俺の彼女が可愛すぎるんですけど

スパダリ

私のナオカズは、世に言うところのスパダリだ。
料理洗濯はもちろん、甲斐甲斐しく私の世話を全てしてくれる。
しかも実家もお金持ちで、将来は弁護士になるって勉強してる。
今住んでるマンションも、親が買ってくれたらしい。一人で住んでるのに二つも部屋がある。リビングもめっちゃ広くて落ち着かない。
見た目も、誰もが振り返るイケメンで、１８３センチの長身に細マッチョ。　
私は１５５センチしかないから、一緒に歩いていると、ナオカズを見る女子の熱い視線にこっちが恥ずかしくなる。

「ナオカズ。そっちのアイスも食べてみたい」

私がはちみつアイスの乗ったフレンチトーストを頼むと、ナオカズはチョコアイスの乗ったパフェを頼んでる。
甘い物好きじゃないくせに、私が迷うと必ず両方頼んじゃう。

「良いよ。はい、あーん」

スプーンでアイスを掬い、それを私に食べさせようとする。

「ちょッ！自分で食べられるしッ！」

もう！子供扱いするなッ！
これだから外に出るの嫌なんだッ！

「恥ずかしがらなくても良いのに。どうせヒナキ、子供にしか見えないよ」

クスクス笑いながらナオカズは私の唇にチョコアイスを近付ける。
いつもこうだ。
私はムッとしながらも、チョコアイスを食べさせてもらう。

「ねぇ、ねぇ。可愛くない？」

「彼氏の方めっちゃイケメンだよね」

ヒソヒソ声が丸聞こえですよッ！
それを分かってて聞こえないフリして、ナオカズは私を人前でも甘やかすんだッ！

「フレンチトースト、俺も少し食べたいな」

「好きなだけ食えッ！」

私はフレンチトーストの皿をナオカズに渡す。

「食べさせてくれるの少し期待したのに」

もー！
少しは恥ずかしがれッ！
って言うか、絶対楽しんでるだろッ！
でも、そんなナオカズも好きなんだけどね。