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第8章 冬が来る前に
エピソード47-10
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国分尼寺魔導高校 2-B教室――
国尼祭の二日目。今日からは一般観覧となり、外から学生やら父兄やらが作品を見に来る。
窓際で真琴と朋子が話している。
「真琴、いよいよ一般観覧だね?」
「うん。でもかなり心配なんだけど……」
校舎から正門付近を見ると、もう観覧希望者がちらほら来ているのが見えた。
「あの制服、聖オサリバンよね? 太刀川の」
「えっ、ああ、そうね」
「あそこって敬虔な女神信仰のお嬢様学校よね? やっぱ五十嵐クンの絵が目当てなんじゃない?」
「うう、十中八九、その線だと思う」
真琴はそう言うと、静流の方を見た。
真琴の心配をよそに、静流は達也と他愛ない会話で盛り上がっていた。
「静流喜べ! お前の絵な、視聴覚室に単独で展示する事になったぞ!」
「そうか。体育館よりは増しか」
「あそこなら、40人は入るだろうな。いっそ観覧料取るか?」
「有料なら、遠慮してくれる人もいるかも」
「そう言う後ろ向きな発言、どうかと思うぜ?」
そうこうしていると、ムムちゃん先生がパタパタと小走りで教室に入って来た。
「はぁーい皆さぁん、二日目もよろしくねーっ」
「「「へぇーい」」」
「あ、えーっと、皆さんに通達事項があります」
「え、何だろう?」ざわ…
「事件か?」ざわ…
「昨日、体育館で展示していた五十嵐クンの作品は、とても素晴らしいと評判でした! はい、起立!」クイッ
ムムちゃん先生は静流を褒め称えると、静流を立たせた。すると静流の周りがどっと沸いた。
「「「おおーっ!!」」」
「スゲェじゃんかよ、静流!」ざわ…
「きゃあ、静流クン、照れてる顔もイイわぁ♡」
周りのみんなにわいのわいの言われ、静流は後頭部を搔きながら、ぼそっと呟いた。
「題材が良かっただけだよ。条件が上手く揃っただけ……」
「謙遜すんなって、おめえの実力だろ?」
「やっぱ持ってる男は違うわぁ♡」
「でもよぉ、アノお嬢様校に留学してたのって、シズムちゃんだろ?」ざわ…
「静流クン、どうして女神様を描こうと思ったの?」ざわ…
話題が逸れてシズムも注目の的にされている。
静流は少し困った顔で弁明した。
「それは……シズムに絵のモデルをやってもらったんだ。間近で女神像を見てるから」
ロディは苦し紛れに適当な理由をつけた。すると、
「え? 静流クン、シズムちゃんにアノ恰好、させたの?」ざわ…
「う、うん。マズかった、かな?」
湧いていた教室に、静寂が戻って来た。
シズルカのコスチュームはビキニアーマーであり、肌の露出度はかなり高めである。
一気に重くなった空気を、シズムの一声が一掃した。
「私が頼んだの。私を描いて、って♪」
「「「「うぉぉぉぉ」」」」
凍り付きそうな空気が、一瞬でまた沸き上がった。
「静流、お前って、何て羨ましい奴なんだ? けしからん!」ざわ…
「シズムちゃん、結構大胆なのね?」ざわ…
「よく『森の守り人』の許可が下りたな……」ざわ…
何とかその場を収めた静流。
「はーい、五十嵐クンは着席。ここからが重要なの」
静流を座らせたムムちゃん先生は、少し真剣な顔になった。
「五十嵐クンの作品があまりにイイ出来なので、学校側としてはセキュリティ的な事を考慮して、作者を『匿名』とする事に決めました」
「どう言う意味? ムムちゃん」
「うーんと、そうね、この絵がすごぉく気に入った人がいて、これを描いた子は誰?ってなるでしょ? そうするとその子を誘拐して強制的に絵を描かせて『もっとだ、もっとイイ絵を描きやがれ! このブタ野郎!』ってムチでしばいたりする事になったら、大変でしょう?」
ムムちゃん先生は、ジェスチャー付きで熱く説明してくれた。
「そんな大袈裟な……」
「でもイイの? 静流クン、名前隠しちゃったりして」
「そうだぞ? 折角みんなが褒めてくれるんだからな」
「うん。その方が目立たなくなるから、願ったりかなったり、かな?」
あくまでも謙虚な静流。そんな静流を見て、達也が手を挙げた。
「ムムちゃん、匿名って作者名は適当?『国尼太郎』とか?」
「ぷっ、何それ? ダサ過ぎぃ! ウケる」
教室がどっと沸いた。ムムちゃん先生は、顎に手をやり、首をひねった。
「う~ん、そうですねぇ、何かイイ案はあるかなぁ?」
「それ、静流に決めてもらえばイイじゃねえの?」グッ
達也は下手なウィンクをして親指を立てた。
「そうね。五十嵐クン、決まったら先生に教えて頂戴?」
「はい、わかりました」
◆ ◆ ◆ ◆
ワタルの塔 2階 食堂――
「う、う~ん、夕べは飲み過ぎましたぁ……」
シズルーがインベントリ内の仮設住宅に行ったあと、女どもはいつの間にか食堂で酒盛りを始め、床で寝ていたルリが起きた時には全員半裸状態であった。
食堂で寝てしまったのはルリの他、カチュア、アマンダ、ジェニー、そして何とケイであった。
「皆さん! 起きて下さいよぉ、もうそんな恰好、静流様にお見せ出来ますか?」
カチュアとアマンダは、食堂のテーブルに寝そべり、抱き合って寝ている。
その横には、テーブルに突っ伏して寝ているジェニーがいた。
「静流ク~ン、ココ、ココもお願ぁい♡ ムニャ」
「ああ、静流クン、早く【解毒】して頂戴」
「ええ? 彼って【解毒】も出来るの? スペック高過ぎぃ」
ルリは、下着姿で床に転がっているケイに声を掛けた。
「ケイちゃん? もう、思春期の男の子が見たら、失血死しちゃいますよぉ?」
「んみゅう? そりゃあ大変だ……ふぇぇ? ひゃ、何て格好してるんだろ!? わたしったら!?」
ふと我に返ったケイは、慌てて自分の服をかき集めた。
そんな事をしていると、食堂に入って来る者がいた。
「おはようござ……うわ、何ですか? この惨状は……」
「ケイ? 遅くまで飲んでたんでしょう?」
ケイの先輩である、夏樹と瞳であった。
「す、すいません瞳さん、ついうっかり……」
みんなを叩き起こしたルリは、酔いつぶれた奴らに言った。
「さあ! お風呂に入って、酒気を抜きましょう!」
「「「「うへぇい」」」」
すると湯上りのイイ匂いをさせ、忍が食堂に入って来た。
「おはよ。 おや、今お目覚め?」
「忍さん!? アナタやけに余裕ね? 確か、夕べは一緒だった筈でしょう?」
けろっとしている忍に、カチュアは不思議そうに言った。
「ああ。 私、【毒耐性】あるから。あの位、水と同じ」
「まぁ、羨ましい……」
食堂の横に酒類の貯蔵庫がある事を忍が思い出し、数本失敬して来た事から酒盛りが始まったらしい。
「それにしても、久々に美味いお酒だったわぁ……」
「そりゃそうよ。レミーの200年もの! 特級よ? 超が付くXOよ? そんなもの、飲まずにはいられないじゃない」
アマンダは目をキラキラさせ、古酒の味を思い出している。
「でも、そんな高級なお酒、勝手に飲んじゃって良かったのかしら?」
カチュアが急にそんな事を言うと、周りの空気が重くなった。
「うむ。芳醇な味わい……確かに極上だな」
するといつの間にかテーブルに着き、ブランデーグラスを傾ける郁がいた。
「オチビにお酒の味なんて、わかるの?」
「はいはい、貴重なお酒なの。ほどほどに、ね」
アマンダとカチュアは、いつものように郁をいじった。
そしてルリがすかさず追い打ちをかけた。
「郁ちゃん? ダメでしょう、お酒なんか飲んじゃあ!」
「は? 何を寝ぼけとるんだルリ? 私はお前と同い年、28だぞ!?」
それを聞いて、クスッと吹き出したものがいた。
「ケイ? お前、笑いおったな?」ギロ
「ひっ! だって、中尉殿ったら、意外に可愛い所あるんだなぁって」
ケイ的には褒めているつもりの様だったが、郁を逆上させてしまったようだ。
郁がスタスタとケイの前に立ち、指を指しながらケイに言い放った。
「お前だって、チンチクリンのクセしやがって!」
「むぅ、そこまで言わなくてもイイじゃないですか!」
「体のほとんどの養分を胸に蓄えておる。 実にけしからん! うぬぬぬ」
「あー! 私が気にしてる事、みんなの前で言わないで! むぅぅぅ」
郁とケイがガンを飛ばし合っている。
「あらら、始まっちゃいましたね……」
「ルリちゃん? 事の発端はアナタでしょう? 何とかしなさい」
みんなが見守る中、忍はぼそっと呟いた。
「ちっちゃいもの同士、仲良くすればイイのに……」
「忍! 聞こえてるぞ!」
「忍ちゃん! 聞こえてるよ!」
二人が同時に忍の方を向いて、どなった。
「今の動き、見事にシンクロしていましたね……」
「あら。あの二人、結構仲イイんじゃなくて?」
夏樹は感心し、カチュアは子供を見る親のような表情でそう言った。
国尼祭の二日目。今日からは一般観覧となり、外から学生やら父兄やらが作品を見に来る。
窓際で真琴と朋子が話している。
「真琴、いよいよ一般観覧だね?」
「うん。でもかなり心配なんだけど……」
校舎から正門付近を見ると、もう観覧希望者がちらほら来ているのが見えた。
「あの制服、聖オサリバンよね? 太刀川の」
「えっ、ああ、そうね」
「あそこって敬虔な女神信仰のお嬢様学校よね? やっぱ五十嵐クンの絵が目当てなんじゃない?」
「うう、十中八九、その線だと思う」
真琴はそう言うと、静流の方を見た。
真琴の心配をよそに、静流は達也と他愛ない会話で盛り上がっていた。
「静流喜べ! お前の絵な、視聴覚室に単独で展示する事になったぞ!」
「そうか。体育館よりは増しか」
「あそこなら、40人は入るだろうな。いっそ観覧料取るか?」
「有料なら、遠慮してくれる人もいるかも」
「そう言う後ろ向きな発言、どうかと思うぜ?」
そうこうしていると、ムムちゃん先生がパタパタと小走りで教室に入って来た。
「はぁーい皆さぁん、二日目もよろしくねーっ」
「「「へぇーい」」」
「あ、えーっと、皆さんに通達事項があります」
「え、何だろう?」ざわ…
「事件か?」ざわ…
「昨日、体育館で展示していた五十嵐クンの作品は、とても素晴らしいと評判でした! はい、起立!」クイッ
ムムちゃん先生は静流を褒め称えると、静流を立たせた。すると静流の周りがどっと沸いた。
「「「おおーっ!!」」」
「スゲェじゃんかよ、静流!」ざわ…
「きゃあ、静流クン、照れてる顔もイイわぁ♡」
周りのみんなにわいのわいの言われ、静流は後頭部を搔きながら、ぼそっと呟いた。
「題材が良かっただけだよ。条件が上手く揃っただけ……」
「謙遜すんなって、おめえの実力だろ?」
「やっぱ持ってる男は違うわぁ♡」
「でもよぉ、アノお嬢様校に留学してたのって、シズムちゃんだろ?」ざわ…
「静流クン、どうして女神様を描こうと思ったの?」ざわ…
話題が逸れてシズムも注目の的にされている。
静流は少し困った顔で弁明した。
「それは……シズムに絵のモデルをやってもらったんだ。間近で女神像を見てるから」
ロディは苦し紛れに適当な理由をつけた。すると、
「え? 静流クン、シズムちゃんにアノ恰好、させたの?」ざわ…
「う、うん。マズかった、かな?」
湧いていた教室に、静寂が戻って来た。
シズルカのコスチュームはビキニアーマーであり、肌の露出度はかなり高めである。
一気に重くなった空気を、シズムの一声が一掃した。
「私が頼んだの。私を描いて、って♪」
「「「「うぉぉぉぉ」」」」
凍り付きそうな空気が、一瞬でまた沸き上がった。
「静流、お前って、何て羨ましい奴なんだ? けしからん!」ざわ…
「シズムちゃん、結構大胆なのね?」ざわ…
「よく『森の守り人』の許可が下りたな……」ざわ…
何とかその場を収めた静流。
「はーい、五十嵐クンは着席。ここからが重要なの」
静流を座らせたムムちゃん先生は、少し真剣な顔になった。
「五十嵐クンの作品があまりにイイ出来なので、学校側としてはセキュリティ的な事を考慮して、作者を『匿名』とする事に決めました」
「どう言う意味? ムムちゃん」
「うーんと、そうね、この絵がすごぉく気に入った人がいて、これを描いた子は誰?ってなるでしょ? そうするとその子を誘拐して強制的に絵を描かせて『もっとだ、もっとイイ絵を描きやがれ! このブタ野郎!』ってムチでしばいたりする事になったら、大変でしょう?」
ムムちゃん先生は、ジェスチャー付きで熱く説明してくれた。
「そんな大袈裟な……」
「でもイイの? 静流クン、名前隠しちゃったりして」
「そうだぞ? 折角みんなが褒めてくれるんだからな」
「うん。その方が目立たなくなるから、願ったりかなったり、かな?」
あくまでも謙虚な静流。そんな静流を見て、達也が手を挙げた。
「ムムちゃん、匿名って作者名は適当?『国尼太郎』とか?」
「ぷっ、何それ? ダサ過ぎぃ! ウケる」
教室がどっと沸いた。ムムちゃん先生は、顎に手をやり、首をひねった。
「う~ん、そうですねぇ、何かイイ案はあるかなぁ?」
「それ、静流に決めてもらえばイイじゃねえの?」グッ
達也は下手なウィンクをして親指を立てた。
「そうね。五十嵐クン、決まったら先生に教えて頂戴?」
「はい、わかりました」
◆ ◆ ◆ ◆
ワタルの塔 2階 食堂――
「う、う~ん、夕べは飲み過ぎましたぁ……」
シズルーがインベントリ内の仮設住宅に行ったあと、女どもはいつの間にか食堂で酒盛りを始め、床で寝ていたルリが起きた時には全員半裸状態であった。
食堂で寝てしまったのはルリの他、カチュア、アマンダ、ジェニー、そして何とケイであった。
「皆さん! 起きて下さいよぉ、もうそんな恰好、静流様にお見せ出来ますか?」
カチュアとアマンダは、食堂のテーブルに寝そべり、抱き合って寝ている。
その横には、テーブルに突っ伏して寝ているジェニーがいた。
「静流ク~ン、ココ、ココもお願ぁい♡ ムニャ」
「ああ、静流クン、早く【解毒】して頂戴」
「ええ? 彼って【解毒】も出来るの? スペック高過ぎぃ」
ルリは、下着姿で床に転がっているケイに声を掛けた。
「ケイちゃん? もう、思春期の男の子が見たら、失血死しちゃいますよぉ?」
「んみゅう? そりゃあ大変だ……ふぇぇ? ひゃ、何て格好してるんだろ!? わたしったら!?」
ふと我に返ったケイは、慌てて自分の服をかき集めた。
そんな事をしていると、食堂に入って来る者がいた。
「おはようござ……うわ、何ですか? この惨状は……」
「ケイ? 遅くまで飲んでたんでしょう?」
ケイの先輩である、夏樹と瞳であった。
「す、すいません瞳さん、ついうっかり……」
みんなを叩き起こしたルリは、酔いつぶれた奴らに言った。
「さあ! お風呂に入って、酒気を抜きましょう!」
「「「「うへぇい」」」」
すると湯上りのイイ匂いをさせ、忍が食堂に入って来た。
「おはよ。 おや、今お目覚め?」
「忍さん!? アナタやけに余裕ね? 確か、夕べは一緒だった筈でしょう?」
けろっとしている忍に、カチュアは不思議そうに言った。
「ああ。 私、【毒耐性】あるから。あの位、水と同じ」
「まぁ、羨ましい……」
食堂の横に酒類の貯蔵庫がある事を忍が思い出し、数本失敬して来た事から酒盛りが始まったらしい。
「それにしても、久々に美味いお酒だったわぁ……」
「そりゃそうよ。レミーの200年もの! 特級よ? 超が付くXOよ? そんなもの、飲まずにはいられないじゃない」
アマンダは目をキラキラさせ、古酒の味を思い出している。
「でも、そんな高級なお酒、勝手に飲んじゃって良かったのかしら?」
カチュアが急にそんな事を言うと、周りの空気が重くなった。
「うむ。芳醇な味わい……確かに極上だな」
するといつの間にかテーブルに着き、ブランデーグラスを傾ける郁がいた。
「オチビにお酒の味なんて、わかるの?」
「はいはい、貴重なお酒なの。ほどほどに、ね」
アマンダとカチュアは、いつものように郁をいじった。
そしてルリがすかさず追い打ちをかけた。
「郁ちゃん? ダメでしょう、お酒なんか飲んじゃあ!」
「は? 何を寝ぼけとるんだルリ? 私はお前と同い年、28だぞ!?」
それを聞いて、クスッと吹き出したものがいた。
「ケイ? お前、笑いおったな?」ギロ
「ひっ! だって、中尉殿ったら、意外に可愛い所あるんだなぁって」
ケイ的には褒めているつもりの様だったが、郁を逆上させてしまったようだ。
郁がスタスタとケイの前に立ち、指を指しながらケイに言い放った。
「お前だって、チンチクリンのクセしやがって!」
「むぅ、そこまで言わなくてもイイじゃないですか!」
「体のほとんどの養分を胸に蓄えておる。 実にけしからん! うぬぬぬ」
「あー! 私が気にしてる事、みんなの前で言わないで! むぅぅぅ」
郁とケイがガンを飛ばし合っている。
「あらら、始まっちゃいましたね……」
「ルリちゃん? 事の発端はアナタでしょう? 何とかしなさい」
みんなが見守る中、忍はぼそっと呟いた。
「ちっちゃいもの同士、仲良くすればイイのに……」
「忍! 聞こえてるぞ!」
「忍ちゃん! 聞こえてるよ!」
二人が同時に忍の方を向いて、どなった。
「今の動き、見事にシンクロしていましたね……」
「あら。あの二人、結構仲イイんじゃなくて?」
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