62 / 75
古代神殿都市「エストラルド」
神話の真実①。
しおりを挟む
石がコロコロと転がっていく・・。
美しいラピスの蒼が逆方向に時を刻む。
「ランドル様、神話が嘘だといいなって思うんです。
もっとアヴァの真実は悲劇なんかじゃなくてもっと優しい真実だったらいいですね・・。」
「そうだな。好きな人に殺されそうになるなんて・・私なら辛いな。
でも、アヴァはさっき愛する人に会う為に何度も転生をするって言っていた。
あの時の笑顔は・・。・・う・・痛っ。」
「大丈夫ですか?また、頭痛・・?」
目を細め、こめかみを押さえて痛みをこらえるランドルを私は心配そうに覗き込んだ。
「ああ・・。大丈夫だ・・。
それよりも、石が・・止まったぞ。」
ハッと振り向くと、さっきまで激しく動いていた石が止まっていた。
私は、神殿の外へと急いで駆け出した。
美しい空と、野鳥、大自然・・。
水を湛えた海のような蒼のコントラスト。
そして、何よりもさっきの都市と違って見えるのは神殿の下の城塞都市に、沢山の人が行き交い、人の営みや活気が、目に見えて眼下に広がりを見せていた。
都市の人々の生活は、水を汲みに水路へと向かう人、市で物を売り買いする人々・・。
城砦の守りを固める騎士。
そして・・・。
「あ・・。あれは、アヴァ?」
神殿の先にある草原に足が自然に向かう。
私は銀色の長い髪を風にかびかせ、一人の男性と談笑している神々しいくらい美しいアヴァが見えた。
黒い髪がサラりと広がり、耳の側で結ばれた長い髪が揺れる・・。
嬉しそうにアレキサンドライトの瞳を微笑ませて、隣に佇む男性へと笑いかけていた。
「ねえ、カイル・・・。
下の世界は魔獣も出るって本当?
この間、グレンが地上へ降りて民の生活を見に行った時に魔獣に襲われて貴方が一刀両断したのでしょう?
魔法も剣も使える民がいるなんて・・知らなかったわ。」
「アヴァ、民の中でも色々な人間がいるんだよ。
このエストラルドはもちろん、空の民が暮らし、神が住まう都市だと皆知っている。
民の中でも階級があって、神巫女を崇める神官はここにしかいないけど神父と言う、神巫女の為に民と祈りを捧げる職もある、私は剣士なんだ。
魔獣を討伐するのが任だから、強く在らねばならない。」
「そうなのね・・。
ここは、全て私が作り上げた地上に模した世界・・。
地上の魔獣が出ているのは、私のせいだわ。
私が最近悩んでばかりいるから。
私は、世界を混乱させてしまうから絶対に、心を乱してはいけないのにね・・情けないわ。」
「君も人間だろう?
全てを背負う必要はない。
大丈夫だよ。今日も地上もこの都市も美しい・・。
みんな笑顔で暮らしている。
皆、君に感謝してるんだ。」
「感謝か、、私も地上に降りたいな。
本物の風を感じて、民と畑を耕して・・。
子供たちと走り回れたら。」
そんなの無理ね。と、笑うアヴァを優しく後ろから男が抱き締める。
「辛いな・・。ごめんなアヴァ。
私は君の世界など知らずに生きてきた。
こんなに君は孤独で、全てを背負って生きているなんて全く知らなかった。
君はただの一人の少女なのに・・・。」
「カイル・・。ここに、私の神具「テイルダン」があるわ。」
アヴァは胸のペンダントに着けてあった赤く光る珠を握りしめる。
「これは、時空を司る珠。この世界の理を飛び越え、魂の転生や
未来や過去にも干渉出来る珠。でも、変えてはいけないと言われているから
時空の流れに手出しは出来ないわね。
私は神巫女としてこの時代に生まれ地上で暮らす貴方と、同じ時は歩めない。
次に、もしも転生したら貴方と同じ時代に生まれて結ばれたい。
この珠に・・そう願ってもいい?」
アヴァは、切なそうに揺れるアレキサンドライトの瞳はカイルと呼ぶ人物を見つめている。
「地上で暮らす私とは・・一緒に生きれないって何故君は決める?会いたければ会えばいい。
私は、アヴァに会いたい・・。
もちろん、転生して次の時代でも君に会えるなら今すぐそう願うよ。さあ、貸してアヴァ・・。」
そっと、アヴァのペンダントの珠を握りしめて、カイルはゆっくりと目を瞑る。
アヴァは、頬を赤く染めてその様子を見つめていた。
「アヴァと、次に生まれた時も出会えますように・・。
彼女と結ばれる未来を迎えられますように。
次は・・どうか、彼女が何にも縛られず、心も自由に笑って生きれるような、そんな時代に生まれさせて下さい。」
紅い瞳をそのペンダントに映して、熱心に祈りを込めていた。
アヴァは、嬉しそうにうっすら涙目でカイルに抱き着く。
カイルは、アヴァの頭をそっと撫で、銀色の髪を梳いた。
「ランドル様、これは・・どういう事?
地上から来た男がカイル?
アヴァはこれからこの人に殺されるの?」
私は、美しい夕焼けに照らされて幸せそうに微笑み合う二人がこれから憎み合い、殺そうとする未来なんて予想が出来なかった。
私の薄い栗色の髪もザアァアアっと強く吹く草原の風になびいて激しく乱れる。
「アヴァは・・。愛した男の為に転生を繰り返しているとしたら
彼が彼女が死ぬ原因ではないのではないか・・。
他の別の何かがあるのではないのか。」
キョロキョロと、周りを見ると高い塔に背中をもたれかけた男と、その草原が見渡せる丘に座った男がアヴァを見つめていた。
二人は白い長そでの衣装を身にまとい、頭には銀のリングを嵌めていた。
ランドルはそっとその2人の側まで行く。
相手には、ランドルやセレーナは見えていない様子だった。
「おいグレン・・。
何故地上から人間など連れてきたのだ。
アヴァ様は・・あれは恋する瞳を向けているような気がしてならぬ。
そんな事になれば、この世界も地上も破滅するぞ。」
「アヴァ様は、恋をしたぐらいで世界の崩壊など祈りはせぬ。
そんな御方ではないだろう。
それにカイルは、私の命の恩人だ・・。感謝しているのだ。
傷がもう少し治るまで、ここで面倒をみるのが筋だろう。」
「地上の野蛮な民など・・。アヴァ様の側に近づけては駄目だ。
アヴァ様の力で早く傷を治して、帰ってもらえばいいのに・・。」
「それを拒んでいるのだ。アヴァ様もそう言ったのに。
どうやら、少しでも一緒にいたい様子なのだ・・。
それよりもお前らしくないぞ?エルドラ。
・・・アヴァ様の気持ちをいつも一番に考えてきたお前がどうしたんだ?」
銀色の肩までの髪に、色白で、青色の瞳の美しい青年が、苦しそうに眉根を寄せてアヴァとカイルを見つめていた。
「何故か分からない・・。
私は1秒たりともあんなアヴァ様は見てられない。
胸が苦しくて堪らないんだ。」
薄茶色の短い髪に、金色の瞳を煌かせたもう一人の同じ衣装の男性は
ボソリと呟いた。
「エルドラ・・。
まさか、お前・・アヴァ様を愛してしまったのか?」
怪訝な瞳でエルドラを見つめたグレンという名の男は、真っ青になったエルドラの表情を確認して、カイルとアヴァが佇む草原へと目を走らせた。
「駄目だぞ・・。神官が神巫女に恋をするなど・・ご法度だ!!」
エルドラは険しい目つきで、グレンを睨みつけてこう言った。
「地上の民に恋する神巫女のほうがどうかしている!!
あちらは住む世界さえ違うのだ・・。
アヴァ様は、地上の民には一生会う事も出来ないような尊い方なのだ!!
野蛮な民になど・・。目も合わせて欲しくない。」
そう吐き捨てて、神殿の方へと帰って行く。
ランドルと目を合わせて、私は神殿の方へと向かうエルドラの後を着いて行く。
「何が「ティルダン」に願うだ・・。
アヴァ様を野蛮な民などに渡すものか。
神に選ばれし神巫女と、神に選ばれし神官こそが結ばれるべきなのだ。
「ティルダン」は、あいつなどに渡さない。
アヴァ様もだ!!
あんな野蛮人に奪われるくらいなら・・私がこの手で殺す。」
燃えるような青い瞳は、恐ろしい程も怒りと憎しみを映していた。
美しい神官のその歪んだ表情に私は息を飲んだ。
夕日の赤を一身に受けて、嬉しそうに肩を抱き合い寄り添う2人を、もう1人の神官グレンは不安そうに見つめていた。
美しいラピスの蒼が逆方向に時を刻む。
「ランドル様、神話が嘘だといいなって思うんです。
もっとアヴァの真実は悲劇なんかじゃなくてもっと優しい真実だったらいいですね・・。」
「そうだな。好きな人に殺されそうになるなんて・・私なら辛いな。
でも、アヴァはさっき愛する人に会う為に何度も転生をするって言っていた。
あの時の笑顔は・・。・・う・・痛っ。」
「大丈夫ですか?また、頭痛・・?」
目を細め、こめかみを押さえて痛みをこらえるランドルを私は心配そうに覗き込んだ。
「ああ・・。大丈夫だ・・。
それよりも、石が・・止まったぞ。」
ハッと振り向くと、さっきまで激しく動いていた石が止まっていた。
私は、神殿の外へと急いで駆け出した。
美しい空と、野鳥、大自然・・。
水を湛えた海のような蒼のコントラスト。
そして、何よりもさっきの都市と違って見えるのは神殿の下の城塞都市に、沢山の人が行き交い、人の営みや活気が、目に見えて眼下に広がりを見せていた。
都市の人々の生活は、水を汲みに水路へと向かう人、市で物を売り買いする人々・・。
城砦の守りを固める騎士。
そして・・・。
「あ・・。あれは、アヴァ?」
神殿の先にある草原に足が自然に向かう。
私は銀色の長い髪を風にかびかせ、一人の男性と談笑している神々しいくらい美しいアヴァが見えた。
黒い髪がサラりと広がり、耳の側で結ばれた長い髪が揺れる・・。
嬉しそうにアレキサンドライトの瞳を微笑ませて、隣に佇む男性へと笑いかけていた。
「ねえ、カイル・・・。
下の世界は魔獣も出るって本当?
この間、グレンが地上へ降りて民の生活を見に行った時に魔獣に襲われて貴方が一刀両断したのでしょう?
魔法も剣も使える民がいるなんて・・知らなかったわ。」
「アヴァ、民の中でも色々な人間がいるんだよ。
このエストラルドはもちろん、空の民が暮らし、神が住まう都市だと皆知っている。
民の中でも階級があって、神巫女を崇める神官はここにしかいないけど神父と言う、神巫女の為に民と祈りを捧げる職もある、私は剣士なんだ。
魔獣を討伐するのが任だから、強く在らねばならない。」
「そうなのね・・。
ここは、全て私が作り上げた地上に模した世界・・。
地上の魔獣が出ているのは、私のせいだわ。
私が最近悩んでばかりいるから。
私は、世界を混乱させてしまうから絶対に、心を乱してはいけないのにね・・情けないわ。」
「君も人間だろう?
全てを背負う必要はない。
大丈夫だよ。今日も地上もこの都市も美しい・・。
みんな笑顔で暮らしている。
皆、君に感謝してるんだ。」
「感謝か、、私も地上に降りたいな。
本物の風を感じて、民と畑を耕して・・。
子供たちと走り回れたら。」
そんなの無理ね。と、笑うアヴァを優しく後ろから男が抱き締める。
「辛いな・・。ごめんなアヴァ。
私は君の世界など知らずに生きてきた。
こんなに君は孤独で、全てを背負って生きているなんて全く知らなかった。
君はただの一人の少女なのに・・・。」
「カイル・・。ここに、私の神具「テイルダン」があるわ。」
アヴァは胸のペンダントに着けてあった赤く光る珠を握りしめる。
「これは、時空を司る珠。この世界の理を飛び越え、魂の転生や
未来や過去にも干渉出来る珠。でも、変えてはいけないと言われているから
時空の流れに手出しは出来ないわね。
私は神巫女としてこの時代に生まれ地上で暮らす貴方と、同じ時は歩めない。
次に、もしも転生したら貴方と同じ時代に生まれて結ばれたい。
この珠に・・そう願ってもいい?」
アヴァは、切なそうに揺れるアレキサンドライトの瞳はカイルと呼ぶ人物を見つめている。
「地上で暮らす私とは・・一緒に生きれないって何故君は決める?会いたければ会えばいい。
私は、アヴァに会いたい・・。
もちろん、転生して次の時代でも君に会えるなら今すぐそう願うよ。さあ、貸してアヴァ・・。」
そっと、アヴァのペンダントの珠を握りしめて、カイルはゆっくりと目を瞑る。
アヴァは、頬を赤く染めてその様子を見つめていた。
「アヴァと、次に生まれた時も出会えますように・・。
彼女と結ばれる未来を迎えられますように。
次は・・どうか、彼女が何にも縛られず、心も自由に笑って生きれるような、そんな時代に生まれさせて下さい。」
紅い瞳をそのペンダントに映して、熱心に祈りを込めていた。
アヴァは、嬉しそうにうっすら涙目でカイルに抱き着く。
カイルは、アヴァの頭をそっと撫で、銀色の髪を梳いた。
「ランドル様、これは・・どういう事?
地上から来た男がカイル?
アヴァはこれからこの人に殺されるの?」
私は、美しい夕焼けに照らされて幸せそうに微笑み合う二人がこれから憎み合い、殺そうとする未来なんて予想が出来なかった。
私の薄い栗色の髪もザアァアアっと強く吹く草原の風になびいて激しく乱れる。
「アヴァは・・。愛した男の為に転生を繰り返しているとしたら
彼が彼女が死ぬ原因ではないのではないか・・。
他の別の何かがあるのではないのか。」
キョロキョロと、周りを見ると高い塔に背中をもたれかけた男と、その草原が見渡せる丘に座った男がアヴァを見つめていた。
二人は白い長そでの衣装を身にまとい、頭には銀のリングを嵌めていた。
ランドルはそっとその2人の側まで行く。
相手には、ランドルやセレーナは見えていない様子だった。
「おいグレン・・。
何故地上から人間など連れてきたのだ。
アヴァ様は・・あれは恋する瞳を向けているような気がしてならぬ。
そんな事になれば、この世界も地上も破滅するぞ。」
「アヴァ様は、恋をしたぐらいで世界の崩壊など祈りはせぬ。
そんな御方ではないだろう。
それにカイルは、私の命の恩人だ・・。感謝しているのだ。
傷がもう少し治るまで、ここで面倒をみるのが筋だろう。」
「地上の野蛮な民など・・。アヴァ様の側に近づけては駄目だ。
アヴァ様の力で早く傷を治して、帰ってもらえばいいのに・・。」
「それを拒んでいるのだ。アヴァ様もそう言ったのに。
どうやら、少しでも一緒にいたい様子なのだ・・。
それよりもお前らしくないぞ?エルドラ。
・・・アヴァ様の気持ちをいつも一番に考えてきたお前がどうしたんだ?」
銀色の肩までの髪に、色白で、青色の瞳の美しい青年が、苦しそうに眉根を寄せてアヴァとカイルを見つめていた。
「何故か分からない・・。
私は1秒たりともあんなアヴァ様は見てられない。
胸が苦しくて堪らないんだ。」
薄茶色の短い髪に、金色の瞳を煌かせたもう一人の同じ衣装の男性は
ボソリと呟いた。
「エルドラ・・。
まさか、お前・・アヴァ様を愛してしまったのか?」
怪訝な瞳でエルドラを見つめたグレンという名の男は、真っ青になったエルドラの表情を確認して、カイルとアヴァが佇む草原へと目を走らせた。
「駄目だぞ・・。神官が神巫女に恋をするなど・・ご法度だ!!」
エルドラは険しい目つきで、グレンを睨みつけてこう言った。
「地上の民に恋する神巫女のほうがどうかしている!!
あちらは住む世界さえ違うのだ・・。
アヴァ様は、地上の民には一生会う事も出来ないような尊い方なのだ!!
野蛮な民になど・・。目も合わせて欲しくない。」
そう吐き捨てて、神殿の方へと帰って行く。
ランドルと目を合わせて、私は神殿の方へと向かうエルドラの後を着いて行く。
「何が「ティルダン」に願うだ・・。
アヴァ様を野蛮な民などに渡すものか。
神に選ばれし神巫女と、神に選ばれし神官こそが結ばれるべきなのだ。
「ティルダン」は、あいつなどに渡さない。
アヴァ様もだ!!
あんな野蛮人に奪われるくらいなら・・私がこの手で殺す。」
燃えるような青い瞳は、恐ろしい程も怒りと憎しみを映していた。
美しい神官のその歪んだ表情に私は息を飲んだ。
夕日の赤を一身に受けて、嬉しそうに肩を抱き合い寄り添う2人を、もう1人の神官グレンは不安そうに見つめていた。
0
お気に入りに追加
588
あなたにおすすめの小説
来訪神に転生させてもらえました。石長姫には不老長寿、宇迦之御魂神には豊穣を授かりました。
克全
ファンタジー
ほのぼのスローライフを目指します。賽銭泥棒を取り押さえようとした氏子の田中一郎は、事もあろうに神域である境内の、それも神殿前で殺されてしまった。情けなく申し訳なく思った氏神様は、田中一郎を異世界に転生させて第二の人生を生きられるようにした。
解放の砦
さいはて旅行社
ファンタジー
その世界は人知れず、緩慢に滅びの道を進んでいた。
そこは剣と魔法のファンタジー世界。
転生して、リアムがものごころがついて喜んだのも、つかの間。
残念ながら、派手な攻撃魔法を使えるわけではなかった。
その上、待っていたのは貧しい男爵家の三男として生まれ、しかも魔物討伐に、事務作業、家事に、弟の世話と、忙しく地味に辛い日々。
けれど、この世界にはリアムに愛情を注いでくれる母親がいた。
それだけでリアムは幸せだった。
前世では家族にも仕事にも恵まれなかったから。
リアムは冒険者である最愛の母親を支えるために手伝いを頑張っていた。
だが、リアムが八歳のある日、母親が魔物に殺されてしまう。
母が亡くなってからも、クズ親父と二人のクソ兄貴たちとは冷えた家族関係のまま、リアムの冒険者生活は続いていく。
いつか和解をすることになるのか、はたまた。
B級冒険者の母親がやっていた砦の管理者を継いで、書類作成確認等の事務処理作業に精を出す。砦の守護獣である気分屋のクロとツンツンなシロ様にかまわれながら、A級、B級冒険者のスーパーアスリート超の身体能力を持っている脳筋たちに囲まれる。
平穏無事を祈りながらも、砦ではなぜか事件が起こり、騒がしい日々が続く。
前世で死んだ後に、
「キミは世界から排除されて可哀想だったから、次の人生ではオマケをあげよう」
そんな神様の言葉を、ほんの少しは楽しみにしていたのに。。。
オマケって何だったんだーーーっ、と神に問いたくなる境遇がリアムにはさらに待っていた。
妹の事が好きだと冗談を言った王太子殿下。妹は王太子殿下が欲しいと言っていたし、本当に冗談なの?
田太 優
恋愛
婚約者である王太子殿下から妹のことが好きだったと言われ、婚約破棄を告げられた。
受け入れた私に焦ったのか、王太子殿下は冗談だと言った。
妹は昔から王太子殿下の婚約者になりたいと望んでいた。
今でもまだその気持ちがあるようだし、王太子殿下の言葉を信じていいのだろうか。
…そもそも冗談でも言って良いことと悪いことがある。
だから私は婚約破棄を受け入れた。
それなのに必死になる王太子殿下。
異世界で双子の勇者の保護者になりました
ななくさ ゆう
ファンタジー
【ちびっ子育成冒険ファンタジー! 未来の勇者兄妹はとってもかわいい!】
就活生の朱鳥翔斗(ショート)は、幼子をかばってトラックにひかれ半死半生の状態になる。
ショートが蘇生する条件は、異世界で未来の勇者を育てあげること。
異世界に転移し、奴隷商人から未来の勇者兄妹を助け出すショート。
だが、未来の勇者アレルとフロルはまだ5歳の幼児だった!!
とってもかわいい双子のちびっ子兄妹を育成しながら、異世界で冒険者として活動を始めるショート。
はたして、彼は無事双子を勇者に育て上げることができるのか!?
ちびっ子育成冒険ファンタジー小説開幕!!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
1話2000~3000文字前後になるように意識して執筆しています(例外あり)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
カクヨムとノベリズムにも投稿しています
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
魔力吸収体質が厄介すぎて追放されたけど、創造スキルに進化したので、もふもふライフを送ることにしました
うみ
ファンタジー
魔力吸収能力を持つリヒトは、魔力が枯渇して「魔法が使えなくなる」という理由で街はずれでひっそりと暮らしていた。
そんな折、どす黒い魔力である魔素溢れる魔境が拡大してきていたため、領主から魔境へ向かえと追い出されてしまう。
魔境の入り口に差し掛かった時、全ての魔素が主人公に向けて流れ込み、魔力吸収能力がオーバーフローし覚醒する。
その結果、リヒトは有り余る魔力を使って妄想を形にする力「創造スキル」を手に入れたのだった。
魔素の無くなった魔境は元の大自然に戻り、街に戻れない彼はここでノンビリ生きていく決意をする。
手に入れた力で高さ333メートルもある建物を作りご満悦の彼の元へ、邪神と名乗る白猫にのった小動物や、獣人の少女が訪れ、更には豊富な食糧を嗅ぎつけたゴブリンの大軍が迫って来て……。
いつしかリヒトは魔物たちから魔王と呼ばるようになる。それに伴い、333メートルの建物は魔王城として畏怖されるようになっていく。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる