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1年 秋〜冬
番外編 亮一の生い立ち
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亮一side
「リョウくんってお兄ちゃんいるんでしょ?名前に『一』って付くの珍しいね。」
ハルがある日、俺の部屋で無邪気に聞いてきた。
ハル以外の奴が聞いていたのなら、『そういうのこだわらない家だったから。』で終わるがハルには何となく話しておきたい気持ちになった。
「兄は養子なんだ。」
「え?そうなんだ。」
少し驚いたようだったが、それ以上聞いてこようとしなかったので、俺から水を向けた。
「何で?って思う?」
「う、うーん、まあ。でも色々事情はあるのかなって思うから。」
「ハルってぼーっとしてるけど、そういうところは気遣いができるんだよな。」
「ぼーっとって言うのが余計なんだけど。」
春人は頬を膨らまして怒ったふりをする。
可愛い。
「俺、小学5年の時までずっと自分はアルファだと思って生きてきたんだ。」
「えっ!?」
突然の告白に春人は先ほどよりも驚いた顔をした。
きっと春人は生まれた時からオメガらしい可愛い見た目だったのだろう。
ベータの可能性はあってもアルファだと思ったことは一瞬たりともなさそうだ。
そう、俺は、物心付いた時からアルファだと思って生きていきた。両親が『亮一は、きっとアルファだろう。』って言い続けていたせいで。
その両親は男女のアルファで、ようやくできた俺という一粒種に大いなる期待を抱いた。
全国展開している老舗料亭『葉山』の跡取りとして。
そして、その期待に応えられるだけの能力を俺は持っていた。
早期教育を受けてきたが、それすら難なくこなせたし、英語も小学3年には英検1級に合格していた。
大学まである名門の私立小学校で、いつも学年一位の成績だった。
だから両親は、そんな俺をアルファと信じて疑わず、ものすごく可愛がってくれていた。
それなのに、国の検査の前にバース検査を小学5年生の時に受けたら、俺はオメガだった。
再検査してもオメガの判定は変わらなかった。
「正式な判定は中学2年時の国の検査ですから、オメガと断定された訳ではありませんよ。」
あまりにも取り乱す母に医者は、意味のない慰めの言葉をかけたのを覚えている。
ベータだったのなら、まだフェロモンの発現がなくて、のちにアルファになることもあるが、『オメガ』と出てしまったのならきっと変わることはないことぐらい俺にも分かる。
それから両親の行動は早かった。
葉山の遠縁に当たるアルファを跡取りとするために、養子にしたのだ。
「俺じゃだめなの?父さんも母さんも、こんな優秀な子はいないっていつも言ってたじゃないか!」
「亮一、あなたはとっても優秀だわ。でもね、オメガは発情期というのがあってね、大人になると、3ヶ月に一度、人によっては1ヶ月に一度、動けなくなる日が来るの。
それも一週間から10日ほどね。」
取り乱していた母も養子を迎え入れる話になった頃には冷静さを取り戻し俺に諭すように話す。
「えっ!?」
まだ、バース教育を受けてなかったので、そのことは初耳だ。
「もし、社長が急に10日間もいなくなったら、会社はどうなるかしら?」
「で、でも今はオンラインもあるし、ベッドに横になりながらでもできるよ!」
「そうかもしれないけど、発情期って話せないぐらい大変らしいのよ。」
「そんな…。じゃあ、俺はこれからどうなっちゃうの?おうちから出される?」
「そんなわけないじゃない。これからも亮一は、うちの息子よ。お兄ちゃんができるから、お兄ちゃんのお手伝いをして欲しいの。」
俺は『手伝い』がしたい訳じゃない、父さんがたまに教えてくれる『経営』がしたいんだ。
オメガと聞かされた時も学校に行ったのに、跡取りになる養子を迎えると聞いて、学校に行けなくなってしまった。勉強なんかしても意味がないから。両親はそんな俺を咎めることはしなかった。きっと見放したのだろう。
俺が引きこもっている1ヶ月の間に養子を迎える準備ができたらしい。
『今日から一緒に住むのよ』と言われても会いたくなかったが、一緒に住むのならどうせ会ってしまう。最初の挨拶だけしてあとは、無視すればいいと思って呼ばれたリビングに行く。
「亮一、あなたのお兄さんになる慶一くんだよ。」
父さんが誇らしげに紹介する。
名前に『一』が入ってるなんて最悪だと思いながら兄になるその人を見た。
あーアルファだ。
そうすぐに感想が出るぐらいアルファのオーラのある人だった。
さすが両親がほとんど他人と言って良いぐらいの親戚から連れてきただけある。
まだ中学2年生なのに、背がすらりと高く、恐ろしく整った顔をしていた。
髪はサラサラで少し茶色くって、俺には似ても似つかない。
「よろしく、亮一くん。急にお兄さんと言われても戸惑うかもしれないけど、君と仲良くできたら良いなって思ってるよ。」
そう言って兄の慶一は、さわやかな笑顔を向けてきた。
「どうも。」
俺の全てをこいつに奪われたのになぜ仲良くできる?
目も合わせず答えた。
「明日から僕も亮一くんと一緒の学園の中等部に通うんだ。一緒に行こうね。」
「俺は、学校に行かないよ。一人で行って。」
両親から呆れたようなため息が聞こえる。
兄は、冷たく言い放った俺に少し瞠目しただけで、笑顔を向けたままだった。そんな余裕な感じも俺の気にさわった。
学校に行かなくなった俺は、余った時間を読書に費やした。
これまで勉強に関する本は読んできたが、娯楽として読書をしたことがなかったため、初めての娯楽としての読み物に夢中になった。
特に宇宙を舞台にした戦闘シリーズがお気に入りだった。
これらのシリーズは何十巻も出ていたので、日がな一日、本を読んで過ごしていた。
天気の良い日は庭のテラスで読むのがお気に入りだった。
「ふふ、亮一くんは、やっぱり宇宙ものが好きなんだね。」
学校から帰って来た兄が制服を着たまま俺の元にやって来た。
「何?」
やっぱりって何だよ。
「今日、本屋に行って来たからこんなの買ってきたんだ。良かったら読んでみて。」
それは『宇宙の不思議』や『宇宙図鑑』など宇宙に関する書籍だった。
本には罪はないと手に取って見たらものすごく面白くて、小説よりも夢中になった。
そして今度は、インターネットで宇宙に関する知識を貪った。
その時に、アメリカには宇宙関連企業が多く、そこでは、人種も第二性も関係なく働いている人がたくさんいることを知った。
あーこの家を出てアメリカに行けばいい。
そう思ったら、勉強をしないとダメだと言う考えになって、兄から宇宙に関する本を渡された1週間後には学校に通い始めていた。
「亮一くんと学校に通えて嬉しいよ。」
車で通っているので、後部座席に兄と並んで座って行くしかない。その時にそう声をかけられた。
「そう。」
俺がどんなに冷たい返事をしようと毎日話しかけるのを辞めなかった。
ある日、
「今まで僕が渡した本で気に入ったのあったかな?」
と聞かれたので、
「宇宙の本は、面白かった。」
と答えると兄は綺麗な顔に満面の笑みを浮かべた。
「そっか!良かった。また面白そうな宇宙の本を見つけてくるよ。」
この人はなんで、俺に構うのだろうか。
俺に構わなくても葉山の跡取りは兄で決まっているのに。
そんな風に思いながら、新しい目標が出来ても跡取りを奪われたわだかまりがあって、そう簡単に兄を受け入れることができないままこの学園に来た。
「ってな訳。」
「そっかぁ、リョウくんってとても大変な思いしてきてるんだね。でもちゃんと目標見つけて、たくさん勉強して、えらいえらい!」
ハルにヨシヨシしてもらう。
「あと、リョウくんのお兄さんもどんな事情があるのか分からないけど、きっとすごく大変だったろうな。」
「え?」
「だってさー、中学2年でよそのお家の子になるなんて、想像しただけでも大変そう。しかも跡取りとしてでしょ。僕なら家族と友達と別れてその道目指すなんて寂しさとプレッシャーで死んじゃいそうだよ。」
「そうか…。」
兄は俺の全てを奪ったと思ったけど、葉山家は兄の元々の家族や友達や将来の夢なんかも全部奪って代わりに俺のものを押し付けられたのか。
何で、そんな簡単なことにも俺は気づけなかったのだろうか。
それなのに、『全部奪った』などと逆恨みの気持ちすら持っていた。
ここの寮に入る時、兄は寂しそうに『たまには帰っておいでよ』って言っていたのを思い出す。
週末に兄に会おう!
俺はそう決心した。
「リョウくんってお兄ちゃんいるんでしょ?名前に『一』って付くの珍しいね。」
ハルがある日、俺の部屋で無邪気に聞いてきた。
ハル以外の奴が聞いていたのなら、『そういうのこだわらない家だったから。』で終わるがハルには何となく話しておきたい気持ちになった。
「兄は養子なんだ。」
「え?そうなんだ。」
少し驚いたようだったが、それ以上聞いてこようとしなかったので、俺から水を向けた。
「何で?って思う?」
「う、うーん、まあ。でも色々事情はあるのかなって思うから。」
「ハルってぼーっとしてるけど、そういうところは気遣いができるんだよな。」
「ぼーっとって言うのが余計なんだけど。」
春人は頬を膨らまして怒ったふりをする。
可愛い。
「俺、小学5年の時までずっと自分はアルファだと思って生きてきたんだ。」
「えっ!?」
突然の告白に春人は先ほどよりも驚いた顔をした。
きっと春人は生まれた時からオメガらしい可愛い見た目だったのだろう。
ベータの可能性はあってもアルファだと思ったことは一瞬たりともなさそうだ。
そう、俺は、物心付いた時からアルファだと思って生きていきた。両親が『亮一は、きっとアルファだろう。』って言い続けていたせいで。
その両親は男女のアルファで、ようやくできた俺という一粒種に大いなる期待を抱いた。
全国展開している老舗料亭『葉山』の跡取りとして。
そして、その期待に応えられるだけの能力を俺は持っていた。
早期教育を受けてきたが、それすら難なくこなせたし、英語も小学3年には英検1級に合格していた。
大学まである名門の私立小学校で、いつも学年一位の成績だった。
だから両親は、そんな俺をアルファと信じて疑わず、ものすごく可愛がってくれていた。
それなのに、国の検査の前にバース検査を小学5年生の時に受けたら、俺はオメガだった。
再検査してもオメガの判定は変わらなかった。
「正式な判定は中学2年時の国の検査ですから、オメガと断定された訳ではありませんよ。」
あまりにも取り乱す母に医者は、意味のない慰めの言葉をかけたのを覚えている。
ベータだったのなら、まだフェロモンの発現がなくて、のちにアルファになることもあるが、『オメガ』と出てしまったのならきっと変わることはないことぐらい俺にも分かる。
それから両親の行動は早かった。
葉山の遠縁に当たるアルファを跡取りとするために、養子にしたのだ。
「俺じゃだめなの?父さんも母さんも、こんな優秀な子はいないっていつも言ってたじゃないか!」
「亮一、あなたはとっても優秀だわ。でもね、オメガは発情期というのがあってね、大人になると、3ヶ月に一度、人によっては1ヶ月に一度、動けなくなる日が来るの。
それも一週間から10日ほどね。」
取り乱していた母も養子を迎え入れる話になった頃には冷静さを取り戻し俺に諭すように話す。
「えっ!?」
まだ、バース教育を受けてなかったので、そのことは初耳だ。
「もし、社長が急に10日間もいなくなったら、会社はどうなるかしら?」
「で、でも今はオンラインもあるし、ベッドに横になりながらでもできるよ!」
「そうかもしれないけど、発情期って話せないぐらい大変らしいのよ。」
「そんな…。じゃあ、俺はこれからどうなっちゃうの?おうちから出される?」
「そんなわけないじゃない。これからも亮一は、うちの息子よ。お兄ちゃんができるから、お兄ちゃんのお手伝いをして欲しいの。」
俺は『手伝い』がしたい訳じゃない、父さんがたまに教えてくれる『経営』がしたいんだ。
オメガと聞かされた時も学校に行ったのに、跡取りになる養子を迎えると聞いて、学校に行けなくなってしまった。勉強なんかしても意味がないから。両親はそんな俺を咎めることはしなかった。きっと見放したのだろう。
俺が引きこもっている1ヶ月の間に養子を迎える準備ができたらしい。
『今日から一緒に住むのよ』と言われても会いたくなかったが、一緒に住むのならどうせ会ってしまう。最初の挨拶だけしてあとは、無視すればいいと思って呼ばれたリビングに行く。
「亮一、あなたのお兄さんになる慶一くんだよ。」
父さんが誇らしげに紹介する。
名前に『一』が入ってるなんて最悪だと思いながら兄になるその人を見た。
あーアルファだ。
そうすぐに感想が出るぐらいアルファのオーラのある人だった。
さすが両親がほとんど他人と言って良いぐらいの親戚から連れてきただけある。
まだ中学2年生なのに、背がすらりと高く、恐ろしく整った顔をしていた。
髪はサラサラで少し茶色くって、俺には似ても似つかない。
「よろしく、亮一くん。急にお兄さんと言われても戸惑うかもしれないけど、君と仲良くできたら良いなって思ってるよ。」
そう言って兄の慶一は、さわやかな笑顔を向けてきた。
「どうも。」
俺の全てをこいつに奪われたのになぜ仲良くできる?
目も合わせず答えた。
「明日から僕も亮一くんと一緒の学園の中等部に通うんだ。一緒に行こうね。」
「俺は、学校に行かないよ。一人で行って。」
両親から呆れたようなため息が聞こえる。
兄は、冷たく言い放った俺に少し瞠目しただけで、笑顔を向けたままだった。そんな余裕な感じも俺の気にさわった。
学校に行かなくなった俺は、余った時間を読書に費やした。
これまで勉強に関する本は読んできたが、娯楽として読書をしたことがなかったため、初めての娯楽としての読み物に夢中になった。
特に宇宙を舞台にした戦闘シリーズがお気に入りだった。
これらのシリーズは何十巻も出ていたので、日がな一日、本を読んで過ごしていた。
天気の良い日は庭のテラスで読むのがお気に入りだった。
「ふふ、亮一くんは、やっぱり宇宙ものが好きなんだね。」
学校から帰って来た兄が制服を着たまま俺の元にやって来た。
「何?」
やっぱりって何だよ。
「今日、本屋に行って来たからこんなの買ってきたんだ。良かったら読んでみて。」
それは『宇宙の不思議』や『宇宙図鑑』など宇宙に関する書籍だった。
本には罪はないと手に取って見たらものすごく面白くて、小説よりも夢中になった。
そして今度は、インターネットで宇宙に関する知識を貪った。
その時に、アメリカには宇宙関連企業が多く、そこでは、人種も第二性も関係なく働いている人がたくさんいることを知った。
あーこの家を出てアメリカに行けばいい。
そう思ったら、勉強をしないとダメだと言う考えになって、兄から宇宙に関する本を渡された1週間後には学校に通い始めていた。
「亮一くんと学校に通えて嬉しいよ。」
車で通っているので、後部座席に兄と並んで座って行くしかない。その時にそう声をかけられた。
「そう。」
俺がどんなに冷たい返事をしようと毎日話しかけるのを辞めなかった。
ある日、
「今まで僕が渡した本で気に入ったのあったかな?」
と聞かれたので、
「宇宙の本は、面白かった。」
と答えると兄は綺麗な顔に満面の笑みを浮かべた。
「そっか!良かった。また面白そうな宇宙の本を見つけてくるよ。」
この人はなんで、俺に構うのだろうか。
俺に構わなくても葉山の跡取りは兄で決まっているのに。
そんな風に思いながら、新しい目標が出来ても跡取りを奪われたわだかまりがあって、そう簡単に兄を受け入れることができないままこの学園に来た。
「ってな訳。」
「そっかぁ、リョウくんってとても大変な思いしてきてるんだね。でもちゃんと目標見つけて、たくさん勉強して、えらいえらい!」
ハルにヨシヨシしてもらう。
「あと、リョウくんのお兄さんもどんな事情があるのか分からないけど、きっとすごく大変だったろうな。」
「え?」
「だってさー、中学2年でよそのお家の子になるなんて、想像しただけでも大変そう。しかも跡取りとしてでしょ。僕なら家族と友達と別れてその道目指すなんて寂しさとプレッシャーで死んじゃいそうだよ。」
「そうか…。」
兄は俺の全てを奪ったと思ったけど、葉山家は兄の元々の家族や友達や将来の夢なんかも全部奪って代わりに俺のものを押し付けられたのか。
何で、そんな簡単なことにも俺は気づけなかったのだろうか。
それなのに、『全部奪った』などと逆恨みの気持ちすら持っていた。
ここの寮に入る時、兄は寂しそうに『たまには帰っておいでよ』って言っていたのを思い出す。
週末に兄に会おう!
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感想ありがとうございます♪
更新を楽しみにしてくださってると知って、とても嬉しいです♡
更新、頑張ります!!