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繋がる体と募る不安
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龍彦から千秋に聞く勇気は貰ったものの、やっぱり同性の意見も聞きたいと思い、美紅は大学時代の友人の羽田絹子にも相談する。
「急に変な相談なんだけどさ」
『どうした?珍しく声が暗いじゃん』
声のトーンで分かってくれるなんて、流石親友だと美紅は思った。
「実はね、最近、ちょっと千秋さんの行動が変でさ」
『なになに?まだ半年ぐらいで、浮気でもされちゃったの?』
絹子の直球に、美紅はグッとなる。
「それがよく分かんなくてさッ!」
美紅は自分が怪しく感じる事を全て絹子に話す。
仕事で飲みに行っているはずなのに領収書をもらってきてないこと、子供ができないことにホッとしていること、LINの音をわざと消していること。龍彦から聞いた退社時間のことなど。
確かに仕事で夜に接待や土日出勤をしているのは、自分も千秋のアシスタントをしていたので分かっている事で、その点は仕方ないと思っている。
だからその時に浮気をしているとは思えないが、なぜか行動が怪しく思えて仕方ないと感じるままを話した。
『なるほどね。でもその程度だと浮気って感じないなぁ。ちゃんと家にも帰ってるし、仕事以外の休みの日は一緒に過ごしてるんでしょ?それでも気になるなら疑心暗鬼になってないで、冗談ぽく浮気してないか聞きてみれば?最近LINの音を消してる?とか、もしかして仕事と言いながらどこか寄り道してる?みたいな感じで』
絹子のアドバイスはよく分かる。でも実際は、どう切り出していいか美紅は分からない。
今はただ美紅が不安に思っているだけで、決定的な証拠があるわけでもないし、千秋から愛されているのも嘘ではない。
どうやってさりげなく聞けば良いか美紅は考えた。
「とりあえず今夜、LINの事だけちょっと聞いてみるよ。それが1番引っかかった事だから」
『うんうん。西川さんに限って浮気とか想像つかないから、美紅の取り越し苦労だと思うけどね』
絹子の優しい言葉に美紅は不安が薄れてきた。
「話聞いてくれてありがとう。やっぱり持つべきものは親友だ」
『なんでも話聞くから、溜め込んじゃダメだよ。あんたは何にでも真面目すぎるんだから』
「はーい。じゃあ、またね」
絹子に聞いてもらってスッキリしたところで、千秋もしばらくして帰ってきた。
「お帰りなさい」
「ただいま。なんかご機嫌だね。良いことあった?」
美紅の笑顔を見て千秋は尋ねる。
「久しぶりに絹子と長電話したからかも。あ、そう言えば最近、千秋さんのLIN減ってない?音が全然鳴らなくなったよね」
不自然じゃなかったかな?と思いながら美紅は千秋に聞いてみた。
千秋はネクタイを緩める手が止まる。
「LIN?ああ、前に仕事中に来た時に消したんだっけ。どうせ仕事ではプライベートのLINは使ってないしね。元々あまりLIN来ないから気にしてなかった」
千秋は美紅を見ないようにネクタイを外しながら、本当はドキドキしながら言い訳をした。
「そうだったんだ。前にグループLINも音が鳴らなかったから、どうしたのかなって思って」
美紅はそう言いながら、音が出ない理由を聞いてホッとした。
千秋はホッとしている美紅を見て、内心では心が痛んだ。
疑われているかもと感じながら、それでも美奈子とのLINを辞める選択肢は無かった。
「急に変な相談なんだけどさ」
『どうした?珍しく声が暗いじゃん』
声のトーンで分かってくれるなんて、流石親友だと美紅は思った。
「実はね、最近、ちょっと千秋さんの行動が変でさ」
『なになに?まだ半年ぐらいで、浮気でもされちゃったの?』
絹子の直球に、美紅はグッとなる。
「それがよく分かんなくてさッ!」
美紅は自分が怪しく感じる事を全て絹子に話す。
仕事で飲みに行っているはずなのに領収書をもらってきてないこと、子供ができないことにホッとしていること、LINの音をわざと消していること。龍彦から聞いた退社時間のことなど。
確かに仕事で夜に接待や土日出勤をしているのは、自分も千秋のアシスタントをしていたので分かっている事で、その点は仕方ないと思っている。
だからその時に浮気をしているとは思えないが、なぜか行動が怪しく思えて仕方ないと感じるままを話した。
『なるほどね。でもその程度だと浮気って感じないなぁ。ちゃんと家にも帰ってるし、仕事以外の休みの日は一緒に過ごしてるんでしょ?それでも気になるなら疑心暗鬼になってないで、冗談ぽく浮気してないか聞きてみれば?最近LINの音を消してる?とか、もしかして仕事と言いながらどこか寄り道してる?みたいな感じで』
絹子のアドバイスはよく分かる。でも実際は、どう切り出していいか美紅は分からない。
今はただ美紅が不安に思っているだけで、決定的な証拠があるわけでもないし、千秋から愛されているのも嘘ではない。
どうやってさりげなく聞けば良いか美紅は考えた。
「とりあえず今夜、LINの事だけちょっと聞いてみるよ。それが1番引っかかった事だから」
『うんうん。西川さんに限って浮気とか想像つかないから、美紅の取り越し苦労だと思うけどね』
絹子の優しい言葉に美紅は不安が薄れてきた。
「話聞いてくれてありがとう。やっぱり持つべきものは親友だ」
『なんでも話聞くから、溜め込んじゃダメだよ。あんたは何にでも真面目すぎるんだから』
「はーい。じゃあ、またね」
絹子に聞いてもらってスッキリしたところで、千秋もしばらくして帰ってきた。
「お帰りなさい」
「ただいま。なんかご機嫌だね。良いことあった?」
美紅の笑顔を見て千秋は尋ねる。
「久しぶりに絹子と長電話したからかも。あ、そう言えば最近、千秋さんのLIN減ってない?音が全然鳴らなくなったよね」
不自然じゃなかったかな?と思いながら美紅は千秋に聞いてみた。
千秋はネクタイを緩める手が止まる。
「LIN?ああ、前に仕事中に来た時に消したんだっけ。どうせ仕事ではプライベートのLINは使ってないしね。元々あまりLIN来ないから気にしてなかった」
千秋は美紅を見ないようにネクタイを外しながら、本当はドキドキしながら言い訳をした。
「そうだったんだ。前にグループLINも音が鳴らなかったから、どうしたのかなって思って」
美紅はそう言いながら、音が出ない理由を聞いてホッとした。
千秋はホッとしている美紅を見て、内心では心が痛んだ。
疑われているかもと感じながら、それでも美奈子とのLINを辞める選択肢は無かった。
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