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……罪な人
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三人だけになると裕介が美紅に頭を下げたので、美紅はどうすればいいのか分からず動けなくなった。
「僕が謝ることじゃないけど、美紅さんには、本当に辛い思いをさせてすみません」
突然謝る裕介に美紅は驚く。
「待ってください!それなら私だって志田さんに謝らないと」
お互いが頭を下げ合い、それを見ていた詠悟は腕を組みながらため息をついた。
「おいおい。美紅ちゃんや裕介は何を謝るの?」
「それは」
裕介はそう言って詠悟を見る。
「そう言うことで呼んだわけじゃない。大体、お前達は謝るようなことを一切してないだろ。俺は裕介と美紅ちゃんが、お互いこの先わだかまりなく付き合えるかって話をしたいんだよ」
詠悟の前向きな言葉に裕介は驚く。
「え?」
「お前、沙優と付き合いたいんだろ?」
本題はそこである。
そのために詠悟は裕介を呼んだのだから。
「……はい」
沙優が詠悟に話したのが分かり、裕介は照れながら認めた。
「お前たちの歳を考えても、付き合っていくなら結婚を視野に入れるだろうが。龍彦と美紅ちゃんだっていずれ、このまま付き合いが続けば結婚するだろう。その時浮気されて裏切られた者同士が、いつか義理の兄弟になるかもしれないってことだよ」
その間にわだかまりが晴れるのかがポイントだと、詠悟は今後を視野に入れて二人に尋ねている。
「それは……」
裕介としては、美紅とも今後良好な関係を築きたいと思っている。
「あのッ!私、志田さんと元奥さんのことは別のことだって思ってます!」
美紅も同じ気持ちだった。
「美紅さん」
「志田さんは私のことどう思いますか?愛してた人を奪った男の元妻なんて関わりたくないですか?裕介さんに嫌な思いをさせるのでは?」
お互いに、気にしていることをクリアしなければと美紅は尋ねる。
「……僕は、きちんと美紅さんに謝罪したいと思ってました。西川さんと会ったのも、あなたを不幸にしたくなかったから」
何も知らなかったが、そんなにも裕介が美紅を気にしてくれていたんだと知った。
「その席に美奈子さんもいたんですか?」
「いいえ。西川さんと二人で会いました。できることなら奥さんに許してもらって欲しいと言いました。でも結局、美紅さんも離婚したんですから、僕は美紅さんを不幸にしてしまった。それなのに、僕の方こそ、美紅さんを傷つける存在になるのでは?」
裕介の優しさに、裕介だって千秋のせいで傷ついたのだから、美紅は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「違います!志田さんは私を不幸にしてなんていません!私はもう離婚したことは後悔してません!もちろん、千秋さんを奪った美奈子さんは許せません。でももう志田さんとは関係ない話です。私、もう前だけ見ていたいんです。だから志田さんも、何も気にして欲しくないんです。沙優さんと幸せになってほしいって思ってます!」
美紅の言葉に裕介は、勇気をもらったのと同時に肩の荷が降りた気がした。
「僕も沙優さんと知り合って、沙優さんが素敵な人だと知って、もう一度恋がしたいと思いました」
「じゃあ私たちの間に、何も問題はないじゃないですか!私、裕介さんにも幸せになってもらいたいです!」
美紅の笑顔に裕介はホッとして、離婚したことも、もう何も悔やむことはないと思った。
「ありがとう。もし、沙優さんが僕を好きになってくれたら、遠慮なくお付き合いさせてもらいます」
「僕が謝ることじゃないけど、美紅さんには、本当に辛い思いをさせてすみません」
突然謝る裕介に美紅は驚く。
「待ってください!それなら私だって志田さんに謝らないと」
お互いが頭を下げ合い、それを見ていた詠悟は腕を組みながらため息をついた。
「おいおい。美紅ちゃんや裕介は何を謝るの?」
「それは」
裕介はそう言って詠悟を見る。
「そう言うことで呼んだわけじゃない。大体、お前達は謝るようなことを一切してないだろ。俺は裕介と美紅ちゃんが、お互いこの先わだかまりなく付き合えるかって話をしたいんだよ」
詠悟の前向きな言葉に裕介は驚く。
「え?」
「お前、沙優と付き合いたいんだろ?」
本題はそこである。
そのために詠悟は裕介を呼んだのだから。
「……はい」
沙優が詠悟に話したのが分かり、裕介は照れながら認めた。
「お前たちの歳を考えても、付き合っていくなら結婚を視野に入れるだろうが。龍彦と美紅ちゃんだっていずれ、このまま付き合いが続けば結婚するだろう。その時浮気されて裏切られた者同士が、いつか義理の兄弟になるかもしれないってことだよ」
その間にわだかまりが晴れるのかがポイントだと、詠悟は今後を視野に入れて二人に尋ねている。
「それは……」
裕介としては、美紅とも今後良好な関係を築きたいと思っている。
「あのッ!私、志田さんと元奥さんのことは別のことだって思ってます!」
美紅も同じ気持ちだった。
「美紅さん」
「志田さんは私のことどう思いますか?愛してた人を奪った男の元妻なんて関わりたくないですか?裕介さんに嫌な思いをさせるのでは?」
お互いに、気にしていることをクリアしなければと美紅は尋ねる。
「……僕は、きちんと美紅さんに謝罪したいと思ってました。西川さんと会ったのも、あなたを不幸にしたくなかったから」
何も知らなかったが、そんなにも裕介が美紅を気にしてくれていたんだと知った。
「その席に美奈子さんもいたんですか?」
「いいえ。西川さんと二人で会いました。できることなら奥さんに許してもらって欲しいと言いました。でも結局、美紅さんも離婚したんですから、僕は美紅さんを不幸にしてしまった。それなのに、僕の方こそ、美紅さんを傷つける存在になるのでは?」
裕介の優しさに、裕介だって千秋のせいで傷ついたのだから、美紅は申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「違います!志田さんは私を不幸にしてなんていません!私はもう離婚したことは後悔してません!もちろん、千秋さんを奪った美奈子さんは許せません。でももう志田さんとは関係ない話です。私、もう前だけ見ていたいんです。だから志田さんも、何も気にして欲しくないんです。沙優さんと幸せになってほしいって思ってます!」
美紅の言葉に裕介は、勇気をもらったのと同時に肩の荷が降りた気がした。
「僕も沙優さんと知り合って、沙優さんが素敵な人だと知って、もう一度恋がしたいと思いました」
「じゃあ私たちの間に、何も問題はないじゃないですか!私、裕介さんにも幸せになってもらいたいです!」
美紅の笑顔に裕介はホッとして、離婚したことも、もう何も悔やむことはないと思った。
「ありがとう。もし、沙優さんが僕を好きになってくれたら、遠慮なくお付き合いさせてもらいます」
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