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第参章 失いゆく、日常――秘密の花園編。
陸拾玖話 調査。
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俺は昨日のアリサとの約束通り、例のゲートっぽい門のようなモノのある所まで、今朝早くから調査の為にやって来ていた――。
こんなこともあろうかとやっぱり持ってきた俺的玩具の中から、良さげなモノを昨晩の内に俺的痛リュックに色々と詰め込んで、調査の為の準備を予めやっておいた。
例の俺的ドラグーンとか俺的ガチャポンとかだな。
ノウを感じないからと言って手ぶらで行くほど、俺は大概な電波脳だが馬鹿じゃ~ない。
ちょっとした油断は大惨事を招くからな?
最妃は昨晩、明け方近くまで俺に構いっきりで、めっさお疲れのご様子。
なので本日は部屋でお休みさせてきた。
二十代に若返った分、前以上に激しいからな、俺……。
最近、妙にべったりなのは、その所為なのかもな?
俺もちょいと怠いが、まだまだ元気で余裕はある。
そうか!? ――これが若さか!?
そんな最妃の護衛兼面倒見係ということで、未来もケルとベロと一緒にお留守番とさせた。
面倒見の良さではアイの方が適任なのだが、今から未知なるモノへと挑むことになる。
同行するアリサと仲が良いってことも含み、アイの方がより対応できるかもってことでの判断だな。
それから、折角、ワンコ?共も一緒に来てるんだし、力を借りようと同行をお願いすることに。
だがしかし――。
ケルにお願いするも、珍しく首を横に振るばかりで頷いてくれない。
要は温泉が近いので、単に嫌がっているみたいだった。
とりあえず、聞かん坊のベロは問題外でスルー。
恐らく着いたなり、初日の二の舞になるだろう。
なので、スゥにお願いしてみるも、そっぽを向いて知らぬ存ぜぬ我関せずだった。
俺ん家の従僕共って……大概、我儘だよな?
まぢ謎生物的何ぞなのかとも思う。
諦めずに一生懸命お願いして頑張ってたら、スゥが面倒臭そうに鼻を鳴らし承諾してくれたので、一緒にここに来ている。
ま、そう言う経緯で本日の探索メンバー、ゲートっぽい門のようなモノへ挑む同行者は、俺を筆頭にアイとアリサにスゥとなった――。
到着して直ぐに、ゲートっぽい門のようなモノを調べる準備を進める俺と、辺り一帯を索敵警戒中のアイ。
念の為に俺的玩具で武装させたある。
主武器に俺的バルカンポッドと俺的ビームライフル、それの管理補助に俺的スカウターをチョイス。
更に、俺的三連クラッカー二機を両脚に装備した重装仕様だ。
そのアイの珍妙な格好を見て、若干、引き攣って苦笑いのアリサは、某遺跡調査要員のようなお約束な身形で、資料データなのか林檎印のタブレット持参だ。
「さて。ちゃっちゃと始めますかね」
俺は門のようなモノの前に来ると、早速、俺的痛カーゴパンツに隠された七つのポケットから取り出した、俺的ツールセットと単なるミニライトを使い、門のようなモノの外周を隈なく調べ始めた。
「アイ。天井付近全体も照らしてくれ」
「了解。この辺りで」
「そう――良し、そこで止めてくれ」
仮称、アイライトを点灯させ両目が光るアイは、俺の指示通りの場所を照らし出した。
思った通り、岩肌と鍾乳石の間に不自然に削れた跡が、一定方向に沿って見て取れた。
門のようなモノはどうやら左右に開く仕掛けかもだ。
「明らかに古代遺跡も驚きの様相だが……。アイ、何ぞかの調査技能とかは持ってねぇのか?」
例によって人外の素敵技能には特に期待せず、あくまでも念の為にアイに確認しておく俺。
「否定。マスター。そんなご都合主義的な技能なんてない」
当然の如く抑揚なく予想通りの返答をするアイ。
「フッフーン」
スゥは俺から離れてアリサの横に移動すると、特徴的なロップイヤーを兎耳化し、周囲の警戒と索敵を開始する。
「えっと……アイちゃん、スゥちゃん、Horrorなのよ? Unbelievableなのよ? ちょっと義兄さんなのよ?」
アイのシリアス時の癖である電波メカ口調と、両目が光って天井を照らし出した珍妙な姿に加え、スゥのワンコ?らしからぬ兎耳化本気状態を初めて目の当たりにして更に驚いたアリサは、調べている俺の肩を軽く叩いて質問して来た。
「それはアイの演技だ。俺的電波脳所縁のな? 電波的なところ何ぞは妙に俺そっくりだろ? 仮称、アイライトってのはアイの技能のひとつでな? スゥはワンコに疑問符で一応は納得しておいてくれ。疑問に思ったら負けだ」
「否定。マスター。アイはアイ」
「フン! フフン♪」
「Masterってナニなのよ? 真面目にするのよ? スゥちゃんもFantasy過ぎなのよ?」
「肯定。アリサ様、アイは至って真面目です」
「ア、アリサ様って…… Horrorなのよ? 一体、ナニなのよ? Fantasy過ぎなのよ?」
「ヒトは慣れるモノだ。いちいち気にせず華麗にスルーしとけ」
普段のアイとスゥしか見て知らないアリサは、真っ先に解剖云々と馬鹿騒ぎするのも忘れて、ただあたふたして目を丸くするばかりであった。
まぁ、スゥもドーベルマン的に大概な悪魔の様相だ。
更に、兎耳のように聳え立つ、おかしな耳姿なわけで。
普通のヒトに驚くなと言う方が、実際、無理な話しなんだよな……。
アイの電波演技にも振り回されてるし……。
俺的にはその反応が新鮮過ぎて、見てて面白いがな?
しかし、アリサも大概な電波脳な筈なんだけどな~。
―――――――――― つづく。
こんなこともあろうかとやっぱり持ってきた俺的玩具の中から、良さげなモノを昨晩の内に俺的痛リュックに色々と詰め込んで、調査の為の準備を予めやっておいた。
例の俺的ドラグーンとか俺的ガチャポンとかだな。
ノウを感じないからと言って手ぶらで行くほど、俺は大概な電波脳だが馬鹿じゃ~ない。
ちょっとした油断は大惨事を招くからな?
最妃は昨晩、明け方近くまで俺に構いっきりで、めっさお疲れのご様子。
なので本日は部屋でお休みさせてきた。
二十代に若返った分、前以上に激しいからな、俺……。
最近、妙にべったりなのは、その所為なのかもな?
俺もちょいと怠いが、まだまだ元気で余裕はある。
そうか!? ――これが若さか!?
そんな最妃の護衛兼面倒見係ということで、未来もケルとベロと一緒にお留守番とさせた。
面倒見の良さではアイの方が適任なのだが、今から未知なるモノへと挑むことになる。
同行するアリサと仲が良いってことも含み、アイの方がより対応できるかもってことでの判断だな。
それから、折角、ワンコ?共も一緒に来てるんだし、力を借りようと同行をお願いすることに。
だがしかし――。
ケルにお願いするも、珍しく首を横に振るばかりで頷いてくれない。
要は温泉が近いので、単に嫌がっているみたいだった。
とりあえず、聞かん坊のベロは問題外でスルー。
恐らく着いたなり、初日の二の舞になるだろう。
なので、スゥにお願いしてみるも、そっぽを向いて知らぬ存ぜぬ我関せずだった。
俺ん家の従僕共って……大概、我儘だよな?
まぢ謎生物的何ぞなのかとも思う。
諦めずに一生懸命お願いして頑張ってたら、スゥが面倒臭そうに鼻を鳴らし承諾してくれたので、一緒にここに来ている。
ま、そう言う経緯で本日の探索メンバー、ゲートっぽい門のようなモノへ挑む同行者は、俺を筆頭にアイとアリサにスゥとなった――。
到着して直ぐに、ゲートっぽい門のようなモノを調べる準備を進める俺と、辺り一帯を索敵警戒中のアイ。
念の為に俺的玩具で武装させたある。
主武器に俺的バルカンポッドと俺的ビームライフル、それの管理補助に俺的スカウターをチョイス。
更に、俺的三連クラッカー二機を両脚に装備した重装仕様だ。
そのアイの珍妙な格好を見て、若干、引き攣って苦笑いのアリサは、某遺跡調査要員のようなお約束な身形で、資料データなのか林檎印のタブレット持参だ。
「さて。ちゃっちゃと始めますかね」
俺は門のようなモノの前に来ると、早速、俺的痛カーゴパンツに隠された七つのポケットから取り出した、俺的ツールセットと単なるミニライトを使い、門のようなモノの外周を隈なく調べ始めた。
「アイ。天井付近全体も照らしてくれ」
「了解。この辺りで」
「そう――良し、そこで止めてくれ」
仮称、アイライトを点灯させ両目が光るアイは、俺の指示通りの場所を照らし出した。
思った通り、岩肌と鍾乳石の間に不自然に削れた跡が、一定方向に沿って見て取れた。
門のようなモノはどうやら左右に開く仕掛けかもだ。
「明らかに古代遺跡も驚きの様相だが……。アイ、何ぞかの調査技能とかは持ってねぇのか?」
例によって人外の素敵技能には特に期待せず、あくまでも念の為にアイに確認しておく俺。
「否定。マスター。そんなご都合主義的な技能なんてない」
当然の如く抑揚なく予想通りの返答をするアイ。
「フッフーン」
スゥは俺から離れてアリサの横に移動すると、特徴的なロップイヤーを兎耳化し、周囲の警戒と索敵を開始する。
「えっと……アイちゃん、スゥちゃん、Horrorなのよ? Unbelievableなのよ? ちょっと義兄さんなのよ?」
アイのシリアス時の癖である電波メカ口調と、両目が光って天井を照らし出した珍妙な姿に加え、スゥのワンコ?らしからぬ兎耳化本気状態を初めて目の当たりにして更に驚いたアリサは、調べている俺の肩を軽く叩いて質問して来た。
「それはアイの演技だ。俺的電波脳所縁のな? 電波的なところ何ぞは妙に俺そっくりだろ? 仮称、アイライトってのはアイの技能のひとつでな? スゥはワンコに疑問符で一応は納得しておいてくれ。疑問に思ったら負けだ」
「否定。マスター。アイはアイ」
「フン! フフン♪」
「Masterってナニなのよ? 真面目にするのよ? スゥちゃんもFantasy過ぎなのよ?」
「肯定。アリサ様、アイは至って真面目です」
「ア、アリサ様って…… Horrorなのよ? 一体、ナニなのよ? Fantasy過ぎなのよ?」
「ヒトは慣れるモノだ。いちいち気にせず華麗にスルーしとけ」
普段のアイとスゥしか見て知らないアリサは、真っ先に解剖云々と馬鹿騒ぎするのも忘れて、ただあたふたして目を丸くするばかりであった。
まぁ、スゥもドーベルマン的に大概な悪魔の様相だ。
更に、兎耳のように聳え立つ、おかしな耳姿なわけで。
普通のヒトに驚くなと言う方が、実際、無理な話しなんだよな……。
アイの電波演技にも振り回されてるし……。
俺的にはその反応が新鮮過ぎて、見てて面白いがな?
しかし、アリサも大概な電波脳な筈なんだけどな~。
―――――――――― つづく。
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