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1章 ロンテーヌ兄妹
69 金木犀のサボン
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暇だ。
本当に暇だ。今はまだ1月下旬。。。学校まで2ヶ月以上もある。王様に会うのもそのぐらいだし。。。
お茶会などに出席しなくて楽だけど。。。あんな事を言ってしまった自分を呪いたい。
「ねぇ、ケイト、王都の街へもお忍びで行ってはダメなの?」
「そうですね。お嬢様は今、寝込んでいる事になっていますから。今、王都には国中の貴族が集まっていますからね。無理ですよ。誰かに見つかりますよ」
ケイトは苦笑いだ。
「あ~。どうせ寝込んでいるなら、こっそり領へ帰ってはいけないのかしら?確認したい事があるのに。。。」
「お嬢様。何か思いついたり、何かしたい場合はどうするんでしたっけ?」
ケイト先生はキランと目を光らせる。
「。。。ロダンに相談する。です」
嫌だな~。絶対却下じゃん。
「本当に行きたいなら、ロダン様を納得させる理由を提示しないといけませんよ」
わかってるよ。あのロダンを納得させるのが大変なんじゃん。
こんなに暇なら領でスルーボードや領民学校の進捗状況とか色々見てみたいのに。時間が惜しい!
「ちょっと、ロダンの所に行ってくるわ」
「ロダン、今いいかしら?」
私は、タイミングよくお爺様の執務室に続く廊下でロダンに会えた。
「はい。どうされました?じっとしているのに飽きましたか?」
ははは。お見通しだね。
「ええ。領に帰ってはいけないのかしら?どうせ寝込んでいる設定でしょ?」
「そうですね。。。寝込んでいる事はお嬢様のご提案ですよ?そんなにお時間があるなら。。。それでは本日は私の話を聞いて頂けませんか?その替わり、来週中に3日程度なら帰領しても良いでしょう。どうします?」
そりゃ~聞くの一択でしょ。
「ええ」
と答えると、ロダンと私はテラスへ移動した。
「この季節なのに屋敷の庭が白くないわ」
私はテラスの先の裏庭を見て、冬に花が咲いているのを不思議に感じる。
「そうですね。王都は雪が積もりませんからね。それでは、本題ですが。。。」
ロダンは熱い紅茶を用意してくれた。あ~ほっこりする。
「今、カイ様のお相手のロゼ辺境伯様とあの案のお話が進んでおります。3回ほど会合を設け、今は試供品を試している最中です。概ね、お相手はスムーズに対応して下さっています。我が領が、アンジェリカ様と縁を結ぶに値する価値を見出せましたからね。今後も花の香りのサボンを共同製作する予定にもなりました。毎年花の香りを変え、一年に一度だけ、花の香りのサボンを数量限定で売り出す方向で決まっております」
「えっ!もう試作段階なのね。どんな香り?」
ワクワク。どんな花の香りだろう。
「はい。協議の結果、結婚式の手土産ですので、アンジェリカ様の愛用の香りになりました。金木犀です」
お~。香りはちょっと甘い爽やか系なのか。へ~、アンジェ様はきっちりハキハキって印象だったけど、実はかわいらしい性格なのかもね。
「いいわね。早く試してみたいわ」
「そこで、お嬢様に相談なのですが、以前のお話でサボンの形に触れていましたよね?ハート?とか言いましたでしょうか。それはどのような形でしょうか」
あ~。ハートはないのか。それともハートと言う言葉がないのか。。。
「あれは、前世の言葉なのかしらね。こんな形です」
と、両手の指でハート型を作ってみた。
「見た事がないですね。。。どうゆう意味が?」
ないのか。。。
「これは、心臓を表しているの。ここにある臓器よ。異なる世界では医術が発展していて、解剖、死んだ人間の体を開いて身体中を調べた書物があったの。その書物に心臓が掲載されていて、このような形に似ていたのよ。前に話した義務教育で体の仕組みについてさわりだけ習うのよ。実際の形は、少し違うけど。。。まーいいわ。それで、心臓は心を表す、つまり、真心を示す時に使う記号だったの。一般的には『好きだ』『愛している』と言う意味で使ったりして、文章の語尾などにこの形を書いたりしていたのよ。でも、こちらにないのであれば、これはダメね」
「解剖ですか。。。いささか、野蛮な事をされた方がいたのですね。不思議な世界です」
ロダンは解剖が気になったみたい。。。ははは。
「あぁ、その異なる世界には魔法がなかったから、魔法で治療?とかできないでしょう。外科。。。う~ん、なんて言うのかな。外傷治療などは、専用のナイフで切ったりして治していたのよ。もちろん、こちらにあるような薬草に近い物もあったわ。その世界では、薬草を組み合わせて、より効果の高い『薬品』が開発されていたけど。その薬品と専用のナイフで外傷治療をしていたのよ。切られている本人は『麻酔』と言う薬品で眠らせて神経を遮断させるから、実際切られても痛くはないのよ。魔法でサッと出来ない分、何十年、何百年もかけて知識や技術を発展させていったのよ」
「は~。想像が追いつきませんね。色々疑問はありますが、それも発展していたのでしょうから問題ないのでしょうね」
ロダンは驚きながら、一つ一つ頭の中で検証しているのかな?思考のポーズになっている。
「それより、サボンの形よね。どうしましょうか?ハートがないなら、結婚を連想させるものか、愛を連想させるもの、金木犀の花を型取ってもいいんじゃない?」
「そうなんですが。。。どのような方法があるんでしょう?今は固まったのを切っていますから、形を一つ一つ彫刻するにも時間がかかってしまいます」
「えっ?だから型を作ればいいじゃない?」
ん?とハテナなロダン。こんな顔見られるなんて珍しいな。ぷぷぷ。
「木でも、何でもいいけど、熱に強い素材で型を作って、サボンが固まる前に流し込むのよ。彫刻するのは手間だけど、10個ほど型を作ってしまえば、後は流し込むだけで何十倍のサボンが出来るようになるわ」
硬い木を掘って作ってもいいし、金属でもいいよね。
「そうなると、金属はいささか無理がありますね。細かい作業ができませんし、今のように四角い箱型ではありませんから、同じ物を作るとなると難しいですね」
「そうね。本当は石膏とかで型採りすれば楽なんだけど、ごめんなさいね。石膏その物の知識がないのよ。だから、腕のいい彫刻師に硬い木で彫刻してもらいましょう。その形はどうする?」
ロダンは考えている。
「無難に花の形にしましょう。今後も花のシリーズは続きますから。毎年花の形を作っていきましょう」
「では、入れ物にも凝ってね。箱の表面にロゼ領とロンテーヌ領の名前を必ず書いてね。ワクワクするわ~」
「それはもちろんです。ガラスのケースを予定しております。そこに両家の名前を彫刻します。あとは、この貴族用のサボンの中身は、原材料のオリブ油を少し多めにしますし、手のひら大の丸い形に切り取ったへちまんも付けた、貴族用の特別セット商品にする予定です。お値段も、梱包に力を入れるので、平民用の数十倍はします。お相手の花のエキスの原価にもよるので、この値段で落ち着きました」
ほうほう。へちまんも丸くして、平民とに差をつけたのかな?って、香水よりは安いけど、数十倍って。。。ぼったくりじゃない?あ~、でも上流貴族や裕福な貴族なら出せる範囲なのかぁ。普通に下位貴族でも香水から切り替える人が出たりして。
「そう。もうそんなに話を詰めているのね。ありがとう、ロダン」
「いえいえ。これもカイ様の為です。それに、今後もお金になりますからね。領にとってもいい事です」
ロダンはニコニコだ。
「ふと思ったのだけれど、今、領を仕切っているのは誰?ミランもロダンもこちらに居るのよね?領は大丈夫なの?」
そうだよ!ロダンもお爺様もこの冬は社交の為に王都にいる。誰が領を見てくれているんだろう?乗っ取られないよね?そもそも緊急時に領民が困らないかな?
「あぁ。大丈夫ですよ。冬の社交期間とは言っても、12月中旬から2月末までの2ヶ月半だけですから、ロックに任せておりますよ。領民は貴族の行事など知らないのがほとんどですし」
あぁ~よかった。
「でも、ロック爺ももうお年よね。次を探さないといけないわね。無理させたくないわ」
「あはははは。ありがとうございます。でも、ロックには『年』と言わない方がいいですよ。ああ見えて、怒ると怖いですからね。来年からは、王都の事業はミランに任せますので、私は領に残る予定です。お嬢様が何も事件を起こさなければの話ですが?」
。。。何も起こさないよ。失敬だな。
「大丈夫よ。学校があるんだし。ロダンには心配かけないわ」
そうだといいんですがね~とロダンは笑いながら私の話を聞いていない。
「大丈夫よ。ロダンももう直ぐ60なんだから、ロダンこそ無理はしないでね」
と、私は優しく労ったつもりだったのに、ロダンにめちゃくちゃ怒られた。。。解せん。
「まだ51ですが?」
ですよね~。
本当に暇だ。今はまだ1月下旬。。。学校まで2ヶ月以上もある。王様に会うのもそのぐらいだし。。。
お茶会などに出席しなくて楽だけど。。。あんな事を言ってしまった自分を呪いたい。
「ねぇ、ケイト、王都の街へもお忍びで行ってはダメなの?」
「そうですね。お嬢様は今、寝込んでいる事になっていますから。今、王都には国中の貴族が集まっていますからね。無理ですよ。誰かに見つかりますよ」
ケイトは苦笑いだ。
「あ~。どうせ寝込んでいるなら、こっそり領へ帰ってはいけないのかしら?確認したい事があるのに。。。」
「お嬢様。何か思いついたり、何かしたい場合はどうするんでしたっけ?」
ケイト先生はキランと目を光らせる。
「。。。ロダンに相談する。です」
嫌だな~。絶対却下じゃん。
「本当に行きたいなら、ロダン様を納得させる理由を提示しないといけませんよ」
わかってるよ。あのロダンを納得させるのが大変なんじゃん。
こんなに暇なら領でスルーボードや領民学校の進捗状況とか色々見てみたいのに。時間が惜しい!
「ちょっと、ロダンの所に行ってくるわ」
「ロダン、今いいかしら?」
私は、タイミングよくお爺様の執務室に続く廊下でロダンに会えた。
「はい。どうされました?じっとしているのに飽きましたか?」
ははは。お見通しだね。
「ええ。領に帰ってはいけないのかしら?どうせ寝込んでいる設定でしょ?」
「そうですね。。。寝込んでいる事はお嬢様のご提案ですよ?そんなにお時間があるなら。。。それでは本日は私の話を聞いて頂けませんか?その替わり、来週中に3日程度なら帰領しても良いでしょう。どうします?」
そりゃ~聞くの一択でしょ。
「ええ」
と答えると、ロダンと私はテラスへ移動した。
「この季節なのに屋敷の庭が白くないわ」
私はテラスの先の裏庭を見て、冬に花が咲いているのを不思議に感じる。
「そうですね。王都は雪が積もりませんからね。それでは、本題ですが。。。」
ロダンは熱い紅茶を用意してくれた。あ~ほっこりする。
「今、カイ様のお相手のロゼ辺境伯様とあの案のお話が進んでおります。3回ほど会合を設け、今は試供品を試している最中です。概ね、お相手はスムーズに対応して下さっています。我が領が、アンジェリカ様と縁を結ぶに値する価値を見出せましたからね。今後も花の香りのサボンを共同製作する予定にもなりました。毎年花の香りを変え、一年に一度だけ、花の香りのサボンを数量限定で売り出す方向で決まっております」
「えっ!もう試作段階なのね。どんな香り?」
ワクワク。どんな花の香りだろう。
「はい。協議の結果、結婚式の手土産ですので、アンジェリカ様の愛用の香りになりました。金木犀です」
お~。香りはちょっと甘い爽やか系なのか。へ~、アンジェ様はきっちりハキハキって印象だったけど、実はかわいらしい性格なのかもね。
「いいわね。早く試してみたいわ」
「そこで、お嬢様に相談なのですが、以前のお話でサボンの形に触れていましたよね?ハート?とか言いましたでしょうか。それはどのような形でしょうか」
あ~。ハートはないのか。それともハートと言う言葉がないのか。。。
「あれは、前世の言葉なのかしらね。こんな形です」
と、両手の指でハート型を作ってみた。
「見た事がないですね。。。どうゆう意味が?」
ないのか。。。
「これは、心臓を表しているの。ここにある臓器よ。異なる世界では医術が発展していて、解剖、死んだ人間の体を開いて身体中を調べた書物があったの。その書物に心臓が掲載されていて、このような形に似ていたのよ。前に話した義務教育で体の仕組みについてさわりだけ習うのよ。実際の形は、少し違うけど。。。まーいいわ。それで、心臓は心を表す、つまり、真心を示す時に使う記号だったの。一般的には『好きだ』『愛している』と言う意味で使ったりして、文章の語尾などにこの形を書いたりしていたのよ。でも、こちらにないのであれば、これはダメね」
「解剖ですか。。。いささか、野蛮な事をされた方がいたのですね。不思議な世界です」
ロダンは解剖が気になったみたい。。。ははは。
「あぁ、その異なる世界には魔法がなかったから、魔法で治療?とかできないでしょう。外科。。。う~ん、なんて言うのかな。外傷治療などは、専用のナイフで切ったりして治していたのよ。もちろん、こちらにあるような薬草に近い物もあったわ。その世界では、薬草を組み合わせて、より効果の高い『薬品』が開発されていたけど。その薬品と専用のナイフで外傷治療をしていたのよ。切られている本人は『麻酔』と言う薬品で眠らせて神経を遮断させるから、実際切られても痛くはないのよ。魔法でサッと出来ない分、何十年、何百年もかけて知識や技術を発展させていったのよ」
「は~。想像が追いつきませんね。色々疑問はありますが、それも発展していたのでしょうから問題ないのでしょうね」
ロダンは驚きながら、一つ一つ頭の中で検証しているのかな?思考のポーズになっている。
「それより、サボンの形よね。どうしましょうか?ハートがないなら、結婚を連想させるものか、愛を連想させるもの、金木犀の花を型取ってもいいんじゃない?」
「そうなんですが。。。どのような方法があるんでしょう?今は固まったのを切っていますから、形を一つ一つ彫刻するにも時間がかかってしまいます」
「えっ?だから型を作ればいいじゃない?」
ん?とハテナなロダン。こんな顔見られるなんて珍しいな。ぷぷぷ。
「木でも、何でもいいけど、熱に強い素材で型を作って、サボンが固まる前に流し込むのよ。彫刻するのは手間だけど、10個ほど型を作ってしまえば、後は流し込むだけで何十倍のサボンが出来るようになるわ」
硬い木を掘って作ってもいいし、金属でもいいよね。
「そうなると、金属はいささか無理がありますね。細かい作業ができませんし、今のように四角い箱型ではありませんから、同じ物を作るとなると難しいですね」
「そうね。本当は石膏とかで型採りすれば楽なんだけど、ごめんなさいね。石膏その物の知識がないのよ。だから、腕のいい彫刻師に硬い木で彫刻してもらいましょう。その形はどうする?」
ロダンは考えている。
「無難に花の形にしましょう。今後も花のシリーズは続きますから。毎年花の形を作っていきましょう」
「では、入れ物にも凝ってね。箱の表面にロゼ領とロンテーヌ領の名前を必ず書いてね。ワクワクするわ~」
「それはもちろんです。ガラスのケースを予定しております。そこに両家の名前を彫刻します。あとは、この貴族用のサボンの中身は、原材料のオリブ油を少し多めにしますし、手のひら大の丸い形に切り取ったへちまんも付けた、貴族用の特別セット商品にする予定です。お値段も、梱包に力を入れるので、平民用の数十倍はします。お相手の花のエキスの原価にもよるので、この値段で落ち着きました」
ほうほう。へちまんも丸くして、平民とに差をつけたのかな?って、香水よりは安いけど、数十倍って。。。ぼったくりじゃない?あ~、でも上流貴族や裕福な貴族なら出せる範囲なのかぁ。普通に下位貴族でも香水から切り替える人が出たりして。
「そう。もうそんなに話を詰めているのね。ありがとう、ロダン」
「いえいえ。これもカイ様の為です。それに、今後もお金になりますからね。領にとってもいい事です」
ロダンはニコニコだ。
「ふと思ったのだけれど、今、領を仕切っているのは誰?ミランもロダンもこちらに居るのよね?領は大丈夫なの?」
そうだよ!ロダンもお爺様もこの冬は社交の為に王都にいる。誰が領を見てくれているんだろう?乗っ取られないよね?そもそも緊急時に領民が困らないかな?
「あぁ。大丈夫ですよ。冬の社交期間とは言っても、12月中旬から2月末までの2ヶ月半だけですから、ロックに任せておりますよ。領民は貴族の行事など知らないのがほとんどですし」
あぁ~よかった。
「でも、ロック爺ももうお年よね。次を探さないといけないわね。無理させたくないわ」
「あはははは。ありがとうございます。でも、ロックには『年』と言わない方がいいですよ。ああ見えて、怒ると怖いですからね。来年からは、王都の事業はミランに任せますので、私は領に残る予定です。お嬢様が何も事件を起こさなければの話ですが?」
。。。何も起こさないよ。失敬だな。
「大丈夫よ。学校があるんだし。ロダンには心配かけないわ」
そうだといいんですがね~とロダンは笑いながら私の話を聞いていない。
「大丈夫よ。ロダンももう直ぐ60なんだから、ロダンこそ無理はしないでね」
と、私は優しく労ったつもりだったのに、ロダンにめちゃくちゃ怒られた。。。解せん。
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