トライアングル

五嶋樒榴

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しほな・衝撃

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「彼女が半年前から変わったんだよ。突然ね。俺の浮気を疑い始めた」

私はその告白にびっくりした。確かに久利はモテていたけど、付き合う彼女が居れば悔しいほど彼女しか見ない奴だった。昔も今も。

「俺はもちろん浮気なんかしてなかったさ。でもまだ茉莉花と付き合い始めて数ヶ月だったし、俺は仕事が忙しくなって茉莉花を1人にさせてたし、茉莉花に仕事中にクライアントの女性とホテルに入る所も見られた。もちろん普通のシティホテルだし、ラウンジで打ち合わせをしただけだよ。でも、色々重なって茉莉花を不安にさせた」

「それでも、久利は違うと否定したんだから信じるべきだったんじゃないの?」

強い口調でつい私は言ってしまってから、あ、と思った。
こう言う性格が可愛くないのかしらと。

「そうなんだけど、もっと深い闇を茉莉花は抱えていたんだ。茉莉花を追い落とす。これがその原因の写真」

久利は数枚の写真を私に渡した。
何かしらと見て、私はあまりにもびっくりして、この静かな雰囲気の良い場所で大声をあげそうになった。

写真の中で、久利と思われる男と、髪の長い女がベッドの中で目を覆いたくなるような行為をしていた。
流石の私もショックを受けた。

「よくできてる合成写真だろ」

久利の声が遠くから聞こえる。
きっと久利の彼女は私の何億倍もショックを受けた事だろう。
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