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第9章 冬の……アナタ、どなた?
エピソード56-83
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宇宙船ナビスコ 船内 ジン回想――
ハルヒとミモザは船を降り、ベラと二人きりとなった朔也。
他愛ない事を話していると、操縦席のモニターに突然映像が表示された。
〔おい! 見えてるか?〕
デスクに腰かけ、腕を組んでいるハルヒがモニターに映っていた。
〔ジン様ぁ! 私はココにいますよぉ♪〕
すると画面が二分割になり、隣に手を振っているミモザが映った。
「おぉ、 バッチリ映ってるよ」
朔也は二人に手を振り返した。
〔映像アリの通信は魔導人工衛星『こまわり』を中継して行う。 ただし『ヤポンスキー粒子』の濃度次第では、 通信が出来ない状況も想定できる……〕
ハルヒは顔の前で肘を突いて手を組む、『アノ』ポーズで言った。
そんなハルヒに朔也は聞いた。
「じゃあそんな状況でトラブった時の対応は?」
〔モデムの電源を一旦切り、数十秒後に電源を入れる……〕
「まるでネット回線じゃん! それでもダメな時は?」
〔通信状況が回復するまで耐えるしかないだろう……〕
「まんまネット環境じゃんか!」
朔也はモニターに向かって盛大なツッコミを入れた。
〔まぁまぁ落ち着いて下さいジン様。 来ますよ『アノ言葉』が♪〕
「アノ言葉って?」
画面の中のミモザがニンマリしながらそう言うが、朔也には心当たりが無かった。
すると、画面の中のハルヒがアノ体勢のまま口を開いた。
〔案ずるな朔也、 こんな事もあろうかと、『ヤポンスキー・キャンセラー』を用意しておいた!〕
〔キタァァァー! アノ言葉!〕
ハルヒの言葉にミモザは興奮し、立ち上がった。
まだピンとこない朔也は、首を傾げてハルヒに聞いた。
「それがあれば通信障害は起こらないんでしょ? なんで回りクドい説明をしたの?」
〔イイ質問だ。 この装置を作動させると周りのヤポンスキー粒子濃度が薄くなり、 通信が可能となるワケだが……〕
「だったら常時稼働させておけばイイと思うけど?」
〔浅いな。 これだから素人は……〕
ハルヒはボヤき気味に言った。
〔そうか。 諸刃の剣、 ブーメランですね先輩!〕
〔うむ。 左様〕
ミモザの言葉に、ハルヒは大きく頷いた。
〔つまり、 ウチらとの通信が可能になっていると言う事は、 未知の生命体たちには丸見えになってしまっていると言う事だ!〕
「敵にみすみす位置を知らせているって事か……確かにそれはヤバいな……」
納得した朔也にハルヒは言い聞かせた。
〔イイか朔也! 粒子が薄くなっている状況を作るのはあくまで非常時! わかったな?〕
「がってん承知の助!」
時間となり、ハルヒがアノ体勢のまま朔也に言った。
〔今までは『机上の空論』だった事を、 我々は今回実証する機会を得たのだ。 絶対成功させるのだ朔也! イイな?〕
「なるはやで可及的速やかに任務を遂行します! ってのは建前で、 とりま生きて帰って来る事を一丁目一番地に考えるよ……」
朔也は死語やらギャル語やらを織り込み、嫌味ったらしく言った。
〔ではこれより、 ミッションNo.4989『ギャラクシー・ラビリンス計画』を開始する。 総員、 配置に付け!〕
画面の中のハルヒはおもむろに立ち上がり、作業員に指示を出した。
◇ ◇ ◇ ◇
ハルヒの指示を受け、作業員たちが船から離れていく。
その様子をモニターで見ていた朔也がハルヒに聞いた。
「そう言えばハルちゃん、 この船ってどうやって外に出るの?」
〔確かに。 地下鉄どこから入れた論争に似てますよね?〕
そもそも全長20m、高さ5mほどの宇宙船が地下の格納庫にある事が不可解である。
仮にここでゼロから建造したとすれば理解出来なくはないが、発進時の事を考えると地下に格納庫を設けるメリットが思いつかない。
「天井がぱかぁーっと開いで発進するとか?」
〔まるで『ヨンダ―バード』みたいですね? 先輩? そんなギミックをいつ仕込んだんです?〕
ミモザが興奮気味にそう言うと、ハルヒは思わず吹き出した。
〔プッ! そんなワケ無いだろ? 簡易的だが『ワームホール』があるから問題ないぞ〕
〔ワ、 ワームホールですか!?〕
〔ああそうだ!〕
ミモザは今日イチの驚愕の表情を浮かべた。
そんなミモザを見た朔也は、首を傾げて二人に聞いた。
「ワームホール? って何?」
〔えー、 それはですねぇ……〕
ミモザは簡単にワームホールについて朔也に説明した。
ワームホールとは、離れた地点同士を結ぶ『異次元トンネル』の様なものであり、これをくぐると瞬時に別の場所へ移動する事が可能となるものである。
その語源はある学者が例えとして「リンゴの虫食い穴」を用い「虫がリンゴの表面をたどって移動するよりも、穴を掘って進んだ方が近い」という意味である。
「成程ね。 つまり、 簡単な『ワープ』って事?」
〔左様。 我々のはそれを人工的に再現したものだ。 あくまでも簡易なものだから移動距離はせいぜい10km程度だがな……〕
〔ギリギリ成層圏ですか……それでジェット戦闘機に補足されたんですね?〕
〔今回は外に出たと同時に亜空間航行に移るから、 バレはしないだろう〕
作業員たちが格納庫から退避した事を確認し、ハルヒはベラに命令した。
〔ベラ、 破門エンジン点火!〕
「破門エンジン、 点火!」
ググゥゥゥン……
ベラがエンジンに火を入れると、わずかな振動と共に計器類のイルミネーションが点灯した。
「ケロリン粒子充填120%……重力制御装置、 オン……」
ベラは計器類をチェックし、呼称確認を行っている。
暫くそれが続くと、ベラはモニターの中のハルヒに向かって親指を立てた、
「全て正常 オールグリーン。 ナビスコ、 浮上シマス」
そう言ったベラは操縦桿を握り、少し手前に引いた。
シュゥゥン……
すると船体が浮き上がり、3m程で静止した。
朔也は船首から外を見て、興奮気味にベラに言った。
「浮いた! 驚いたな……全然振動とか無いんだね?」
「肯定。 重力制御装置がパーペキに作動していマスので」
ナビスコの状態を確認し、ハルヒは技術スタッフに命令した。
「簡易ワームホール、 展開!」
「展開!」
ブゥゥゥン……
技術スタッフがレバーを操作すると、格納庫の壁に魔法陣が浮かび上がった。
そして魔法陣があった所の空間がくりぬかれ、青空が見えている。
〔ナビスコ! 亜空間航行の準備が整い次第、 発進せよ!〕
「了解。 ナビスコ発進まであと30秒……」
ハルヒの号令のあと、ベラによるカウントダウンが始まった。
〔では暫く通信を切る。 朔也! しっかりやれよ! 健闘を祈る!〕
〔ジン様! お土産期待してますね♪〕
「うん。 善処するよ♪」
画面の中ではしゃいでいる二人に、朔也は苦笑いしながら当たり障りのない返事を返した。
通信が切れ、朔也は思わずぼやいた。
「みんな他人事だと思って無茶言うよなぁ……」
やがてカウントダウンが5秒前となった。
「4・3・2・1・ナビスコ、 発進!」
ベラが操縦桿を一杯に引くと、ナビスコは前進を始め、壁のワームホールに吸い込まれるように消えて行った。
するとワームホールが小さくなっていき、やがて消滅した。
「……行ったか。 ここまでは順調だな」
「格納庫が急にガランと空きましたね……」
二人はそう言って安堵の溜息を吐いた。
ハルヒとミモザは船を降り、ベラと二人きりとなった朔也。
他愛ない事を話していると、操縦席のモニターに突然映像が表示された。
〔おい! 見えてるか?〕
デスクに腰かけ、腕を組んでいるハルヒがモニターに映っていた。
〔ジン様ぁ! 私はココにいますよぉ♪〕
すると画面が二分割になり、隣に手を振っているミモザが映った。
「おぉ、 バッチリ映ってるよ」
朔也は二人に手を振り返した。
〔映像アリの通信は魔導人工衛星『こまわり』を中継して行う。 ただし『ヤポンスキー粒子』の濃度次第では、 通信が出来ない状況も想定できる……〕
ハルヒは顔の前で肘を突いて手を組む、『アノ』ポーズで言った。
そんなハルヒに朔也は聞いた。
「じゃあそんな状況でトラブった時の対応は?」
〔モデムの電源を一旦切り、数十秒後に電源を入れる……〕
「まるでネット回線じゃん! それでもダメな時は?」
〔通信状況が回復するまで耐えるしかないだろう……〕
「まんまネット環境じゃんか!」
朔也はモニターに向かって盛大なツッコミを入れた。
〔まぁまぁ落ち着いて下さいジン様。 来ますよ『アノ言葉』が♪〕
「アノ言葉って?」
画面の中のミモザがニンマリしながらそう言うが、朔也には心当たりが無かった。
すると、画面の中のハルヒがアノ体勢のまま口を開いた。
〔案ずるな朔也、 こんな事もあろうかと、『ヤポンスキー・キャンセラー』を用意しておいた!〕
〔キタァァァー! アノ言葉!〕
ハルヒの言葉にミモザは興奮し、立ち上がった。
まだピンとこない朔也は、首を傾げてハルヒに聞いた。
「それがあれば通信障害は起こらないんでしょ? なんで回りクドい説明をしたの?」
〔イイ質問だ。 この装置を作動させると周りのヤポンスキー粒子濃度が薄くなり、 通信が可能となるワケだが……〕
「だったら常時稼働させておけばイイと思うけど?」
〔浅いな。 これだから素人は……〕
ハルヒはボヤき気味に言った。
〔そうか。 諸刃の剣、 ブーメランですね先輩!〕
〔うむ。 左様〕
ミモザの言葉に、ハルヒは大きく頷いた。
〔つまり、 ウチらとの通信が可能になっていると言う事は、 未知の生命体たちには丸見えになってしまっていると言う事だ!〕
「敵にみすみす位置を知らせているって事か……確かにそれはヤバいな……」
納得した朔也にハルヒは言い聞かせた。
〔イイか朔也! 粒子が薄くなっている状況を作るのはあくまで非常時! わかったな?〕
「がってん承知の助!」
時間となり、ハルヒがアノ体勢のまま朔也に言った。
〔今までは『机上の空論』だった事を、 我々は今回実証する機会を得たのだ。 絶対成功させるのだ朔也! イイな?〕
「なるはやで可及的速やかに任務を遂行します! ってのは建前で、 とりま生きて帰って来る事を一丁目一番地に考えるよ……」
朔也は死語やらギャル語やらを織り込み、嫌味ったらしく言った。
〔ではこれより、 ミッションNo.4989『ギャラクシー・ラビリンス計画』を開始する。 総員、 配置に付け!〕
画面の中のハルヒはおもむろに立ち上がり、作業員に指示を出した。
◇ ◇ ◇ ◇
ハルヒの指示を受け、作業員たちが船から離れていく。
その様子をモニターで見ていた朔也がハルヒに聞いた。
「そう言えばハルちゃん、 この船ってどうやって外に出るの?」
〔確かに。 地下鉄どこから入れた論争に似てますよね?〕
そもそも全長20m、高さ5mほどの宇宙船が地下の格納庫にある事が不可解である。
仮にここでゼロから建造したとすれば理解出来なくはないが、発進時の事を考えると地下に格納庫を設けるメリットが思いつかない。
「天井がぱかぁーっと開いで発進するとか?」
〔まるで『ヨンダ―バード』みたいですね? 先輩? そんなギミックをいつ仕込んだんです?〕
ミモザが興奮気味にそう言うと、ハルヒは思わず吹き出した。
〔プッ! そんなワケ無いだろ? 簡易的だが『ワームホール』があるから問題ないぞ〕
〔ワ、 ワームホールですか!?〕
〔ああそうだ!〕
ミモザは今日イチの驚愕の表情を浮かべた。
そんなミモザを見た朔也は、首を傾げて二人に聞いた。
「ワームホール? って何?」
〔えー、 それはですねぇ……〕
ミモザは簡単にワームホールについて朔也に説明した。
ワームホールとは、離れた地点同士を結ぶ『異次元トンネル』の様なものであり、これをくぐると瞬時に別の場所へ移動する事が可能となるものである。
その語源はある学者が例えとして「リンゴの虫食い穴」を用い「虫がリンゴの表面をたどって移動するよりも、穴を掘って進んだ方が近い」という意味である。
「成程ね。 つまり、 簡単な『ワープ』って事?」
〔左様。 我々のはそれを人工的に再現したものだ。 あくまでも簡易なものだから移動距離はせいぜい10km程度だがな……〕
〔ギリギリ成層圏ですか……それでジェット戦闘機に補足されたんですね?〕
〔今回は外に出たと同時に亜空間航行に移るから、 バレはしないだろう〕
作業員たちが格納庫から退避した事を確認し、ハルヒはベラに命令した。
〔ベラ、 破門エンジン点火!〕
「破門エンジン、 点火!」
ググゥゥゥン……
ベラがエンジンに火を入れると、わずかな振動と共に計器類のイルミネーションが点灯した。
「ケロリン粒子充填120%……重力制御装置、 オン……」
ベラは計器類をチェックし、呼称確認を行っている。
暫くそれが続くと、ベラはモニターの中のハルヒに向かって親指を立てた、
「全て正常 オールグリーン。 ナビスコ、 浮上シマス」
そう言ったベラは操縦桿を握り、少し手前に引いた。
シュゥゥン……
すると船体が浮き上がり、3m程で静止した。
朔也は船首から外を見て、興奮気味にベラに言った。
「浮いた! 驚いたな……全然振動とか無いんだね?」
「肯定。 重力制御装置がパーペキに作動していマスので」
ナビスコの状態を確認し、ハルヒは技術スタッフに命令した。
「簡易ワームホール、 展開!」
「展開!」
ブゥゥゥン……
技術スタッフがレバーを操作すると、格納庫の壁に魔法陣が浮かび上がった。
そして魔法陣があった所の空間がくりぬかれ、青空が見えている。
〔ナビスコ! 亜空間航行の準備が整い次第、 発進せよ!〕
「了解。 ナビスコ発進まであと30秒……」
ハルヒの号令のあと、ベラによるカウントダウンが始まった。
〔では暫く通信を切る。 朔也! しっかりやれよ! 健闘を祈る!〕
〔ジン様! お土産期待してますね♪〕
「うん。 善処するよ♪」
画面の中ではしゃいでいる二人に、朔也は苦笑いしながら当たり障りのない返事を返した。
通信が切れ、朔也は思わずぼやいた。
「みんな他人事だと思って無茶言うよなぁ……」
やがてカウントダウンが5秒前となった。
「4・3・2・1・ナビスコ、 発進!」
ベラが操縦桿を一杯に引くと、ナビスコは前進を始め、壁のワームホールに吸い込まれるように消えて行った。
するとワームホールが小さくなっていき、やがて消滅した。
「……行ったか。 ここまでは順調だな」
「格納庫が急にガランと空きましたね……」
二人はそう言って安堵の溜息を吐いた。
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