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42ずるい・菱田君も凄かった
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遥加と八尋にお礼をしたいと、諭は夕飯の材料をみんなで買い出しに出た。
仕方なしに田辺も、今は大人しく諭の顔を立てる事にした。
遥加と八尋がいるので、夕飯はホットプレートで焼肉をする事になった。
「ホットプレートなんて良く持ってんな」
一人暮らしの部屋に、しかも田辺に似つかわしくないと遥加は言う。
「お好み焼きやるって話の時に買ったんだよ」
諭の影響はすげーなと遥加と八尋は驚き、4人は焼肉を食べながら、なんだかんだと結局盛り上がる。
「そうか、菱越って聞いてやっとピンと来たわ。お前の叔父さんって、確か丸葉銀行の藤島頭取だったよな?伯父に聞いたことあったわ。菱越の一族で丸葉の甥っ子が1年にいるって。興味ねーから忘れてた」
田辺の話を聞けば聞くほど、八尋の家柄が凄くて諭は口が開かない。
そして、田辺が政財界に精通しすぎていて、恋人ながら引いてしまった。
「俺は凄くないですからね」
それを察したのか、遥加がにっこり笑って言うと、諭も笑顔になって遥加に寄る。
「親近感を感じて近づかなくて良いです」
直ぐに田辺に引き離され、遥加はチッと舌打ちする。
「でも、友部君と菱田君は幼馴染なんだよね?家が近所なの?」
諭が尋ねると遥加は頷く。
「家が隣の隣で。親父同士も仲が良かったんで自然に俺達も遊んでましたね。学年は違っても結局大学まで一緒だったし」
へぇー。と諭は思った。
「本当に仲良しなんだね。俺はそこまで長い付き合いの友達ってもういないや」
素直に諭は羨ましいと思った。
「これからじっくり長いお付き合いしましょうよ!俺、内名先輩とマジ仲良くなりたいっす!」
遥加の言葉に、諭は嬉しくて笑顔になる。
「あ!それは俺もです!これからもよろしくお願いしたいです!」
八尋も必死に諭に訴える。
「諭先輩には、俺がいるから良いじゃないですか」
田辺は余裕でそう言って、諭の頭を自分に引き寄せて遥加と八尋にニヤリとする。
その目は、諭にちょっかいを出すなと言っていて、遥加と八尋は笑うしかなかった。
「なんか嬉しい。同級生以外にも友達が増えるって良いね!」
天真爛漫な諭に遥加と八尋は笑顔になる。
恋人が田辺と言うのは面倒くさいが、諭の可愛さにキュンとなる2人だった。
仕方なしに田辺も、今は大人しく諭の顔を立てる事にした。
遥加と八尋がいるので、夕飯はホットプレートで焼肉をする事になった。
「ホットプレートなんて良く持ってんな」
一人暮らしの部屋に、しかも田辺に似つかわしくないと遥加は言う。
「お好み焼きやるって話の時に買ったんだよ」
諭の影響はすげーなと遥加と八尋は驚き、4人は焼肉を食べながら、なんだかんだと結局盛り上がる。
「そうか、菱越って聞いてやっとピンと来たわ。お前の叔父さんって、確か丸葉銀行の藤島頭取だったよな?伯父に聞いたことあったわ。菱越の一族で丸葉の甥っ子が1年にいるって。興味ねーから忘れてた」
田辺の話を聞けば聞くほど、八尋の家柄が凄くて諭は口が開かない。
そして、田辺が政財界に精通しすぎていて、恋人ながら引いてしまった。
「俺は凄くないですからね」
それを察したのか、遥加がにっこり笑って言うと、諭も笑顔になって遥加に寄る。
「親近感を感じて近づかなくて良いです」
直ぐに田辺に引き離され、遥加はチッと舌打ちする。
「でも、友部君と菱田君は幼馴染なんだよね?家が近所なの?」
諭が尋ねると遥加は頷く。
「家が隣の隣で。親父同士も仲が良かったんで自然に俺達も遊んでましたね。学年は違っても結局大学まで一緒だったし」
へぇー。と諭は思った。
「本当に仲良しなんだね。俺はそこまで長い付き合いの友達ってもういないや」
素直に諭は羨ましいと思った。
「これからじっくり長いお付き合いしましょうよ!俺、内名先輩とマジ仲良くなりたいっす!」
遥加の言葉に、諭は嬉しくて笑顔になる。
「あ!それは俺もです!これからもよろしくお願いしたいです!」
八尋も必死に諭に訴える。
「諭先輩には、俺がいるから良いじゃないですか」
田辺は余裕でそう言って、諭の頭を自分に引き寄せて遥加と八尋にニヤリとする。
その目は、諭にちょっかいを出すなと言っていて、遥加と八尋は笑うしかなかった。
「なんか嬉しい。同級生以外にも友達が増えるって良いね!」
天真爛漫な諭に遥加と八尋は笑顔になる。
恋人が田辺と言うのは面倒くさいが、諭の可愛さにキュンとなる2人だった。
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