16 / 33
春の夜の夢
16
しおりを挟む
次の日の夜、真騎士は母に電話をかけた。
「実は、春夜の事なんだけど」
自分の仕事が忙しい事、家に帰ってから料理を作るので春夜が夜遅くに夕飯を食べること、やはりひとりでこの部屋に待たせておくのが心配なことを全て打ち明けた。
『そう。あなたが根を上げるのを待ってたの。無理矢理春夜をこっちに連れてくるのはあなたのためにも良くないと思ったし』
「うん。でも、先のことを考えるようになって、春夜と俺が暮らすのは春夜に悪い影響になるかと思って。でも一つ問題があるんだ。当の春夜が俺と離れるのを嫌がってる」
『それも分かってるわよ。ねぇ、もう少し頑張る気はある?』
「どう言うこと?」
『春夜をうちに連れてくるのは大歓迎よ。うちの人も春夜をとても可愛がってるし。でもいきなりこの家に連れてきたら春夜がどうなるか怖いの。学校のお友達とも離れたくないだろうし』
「うん。それで?」
『あなたが心配してるのは夕飯のこととかでしょ?あなたが嫌じゃ無ければ、平日だけでも食事を作ってくれる家政婦を雇うのはどう?』
「家政婦?」
『ええ。お金はかかるけど、それぐらい負担するわよ。もう少し大きくなれば家政婦だって必要なくなるでしょ?小学生の間だけでも雇ってみたら?それでもまだ不安があるなら、その時はちゃんと春夜を説得して私が春夜を育てるわ』
母の意見に真騎士も異論はなかった。
夕飯の買い出しと、夕飯を作ってくれるだけでも助かると真騎士は思った。
『私達も時間がある時はそっちに今まで通りお邪魔するし。今は色々試して、春夜のストレスにならないようにしましょうよ』
母にここまで言ってもらえて真騎士はもう何も異論はなかった。
「ありがとう、母さん」
『良いのよ。本当は春夜と暮らしたいのが本音だけど、春夜に会う度に言われるのよ。お兄ちゃんが大好き。ずっとこの家にいるって。春夜のためになることならなんでも協力するわ。甲斐性のある旦那様と再婚した私を褒めてよね』
母の言葉に真騎士は笑った。
そして春夜に必要とされる自分が嬉しかった。
「実は、春夜の事なんだけど」
自分の仕事が忙しい事、家に帰ってから料理を作るので春夜が夜遅くに夕飯を食べること、やはりひとりでこの部屋に待たせておくのが心配なことを全て打ち明けた。
『そう。あなたが根を上げるのを待ってたの。無理矢理春夜をこっちに連れてくるのはあなたのためにも良くないと思ったし』
「うん。でも、先のことを考えるようになって、春夜と俺が暮らすのは春夜に悪い影響になるかと思って。でも一つ問題があるんだ。当の春夜が俺と離れるのを嫌がってる」
『それも分かってるわよ。ねぇ、もう少し頑張る気はある?』
「どう言うこと?」
『春夜をうちに連れてくるのは大歓迎よ。うちの人も春夜をとても可愛がってるし。でもいきなりこの家に連れてきたら春夜がどうなるか怖いの。学校のお友達とも離れたくないだろうし』
「うん。それで?」
『あなたが心配してるのは夕飯のこととかでしょ?あなたが嫌じゃ無ければ、平日だけでも食事を作ってくれる家政婦を雇うのはどう?』
「家政婦?」
『ええ。お金はかかるけど、それぐらい負担するわよ。もう少し大きくなれば家政婦だって必要なくなるでしょ?小学生の間だけでも雇ってみたら?それでもまだ不安があるなら、その時はちゃんと春夜を説得して私が春夜を育てるわ』
母の意見に真騎士も異論はなかった。
夕飯の買い出しと、夕飯を作ってくれるだけでも助かると真騎士は思った。
『私達も時間がある時はそっちに今まで通りお邪魔するし。今は色々試して、春夜のストレスにならないようにしましょうよ』
母にここまで言ってもらえて真騎士はもう何も異論はなかった。
「ありがとう、母さん」
『良いのよ。本当は春夜と暮らしたいのが本音だけど、春夜に会う度に言われるのよ。お兄ちゃんが大好き。ずっとこの家にいるって。春夜のためになることならなんでも協力するわ。甲斐性のある旦那様と再婚した私を褒めてよね』
母の言葉に真騎士は笑った。
そして春夜に必要とされる自分が嬉しかった。
1
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる