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第9章 冬の……アナタ、どなた?
エピソード57-6
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ヨンリオ・ビュートランド 3階 エントランス――
地下駐車場からエレベーターで3階に上がり、株主専用ゲートから入場を果たした静流たち。
入場早々この施設の一番人気である『キチィちゃん』に遭遇し、静流はキチィちゃんから強烈なパワーハグを食らって悶絶しかけた。
「うぅ……死ぬかと思った……」
「今のは、 一体何だったんだ!?」
若干ふらついている静流を気遣いながら、沖田は辺りを見渡した。
静流にパワーハグを見舞ったキチィちゃんはいなくなり、他のキャラクターたちが入場者を歓迎していた。
顔を上げた静流の視界に『エントランスショップ』が見えた。
「あ! お土産買わなきゃ……」
青い顔の静流は、美千留に渡されたメモを取り出した。
「どれ、 見せてくれ」
沖田は静流からメモを受け取り、内容を確認した。
「ふむふむ。 成程な。 しかし問題無い!」ビシッ
「どう言う事です? 先生?」
親指を立てて白い歯を見せた沖田に、静流は聞いた。
「まぁ見ていろ。 おいっ! スタッフ!」
「お客様、 いかがなされました?」
沖田がスタッフを呼ぶと、パステルカラーの制服を着た小柄でおさげの女性が笑顔で対応した。
「このリストにある商品を取り置きしてもらいたい……コレで」シュピッ
沖田はそう言って銀のカードをスタッフに渡した。
「少々お待ち下さい……」
スタッフが後ろを向いてインカムで誰かと話している。
数分後、スタッフはくるっと前を向き、沖田に笑顔で報告した。
「沖田様。 確認が取れましたので、 お帰りの際にそちらのショップで商品をお受け取り下さいっ」ペコリ
「うむ。 ご苦労」
「カードお返しします。 それではごゆっくりお楽しみくださいっ」ペコリ
スタッフからカードを受け取ると、沖田は満足そうにスタッフに礼を言った。
一礼して配置に戻って行くスタッフを見て、静流が沖田に聞いた。
「えと……つまり、 どう言う事ですか?」
「もう、 お土産の心配は無くなった、 と言う事だっ!」ビシッ
沖田はドヤ顔でポーズを取った。
「え? だって色んな所で買わないとダメなんですよ? 限定品とかもあるし……」
複雑な表情の静流に、沖田ははっとなり、気まずそうに静流に聞いた。
「もしかして……メモに従ってアイテムを買いそろえる、 クエスト的な目的があったのか?」
「全然全然! それは無いですよ」
静流はブンブンと手を振り、全力で否定した。
「僕の場合、 取りこぼしがあるかも知れなかったから、 むしろ助かりますっ」パァァ
「ぱっきゅぅぅん♡」
沖田は静流のニパを食らい、若干ふらきながら、銀のカードをパスケースに入れ、首にかけた。
静流は気になっていた事を沖田に聞いた。
「先生? 今のも株主特権なんです? シルバー会員?」
「シルバー? ああコレの事か」
沖田は銀色のカードをチラと静流に見せた。
「株主にもランクがあってね。 ちなみに私は『プラチナ』だっ!」
ドヤ顔で静流にカードを見せる沖田。
「『プラチナ』って言うと、『ゴールド』の上ですか……成程。 それでこんなに融通が利くんですね?」
「まぁな♪ この位は序の口だ。 まだまだ特権はあるから楽しみにしていてくれ!」
沖田の説明に納得した静流。
気を良くした沖田は、ノリノリで宣言した。
「さぁっ! 先ずは1階でパレードを見るぞっ!」
◆ ◆ ◆ ◆
国分尼寺中央図書館――
図書館の一角に、大型のテーブルが設置してあるスペースがあった。
そこには二人の女子が参考書と格闘中だった。
「わかんない……あぁわかんない、 わかんない……」
「川柳? センスないね」
頭を抱えて身をよじる女子に、淡白な対応をする友達。
美千留とカナ子は図書館で絶賛受験勉強中だった。
「遊んでないで、 この年表を頭に叩き込むの!」
「無理無理! 私の海馬はオーバーヒート寸前なの!」
海馬とはタツノオトシゴの別名ではなく、脳の記憶を司る器官の事である。
「受かるんでしょ? 国尼」
「勿論! 絶対受かる!」
美千留の問いに、カナ子は席を立ち右手を振り上げて声を張った。
「しぃ~っ」
すかさず周りの人達が白い目で静かにしろとばかりに二人を無言で威圧した。
「す、 すみましぇーん……」
カナ子は小さくなって席に着いた。
静流も通う都立国分尼寺魔導高等学校は、偏差値は決して高くはなく、数年前まではそこそこの成績であれば問題なく合格できる高校だった。
しかし、静流が入学した次の年から、何故か受験者数が定員を大幅に超える怪現象が起こり、特に女子の受験倍率が異常だった。
「はぁ……今頃お兄様は何をしているのかしら?」
カナ子は大きな溜息を吐き、天井の方を遠い目で見ながら呟いた。
「しず兄ならヨンリオに行ってるよ。 ボスと」
「な、 何ぃぃぃぃ!?」
しれっと聞き捨てならない事を言う美千留に、カナ子は再び席を勢いよく立った。
「しぃ~っ」
また周囲から無言の威圧を浴び、カナ子は小さくなりながら美千留に聞いた。
「何だってまたボスとヨンリオに? それってデートだよね? ね?」
食い気味に聞いて来るカナ子を鬱陶しそうに感じながら、美千留はこの状況に至るまでの概要を説明した。
「つまり、 これはヨンリオグッズを求めて旅をするミッション、 だと?」
「そう。 ボスはガイド兼金銭サポート」
真顔で言う美千留に、カナ子はワナワナと震えだし、三たび席を立った。
「んなわけ、 あるかぁ~っ!!」
ひと際大きな声で、カナ子は叫んだ。
「「「うるせーよ!」」」
周囲の者はブチ切れ、堪らず怒鳴った。
◆ ◆ ◆ ◆
ヨンリオ・ビュートランド 1階――
エスカレーターで1階に降りると、中央にこの施設のシンボルである『生命の樹』が設置してあり、それを囲む様にミニステージが配置されている。
パレードを見る客たちが決められたスペースでひしめきあっている。
「もうすぐ最初のパレードが始まるぞ。 コッチだ」
「え? あ、 はい」
人ごみの中、リードする沖田はさりげなく静流の手を取ろうとノールックで手を伸ばした。
(やったぞ! 自然な形で静流殿の手を握れる……)
ところが沖田が手を取ったのは、茶色のごわついた手だった。
「ん? 何だこの感触は!?」
「あ!『コナモンロール』だ!」
沖田が振り返ると、静流の背後には耳の長い犬のような着ぐるみが静流に密着し、沖田の手を取っていた。
「な、 何ぃぃ?」
コナモンロールは沖田と握手すると、間髪入れずに静流を抱きしめた。
先ほどのキチィちゃんとは違い、極めてソフトなハグだった。
「うわぁ。 モフモフだぁ……気持ちイイ~」
静流に頬ずりされ、コナモンロールは少しよろめいた様に見えた。
「イイなぁ、 お兄ちゃんばっかズルいぃ~!」
「私も私もぉ!」
コナモンロールに子供たちが殺到し、静流と引き離されたコナモンロールは次第に遠ざかって行った。
「またしても邪魔が? フッ、 考え過ぎか……」
沖田は自嘲気味に笑った。
地下駐車場からエレベーターで3階に上がり、株主専用ゲートから入場を果たした静流たち。
入場早々この施設の一番人気である『キチィちゃん』に遭遇し、静流はキチィちゃんから強烈なパワーハグを食らって悶絶しかけた。
「うぅ……死ぬかと思った……」
「今のは、 一体何だったんだ!?」
若干ふらついている静流を気遣いながら、沖田は辺りを見渡した。
静流にパワーハグを見舞ったキチィちゃんはいなくなり、他のキャラクターたちが入場者を歓迎していた。
顔を上げた静流の視界に『エントランスショップ』が見えた。
「あ! お土産買わなきゃ……」
青い顔の静流は、美千留に渡されたメモを取り出した。
「どれ、 見せてくれ」
沖田は静流からメモを受け取り、内容を確認した。
「ふむふむ。 成程な。 しかし問題無い!」ビシッ
「どう言う事です? 先生?」
親指を立てて白い歯を見せた沖田に、静流は聞いた。
「まぁ見ていろ。 おいっ! スタッフ!」
「お客様、 いかがなされました?」
沖田がスタッフを呼ぶと、パステルカラーの制服を着た小柄でおさげの女性が笑顔で対応した。
「このリストにある商品を取り置きしてもらいたい……コレで」シュピッ
沖田はそう言って銀のカードをスタッフに渡した。
「少々お待ち下さい……」
スタッフが後ろを向いてインカムで誰かと話している。
数分後、スタッフはくるっと前を向き、沖田に笑顔で報告した。
「沖田様。 確認が取れましたので、 お帰りの際にそちらのショップで商品をお受け取り下さいっ」ペコリ
「うむ。 ご苦労」
「カードお返しします。 それではごゆっくりお楽しみくださいっ」ペコリ
スタッフからカードを受け取ると、沖田は満足そうにスタッフに礼を言った。
一礼して配置に戻って行くスタッフを見て、静流が沖田に聞いた。
「えと……つまり、 どう言う事ですか?」
「もう、 お土産の心配は無くなった、 と言う事だっ!」ビシッ
沖田はドヤ顔でポーズを取った。
「え? だって色んな所で買わないとダメなんですよ? 限定品とかもあるし……」
複雑な表情の静流に、沖田ははっとなり、気まずそうに静流に聞いた。
「もしかして……メモに従ってアイテムを買いそろえる、 クエスト的な目的があったのか?」
「全然全然! それは無いですよ」
静流はブンブンと手を振り、全力で否定した。
「僕の場合、 取りこぼしがあるかも知れなかったから、 むしろ助かりますっ」パァァ
「ぱっきゅぅぅん♡」
沖田は静流のニパを食らい、若干ふらきながら、銀のカードをパスケースに入れ、首にかけた。
静流は気になっていた事を沖田に聞いた。
「先生? 今のも株主特権なんです? シルバー会員?」
「シルバー? ああコレの事か」
沖田は銀色のカードをチラと静流に見せた。
「株主にもランクがあってね。 ちなみに私は『プラチナ』だっ!」
ドヤ顔で静流にカードを見せる沖田。
「『プラチナ』って言うと、『ゴールド』の上ですか……成程。 それでこんなに融通が利くんですね?」
「まぁな♪ この位は序の口だ。 まだまだ特権はあるから楽しみにしていてくれ!」
沖田の説明に納得した静流。
気を良くした沖田は、ノリノリで宣言した。
「さぁっ! 先ずは1階でパレードを見るぞっ!」
◆ ◆ ◆ ◆
国分尼寺中央図書館――
図書館の一角に、大型のテーブルが設置してあるスペースがあった。
そこには二人の女子が参考書と格闘中だった。
「わかんない……あぁわかんない、 わかんない……」
「川柳? センスないね」
頭を抱えて身をよじる女子に、淡白な対応をする友達。
美千留とカナ子は図書館で絶賛受験勉強中だった。
「遊んでないで、 この年表を頭に叩き込むの!」
「無理無理! 私の海馬はオーバーヒート寸前なの!」
海馬とはタツノオトシゴの別名ではなく、脳の記憶を司る器官の事である。
「受かるんでしょ? 国尼」
「勿論! 絶対受かる!」
美千留の問いに、カナ子は席を立ち右手を振り上げて声を張った。
「しぃ~っ」
すかさず周りの人達が白い目で静かにしろとばかりに二人を無言で威圧した。
「す、 すみましぇーん……」
カナ子は小さくなって席に着いた。
静流も通う都立国分尼寺魔導高等学校は、偏差値は決して高くはなく、数年前まではそこそこの成績であれば問題なく合格できる高校だった。
しかし、静流が入学した次の年から、何故か受験者数が定員を大幅に超える怪現象が起こり、特に女子の受験倍率が異常だった。
「はぁ……今頃お兄様は何をしているのかしら?」
カナ子は大きな溜息を吐き、天井の方を遠い目で見ながら呟いた。
「しず兄ならヨンリオに行ってるよ。 ボスと」
「な、 何ぃぃぃぃ!?」
しれっと聞き捨てならない事を言う美千留に、カナ子は再び席を勢いよく立った。
「しぃ~っ」
また周囲から無言の威圧を浴び、カナ子は小さくなりながら美千留に聞いた。
「何だってまたボスとヨンリオに? それってデートだよね? ね?」
食い気味に聞いて来るカナ子を鬱陶しそうに感じながら、美千留はこの状況に至るまでの概要を説明した。
「つまり、 これはヨンリオグッズを求めて旅をするミッション、 だと?」
「そう。 ボスはガイド兼金銭サポート」
真顔で言う美千留に、カナ子はワナワナと震えだし、三たび席を立った。
「んなわけ、 あるかぁ~っ!!」
ひと際大きな声で、カナ子は叫んだ。
「「「うるせーよ!」」」
周囲の者はブチ切れ、堪らず怒鳴った。
◆ ◆ ◆ ◆
ヨンリオ・ビュートランド 1階――
エスカレーターで1階に降りると、中央にこの施設のシンボルである『生命の樹』が設置してあり、それを囲む様にミニステージが配置されている。
パレードを見る客たちが決められたスペースでひしめきあっている。
「もうすぐ最初のパレードが始まるぞ。 コッチだ」
「え? あ、 はい」
人ごみの中、リードする沖田はさりげなく静流の手を取ろうとノールックで手を伸ばした。
(やったぞ! 自然な形で静流殿の手を握れる……)
ところが沖田が手を取ったのは、茶色のごわついた手だった。
「ん? 何だこの感触は!?」
「あ!『コナモンロール』だ!」
沖田が振り返ると、静流の背後には耳の長い犬のような着ぐるみが静流に密着し、沖田の手を取っていた。
「な、 何ぃぃ?」
コナモンロールは沖田と握手すると、間髪入れずに静流を抱きしめた。
先ほどのキチィちゃんとは違い、極めてソフトなハグだった。
「うわぁ。 モフモフだぁ……気持ちイイ~」
静流に頬ずりされ、コナモンロールは少しよろめいた様に見えた。
「イイなぁ、 お兄ちゃんばっかズルいぃ~!」
「私も私もぉ!」
コナモンロールに子供たちが殺到し、静流と引き離されたコナモンロールは次第に遠ざかって行った。
「またしても邪魔が? フッ、 考え過ぎか……」
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