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第参章 失いゆく、日常――秘密の花園編。
捌拾伍話 探索。
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俺達はノウと戦ったあとに見つけた階段を使って、地下一階層へと向かった――。
階段を降りて行くと途中で踊り場に辿り着く。
そこで背負っていた俺的バックパックを降ろして、俺的ガチャポンや弾の補充等を行っておいた。
準備が終わり俺的バックパックを背負い直すと、踊り場を折り返して再び地下一階層へと向かった。
ほどなく地下一階層に無事に辿り着いた。
だがしかし――。
「またコレは……実にお約束的な展開がきたな」
「あらあら」
「ないわ~」「同意」「チュイン!」
階段の出入口から通路に出ようとするも、そこで足止めされて進めなくなってしまうのだった――。
先ほどの緊急警報何ぞと連動でもしていたのか、防壁シャッターで出入口が固く閉ざされていたのだ。
ここから先の地下一階層を探索する為には、防壁シャッターをどうにかして開けるないし破壊するなりして、強行突破せざるを得ない。
当然、迂回路何ぞがある筈もない……こともないけども。
エレベーターは危険過ぎてダメだって。
「微弱怪電波確認。数、三。防壁外側展開中。強電波及びヒトの反応なし」
「微弱電波ってことは、意思無き肉塊が向こう側に居るってか」
アイからの状況報告を受けて俺はげんなりした。
防壁シャッターを突破しても意思無き肉塊が居る。
どちらの対処も面倒臭いことこの上ないからな。
ただ向こうからもこちらには来れないのは幸いだった。
つまり、対策を練る時間は貰えたってことだ。
俺は開閉スイッチなどがないか壁周辺を適当に見やるも、当然、それらしいモノ何ぞは全く見当たらない――。
ぶっちゃけ開けれたら防壁の意味がないからな?
次に破壊ができるかどうかを侵入時と同じくドアに耳をあてて軽く叩き、その音の反響具合で判断する。
鈍い音が響くと言うことは、それなりに分厚い。
あとは何ぞかの金属特有の冷たい感触がするだけで、防壁シャッターの向こうの音なども全く拾えなかった。
「さて、どーするよ?」
分厚い防壁シャッターをどうやって突破しようかと、頭をぽりぽり掻きながら困り顔で見やる俺。
「困りましたわね」
その隣で首を傾げ、同じく困り顔で思案中の最妃。
「パパ、こんなことも多分あるかと思って、ボクが持って来たコレが役に立つかもだよ!」
未来は俺達に声を掛けて半回転し背を向けると、首だけを振り返った。
腰後ろに横掛けして携帯していた、俺的実用品の伐採ヒートホークに後ろ指を差して、キラッキラな素敵ドヤ顔で言い放った。
「よっと! 成せばなる――ってね!」
続けて妙な行き当たりバッタリ的な台詞を言い放ち、後ろ手のまま下から弾くように打ち上げると、宙を舞って回転し落ちてくる伐採ヒートホークを自身も半回転して正面を向き横から奪い取る。
そのまま、砲丸投げのように数回転し始めると同時に、手元のスイッチを素早く入れて加熱させ、遠心力を載せた勢いのままで力任せに叩きつけた!
甲高くも鈍い衝撃音と共に、防壁シャッターに突き刺さる伐採ヒートホーク!
突き刺さったところがゆっくりと飴のように融解していく。
そのままドアの形に溶かし斬っていく未来。
伐採ヒートホークは有名アニメの量産型機動戦士が、劇中の白兵戦で使った兵装を模して作ってある。
加熱機能搭載なので劇中通りに鋼鉄をも溶かし斬る。
文字通りキャンプ何ぞで薪や木を切ったりは勿論、調理に加工にと多目的で使用できる俺的実用品だ。
「ホラね! イケる、イケる!」
「お姉ちゃん、グッジョブ」
ドヤ顔で防壁シャッターを溶かし斬っていく未来に、抑揚のなくサムズアップを見せるアイ。
「チュイン!」
リペアはアイの肩の上で前脚を器用に使っての拍手。
「凄いですわね」
最妃は和やかな笑顔でお決まりの相槌を打った。
「未来、その無駄に香ばしい動き、ナニ?」
余りにも無駄な動きの未来に、呆れ顔でツッコミを入れた俺。
「気分!」「さよか」
やっぱりドヤ顔のまま妙な単語が返って来た。
「あらあら」
そんな態度の未来に、最妃は和やかな笑顔で微笑見返す。
「流石パパのアンビー系。コレも大概あかんヤツよ」
俺的玩具に感心しつつもあかんヤツ認定する未来は、僅か数分程度で大人一人分が通れるだけの範囲を伐採ヒートホークで見事に溶かし斬った。
最後に防壁シャッターを軽く蹴って道を開ける。
大きな音を立てて向こう側へ落ちる防壁シャッターは、長方形のドアの形に見事くり抜かれた。
切り口を見る限り、結構な厚さで特殊な金属のようだった。
「しかし……良くも溶かし斬れたな? 未来の言う通り、俺的実用品ながらホラーだわ」
作った当の本人である俺が性能に一番納得できず、慄き驚いていたり――。
―――――――――― つづく。
階段を降りて行くと途中で踊り場に辿り着く。
そこで背負っていた俺的バックパックを降ろして、俺的ガチャポンや弾の補充等を行っておいた。
準備が終わり俺的バックパックを背負い直すと、踊り場を折り返して再び地下一階層へと向かった。
ほどなく地下一階層に無事に辿り着いた。
だがしかし――。
「またコレは……実にお約束的な展開がきたな」
「あらあら」
「ないわ~」「同意」「チュイン!」
階段の出入口から通路に出ようとするも、そこで足止めされて進めなくなってしまうのだった――。
先ほどの緊急警報何ぞと連動でもしていたのか、防壁シャッターで出入口が固く閉ざされていたのだ。
ここから先の地下一階層を探索する為には、防壁シャッターをどうにかして開けるないし破壊するなりして、強行突破せざるを得ない。
当然、迂回路何ぞがある筈もない……こともないけども。
エレベーターは危険過ぎてダメだって。
「微弱怪電波確認。数、三。防壁外側展開中。強電波及びヒトの反応なし」
「微弱電波ってことは、意思無き肉塊が向こう側に居るってか」
アイからの状況報告を受けて俺はげんなりした。
防壁シャッターを突破しても意思無き肉塊が居る。
どちらの対処も面倒臭いことこの上ないからな。
ただ向こうからもこちらには来れないのは幸いだった。
つまり、対策を練る時間は貰えたってことだ。
俺は開閉スイッチなどがないか壁周辺を適当に見やるも、当然、それらしいモノ何ぞは全く見当たらない――。
ぶっちゃけ開けれたら防壁の意味がないからな?
次に破壊ができるかどうかを侵入時と同じくドアに耳をあてて軽く叩き、その音の反響具合で判断する。
鈍い音が響くと言うことは、それなりに分厚い。
あとは何ぞかの金属特有の冷たい感触がするだけで、防壁シャッターの向こうの音なども全く拾えなかった。
「さて、どーするよ?」
分厚い防壁シャッターをどうやって突破しようかと、頭をぽりぽり掻きながら困り顔で見やる俺。
「困りましたわね」
その隣で首を傾げ、同じく困り顔で思案中の最妃。
「パパ、こんなことも多分あるかと思って、ボクが持って来たコレが役に立つかもだよ!」
未来は俺達に声を掛けて半回転し背を向けると、首だけを振り返った。
腰後ろに横掛けして携帯していた、俺的実用品の伐採ヒートホークに後ろ指を差して、キラッキラな素敵ドヤ顔で言い放った。
「よっと! 成せばなる――ってね!」
続けて妙な行き当たりバッタリ的な台詞を言い放ち、後ろ手のまま下から弾くように打ち上げると、宙を舞って回転し落ちてくる伐採ヒートホークを自身も半回転して正面を向き横から奪い取る。
そのまま、砲丸投げのように数回転し始めると同時に、手元のスイッチを素早く入れて加熱させ、遠心力を載せた勢いのままで力任せに叩きつけた!
甲高くも鈍い衝撃音と共に、防壁シャッターに突き刺さる伐採ヒートホーク!
突き刺さったところがゆっくりと飴のように融解していく。
そのままドアの形に溶かし斬っていく未来。
伐採ヒートホークは有名アニメの量産型機動戦士が、劇中の白兵戦で使った兵装を模して作ってある。
加熱機能搭載なので劇中通りに鋼鉄をも溶かし斬る。
文字通りキャンプ何ぞで薪や木を切ったりは勿論、調理に加工にと多目的で使用できる俺的実用品だ。
「ホラね! イケる、イケる!」
「お姉ちゃん、グッジョブ」
ドヤ顔で防壁シャッターを溶かし斬っていく未来に、抑揚のなくサムズアップを見せるアイ。
「チュイン!」
リペアはアイの肩の上で前脚を器用に使っての拍手。
「凄いですわね」
最妃は和やかな笑顔でお決まりの相槌を打った。
「未来、その無駄に香ばしい動き、ナニ?」
余りにも無駄な動きの未来に、呆れ顔でツッコミを入れた俺。
「気分!」「さよか」
やっぱりドヤ顔のまま妙な単語が返って来た。
「あらあら」
そんな態度の未来に、最妃は和やかな笑顔で微笑見返す。
「流石パパのアンビー系。コレも大概あかんヤツよ」
俺的玩具に感心しつつもあかんヤツ認定する未来は、僅か数分程度で大人一人分が通れるだけの範囲を伐採ヒートホークで見事に溶かし斬った。
最後に防壁シャッターを軽く蹴って道を開ける。
大きな音を立てて向こう側へ落ちる防壁シャッターは、長方形のドアの形に見事くり抜かれた。
切り口を見る限り、結構な厚さで特殊な金属のようだった。
「しかし……良くも溶かし斬れたな? 未来の言う通り、俺的実用品ながらホラーだわ」
作った当の本人である俺が性能に一番納得できず、慄き驚いていたり――。
―――――――――― つづく。
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