長い夜、蒼い月

五嶋樒榴

文字の大きさ
上 下
41 / 149
溺れる人魚

41

しおりを挟む
「んー」

カーテンの隙間から光が射す。それが眩しく優姫の意識が戻った。
優姫は、誰かがすぐに隣に寝ているのに気がついた。
目を静かに開ける。
薄暗い部屋に自分と誰かがいる。

「あれ?ここどこ?」
        
優姫はだんだん目が慣れてきた。
隣で眠るのは、綺麗な金髪。メガネは掛けてないがどう見てもジェイク。

「え?ええええええええ!!!!!」

優姫はびっくりして大声を出した。

「んー。うるせーなー」

ジェイクが寝ぼけ眼で目を開けた。優姫は裸のジェイクに再び悲鳴をあげる。しかし、自分も裸だった。

「いたっ!」

頭が割れるように痛い。

「二日酔いだ、バーカ。お前調子に乗って俺とテキーラ勝負して酔いつぶれたの。それで吐きまくり。俺の服もお前の服もくせーから捨てたぜ。以上!」

ジェイクの説明で優姫は事態が飲み込めた。そして裸だが、何もなくてホッとした。

「ごめんなさい、ジェイク。もう私お酒減らす」

辞めるとか、控えるとか言わないのでジェイクは大笑いした。

「でも良かったー。ジェイクが紳士で」

ホッとして優姫は言う。

「当たり前だろ。酒臭い女と出来るか。そこまで飢えてねーよ」

ジェイクの言葉に優姫は照れ笑いをした。
ジェイクが裸のままベッドから出た。ジェイクのそそり立つ大きな物が目に入り優姫は青ざめた。
初めて見たのがとんでもないもので愕然とした。

「なんだよ。そんなに珍しいか?」

あっけらかんとジェイクは言う。

「は、初めて、見たから」
    
顔を背けて優姫が言った。ジェイクはそれを聞いてビックリした。

「まさか、お前まだ。って、確か23だって言ってたよな!まだやったことなかったのかよ!」

優姫は馬鹿にされたと思って悔しかった。

「あー、悪い。言いすぎた。ごめん」

怒ってる顔を見てジェイクは謝る。

「入れてみるか?」

わざと冗談を言ってみた。

「そんな入らないよ!壊れちゃうよ!」

必死に優姫が言うとジェイクは大笑いした。

「バーカ。今まで壊れたヤツはいねーよ」

優姫はふるふる首を振った。

「無理。規格が違う、と思う。私は日本サイズでいい」

優姫が青ざめながら言う。ジェイクは面白すぎて笑いが止まらなかった。


 黙ってればインテリイケメンなんだけどね。


ゲラゲラ笑うジェイクを見ながら、優姫はなんとなく思った。
でも優しくて紳士だとは認識した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

【R-18】残業後の上司が甘すぎて困る

熊野
恋愛
マイペースでつかみどころのない上司とその部下の話。【R18】

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

【R18】かわいいペットの躾け方。

春宮ともみ
恋愛
ドS ‪✕ ‬ドM・主従関係カップルの夜事情。 彼氏兼ご主人様の命令を破った彼女がお仕置きに玩具で弄ばれ、ご褒美を貰うまでのお話。  *** ※タグを必ずご確認ください ※作者が読みたいだけの性癖を詰め込んだ書きなぐり短編です ※表紙はpixabay様よりお借りしました

【R18】豹変年下オオカミ君の恋愛包囲網〜策士な後輩から逃げられません!〜

湊未来
恋愛
「ねぇ、本当に陰キャの童貞だって信じてたの?経験豊富なお姉さん………」 30歳の誕生日当日、彼氏に呼び出された先は高級ホテルのレストラン。胸を高鳴らせ向かった先で見たものは、可愛らしいワンピースを着た女と腕を組み、こちらを見据える彼の姿だった。 一方的に別れを告げられ、ヤケ酒目的で向かったBAR。 「ねぇ。酔っちゃったの……… ………ふふふ…貴方に酔っちゃったみたい」 一夜のアバンチュールの筈だった。 運命とは時に残酷で甘い……… 羊の皮を被った年下オオカミ君×三十路崖っぷち女の恋愛攻防戦。 覗いて行きませんか? ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ・R18の話には※をつけます。 ・女性が男性を襲うシーンが初回にあります。苦手な方はご注意を。 ・裏テーマは『クズ男愛に目覚める』です。年上の女性に振り回されながら、愛を自覚し、更生するクズ男をゆるっく書けたらいいなぁ〜と。

冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました

せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜 神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。 舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。 専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。 そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。 さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。 その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。 海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。 会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。 一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。 再会の日は……。

私を犯してください♡ 爽やかイケメンに狂う人妻

花野りら
恋愛
人妻がじわじわと乱れていくのは必読です♡

処理中です...