88 / 259
第二章 騎士祭までに噂なんて吹き飛ばしちゃえ!
魔鉱石のいたずら
しおりを挟む
クロートは咳払いをして発言を始めた。
どうにも締まらないが。
「一応、ネツキの処遇はアビ・シュティレンツに任せました。今回のことはシルヴィに対して不敬でしたので、それ相応の罰が下るでしょう」
「アビ・シュティレンツが手心を加えなければいいですけど」
どうもアビ・シュティレンツは優柔不断に見受けられる。
信用していいものだろうか。
「姫さまのあの威圧を受けたので覚悟を決めるでしょう。もし仮に手心を加えたら自身が危ないとわかったはずです。もちろんわたしどもはエリーゼさまがいるのでそのようなことはしないとわかっておりますが」
シスターズとして入っているエリーゼだろうとも連累になったら一緒に神へ捧げられる。
しかしわたしも自分を慕ってくれている者を神へ捧げようなんて思っていない。
そこで冷やっと背中に汗が流れる。
もしアビ・シュティレンツが敵対していたら、エリーゼ諸共殺すと言っていたのだ。
こういったところもあまり考えずに言ってはいけないところだ。
アビが敵でないことに安堵する。
「一応尋問も試みましたが口を割ろうとはしませんね。あの魔物のことだけでも知りたかったですが」
「分かりました。クロートも今日はご苦労様です。全員、明日は早いので今日はゆっくり眠ってください」
今日はゆっくり眠り、疲れているためか特に夢を見ることなく朝を迎えた。
ホーキンスがやってきて今日という日をこれほどかと待っていたことを何度も強調して言うので、大人しくさせるために祭壇があるところまで降りていく。
わたしもまだよく見てなかったため気になっていたが、パラストカーティと同じような作りになっていた。
ホーキンスは石版を読んでみるが、パラストカーティにあった物と同じことが書かれているとのこと。
近くに住んでいる平民たちを呼んできて、前と同じ踊りをすると平民たちから光が溢れて、何処かしらへ光が飛んでいった。
「ギャフ!」
クリスタライザーのようにまた声が聞こえてきた。
ホーキンス曰く、眷属たちが目覚め始めているのではないかとのこと。
「おお、すごい!」
「これが大貴族さまのお力か!」
「こう爽快感があるな!」
平民たちも幻想的な光景に驚き騒々しくなる。
この洞窟内では何が起きたのかが分からないため、しばらくシュティレンツにはこの地でどのようなことが起きたかの観察を命令した。
ホーキンスはわたしに何度か手伝いを頼んできたので協力するが、特に変わったことは起きない。
平民の踊りとレイナとラケシスがそれぞれ前で踊ったが、やはりわたしの時のような全員から光が出てくることはない。
「やっぱりこの髪は意味を持つのですね」
「そのようです。ただあのクロートという青年にも踊ってもらいましたが特に変化は起こりませんでした。マリアさまでないといけない理由が何かあるのかもしれないですが、まだまだ研究しないといけませんね。それと古代の魔法についての記述もありましたので、一度王国院に戻って解読してみます。もしかしたら騎士祭で使えるかもしれません」
ホーキンスから嬉しい報告もあったので十分な収穫となった。
すぐにでも魔鉱石を手に入れたかったが、採掘を再開させるためもうしばらく時間が掛かるとのことだ。
わたしは少し残念な気持ちのまま地上に戻ろうとすると、上からパラパラと小石が降ってきた。
何かと思って見上げると上から大きな岩石が降ってきた。
「きゃあああああ!」
「マリアさま!」
セルランもすぐに気付いてくれたので、わたしは岩石に潰されることなく難を逃れた。
「何ですの、いきなり! ……変わった色の岩ですね」
わたしの前に落ちてきた岩は緑色に輝く岩だった。
普通の石とは違うことは一目瞭然であり、クロートが軽く観察すると素材自体、見たこともないものらしい。
「もしかしてこれが魔鉱石ですか?」
「そうかもしれません。眷属の方がお土産で置いていってくださったのかもしれませんね」
……渡し方ってものがあるでしょ!
眷属のご厚意ということなので、口に出して非難するつもりはないが、わたしをびっくりさせようとしてイタズラしたのではないだろうか?
一度この岩を城まで運んで調べてみるとのことだ。
そのままわたしたちはやることもないため、一度シュティレンツの城まで戻るのだった。
城に戻ってからの会食はネツキと関連が深い人物たちは呼ばず、アビが信用できるものだけがやってきた。
「では全員に通達しているが、ネツキ殿はマリアさまを陥れるためセルランさまを殺そうとした。わたしもこの目で見たので間違いない。しばらくネツキ殿と懇意にしている貴族に関しては重要な会合では出席を許可しないように。このようなことが二度起きればシュティレンツはシルヴィから見捨てられるだろう」
アビの言葉に全員が重く頭を下げた。
行き過ぎた野心によって己の破滅をしたい者はいない。
「だが収穫もあった。マリアさまのおかげで伝承を確かめられて魔鉱石と思われる岩も手に入った。シルヴィに納める比率はシルヴィに決めていただく。異論がある者は述べよ」
全員が口を閉ざして了承する。
ネツキのやったことは重罪である。
当主一族に攻撃したようなものなので、本来ならシュティレンツへの罰はかなり大きい。
それがわかっているからこそ、条件をこちらに譲っているのだ。
「ではこの件に関してはこれで決まりだ。各領地毎に何かしら変化もあるかもしれないので、常にわたしに報告をするように。これは国命と心得よ」
普段の頼りない姿とは一変して領主の顔で命令する。
これでシュティレンツも少しでも領地の魔力が満たされれば、上の領地へと上る足掛かりとなるだろう。
食事を摂って今後の取り決めを行い今日は終わった。
だが次の日になり、わたしにとって嬉しくない連絡がきた。
どうにも締まらないが。
「一応、ネツキの処遇はアビ・シュティレンツに任せました。今回のことはシルヴィに対して不敬でしたので、それ相応の罰が下るでしょう」
「アビ・シュティレンツが手心を加えなければいいですけど」
どうもアビ・シュティレンツは優柔不断に見受けられる。
信用していいものだろうか。
「姫さまのあの威圧を受けたので覚悟を決めるでしょう。もし仮に手心を加えたら自身が危ないとわかったはずです。もちろんわたしどもはエリーゼさまがいるのでそのようなことはしないとわかっておりますが」
シスターズとして入っているエリーゼだろうとも連累になったら一緒に神へ捧げられる。
しかしわたしも自分を慕ってくれている者を神へ捧げようなんて思っていない。
そこで冷やっと背中に汗が流れる。
もしアビ・シュティレンツが敵対していたら、エリーゼ諸共殺すと言っていたのだ。
こういったところもあまり考えずに言ってはいけないところだ。
アビが敵でないことに安堵する。
「一応尋問も試みましたが口を割ろうとはしませんね。あの魔物のことだけでも知りたかったですが」
「分かりました。クロートも今日はご苦労様です。全員、明日は早いので今日はゆっくり眠ってください」
今日はゆっくり眠り、疲れているためか特に夢を見ることなく朝を迎えた。
ホーキンスがやってきて今日という日をこれほどかと待っていたことを何度も強調して言うので、大人しくさせるために祭壇があるところまで降りていく。
わたしもまだよく見てなかったため気になっていたが、パラストカーティと同じような作りになっていた。
ホーキンスは石版を読んでみるが、パラストカーティにあった物と同じことが書かれているとのこと。
近くに住んでいる平民たちを呼んできて、前と同じ踊りをすると平民たちから光が溢れて、何処かしらへ光が飛んでいった。
「ギャフ!」
クリスタライザーのようにまた声が聞こえてきた。
ホーキンス曰く、眷属たちが目覚め始めているのではないかとのこと。
「おお、すごい!」
「これが大貴族さまのお力か!」
「こう爽快感があるな!」
平民たちも幻想的な光景に驚き騒々しくなる。
この洞窟内では何が起きたのかが分からないため、しばらくシュティレンツにはこの地でどのようなことが起きたかの観察を命令した。
ホーキンスはわたしに何度か手伝いを頼んできたので協力するが、特に変わったことは起きない。
平民の踊りとレイナとラケシスがそれぞれ前で踊ったが、やはりわたしの時のような全員から光が出てくることはない。
「やっぱりこの髪は意味を持つのですね」
「そのようです。ただあのクロートという青年にも踊ってもらいましたが特に変化は起こりませんでした。マリアさまでないといけない理由が何かあるのかもしれないですが、まだまだ研究しないといけませんね。それと古代の魔法についての記述もありましたので、一度王国院に戻って解読してみます。もしかしたら騎士祭で使えるかもしれません」
ホーキンスから嬉しい報告もあったので十分な収穫となった。
すぐにでも魔鉱石を手に入れたかったが、採掘を再開させるためもうしばらく時間が掛かるとのことだ。
わたしは少し残念な気持ちのまま地上に戻ろうとすると、上からパラパラと小石が降ってきた。
何かと思って見上げると上から大きな岩石が降ってきた。
「きゃあああああ!」
「マリアさま!」
セルランもすぐに気付いてくれたので、わたしは岩石に潰されることなく難を逃れた。
「何ですの、いきなり! ……変わった色の岩ですね」
わたしの前に落ちてきた岩は緑色に輝く岩だった。
普通の石とは違うことは一目瞭然であり、クロートが軽く観察すると素材自体、見たこともないものらしい。
「もしかしてこれが魔鉱石ですか?」
「そうかもしれません。眷属の方がお土産で置いていってくださったのかもしれませんね」
……渡し方ってものがあるでしょ!
眷属のご厚意ということなので、口に出して非難するつもりはないが、わたしをびっくりさせようとしてイタズラしたのではないだろうか?
一度この岩を城まで運んで調べてみるとのことだ。
そのままわたしたちはやることもないため、一度シュティレンツの城まで戻るのだった。
城に戻ってからの会食はネツキと関連が深い人物たちは呼ばず、アビが信用できるものだけがやってきた。
「では全員に通達しているが、ネツキ殿はマリアさまを陥れるためセルランさまを殺そうとした。わたしもこの目で見たので間違いない。しばらくネツキ殿と懇意にしている貴族に関しては重要な会合では出席を許可しないように。このようなことが二度起きればシュティレンツはシルヴィから見捨てられるだろう」
アビの言葉に全員が重く頭を下げた。
行き過ぎた野心によって己の破滅をしたい者はいない。
「だが収穫もあった。マリアさまのおかげで伝承を確かめられて魔鉱石と思われる岩も手に入った。シルヴィに納める比率はシルヴィに決めていただく。異論がある者は述べよ」
全員が口を閉ざして了承する。
ネツキのやったことは重罪である。
当主一族に攻撃したようなものなので、本来ならシュティレンツへの罰はかなり大きい。
それがわかっているからこそ、条件をこちらに譲っているのだ。
「ではこの件に関してはこれで決まりだ。各領地毎に何かしら変化もあるかもしれないので、常にわたしに報告をするように。これは国命と心得よ」
普段の頼りない姿とは一変して領主の顔で命令する。
これでシュティレンツも少しでも領地の魔力が満たされれば、上の領地へと上る足掛かりとなるだろう。
食事を摂って今後の取り決めを行い今日は終わった。
だが次の日になり、わたしにとって嬉しくない連絡がきた。
0
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます
葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。
しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。
お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。
二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。
「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」
アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。
「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」
「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」
「どんな約束でも守るわ」
「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」
これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。
※タイトル通りのご都合主義なお話です。
※他サイトにも投稿しています。
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
【完結】公爵子息の僕の悪夢は現らしいが全力で拒否して大好きな婚約者を守りたい
宇水涼麻
恋愛
公爵家の次男ボブバージルは、婚約者クラリッサが大好きだ。クラリッサの伯爵邸にも遊びに行き、クラリッサの家族とも仲がいい。
そんな時、クラリッサの母親が儚くなる。
喪が開けた時、伯爵が迎えた後妻はとても美しく、その娘もまた天使のようであった。
それからのボブバージルは、悪夢に襲われることになる。クラリッサがいじめられ、ボブバージルとクラリッサは、引き裂かれる。
さらには、ボブバージルの兄が殺される。
これは夢なのか?現なのか?ボブバージルは誰にも相談できずに、一人その夢と戦う。
ボブバージルはクラリッサを救うことはできるのか?そして、兄は?
完結いたしました。
続編更新中。
恋愛小説大賞エントリー中
私の婚約者は6人目の攻略対象者でした
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
王立学園の入学式。主人公のクラウディアは婚約者と共に講堂に向かっていた。
すると「きゃあ!」と、私達の行く手を阻むように、髪色がピンクの女生徒が転けた。『バターン』って効果音が聞こえてきそうな見事な転け方で。
そういえば前世、異世界を舞台にした物語のヒロインはピンク色が定番だった。
確か…入学式の日に学園で迷って攻略対象者に助けられたり、攻略対象者とぶつかって転けてしまったところを手を貸してもらったり…っていうのが定番の出会いイベントよね。
って……えっ!? ここってもしかして乙女ゲームの世界なの!?
ヒロイン登場に驚きつつも、婚約者と共に無意識に攻略対象者のフラグを折っていたクラウディア。
そんなクラウディアが幸せになる話。
※本編完結済※番外編更新中
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
完)嫁いだつもりでしたがメイドに間違われています
オリハルコン陸
恋愛
嫁いだはずなのに、格好のせいか本気でメイドと勘違いされた貧乏令嬢。そのままうっかりメイドとして馴染んで、その生活を楽しみ始めてしまいます。
◇◇◇◇◇◇◇
「オマケのようでオマケじゃない〜」では、本編の小話や後日談というかたちでまだ語られてない部分を補完しています。
14回恋愛大賞奨励賞受賞しました!
これも読んでくださったり投票してくださった皆様のおかげです。
ありがとうございました!
ざっくりと見直し終わりました。完璧じゃないけど、とりあえずこれで。
この後本格的に手直し予定。(多分時間がかかります)
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる