のお父様、ノートメアシュトラーセ伯爵が無実と伺ったのですが本当なのでしょうか!」
私もずっと聞きたかったことだったが、エーデルハウプトシュタット領の呪いの件で頭がいっぱいになって聞きそびれていた。
「おそらくは……まだ完全な証拠が出たわけではないからね。母上もずっと否定されて離宮で監禁されている」
「そうだったのですね……ですが、確か太陽神は最高神以上に不貞行為に関しては厳しいのではないのですか?」
太陽神は厳しい土地の神であるため、人の業にはかなり厳しい。
結婚しているのに別の者と関係を持てば、不貞を犯した者はどちらも死刑になる。
そして一番驚くべきは、もし無理矢理女性が襲われた場合には、犯罪を犯した者と女性、さらに女性のパートナーも死刑になるのだ。
男性はもちろんだが、女性が処刑になる理由にはこれ以上辱められないように、またパートナーが処刑になる理由は愛する者を守る努力をしなかった罰として、死後の世界で女性のために尽くさせるためであった。
そんなところで、シリウスの母親がまだ生きていることに驚いた。
「本来は母上は処刑されるはずだっただろう。本来は死罪となるが、一つだけ罪人になった者にも権利がある。自分は無実だという主張する権利がね」
「そうしますと、お義母様は否定なさっているのですね」
「ああ。無実を主張した場合には一年間は処刑や不遇な対応をしてはいけない。ただ父上があのように情緒不安定になってしまっている状況では、母上がいつ危険に晒されるか分からない。だから俺が無実を証明するまでは離宮に住んでもらっているんだ」
少しだけホッとした。
私のお父様はもうすでに処刑されてこの世にいないが、シリウスのお母様はまだ生きている。
これ以上の犠牲者が出てほしくない。
「ところでこの件の黒幕はどなただと考えているのですか?」
「候補として上がっているのは帝国のガストン伯爵だ」
この前、国王の誕生祭に来ていた帝国の伯爵だ。
私達一家を疎ましく思っていたはずだから可能性はある。
今すぐにでも父の無実を証明したい。
「だが確実な証拠が出てこない以上はまだ捕まえることができない。今は時を待つんだ」
「はい……」
また怒りが再熱しそうになった時に隣に座るエマが私の手を包んでくれた。
「大丈夫ですよ。すぐに無実だと分かってくれます。旦那様がそのようなことをするとは思えませんでしたもの」
「エマ……そうよね、お父様がそのようなことをなさるわけがないわ」
エマに勇気付けられていると、シリウスもまた私に微笑みかけた。
「少しでも情報が出ればすぐに共有する……ただし、あまり情報を広めないでほしい。一応、この問題に関しては終わったことになっている。俺が調べていることを知られて、相手も本気で証拠を隠滅させられたらどうしようもないからね」
「分かりました。どうかよろしくお願いいたします」
今の私に出来ることは何もない。
とりあえずこの国での信頼を勝ち取って、これ以上私の家名の名誉を汚さないことが第一だ。
エーデルハウプトシュタットに到着すると、すぐさまエーデルハウプトシュタット子爵の屋敷で招待を受けた。
屋敷の前に馬車を止めると、出迎えてくれたのはエーデルハウプトシュタット夫婦だった。
「シリウス様、カナリア様、本日はよくぞお越しくださいました」
「エーデルハウプトシュタット殿もお招き頂き、ありがとうございます」
シリウスが先に挨拶を返したので、私も挨拶をする。
「カナリア・ノートメアシュトラーセです。奥様とは先日お会いしたばかりでしたが、エーデルハウプトシュタット子爵ともお会いするのを楽しみしていました」
先日の話をすると二人は少し顔色が悪くなった。
おそらくは二人の娘のことを思い浮かべたのだろう。
──この前の元気な子はいないのね。
勢いよく挨拶にやってきた、ヴィヴィアンヌという少女はこの場にはいなかった。
歳も同じと言っていたので、少しだけおしゃべりを期待している。
しばらくはここに滞在するので焦らなくてもいいだろうと考えていると、遠くから騒がしい音が聞こえてきた。
「お、お嬢様! 本日はダメだと──」
「退きなさい!」
馬が加速しながら使用人達の間を駆け抜けていた。
急な騒ぎに私たちは固まってしまう。
「ヴィヴィ! どうやって倉庫から出たんだ!?」
エーデルハウプトシュタット子爵が頭を抱えている。
自分の娘を倉庫に閉じ込めるのは、おそらくは彼女の破天荒さのせいであろうことは予測できる。
しかし彼女の馬はこちらへ走ってきていないだろうか?
「お二人とも離れてください! ここは危ない!」
エーデルハウプトシュタット子爵に促され、みんなと距離を取った。
するとヴィヴィアンヌの馬は私目掛けて方向を変えた。
「カナリア様、掴まって!」
「えっ……ええ!?」
私は戸惑っている間に距離を詰められ、彼女の腕に抱き抱えられて掴まった。
「お父様! カナリア様を案内してきますわ!」
「ヴィヴィ! 待たんかぁあああ!」
父親の声を聞いても全く聞こえていないかのようにどんどん加速する。
後ろで聞こえるシリウスとエマが叫んでいる声も遠ざかっていく。
──えっと、えええ──ッ!?
私は生まれて初めて、馬に荷物のように乗せられたのだった。
0
お気に入りに追加
1,370
あなたにおすすめの小説
【完結】すべては、この夏の暑さのせいよ! だから、なにも覚えておりませんの
愚者 (フール)
恋愛
【すべては、この夏の暑さのせいよ!】
私の婚約者と妹がイチャイチャしているのを、今までは完全に無視していた。
そのツケが、いま目の前に…。
「お姉ちゃんだから、目くじらを立てないの」
妹に何故か甘い両親、そんな風に言われ続けて堪えていた。
しかし、今年の夏の暑さは異常であった。
学園で何度か見ていた光景だが、彼女の中に意識を失う位の熱が込み上げてきた。
とうとう、この暑さと共に怒りを爆発させてしまったのだ。
意味わからない発言から始まった、婚約破棄を望む事件。
その行方は、どうなるのか。
そして、意外な結末が彼女に降って湧いてくるのである。
夏の暑さは、人の人生すら変えてしまった物語。
ひと夏の思い出にお読み下さいませ。
出筆途中の作品ですので、遅筆になる可能性があります。
季節をまたいでも、お読み下さると嬉しくて思います。
宜しくお願い致します。
その公女、至極真面目につき〜デラム公女アリスタの婚約破棄ショー〜
ルーシャオ
恋愛
デラム公女アリスタは、婚約者であるクラルスク公爵家嫡男ヴュルストがいつも女性を取っ替え引っ替えして浮気していることにいい加減嫌気が差しました。
なので、真面目な公女としてできる手を打ち、やってやると決めたのです。
トレディエールの晩餐会で、婚約破棄ショーが幕を開けます。
たった一度の浮気ぐらいでガタガタ騒ぐな、と婚約破棄されそうな私は、馬オタクな隣国第二王子の溺愛対象らしいです。
弓はあと
恋愛
「たった一度の浮気ぐらいでガタガタ騒ぐな」婚約者から投げられた言葉。
浮気を許す事ができない心の狭い私とは婚約破棄だという。
婚約破棄を受け入れたいけれど、それを親に伝えたらきっと「この役立たず」と罵られ家を追い出されてしまう。
そんな私に手を差し伸べてくれたのは、皆から馬オタクで残念な美丈夫と噂されている隣国の第二王子だった――
※物語の後半は視点変更が多いです。
※浮気の表現があるので、念のためR15にしています。詳細な描写はありません。
※短めのお話です。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません、ご注意ください。
※設定ゆるめ、ご都合主義です。鉄道やオタクの歴史等は現実と異なっています。
婚約破棄をされて魔導図書館の運営からも外されたのに今さら私が協力すると思っているんですか?絶対に協力なんてしませんよ!
しまうま弁当
恋愛
ユーゲルス公爵家の跡取りベルタスとの婚約していたメルティだったが、婚約者のベルタスから突然の婚約破棄を突き付けられたのだった。しかもベルタスと一緒に現れた同級生のミーシャに正妻の座に加えて魔導司書の座まで奪われてしまう。罵声を浴びせられ罪まで擦り付けられたメルティは婚約破棄を受け入れ公爵家を去る事にしたのでした。メルティがいなくなって大喜びしていたベルタスとミーシャであったが魔導図書館の設立をしなければならなくなり、それに伴いどんどん歯車が狂っていく。ベルタスとミーシャはメルティがいなくなったツケをドンドン支払わなければならなくなるのでした。
【完結】豚公爵様は、実はスパダリ?!~ただ一緒に居ただけの没落令嬢な私が、何故か溺愛されています~
ゆきのこ
恋愛
番外編はR15要素ありとなりますのでお気を付け下さい!
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
それは幼い日の記憶ーーー・・・。
我がハンメルン家が子爵位ながら中央貴族界の一員として、贅の限りを尽くしていた頃のお話。
我が家の向かいに住んでいた、幼なじみの公爵家嫡男のエドマンド・ハイネスは、異性ながら気の合う奴だった。
ただ彼はその見た目から・・・〝豚公爵〟と貴族界では蔑まれていた。
でも私は気にしなかった。
彼の見た目では無く、中身が好きで一緒に居ただけだし・・・何より自分自身が人の事を言えた様な美人でも無かったからだ。
程なくしてーーー
外交を任されていたハイネス公爵一家は隣国へと王命により行ってしてしまった。
そして、それから1年後ーーー
勘違いをしたお父様は事業に立て続けに失敗し続け、我がハンメルン家は没落した。
そしてーーー月日は流れ、
16歳を迎えた私にエドマンドから知らせが届く。
没落した我が家を気遣い、昔の交で私を高位貴族のみが入学できる王立学園に、メイドとして一緒に入れてくれるとの事だった。
お金も学も欲しかった私は、このお話を快諾。
でも、再会した彼はーーー見る影もない程に痩せていた。
それ所か・・・
超絶イケメンになっていて?!
オマケに学園での成績も主席で?!
お友達は王族の方々で?!
学園中のご令嬢から黄色い声援を浴びていて?!
スーパーダーリンへと変貌した元・豚公爵様と没落庶民派令嬢の勘違いラブコメです。
公爵子息に気に入られて貴族令嬢になったけど姑の嫌がらせで婚約破棄されました。傷心の私を癒してくれるのは幼馴染だけです
エルトリア
恋愛
「アルフレッド・リヒテンブルグと、リーリエ・バンクシーとの婚約は、只今をもって破棄致します」
塗装看板屋バンクシー・ペイントサービスを営むリーリエは、人命救助をきっかけに出会った公爵子息アルフレッドから求婚される。
平民と貴族という身分差に戸惑いながらも、アルフレッドに惹かれていくリーリエ。
だが、それを快く思わない公爵夫人は、リーリエに対して冷酷な態度を取る。さらには、許嫁を名乗る娘が現れて――。
お披露目を兼ねた舞踏会で、婚約破棄を言い渡されたリーリエが、失意から再び立ち上がる物語。
著者:藤本透
原案:エルトリア
悪役令嬢に仕立て上げたいのならば、悪役令嬢になってあげましょう。ただし。
三谷朱花
恋愛
私、クリスティアーヌは、ゼビア王国の皇太子の婚約者だ。だけど、学院の卒業を祝うべきパーティーで、婚約者であるファビアンに悪事を突き付けられることになった。その横にはおびえた様子でファビアンに縋り付き私を見る男爵令嬢ノエリアがいる。うつむきわなわな震える私は、顔を二人に向けた。悪役令嬢になるために。
【完結・7話】召喚命令があったので、ちょっと出て失踪しました。妹に命令される人生は終わり。
BBやっこ
恋愛
タブロッセ伯爵家でユイスティーナは、奥様とお嬢様の言いなり。その通り。姉でありながら母は使用人の仕事をしていたために、「言うことを聞くように」と幼い私に約束させました。
しかしそれは、伯爵家が傾く前のこと。格式も高く矜持もあった家が、機能しなくなっていく様をみていた古参組の使用人は嘆いています。そんな使用人達に教育された私は、別の屋敷で過ごし働いていましたが15歳になりました。そろそろ伯爵家を出ますね。
その矢先に、残念な妹が伯爵様の指示で訪れました。どうしたのでしょうねえ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる