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99.贈呈
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コンコン
「カイリ殿下、トキ殿下がお見えです」
立ち上がってお出迎えの姿勢をとると、
ユミさんの声とともに部屋のドアが開く
私は2人の姿にハッとした
2人は、上質な白い生地の上下に身を包み、金の刺繍があしらわれたマントを羽織っている
なんかすごいきちんとした服装なんですけどぉぉ?!!!
私は2人のオーラに1歩足を引いた
いや。2歩後ずさった
その姿を見て、カイリ殿下が困った顔をした
「だから言ったじゃん。びっくりさせるからやめときなって」
トキ殿下がボソリと呟いた
「だから、わざわざ使者まで送って予告しただろう?」
2人は私を見つめながら会話を続ける
「前に、突然持っていったら返されそうになったって聞いたから、きちんと渡しなよって言ったけど」
「だからこうしてきちんとした服装で、しかるべき手順を踏んで来た」
「みさき、明らかに引いてるよ?」
「届いた返事は歓迎モードだったはずだが……」
カイリ殿下は、力なく片手で目元を覆った
トキ殿下はヤレヤレといった表情でカイリ殿下の肩にポンッと手を乗せた
一体これから何が起こるんだろうか
私は、謎の正義感も、謎の警戒心も、明らかに違うだろう最後の晩餐もすっかり忘れて、2人をただただ見つめた
2人は一国の王を思わせるオーラに包まれている
整った顔立ちに宝石のような瞳
いつもは、もう少しラフな装いなのに、髪まで軽くスタイリングされて、目の前に並んでいる2人から目が離せないでボーッと見つめる
トキ殿下はカイリ殿下の肩をポンポンっと叩き、そのままカイリ殿下を誘導するように私の前まで歩みを進めた
2人は私の目の前で足を止めると、私の左右の手をそれぞれとった
この流れは……
そのまま片膝をつき、手の甲にキスされる
2人はそのまま私を見あげている
「慣れた?」
トキ殿下が、そう聴きながら立ち上がる
私は控えめに首を左右に振った
ユミさんにつけられた大きい飾りの着いたイヤリングが重くて、あまり顔を大きく揺らせない
カイリ殿下は立ち上がり、私の髪を耳にかけるようにしてイヤリングをあらわにした
「珍しいな。よく似合っている」
髪……髪あげないでくださいっ!!
絶対耳まで真っ赤だからっ!
恥ずかしさと照れが混じりあった、ぎこちない表情でカイリ殿下を見つめる
「ユミ……さんが…。つけない…と…いけないって…いうので…」
言葉もぎこちなかった
まともに会話も出来なくなる呪いにでもかかったかのようだ
それに………
2人は、手を離してくれなかった
私は両手をそれぞれに預け、立ちすくんでいる
カイリ殿下はそのまま私の首にかかるペンダントに触れた
「身につけていてくれて嬉しい」
そう言って優しく微笑む
待って待って!!破壊力がっ!!
王子様みたいな格好で(いや、王子なんですけどね)そんな乙女ゲームのスチルみたいな顔されたら、直視できませんっ!
すると、カイリ殿下はポケットから小さな箱を取り出した
「トキ」
そう呼びかけて、私の視線をトキ殿下の方に誘導した
「みさき。今日は、僕達から君に贈り物があるんだ」
そう言うと、カイリ殿下が取り出した箱のフタを片手で開いた
その箱の中には、キラキラと輝く赤と紫の宝石が美しくあしらわれた指輪が入っていた
「受け取ってもらえるかな?」
トキ殿下は小首を傾げながら私に微笑みかける
繋がった手からは暖かい気持ちと、ちょっとの緊張が伝わってくる
私はトキ殿下を見つめた
すると、
「この指輪に細工した宝石は、そのペンダントと同じく、私とトキの魔力で生成したものだ」
と、カイリ殿下が説明を足した
確かに、このペンダントとツイになるようなデザインに見える
「みさきが僕達と離れていても、僕らの魔力が君を守れるように」
トキ殿下は私を真っ直ぐ見つめて、ギュッと私の手を握る
「みさきが二度と辛い思いをせずに過ごせるように、君を守りたい」
カイリ殿下も私を真っ直ぐ見つめて、ギュッと私の手を握る
「「受け取って欲しい。」」
2人に見つめられて、目線が泳ぐ
まるでプロポーズのようなシチュエーションに、ドキドキが止まらない
2人の真剣な眼差しを浴びながら、真っ赤になっているだろう顔を、隠すようにうつむいて返答した
「は……ぃ……」
カイリ殿下とトキ殿下は握っていた手をゆるめると、顔を見合せて表情をやわらげた
トキ殿下は小箱の中の指輪を手に取ると、離さずにいた私の左手を握り直す
そして、私の薬指にその指輪をはめた
赤と紫の宝石は2人の瞳を写しているかのように光の反射でキラキラと輝いている
「キレイ……」
「みさきの身に何かあっても、この指輪を通して私達に伝わるようにできている」
「この宝石は特殊な結晶石なんだ。時間をかけて何層にも魔力を凝縮して作り上げてるものだからね」
そんなたいそう手のかかったものを頂いてしまって良いのだろうか……
私が不安そうな表情をしたのを見て、カイリ殿下が私の頬に手を伸ばす
「君は笑わないな」
え?意識したこと無かった
そんなにいつもしかめっ面してたかな……
うーん。笑う……笑う………笑うってなんだ?
私は口元をぎこちなく上げて、自分ではニッコリ笑顔!みたいな顔を作ってみた
「いや。すまない」
カイリ殿下は申し訳なさそうに私を胸元に抱き寄せると、頭をポンポンと撫でた
「無理に笑えという訳では無いんだ」
そう言って、私を優しく撫で続けた
カイリ殿下の手は私の癒しだ
なんか、フワフワして気持ちいい
ずっとここに居たいって思ってしまう
「ルゥ達が、みさきの笑ってるところを見た!って嬉しそうにしていてね。カイリは単にヤキモチを焼いてるだけだよ。笑」
と、トキ殿下が隣でニヤニヤしながら話してくる
「………トキ……」
カイリ殿下は私を撫でている手を止めて、トキ殿下に視線を送る
その目は、これ以上言うな。と訴えていた
「今日だって、ここ来るまで大変だったんだから~。」
カイリ殿下の表情がひきつり始める
「前に、いきなり指輪送ったら引かれるかもって言って、散々迷った挙句、ペンダントにしたはいいけど、じゃあ次、デザインどうしようとか、好みが分からないとか、迷いに迷って、ようやく送り届けたはいいけど、返されそうになったって頭抱えて帰って……」
言いかけたところで、カイリ殿下は私を解放して、トキ殿下の正面に立ち、ゼロ距離で私に聞こえないようにボソボソと反論した
「そのことはもぅ過去だ!!忘れろ!!」
すると、トキ殿下はカイリ殿下と向き合っている顔をよこにずらして、私を見て
「指輪作る時も、気に入ってもらえるだろうか、とか、受け取ってもらえるだろうか、とか、散々弱気なこと………んんっ!!」
カイリ殿下は、近くのソファーにトキ殿下を押し倒し、いつぞやの時のように、口元を押さえつけようと格闘する
「恥ずかしいから言うなっ!!!」
っと、トキ殿下を止めにかかった
「みさきに、……あの時の…カイリの表情…………見せてあげったいよっ……ふふっ……」
トキ殿下は手から逃れなが、笑いながらカイリ殿下の話をする
言わせまいと、口元を狙うカイリ殿下、その手から逃れようと抵抗するトキ殿下
カイリ殿下の意外な一面を、またしても聞くことが出来た
2人の仲の良い小競り合いを見ていると、不思議とニヤニヤしてしまう
「いいな~仲のいい兄弟って」
私がそう言うと、2人は手を止めて私の方を見ると、ちらっと目配せして表情をやわらげ、ソファーにもたれながら、満足そうに、私を見つめる
視線に耐えられなくて、
「私何か変なこと言いましたかね?」
と、聞くと
「いや。」
「別に~」
っと短い返事が帰ってきた
私がオロオロすると、2人はソファーから立ち上がり、私の両隣に立つと、
「みさきが笑ってくれるなら」
「トキとの小競り合いも悪くないな」
と、満足そうに述べて、私の頭にポンっと片手ずつ置いて、フワフワと私の頭を撫でた
2人の穏やかなオーラと、幸せな空気が辺りを包む
私はこの居心地の良い空間を離すまいと、衝動的に2人のジャケットの裾を掴んだ
2人の甘い空気が私を包む
それに気づいた2人は、顔を見合わせると、トキ殿下が、私の耳元に顔を寄せる
「本番はこれからだよ?」
っと言って私を抱き上げた
「わっ!」
驚いている間もなく、ドキドキは加速する
え?!本番とは?ってことは今のは練習だったんです?
何の??!
私は、2人の甘い空気に包まれながら、奥にある寝室に運ばれて行った
「カイリ殿下、トキ殿下がお見えです」
立ち上がってお出迎えの姿勢をとると、
ユミさんの声とともに部屋のドアが開く
私は2人の姿にハッとした
2人は、上質な白い生地の上下に身を包み、金の刺繍があしらわれたマントを羽織っている
なんかすごいきちんとした服装なんですけどぉぉ?!!!
私は2人のオーラに1歩足を引いた
いや。2歩後ずさった
その姿を見て、カイリ殿下が困った顔をした
「だから言ったじゃん。びっくりさせるからやめときなって」
トキ殿下がボソリと呟いた
「だから、わざわざ使者まで送って予告しただろう?」
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「前に、突然持っていったら返されそうになったって聞いたから、きちんと渡しなよって言ったけど」
「だからこうしてきちんとした服装で、しかるべき手順を踏んで来た」
「みさき、明らかに引いてるよ?」
「届いた返事は歓迎モードだったはずだが……」
カイリ殿下は、力なく片手で目元を覆った
トキ殿下はヤレヤレといった表情でカイリ殿下の肩にポンッと手を乗せた
一体これから何が起こるんだろうか
私は、謎の正義感も、謎の警戒心も、明らかに違うだろう最後の晩餐もすっかり忘れて、2人をただただ見つめた
2人は一国の王を思わせるオーラに包まれている
整った顔立ちに宝石のような瞳
いつもは、もう少しラフな装いなのに、髪まで軽くスタイリングされて、目の前に並んでいる2人から目が離せないでボーッと見つめる
トキ殿下はカイリ殿下の肩をポンポンっと叩き、そのままカイリ殿下を誘導するように私の前まで歩みを進めた
2人は私の目の前で足を止めると、私の左右の手をそれぞれとった
この流れは……
そのまま片膝をつき、手の甲にキスされる
2人はそのまま私を見あげている
「慣れた?」
トキ殿下が、そう聴きながら立ち上がる
私は控えめに首を左右に振った
ユミさんにつけられた大きい飾りの着いたイヤリングが重くて、あまり顔を大きく揺らせない
カイリ殿下は立ち上がり、私の髪を耳にかけるようにしてイヤリングをあらわにした
「珍しいな。よく似合っている」
髪……髪あげないでくださいっ!!
絶対耳まで真っ赤だからっ!
恥ずかしさと照れが混じりあった、ぎこちない表情でカイリ殿下を見つめる
「ユミ……さんが…。つけない…と…いけないって…いうので…」
言葉もぎこちなかった
まともに会話も出来なくなる呪いにでもかかったかのようだ
それに………
2人は、手を離してくれなかった
私は両手をそれぞれに預け、立ちすくんでいる
カイリ殿下はそのまま私の首にかかるペンダントに触れた
「身につけていてくれて嬉しい」
そう言って優しく微笑む
待って待って!!破壊力がっ!!
王子様みたいな格好で(いや、王子なんですけどね)そんな乙女ゲームのスチルみたいな顔されたら、直視できませんっ!
すると、カイリ殿下はポケットから小さな箱を取り出した
「トキ」
そう呼びかけて、私の視線をトキ殿下の方に誘導した
「みさき。今日は、僕達から君に贈り物があるんだ」
そう言うと、カイリ殿下が取り出した箱のフタを片手で開いた
その箱の中には、キラキラと輝く赤と紫の宝石が美しくあしらわれた指輪が入っていた
「受け取ってもらえるかな?」
トキ殿下は小首を傾げながら私に微笑みかける
繋がった手からは暖かい気持ちと、ちょっとの緊張が伝わってくる
私はトキ殿下を見つめた
すると、
「この指輪に細工した宝石は、そのペンダントと同じく、私とトキの魔力で生成したものだ」
と、カイリ殿下が説明を足した
確かに、このペンダントとツイになるようなデザインに見える
「みさきが僕達と離れていても、僕らの魔力が君を守れるように」
トキ殿下は私を真っ直ぐ見つめて、ギュッと私の手を握る
「みさきが二度と辛い思いをせずに過ごせるように、君を守りたい」
カイリ殿下も私を真っ直ぐ見つめて、ギュッと私の手を握る
「「受け取って欲しい。」」
2人に見つめられて、目線が泳ぐ
まるでプロポーズのようなシチュエーションに、ドキドキが止まらない
2人の真剣な眼差しを浴びながら、真っ赤になっているだろう顔を、隠すようにうつむいて返答した
「は……ぃ……」
カイリ殿下とトキ殿下は握っていた手をゆるめると、顔を見合せて表情をやわらげた
トキ殿下は小箱の中の指輪を手に取ると、離さずにいた私の左手を握り直す
そして、私の薬指にその指輪をはめた
赤と紫の宝石は2人の瞳を写しているかのように光の反射でキラキラと輝いている
「キレイ……」
「みさきの身に何かあっても、この指輪を通して私達に伝わるようにできている」
「この宝石は特殊な結晶石なんだ。時間をかけて何層にも魔力を凝縮して作り上げてるものだからね」
そんなたいそう手のかかったものを頂いてしまって良いのだろうか……
私が不安そうな表情をしたのを見て、カイリ殿下が私の頬に手を伸ばす
「君は笑わないな」
え?意識したこと無かった
そんなにいつもしかめっ面してたかな……
うーん。笑う……笑う………笑うってなんだ?
私は口元をぎこちなく上げて、自分ではニッコリ笑顔!みたいな顔を作ってみた
「いや。すまない」
カイリ殿下は申し訳なさそうに私を胸元に抱き寄せると、頭をポンポンと撫でた
「無理に笑えという訳では無いんだ」
そう言って、私を優しく撫で続けた
カイリ殿下の手は私の癒しだ
なんか、フワフワして気持ちいい
ずっとここに居たいって思ってしまう
「ルゥ達が、みさきの笑ってるところを見た!って嬉しそうにしていてね。カイリは単にヤキモチを焼いてるだけだよ。笑」
と、トキ殿下が隣でニヤニヤしながら話してくる
「………トキ……」
カイリ殿下は私を撫でている手を止めて、トキ殿下に視線を送る
その目は、これ以上言うな。と訴えていた
「今日だって、ここ来るまで大変だったんだから~。」
カイリ殿下の表情がひきつり始める
「前に、いきなり指輪送ったら引かれるかもって言って、散々迷った挙句、ペンダントにしたはいいけど、じゃあ次、デザインどうしようとか、好みが分からないとか、迷いに迷って、ようやく送り届けたはいいけど、返されそうになったって頭抱えて帰って……」
言いかけたところで、カイリ殿下は私を解放して、トキ殿下の正面に立ち、ゼロ距離で私に聞こえないようにボソボソと反論した
「そのことはもぅ過去だ!!忘れろ!!」
すると、トキ殿下はカイリ殿下と向き合っている顔をよこにずらして、私を見て
「指輪作る時も、気に入ってもらえるだろうか、とか、受け取ってもらえるだろうか、とか、散々弱気なこと………んんっ!!」
カイリ殿下は、近くのソファーにトキ殿下を押し倒し、いつぞやの時のように、口元を押さえつけようと格闘する
「恥ずかしいから言うなっ!!!」
っと、トキ殿下を止めにかかった
「みさきに、……あの時の…カイリの表情…………見せてあげったいよっ……ふふっ……」
トキ殿下は手から逃れなが、笑いながらカイリ殿下の話をする
言わせまいと、口元を狙うカイリ殿下、その手から逃れようと抵抗するトキ殿下
カイリ殿下の意外な一面を、またしても聞くことが出来た
2人の仲の良い小競り合いを見ていると、不思議とニヤニヤしてしまう
「いいな~仲のいい兄弟って」
私がそう言うと、2人は手を止めて私の方を見ると、ちらっと目配せして表情をやわらげ、ソファーにもたれながら、満足そうに、私を見つめる
視線に耐えられなくて、
「私何か変なこと言いましたかね?」
と、聞くと
「いや。」
「別に~」
っと短い返事が帰ってきた
私がオロオロすると、2人はソファーから立ち上がり、私の両隣に立つと、
「みさきが笑ってくれるなら」
「トキとの小競り合いも悪くないな」
と、満足そうに述べて、私の頭にポンっと片手ずつ置いて、フワフワと私の頭を撫でた
2人の穏やかなオーラと、幸せな空気が辺りを包む
私はこの居心地の良い空間を離すまいと、衝動的に2人のジャケットの裾を掴んだ
2人の甘い空気が私を包む
それに気づいた2人は、顔を見合わせると、トキ殿下が、私の耳元に顔を寄せる
「本番はこれからだよ?」
っと言って私を抱き上げた
「わっ!」
驚いている間もなく、ドキドキは加速する
え?!本番とは?ってことは今のは練習だったんです?
何の??!
私は、2人の甘い空気に包まれながら、奥にある寝室に運ばれて行った
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