137 / 154
第肆章 終りゆく、日常――メフィスト編。
佰肆拾壱話 転機、其の弐。
しおりを挟む
目で追えないほどの高速で繰り広げられた、先ほどの一進一退の凄まじい戦闘。
その間は全く手出しができなかったが為に、通風口に逃げ隠れ、やり過ごしていた移動砲台組だった。
黒騎士との決着が付き、皆とメフィストに相対していた折、背後から狙撃して不意打ちしてやろうと画策していたアリサは、クモヨにコッソリ指示を出し動こうとする。
だがしかし。
行動に移そうとした矢先、突然起きた崩落に阻まれた挙句、必死で抗う羽目になってしまっていた――。
「ワタシ ニ マカセテ!」
降り注ぐ瓦礫云々を、蜘蛛糸で作った盾で背中のアリサを護りながら、大きい下半身と言うハンデをモノとも苦ともせず、見事に防ぎ躱していくクモヨ。
「He is so meanなのよ!!」
この修羅場を作り出したメフィストに対して激おこのアリサは、ここに居ないヤツに対してコレでもかと罵声を上げつつクモヨを援護する!
強力な俺的マスケット銃を所持しているアリサは、クモヨが躱しきれない大きな瓦礫などの落下物の対処――つまり、排除を担当した。
不規則に落下してくる瓦礫は、外す筈もない大きな的なので、当然の如く百発百中だった。
俺的マスケット銃で次々に粉砕して、クモヨを手伝うないし助けたりして確実に護っていく。
「フ、フフン!――フフン!」
クモヨの後に続くスゥについても、ワンコ?姿らしい俊敏な動きで順当に躱していく。
時には落ちる瓦礫を足場にしたりなど、立体的に難なく跳び躱していくスゥだった。
その度に忙しなくクルクル動く兎耳は、謎生物ならではのモノで伊達ではなかった。
騒音の中、確実に落下物全てを捉えて掌握しているらしく、未来予知かってくらい正確無比に確実に避けていく。
なので、危なげなく対処していくスゥの身体に触れるモノは、一つもなかったり。
――そんな感じでやり過ごし、通風口に跳び込んだ移動砲台組のクモヨにアリサとスゥ達は、俺を助けたあと指示通りに通風口から繋がる別ルートで上階を目指す。
狭い通風口を勘を頼りに進んでほどなく、崩落を免れた別の区画に出会した。
なんとか無事に逃げ仰せることができたのだった――。
「フフン、フン」
アリサとクモヨを交互に見やり、何ぞ鼻を鳴らすスゥ。
「ココハ アンゼン ト オッシャッテマス」
スゥを見やりウンウンと頷いたクモヨ。
背中のアリサに通訳っぽいことをする。
「What's? スゥちゃんの言ってること解るのよ⁉︎」
目を見開きクモヨに詰問するアリサ。
会話の成り立たない動物と意思疎通っぽいことをしていたことに驚いた。
「イイエ ゼンゼン!」
速攻、首と両手を横にブンブン、力一杯振って否定するクモヨは、消え入るくらいの小声で呟く。
「タダ ノ にゅあんす デス……」
「Nuanceだったのよ? あ~ビックリしたのよ?」
複雑心理の妙な表情で苦笑いのアリサ。
容姿が例え人外だったとしても、できる筈がないと思っていたアリサは、クモヨから理由を聞いて納得した。
実はアリサ自身もスゥに対してそうだったからだ。
「ここは――一階の居住区なのよ?」
気持ちを切り替え、通風口から外を見やるアリサ。
流石に自身でこさえた研究施設が為に、出会した場所が一体何処なのか、瞬時に理解するアリサだった。
とは言え、流石に通風口の配管までは熟知してはいなかったので、ここまで逃げ仰せるのには、結構、苦労した。
見るに耐えない犠牲者らしき残骸などが、多数、横たわってはいるが、幸いなことに敵と思しき存在は姿が見えないし感じない。
「フフン!」
周囲の警戒を怠らずにいたスゥも、通風口から見える区画の安全を保証するが如く、ドヤ顔で鼻を鳴らし、降りるように鼻先で促す。
背中にアリサとスゥを載せているクモヨは、通風口から蜘蛛糸を垂らし、それを伝って静かに区画へと降り立った。
それは最悪の場合、アリサ一人でも登って逃げれるようにとのクモヨの配慮だった。
更に、万が一に備えて身を護る、かまくらのようなドーム型の一室を、降り立って直ぐに蜘蛛糸を練り上げて作り上げた。
「丁度良いのよ?」
頑強さはアリサ救出時の降下作戦?で実証済なので、ここで僅かばかりの休息を取る移動砲台組だった。
「ハァハァ……」
中に入ると十本の脚を小さく畳んで、肩で息をするクモヨ。
かなり無理をしていた様子だった。
「ハァハァ……パパ ダイジョウブ カナ……」
それでも人の心配をし、気遣う言葉を投げ掛けるクモヨ。
「義兄さんは……絶対、大丈夫なのよ? 潜った修羅場が違うって宣ってたのよ? だから安心するのよ?」
持っていた俺的マスケット銃を肩に担ぎ、安心するようにと優しく諭す。
「フフン;」
兎耳化した状態を維持しつつ周囲の警戒を続けるスゥも、クモヨを見ながら肯いた。
「アリサ達もクモヨのお陰で助かったのよ? 良く頑張ってくれたのよ? Thank youなのよ?」
腰の可愛らしいポーチからハンカチを取り出したアリサ。
クモヨの顔は、通風口を通った所為で煤と土埃塗れ。
更に無理をさせて汗塗れだったのを、丁寧に拭いながら労いの言葉を掛ける。
よっぽど疲れたのか、拭ってあげている内に眠りに落ちてしまうクモヨだった。
「――皆んなバラバラなのよ? スゥちゃん、皆んなの位置は解るのよ?」
クモヨの頭をそっと撫でたあと、スゥに向き直るアリサは、皆の居場所について把握できるかどうかをスゥに尋ねる。
ここに居るスゥは、ワンコ?の姿をした推定、謎生物と義兄さんは言う。
更に、探知系においては、誰も右に出るモノが居ないエキスパートとも言っていた。
自分が目にして体感した今、疑う余地もないほどに納得していた。
なので、態々、尋ねたのだ。
「フフン♪」
クモヨの隣で索敵を続けていたスゥは、アリサに尋ねられると直ぐに兎耳レーダーをピンと伸ばし、思いっきりなドヤ顔で自慢げに鼻を鳴らした。
「Ok! 流石なのよ! スゥちゃんは頼りになるのよ? 少し休んだら皆で動くのよ?」
意思の疎通ができたうえ、返ってきた態度に満足そうに頷く。
スゥに抱きつきゲシゲシと撫でまくり、褒めてあげると同時に労ってあげた。
スゥも嫌がらずに身体を預け、アリサにされるがままになっていた。
「クモヨもだけど、スゥちゃんもなのよ? 本当に Mysterious Creatureなのよ? 本当にFantasyなのよ?」
洞窟温泉でのゲート調査の折、初めて目にしたスゥの本気モード。
アリサが知っている世間一般の犬と言う動物から掛け離れ過ぎていて、正直に言うと怖かった、信じられなかった、有り得ないと動揺までした。
更に解剖して中身を見てみたいとも思ったりした。
それほどまでに異質極まりない謎生物だった。
でも――今は違う。
「――帰ったら義兄さんと交渉なのよ? 絶対にアリサのモノにしてやるのよ? ベロは要らないけどケルもなのよ?」
何ぞ不穏当な台詞を宣い、起こさないようにそっとクモヨの脚を握り、スゥの前脚を取って微笑むアリサ。
その微笑みは――何ぞ良からぬことを企ててるアリサ特有の不適切極まりない微笑み。
ここに知るモノが居ないがゆえに、誰もそのことに気付かないのだった――。
研究施設に戻って調査報告書を纏めてると、突然やってきたおかしな子。
その時から片時も離れず、ずっと側に居てくれた。
そのことが、かなりの疑問だった。
特に、緊急事態に陥った時も白衣の袖を急に引っ張り出し、スゥには知り得ない筈の庭園へと誘導したことも、不思議に思っていた。
その疑問の全てが解決した。
誰も気付いていない、忍び寄る害敵から護ってくれていたんだと。
もしもあの時……側に居てくれなかったらと思うと寒気がした。
だから今はそんな謎生物で良かったと、心より思っている。
ずっと側に居て護ってくれていたスゥが、かけがえのない家族のように思えて仕方ない。
「本当にThank youなのよ?」
そんなことを考えながらスゥを抱き込み、大切なクモヨに背を預けている内に、アリサは自然と眠りについた――。
見た目通りの十歳らしい、あどけない寝顔で――。
―――――――――― つづく。
その間は全く手出しができなかったが為に、通風口に逃げ隠れ、やり過ごしていた移動砲台組だった。
黒騎士との決着が付き、皆とメフィストに相対していた折、背後から狙撃して不意打ちしてやろうと画策していたアリサは、クモヨにコッソリ指示を出し動こうとする。
だがしかし。
行動に移そうとした矢先、突然起きた崩落に阻まれた挙句、必死で抗う羽目になってしまっていた――。
「ワタシ ニ マカセテ!」
降り注ぐ瓦礫云々を、蜘蛛糸で作った盾で背中のアリサを護りながら、大きい下半身と言うハンデをモノとも苦ともせず、見事に防ぎ躱していくクモヨ。
「He is so meanなのよ!!」
この修羅場を作り出したメフィストに対して激おこのアリサは、ここに居ないヤツに対してコレでもかと罵声を上げつつクモヨを援護する!
強力な俺的マスケット銃を所持しているアリサは、クモヨが躱しきれない大きな瓦礫などの落下物の対処――つまり、排除を担当した。
不規則に落下してくる瓦礫は、外す筈もない大きな的なので、当然の如く百発百中だった。
俺的マスケット銃で次々に粉砕して、クモヨを手伝うないし助けたりして確実に護っていく。
「フ、フフン!――フフン!」
クモヨの後に続くスゥについても、ワンコ?姿らしい俊敏な動きで順当に躱していく。
時には落ちる瓦礫を足場にしたりなど、立体的に難なく跳び躱していくスゥだった。
その度に忙しなくクルクル動く兎耳は、謎生物ならではのモノで伊達ではなかった。
騒音の中、確実に落下物全てを捉えて掌握しているらしく、未来予知かってくらい正確無比に確実に避けていく。
なので、危なげなく対処していくスゥの身体に触れるモノは、一つもなかったり。
――そんな感じでやり過ごし、通風口に跳び込んだ移動砲台組のクモヨにアリサとスゥ達は、俺を助けたあと指示通りに通風口から繋がる別ルートで上階を目指す。
狭い通風口を勘を頼りに進んでほどなく、崩落を免れた別の区画に出会した。
なんとか無事に逃げ仰せることができたのだった――。
「フフン、フン」
アリサとクモヨを交互に見やり、何ぞ鼻を鳴らすスゥ。
「ココハ アンゼン ト オッシャッテマス」
スゥを見やりウンウンと頷いたクモヨ。
背中のアリサに通訳っぽいことをする。
「What's? スゥちゃんの言ってること解るのよ⁉︎」
目を見開きクモヨに詰問するアリサ。
会話の成り立たない動物と意思疎通っぽいことをしていたことに驚いた。
「イイエ ゼンゼン!」
速攻、首と両手を横にブンブン、力一杯振って否定するクモヨは、消え入るくらいの小声で呟く。
「タダ ノ にゅあんす デス……」
「Nuanceだったのよ? あ~ビックリしたのよ?」
複雑心理の妙な表情で苦笑いのアリサ。
容姿が例え人外だったとしても、できる筈がないと思っていたアリサは、クモヨから理由を聞いて納得した。
実はアリサ自身もスゥに対してそうだったからだ。
「ここは――一階の居住区なのよ?」
気持ちを切り替え、通風口から外を見やるアリサ。
流石に自身でこさえた研究施設が為に、出会した場所が一体何処なのか、瞬時に理解するアリサだった。
とは言え、流石に通風口の配管までは熟知してはいなかったので、ここまで逃げ仰せるのには、結構、苦労した。
見るに耐えない犠牲者らしき残骸などが、多数、横たわってはいるが、幸いなことに敵と思しき存在は姿が見えないし感じない。
「フフン!」
周囲の警戒を怠らずにいたスゥも、通風口から見える区画の安全を保証するが如く、ドヤ顔で鼻を鳴らし、降りるように鼻先で促す。
背中にアリサとスゥを載せているクモヨは、通風口から蜘蛛糸を垂らし、それを伝って静かに区画へと降り立った。
それは最悪の場合、アリサ一人でも登って逃げれるようにとのクモヨの配慮だった。
更に、万が一に備えて身を護る、かまくらのようなドーム型の一室を、降り立って直ぐに蜘蛛糸を練り上げて作り上げた。
「丁度良いのよ?」
頑強さはアリサ救出時の降下作戦?で実証済なので、ここで僅かばかりの休息を取る移動砲台組だった。
「ハァハァ……」
中に入ると十本の脚を小さく畳んで、肩で息をするクモヨ。
かなり無理をしていた様子だった。
「ハァハァ……パパ ダイジョウブ カナ……」
それでも人の心配をし、気遣う言葉を投げ掛けるクモヨ。
「義兄さんは……絶対、大丈夫なのよ? 潜った修羅場が違うって宣ってたのよ? だから安心するのよ?」
持っていた俺的マスケット銃を肩に担ぎ、安心するようにと優しく諭す。
「フフン;」
兎耳化した状態を維持しつつ周囲の警戒を続けるスゥも、クモヨを見ながら肯いた。
「アリサ達もクモヨのお陰で助かったのよ? 良く頑張ってくれたのよ? Thank youなのよ?」
腰の可愛らしいポーチからハンカチを取り出したアリサ。
クモヨの顔は、通風口を通った所為で煤と土埃塗れ。
更に無理をさせて汗塗れだったのを、丁寧に拭いながら労いの言葉を掛ける。
よっぽど疲れたのか、拭ってあげている内に眠りに落ちてしまうクモヨだった。
「――皆んなバラバラなのよ? スゥちゃん、皆んなの位置は解るのよ?」
クモヨの頭をそっと撫でたあと、スゥに向き直るアリサは、皆の居場所について把握できるかどうかをスゥに尋ねる。
ここに居るスゥは、ワンコ?の姿をした推定、謎生物と義兄さんは言う。
更に、探知系においては、誰も右に出るモノが居ないエキスパートとも言っていた。
自分が目にして体感した今、疑う余地もないほどに納得していた。
なので、態々、尋ねたのだ。
「フフン♪」
クモヨの隣で索敵を続けていたスゥは、アリサに尋ねられると直ぐに兎耳レーダーをピンと伸ばし、思いっきりなドヤ顔で自慢げに鼻を鳴らした。
「Ok! 流石なのよ! スゥちゃんは頼りになるのよ? 少し休んだら皆で動くのよ?」
意思の疎通ができたうえ、返ってきた態度に満足そうに頷く。
スゥに抱きつきゲシゲシと撫でまくり、褒めてあげると同時に労ってあげた。
スゥも嫌がらずに身体を預け、アリサにされるがままになっていた。
「クモヨもだけど、スゥちゃんもなのよ? 本当に Mysterious Creatureなのよ? 本当にFantasyなのよ?」
洞窟温泉でのゲート調査の折、初めて目にしたスゥの本気モード。
アリサが知っている世間一般の犬と言う動物から掛け離れ過ぎていて、正直に言うと怖かった、信じられなかった、有り得ないと動揺までした。
更に解剖して中身を見てみたいとも思ったりした。
それほどまでに異質極まりない謎生物だった。
でも――今は違う。
「――帰ったら義兄さんと交渉なのよ? 絶対にアリサのモノにしてやるのよ? ベロは要らないけどケルもなのよ?」
何ぞ不穏当な台詞を宣い、起こさないようにそっとクモヨの脚を握り、スゥの前脚を取って微笑むアリサ。
その微笑みは――何ぞ良からぬことを企ててるアリサ特有の不適切極まりない微笑み。
ここに知るモノが居ないがゆえに、誰もそのことに気付かないのだった――。
研究施設に戻って調査報告書を纏めてると、突然やってきたおかしな子。
その時から片時も離れず、ずっと側に居てくれた。
そのことが、かなりの疑問だった。
特に、緊急事態に陥った時も白衣の袖を急に引っ張り出し、スゥには知り得ない筈の庭園へと誘導したことも、不思議に思っていた。
その疑問の全てが解決した。
誰も気付いていない、忍び寄る害敵から護ってくれていたんだと。
もしもあの時……側に居てくれなかったらと思うと寒気がした。
だから今はそんな謎生物で良かったと、心より思っている。
ずっと側に居て護ってくれていたスゥが、かけがえのない家族のように思えて仕方ない。
「本当にThank youなのよ?」
そんなことを考えながらスゥを抱き込み、大切なクモヨに背を預けている内に、アリサは自然と眠りについた――。
見た目通りの十歳らしい、あどけない寝顔で――。
―――――――――― つづく。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
その幼女、巨乳につき。〜世界を震撼させるアブソリュートな双丘を身に宿す者――その名はナイチチ〜 ――はい? ∑(゚Д゚)
されど電波おやぢは妄想を騙る
ファンタジー
たゆんたゆんでなく、ばいんばいんな七歳の幼女であるナイチチは、実はあらゆる意味で最強の盾を身に宿すシールダーだった。
愉快な仲間二人をお供に連れて訪れていた森の奥で、偶々、魔物に囲まれて瀕死に追い込まれていた、珍しい棒を必死に握り締め生死の境を息を荒げ堪えていた青年タダヒトの窮地を救うことになる――。
魔法少女ってマジカルなのか? ――で、俺、惨状? そんな俺は社畜ブサメン瓶底メガネキモオタク。愛と夢と希望をブチ壊し世界の危機に立ち向かう?
されど電波おやぢは妄想を騙る
SF
極平凡で、ありふれた、良くある、日常の風景――。
朝起きて、準備して、仕事に出掛ける。
俺にしてもいつも通りで、他の誰とも何も変わらない――筈だった。
気付いた時には、既に手遅れだった。
運命の歯車が突如大きく、歪み、狂い、絡みあって――まるで破滅へと誘うかのように、今日、この日、たった今――目の前で動き出したのだ――。
そして俺は――戦うことを強いられる。
何故か――『魔法少女』として?
※一部、改稿しました。
ぞんびぃ・ぱにつく 〜アンタらは既に死んでいる〜
されど電波おやぢは妄想を騙る
SF
数週間前、無数の巨大な隕石が地球に飛来し衝突すると言った、人類史上かつてないSFさながらの大惨事が起きる。
一部のカルト信仰な人々は、神の鉄槌が下されたとかなんとかと大騒ぎするのだが……。
その大いなる厄災によって甚大な被害を受けた世界に畳み掛けるが如く、更なる未曾有の危機が世界規模で発生した!
パンデミック――感染爆発が起きたのだ!
地球上に蔓延る微生物――要は細菌が襲来した隕石によって突然変異をさせられ、生き残った人類や生物に猛威を振い、絶滅へと追いやったのだ――。
幸運と言って良いのか……突然変異した菌に耐性のある一握りの極一部。
僅かな人類や生物は生き残ることができた。
唯一、正しく生きていると呼べる人間が辛うじて存在する。
――俺だ。
だがしかし、助かる見込みは万に一つも絶対にないと言える――絶望的な状況。
世紀末、或いは暗黒世界――デイストピアさながらの様相と化したこの過酷な世界で、俺は終わりを迎えるその日が来るまで、今日もしがなく生き抜いていく――。
生ける屍と化した、愉快なゾンビらと共に――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる