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妖しく美しいマスターにも、妙子は結婚を前提とした恋人が出来たことを報告にやって来た。
「そうですか。素敵な恋人が出来たんですね。前にお話になっていた方ですか?」
「はい。その彼です」
妙子はそう答えたが、真っ直ぐにマスターの顔が見れなかった。
幸せで恥ずかしいと言う事ではなく、本当は恋人にもなれていないのだから。
目の前のマスターに、それを見透かされるのが怖かった。
「妙子さん。私がかけた魔法を覚えてますか?」
「もちろんです」
でもその魔法のおかげで、遼一と結ばれたわけではない。
「私がかけた魔法はまだ効果が現れてないのかな?」
「え?」
やっぱり何か見透かされてると妙子は思った。
「どう言う経緯で恋人同士になられたのか分かりませんが、妙子さんは必ず幸せになりますよ。だって素敵な恋をスタートさせているんですから」
本当に素敵なのだろうかと、妙子の中で疑問符が浮かんだ。
もちろん妙子は遼一を好きだ。ただ、その好きが愛していると同じかは分からない。
まだ一方的な片思いに過ぎないのだから。
遼一が愛しているのは、まだ心の中にいるのは、別れた元恋人なのだから。
「マスター、実は結婚まで話は出てますが」
妙子が話を始めると、マスターは細く長い綺麗な指を自分の唇に当ててシッとジェスチャーをした。
「妙子さん、今はまだ多くを語る必要はないですよ。妙子さんが決めたゴールに辿り着いたら全てお話ください。でもきっとその時は、私のかけた魔法が効いている頃だと思いますけどね」
マスターは優しい微笑みで妙子にウインクした。
全てがいやらしくなく嫌味がないので、マスターはある意味ズルイと妙子は思った。
「もう、マスターはカッコ良過ぎます」
ぷぅとわざと膨れっ面になって妙子が言うと、マスターはにっこり笑う。
「私、ちゃんと自分に自信を持って幸せになります。きっとこの先も悩むことがいっぱいだけど、諦めずに自分が決めたゴールを目指しますね」
清々しい妙子の笑顔にマスターも微笑む。
「はい。ご報告お待ちしてます。もちろん悩まれたり迷われたら、いつでもここに息抜きにいらっしゃってくださいね。ここはいつでも、どんな妙子さんでもお待ちしておりますから」
マスターが右手を胸に当て、いつでも甘えに来てくださいと言ってくれているようで妙子はホッとした。
まだ始まったばかりの恋は、これからどんな風に妙子を変えていくのかと、妖しく美しいマスターは温かい眼差しで妙子を見つめた。
「そうですか。素敵な恋人が出来たんですね。前にお話になっていた方ですか?」
「はい。その彼です」
妙子はそう答えたが、真っ直ぐにマスターの顔が見れなかった。
幸せで恥ずかしいと言う事ではなく、本当は恋人にもなれていないのだから。
目の前のマスターに、それを見透かされるのが怖かった。
「妙子さん。私がかけた魔法を覚えてますか?」
「もちろんです」
でもその魔法のおかげで、遼一と結ばれたわけではない。
「私がかけた魔法はまだ効果が現れてないのかな?」
「え?」
やっぱり何か見透かされてると妙子は思った。
「どう言う経緯で恋人同士になられたのか分かりませんが、妙子さんは必ず幸せになりますよ。だって素敵な恋をスタートさせているんですから」
本当に素敵なのだろうかと、妙子の中で疑問符が浮かんだ。
もちろん妙子は遼一を好きだ。ただ、その好きが愛していると同じかは分からない。
まだ一方的な片思いに過ぎないのだから。
遼一が愛しているのは、まだ心の中にいるのは、別れた元恋人なのだから。
「マスター、実は結婚まで話は出てますが」
妙子が話を始めると、マスターは細く長い綺麗な指を自分の唇に当ててシッとジェスチャーをした。
「妙子さん、今はまだ多くを語る必要はないですよ。妙子さんが決めたゴールに辿り着いたら全てお話ください。でもきっとその時は、私のかけた魔法が効いている頃だと思いますけどね」
マスターは優しい微笑みで妙子にウインクした。
全てがいやらしくなく嫌味がないので、マスターはある意味ズルイと妙子は思った。
「もう、マスターはカッコ良過ぎます」
ぷぅとわざと膨れっ面になって妙子が言うと、マスターはにっこり笑う。
「私、ちゃんと自分に自信を持って幸せになります。きっとこの先も悩むことがいっぱいだけど、諦めずに自分が決めたゴールを目指しますね」
清々しい妙子の笑顔にマスターも微笑む。
「はい。ご報告お待ちしてます。もちろん悩まれたり迷われたら、いつでもここに息抜きにいらっしゃってくださいね。ここはいつでも、どんな妙子さんでもお待ちしておりますから」
マスターが右手を胸に当て、いつでも甘えに来てくださいと言ってくれているようで妙子はホッとした。
まだ始まったばかりの恋は、これからどんな風に妙子を変えていくのかと、妖しく美しいマスターは温かい眼差しで妙子を見つめた。
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