上 下
57 / 81
ロク

7

しおりを挟む
ベッドの上に摂子は横たわり、鷹雄はシャツを脱いで上半身を摂子に晒した。
胸にも墨の入った傷だらけの体に、摂子は辛そうな顔になりながら手で傷に触れた。

「鷹雄さんに触れてる」

「ああ。俺も摂子に触れてる」

鷹雄が摂子のブラウスを脱がし下着も奪い、あっという間に摂子は生まれたままの姿になる。

「摂子、綺麗だな」

鷹雄は摂子の豊かな胸を揉みながら摂子の唇を堪能する。
舌が絡み合い、濃厚なキスが続く。
摂子はずっと震えていた。

「……怖かったら言え。すぐに辞める」

震える摂子の首筋に唇を寄せながら鷹雄は言う。
摂子が戸灘に愛玩にされていた事で、男に対して恐怖心があるのが分かっているからだ。

「怖くない。鷹雄さんなら怖くない」

ぎゅっと目をつぶって摂子は鷹雄に訴える。
この体を本当に愛して欲しかった。
鷹雄にしか、もう触れてほしくないと願った。

「全部、鷹雄さんのものにして」

目を開いた摂子は、頬を紅潮させていた。
鷹雄は摂子に再びキスをすると、右手を摂子の太ももに這わせた。
摂子はビクビクしながらも、鷹雄の手を拒絶しない。
開かれた太ももの間に鷹雄の手が伸び、摂子の蕩ける場所に辿り着いた。

「ああッ!……鷹雄さんッ!」

摂子の可愛らしい声に鷹雄も興奮する。
艶かしい音を立てて、潤む場所を鷹雄の指が奏でる。

「んんッ!……あッ」

「どうして欲しい?舌でココを舐めてやるか?」

恥ずかしがる摂子に羞恥を与えたくなり、鷹雄はわざと摂子に尋ねる。

「いやぁ。恥ずかしい……」

「恥ずかしい事ないやろ。摂子がどうして欲しいんだ?俺にどうして欲しい?」

指で焦らされ始め、摂子の腰が激しく動き始める。
はしたないと思いながら、鷹雄に激しく抱かれたくなっていた。

「鷹雄さん。全部鷹雄さんの好きにして。鷹雄さんにメチャクチャにされたい」

鷹雄は摂子の太ももの間に顔を入れると、激しい舌使いで摂子の感じる場所を刺激する。
摂子は燃え盛るように熱を帯び、体を仰け反らして悶え狂う。

「ああッ!ダメッ!もうッ……ああッ!」

摂子がイっても鷹雄は顔を離さず、しつこいほど舌で摂子を堪能する。

「ああッ!あああッ!」

摂子にとって、こんなにも身も心も満たされる愛撫は初めてだった。
とろとろに蕩かされ力が入らず、幸福感だけが体の中を走っていく。

「……摂子」

鷹雄のモノが摂子の中に入っていく。

「ああッ!鷹雄さんッ!」

奥まで突かれ、摂子は頭の中が真っ白になる。
鷹雄は摂子を片手で抱きしめ、豊満な胸を鷲掴みにしながら、激しく腰を動かし続けた。
摂子の中の具合が良すぎて、鷹雄は一度動きを止めると上半身を起こし、汗だくの前髪を両手で掻き上げた。
その姿に摂子は惚れ惚れして、うっとりとした顔で見つめる。

「ずるい鷹雄さん」

「何がや」

「カッコ良すぎる」

鷹雄はフッと笑う。

「まだそんな事ほざく余裕があるんだな。じゃあ、もう手加減はしないぞ」

重なり合い、鷹雄の重みを感じながら、摂子は夢なら覚めないでと、何度も来る快感に痺れた。
しおりを挟む

処理中です...