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第二部 オタクと中二病。
二十四痛 そのやり取りを学友が目撃。
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真野氏をジト目で見つめ、不敵な笑顔メガネ、クイッ! で反撃開始――。
「ご学友から見れば、真野氏が何故に? から始まり、あんな美人が中二病を患う痛い女子だった? となり、ううんナイナイって擁護されることでしょう」
ここで一旦、メガネ、クイッ!
「なので矛先が変わり、俺に洗脳されてLass uns gehen 暗黒面、Herzlich willkommen 奇人変人? ま、そんな風になっちゃうのでしょう」
ちょっと流れが妙だなとメガネ、クイッ!
「ですので、この場で盛大に喰ってかかってこられてHerauskommen されましても、俺が退っ引きならない吊し上げを喰らう――って、単に俺が不幸になるだけじゃんっ⁉︎」
報復するつもりでドイツ語を交えて語ってる途中で、単に痛いの俺じゃん? 悪いのも俺じゃん? になると気付いてしまったので『しまったっ⁉︎』とおやぢギャグのメガネ、クイッ!
慣れないことは、しちゃいかんの見本です。
「途中で何を言いたいのか、何を言ってるのかさっぱり解んなくなったけど? まぁ良いわ……私は魔王だから、はぁ――」
はい、唐突に魔王だから戴きましたー。
真野氏。微妙にズレた軌道を更にズラして無理矢理に修正するハァです。もう良い加減に信者、或いは眷属になってよね的な黄昏のハァです。
「だからですね……昨日も申し上げた通り、現実世界の現代社会において、創作ファンタジーな魔王なんて実在しません――もう帰らせてもらって良いですか?」
性懲りもなくメガネ、クイッ! を披露して席を立つ。
「どうあっても全否定のメガネ、クイッ! なのね……だったら再び実力行使よっ!」
真野氏。両腕を組んだ上にたわわを載せるあざといフンッです。当然、破壊力絶大な状況からの頬っぺたをぷくっと膨らませて拗ねる見事な連携技でのフンッです。これは男子高校生以外にも効果絶大な、実に万人向けの凄く嬉しいフンッです。
「――また自室にお招き頂いての暗黒騎士プレイでしょうか?」
しつこくメガネ、クイッ! っと。
だがしかし。
俺はここで受け答えの選択を間違えた模様。
何故ならその瞬間――。
「真野さん……自室に招いて暗黒騎士プレイだって……」
「え⁉︎ 真野さん、キモオタと付き合ってるのっ⁉︎ どんな趣味⁉︎」
「えっ、嘘でしょ。じゃあ、真野さんもオタクっ⁉︎」
「お金持ちだし……きっと凄い道具の山よ」
「じゃあ、色んな怪しい道具で……くっ殺って言わされる激しいプレイなんだよ? ――実は真野さんって、ああ見えてビッ――」
未だ教室に残っていたご学友ら数名が、興味本位で騒ぎ出すときた。
「Wir haven es verbockt⁉︎」
意訳すると“ 失敗した⁉︎ ”と言った意味合いのドイツ語を用い、某運命の名を冠するアニメにご登場の、正義の味方を目指し辿り着いた成れの果てな弓兵さんのように、めっさネーティブに格好つけた呪文詠唱っぽくのメガネ、クイッ!
「え? なんて言ったのよ? 呪文? アンタ、魔法使えたの?」
真野氏。お目々を真ん丸にしてのハイ? です。たぶん元ネタを知らなかったのも含む、見当違いも甚だしいハイ? です。
真野氏の立場的に非常に危険が危ない緊急事態と判断した俺は、可及的速やかに影キャラならではのスニーキングスキルを駆使して、この場からの戦線離脱を敢行することにした。
ただ、英語でなくドイツ語で言い放った所為もあり、既に注目度合いがパねぇ状態では、全く意味をなさない愚行なんですけども……。
「真野氏、ちょっ――Warten!」
シュバっと席を立ち上がってメガネ、クイッ! と。
「Bitte komm ein winig ! Bitte folgen Sie mir! 」
態々、ドイツ語で言い直したのは、俺からの細やかな嫌がらせです。
「――さっきからなんて言ってるのよ? 何かの詠唱?」
真野氏。首を傾げながらも全く抵抗せず。
ただ、ものっそい嬉しそうなニコを披露してのア~レ~が不安です。俺の中二病くっさい言動と動きに全力で乗っかる気が満々のニコでのア~レ~が不安です。
頭の構造がアレな癖にドイツ語知らんの?
中二病を騙るのなら、軍服とドイツ語は必修科目でしょうに――って、真野氏は学校の成績があまり良くないんだったっけ。
存外、たわわに栄養――ゲフンゲフン。その内、そっち方面も含んで、家庭教師でもして差し上げましょうかね。
真野氏の華奢で柔らかい腕を優しくもガッツリ掴み、有無を言わさず教室から強制連行するのだった――。
――――――――――
またしても中二病ってヤツは。
「ご学友から見れば、真野氏が何故に? から始まり、あんな美人が中二病を患う痛い女子だった? となり、ううんナイナイって擁護されることでしょう」
ここで一旦、メガネ、クイッ!
「なので矛先が変わり、俺に洗脳されてLass uns gehen 暗黒面、Herzlich willkommen 奇人変人? ま、そんな風になっちゃうのでしょう」
ちょっと流れが妙だなとメガネ、クイッ!
「ですので、この場で盛大に喰ってかかってこられてHerauskommen されましても、俺が退っ引きならない吊し上げを喰らう――って、単に俺が不幸になるだけじゃんっ⁉︎」
報復するつもりでドイツ語を交えて語ってる途中で、単に痛いの俺じゃん? 悪いのも俺じゃん? になると気付いてしまったので『しまったっ⁉︎』とおやぢギャグのメガネ、クイッ!
慣れないことは、しちゃいかんの見本です。
「途中で何を言いたいのか、何を言ってるのかさっぱり解んなくなったけど? まぁ良いわ……私は魔王だから、はぁ――」
はい、唐突に魔王だから戴きましたー。
真野氏。微妙にズレた軌道を更にズラして無理矢理に修正するハァです。もう良い加減に信者、或いは眷属になってよね的な黄昏のハァです。
「だからですね……昨日も申し上げた通り、現実世界の現代社会において、創作ファンタジーな魔王なんて実在しません――もう帰らせてもらって良いですか?」
性懲りもなくメガネ、クイッ! を披露して席を立つ。
「どうあっても全否定のメガネ、クイッ! なのね……だったら再び実力行使よっ!」
真野氏。両腕を組んだ上にたわわを載せるあざといフンッです。当然、破壊力絶大な状況からの頬っぺたをぷくっと膨らませて拗ねる見事な連携技でのフンッです。これは男子高校生以外にも効果絶大な、実に万人向けの凄く嬉しいフンッです。
「――また自室にお招き頂いての暗黒騎士プレイでしょうか?」
しつこくメガネ、クイッ! っと。
だがしかし。
俺はここで受け答えの選択を間違えた模様。
何故ならその瞬間――。
「真野さん……自室に招いて暗黒騎士プレイだって……」
「え⁉︎ 真野さん、キモオタと付き合ってるのっ⁉︎ どんな趣味⁉︎」
「えっ、嘘でしょ。じゃあ、真野さんもオタクっ⁉︎」
「お金持ちだし……きっと凄い道具の山よ」
「じゃあ、色んな怪しい道具で……くっ殺って言わされる激しいプレイなんだよ? ――実は真野さんって、ああ見えてビッ――」
未だ教室に残っていたご学友ら数名が、興味本位で騒ぎ出すときた。
「Wir haven es verbockt⁉︎」
意訳すると“ 失敗した⁉︎ ”と言った意味合いのドイツ語を用い、某運命の名を冠するアニメにご登場の、正義の味方を目指し辿り着いた成れの果てな弓兵さんのように、めっさネーティブに格好つけた呪文詠唱っぽくのメガネ、クイッ!
「え? なんて言ったのよ? 呪文? アンタ、魔法使えたの?」
真野氏。お目々を真ん丸にしてのハイ? です。たぶん元ネタを知らなかったのも含む、見当違いも甚だしいハイ? です。
真野氏の立場的に非常に危険が危ない緊急事態と判断した俺は、可及的速やかに影キャラならではのスニーキングスキルを駆使して、この場からの戦線離脱を敢行することにした。
ただ、英語でなくドイツ語で言い放った所為もあり、既に注目度合いがパねぇ状態では、全く意味をなさない愚行なんですけども……。
「真野氏、ちょっ――Warten!」
シュバっと席を立ち上がってメガネ、クイッ! と。
「Bitte komm ein winig ! Bitte folgen Sie mir! 」
態々、ドイツ語で言い直したのは、俺からの細やかな嫌がらせです。
「――さっきからなんて言ってるのよ? 何かの詠唱?」
真野氏。首を傾げながらも全く抵抗せず。
ただ、ものっそい嬉しそうなニコを披露してのア~レ~が不安です。俺の中二病くっさい言動と動きに全力で乗っかる気が満々のニコでのア~レ~が不安です。
頭の構造がアレな癖にドイツ語知らんの?
中二病を騙るのなら、軍服とドイツ語は必修科目でしょうに――って、真野氏は学校の成績があまり良くないんだったっけ。
存外、たわわに栄養――ゲフンゲフン。その内、そっち方面も含んで、家庭教師でもして差し上げましょうかね。
真野氏の華奢で柔らかい腕を優しくもガッツリ掴み、有無を言わさず教室から強制連行するのだった――。
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またしても中二病ってヤツは。
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