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第壱章 崩れゆく、日常――遭遇編。
弐拾漆話 休息、其の弐。
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そんな俺義妹のお陰で、解ったことも少しある――。
まず、元は俺的素敵サイクルだったアイシャ。
ヒトと同じ構造で構成要素も似通っていたと言うこと。
つまり、学術的なヒト科のそれに近い存在であると言う事だ。
だがしかし――、
それは、容姿を形取る外被のみ。
中身はオーバーテクノロジーの産物らしい。
俺義妹いわく、ぶっちゃけお手上げなんだそうだ。
ヒトと同じ役割りを果たす臓器的な何ぞも、それなりにちゃんと存在し、メカっぽい何ぞ、得体の知れない謎の何ぞ、詳細不明なモノ何ぞが所狭しと沢山かつ山ほど詰まっているらしい。
そう言えば、永久稼働できるようなことも吐かしてたわ。
エネルギー精製自動構築永久機関内蔵とか、相当に意味不明なファンタジーだよな。
これで液体金属構造で形態変化自由自在ときて、未来からタイムトラベルしてきた殺し屋とかなら、大ヒットしたアノ洋画だよ、全く……。
結局、らしいとは推論。つまり不明と同義だよ。
外側から調べただけでは、詳細は解らないんだそうだ。
ヒィーマノイド、アンドロイド、ロボット、オートマタ等々。
創作モノを含めても、そのいずれにも該当しない謎な人物? 物体? 物質? なんだそうだ。
解剖? 分解? まぁ、そんな何ぞかなことをすれば、更に詳しく調べれるかもしれないと吐かし、着ている白衣の懐からメスを徐に取り出して、アイシャを追いかけ回していたりもしてたけどな?
全ては完全にブラックボックス。
中身を見たところで、無駄な足掻きだと俺は思うぞ。
結論、人外である、以上だ。
ちなみに俺はと言うと、ただのヒト科だった――書いて字の如く、単なるヒト。
運動能力などは若返った分だけ少し上がった程度。
チートとかには全く無縁だったわ。
当然、素敵技能っぽい何ぞとかも全く持って無いときた。
はっはっは……どーしよう、俺!?
だがな? 俺は簡単に極一般的な普通の身体検査と健康診断のみだったんだよ!
もっと詳しく調べてみたら何ぞあるかもと食い下がって、俺義妹に詰め寄ってみたが首を横に振るのみ。
詳しい検査をしない理由を尋ねてみたら、おっさんはノーサンキューらしい。
いつか泣かす、絶対に泣かす!
次に、神秘の珠玉について。
三つあった珠玉の内、紅い珠玉については、未来のアイアンキャンディに依然取り込まれた状態のまま。
原理は不明なのだが、完全な同化と言って差し支えはない。
俺が最妃にプレゼントした紫の珠玉は、俺的ペンダントとして、今も胸元で輝いている。
四六時中、肌身離さず身につけていて、絶対に外さないときた。
なので、必然的に俺が持つ珠玉の方で、詳細を調べることになったわけだ。
結果は、俺が譲り受けた時と同様、抽象的な言い方で、生きている何ぞってことだけ。
そのこと以外は全く解らない、不思議物質――それだけが解った。
肝心なことはナニも得られず、謎だらけで進展無し。
現代科学では解明不可。こちらもお手上げだそうだ。
オーパーツ、ここに極まれりってな。
最後は神に疑問符な謎の何ぞな存在、所謂、存在Xについて。
未来救出の際、移動している最中にアイシャから教えてもらったことと、俺と魂で繋がっているらしいこと以外はさっぱりだよ!
ちなみに、邂逅時の記録を持つアイシャでも、漠然とそれがナニな何ぞとか把握しているだけで、説明ができないときたから意味不明だよな?
どうも情報にプロテクトが掛かってるっぽい……ま、そこはお約束だな、うん。
俺とは面識のない神の疑問符。
なので、引き続き外宇宙知的生命体で仮定しておくことにする。
意外に好いヤツなのかもとだけ付け加えて。
長くなったがこんな所であったりする。
「ふぁ~、今日も平和ですな~、俺ん家だけは……」
俺はあの日から書き留めている資料を閉じて、椅子の背もたれに身体を預けて、大きく背の伸びをした――。
不意に俺部屋の窓から外を見やる。
どうやら未来とアイシャと従僕三匹で、何ぞ楽しく遊んでいる模様。
夏の空気は何処へやら。
外は少し肌寒い秋の気候にすっかり移り変わっているのにな。
「元気な俺娘達だよ、全く。――そうか⁉︎ これが若さかっ!? ――違ぇよ!」
考え過ぎて疲れてきた俺は、窓に近付いて煙草を一服。
容姿が瓜二つの双子の義姉妹とフリスビーなワンコ?達にほっこりしつつ、ぼんやり眺めて煙草を燻らせる――。
窓から入り込む涼しい微風が、なんとも気持ち良かった。
そんな俺は、元気に窓の外で遊ぶ身体能力が高過ぎる俺娘らと従僕共を眺めてて不意に思う。
え? これってフリスビーなん?
そんな感じにホラーだったとだけ宣っておこうか……。
煙草を吸い終えた俺は、窓を閉めてラボへと向かう。
ここは俺が遣らかした玩具が色々と封印ないし、保管してある場所だったりする。
実は色々実験したりしてたんだが、俺はあくまで普通のおやぢ……でもないけども。
兵器開発何ぞ、できるわけがなかろうて。
なので、使えそうな玩具を見繕って、対ノウ用に少しパワフルに調整し直している。
俺が軍所縁の人とか特殊部隊の経験者なら、少しは良かったんだがな。
早々、都合良くは行かなさね、うむ。
「ちょっとこの辺りも見ておくかな~っと」
数時間くらいは篭る予定なので、俺はこの辺で。
娘達の様子でも見てやってくれたまへ。
「こんなことあろうかと~、密かに保管していた~、よっこらせっ。真面に使えそうなのはねぇかな~」
―――――――――― つづく。
まず、元は俺的素敵サイクルだったアイシャ。
ヒトと同じ構造で構成要素も似通っていたと言うこと。
つまり、学術的なヒト科のそれに近い存在であると言う事だ。
だがしかし――、
それは、容姿を形取る外被のみ。
中身はオーバーテクノロジーの産物らしい。
俺義妹いわく、ぶっちゃけお手上げなんだそうだ。
ヒトと同じ役割りを果たす臓器的な何ぞも、それなりにちゃんと存在し、メカっぽい何ぞ、得体の知れない謎の何ぞ、詳細不明なモノ何ぞが所狭しと沢山かつ山ほど詰まっているらしい。
そう言えば、永久稼働できるようなことも吐かしてたわ。
エネルギー精製自動構築永久機関内蔵とか、相当に意味不明なファンタジーだよな。
これで液体金属構造で形態変化自由自在ときて、未来からタイムトラベルしてきた殺し屋とかなら、大ヒットしたアノ洋画だよ、全く……。
結局、らしいとは推論。つまり不明と同義だよ。
外側から調べただけでは、詳細は解らないんだそうだ。
ヒィーマノイド、アンドロイド、ロボット、オートマタ等々。
創作モノを含めても、そのいずれにも該当しない謎な人物? 物体? 物質? なんだそうだ。
解剖? 分解? まぁ、そんな何ぞかなことをすれば、更に詳しく調べれるかもしれないと吐かし、着ている白衣の懐からメスを徐に取り出して、アイシャを追いかけ回していたりもしてたけどな?
全ては完全にブラックボックス。
中身を見たところで、無駄な足掻きだと俺は思うぞ。
結論、人外である、以上だ。
ちなみに俺はと言うと、ただのヒト科だった――書いて字の如く、単なるヒト。
運動能力などは若返った分だけ少し上がった程度。
チートとかには全く無縁だったわ。
当然、素敵技能っぽい何ぞとかも全く持って無いときた。
はっはっは……どーしよう、俺!?
だがな? 俺は簡単に極一般的な普通の身体検査と健康診断のみだったんだよ!
もっと詳しく調べてみたら何ぞあるかもと食い下がって、俺義妹に詰め寄ってみたが首を横に振るのみ。
詳しい検査をしない理由を尋ねてみたら、おっさんはノーサンキューらしい。
いつか泣かす、絶対に泣かす!
次に、神秘の珠玉について。
三つあった珠玉の内、紅い珠玉については、未来のアイアンキャンディに依然取り込まれた状態のまま。
原理は不明なのだが、完全な同化と言って差し支えはない。
俺が最妃にプレゼントした紫の珠玉は、俺的ペンダントとして、今も胸元で輝いている。
四六時中、肌身離さず身につけていて、絶対に外さないときた。
なので、必然的に俺が持つ珠玉の方で、詳細を調べることになったわけだ。
結果は、俺が譲り受けた時と同様、抽象的な言い方で、生きている何ぞってことだけ。
そのこと以外は全く解らない、不思議物質――それだけが解った。
肝心なことはナニも得られず、謎だらけで進展無し。
現代科学では解明不可。こちらもお手上げだそうだ。
オーパーツ、ここに極まれりってな。
最後は神に疑問符な謎の何ぞな存在、所謂、存在Xについて。
未来救出の際、移動している最中にアイシャから教えてもらったことと、俺と魂で繋がっているらしいこと以外はさっぱりだよ!
ちなみに、邂逅時の記録を持つアイシャでも、漠然とそれがナニな何ぞとか把握しているだけで、説明ができないときたから意味不明だよな?
どうも情報にプロテクトが掛かってるっぽい……ま、そこはお約束だな、うん。
俺とは面識のない神の疑問符。
なので、引き続き外宇宙知的生命体で仮定しておくことにする。
意外に好いヤツなのかもとだけ付け加えて。
長くなったがこんな所であったりする。
「ふぁ~、今日も平和ですな~、俺ん家だけは……」
俺はあの日から書き留めている資料を閉じて、椅子の背もたれに身体を預けて、大きく背の伸びをした――。
不意に俺部屋の窓から外を見やる。
どうやら未来とアイシャと従僕三匹で、何ぞ楽しく遊んでいる模様。
夏の空気は何処へやら。
外は少し肌寒い秋の気候にすっかり移り変わっているのにな。
「元気な俺娘達だよ、全く。――そうか⁉︎ これが若さかっ!? ――違ぇよ!」
考え過ぎて疲れてきた俺は、窓に近付いて煙草を一服。
容姿が瓜二つの双子の義姉妹とフリスビーなワンコ?達にほっこりしつつ、ぼんやり眺めて煙草を燻らせる――。
窓から入り込む涼しい微風が、なんとも気持ち良かった。
そんな俺は、元気に窓の外で遊ぶ身体能力が高過ぎる俺娘らと従僕共を眺めてて不意に思う。
え? これってフリスビーなん?
そんな感じにホラーだったとだけ宣っておこうか……。
煙草を吸い終えた俺は、窓を閉めてラボへと向かう。
ここは俺が遣らかした玩具が色々と封印ないし、保管してある場所だったりする。
実は色々実験したりしてたんだが、俺はあくまで普通のおやぢ……でもないけども。
兵器開発何ぞ、できるわけがなかろうて。
なので、使えそうな玩具を見繕って、対ノウ用に少しパワフルに調整し直している。
俺が軍所縁の人とか特殊部隊の経験者なら、少しは良かったんだがな。
早々、都合良くは行かなさね、うむ。
「ちょっとこの辺りも見ておくかな~っと」
数時間くらいは篭る予定なので、俺はこの辺で。
娘達の様子でも見てやってくれたまへ。
「こんなことあろうかと~、密かに保管していた~、よっこらせっ。真面に使えそうなのはねぇかな~」
―――――――――― つづく。
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