いつか会えることを願って

瑠渡

文字の大きさ
上 下
6 / 52

6

しおりを挟む
どんなに嫌がっても、政略結婚


とうとう、婚約者として隣国へ行く日になってしまった。

「お父様、お母様………行ってきます」

「フーミリア、うまくいかなかったら……連絡よこしなさい。どんなに大変でも、迎えに行くよ」

「ありがとうございます。心に刻み、行ってきます」


フーミリア様、今日から長旅になります。体調が悪くなりましたら、仰ってください。
殿下ですが、他の馬車に乗られて出発されました。
「…………。」

そう聞いたときは、腸が煮えくりそうでした。
これは、ただの、人質で決して妃ではありません。
私は覚悟を決めて参ります。
もし、もし、心が終わったら、逃げ帰れるように考えなくてはいけません。






とうとう、この地に、決して幸せに暮らせるかわからない国に到着してしまいました。

着いたばかりは、美味しい食事もでてフカフカのベットで眠れて体調も前のように戻ります。


明日からまた妃教育が始まります。
またあの先生じゃないと良いな。

はぁー、怒られながら、どうにか妃教育が終わった。
明日から少しゆっくりできるかしら?
久しぶりに刺繍がしたい気分。
今からすこしやろうかな。



「コンコン」

「はい!」

「お嬢様、国王様の側近の方がいらっしゃってます。」

「失礼いたします。フーミリア様にお伝えがあります。
「3ヶ月後に結婚式になりますので、準備を進めてください。」

「わかりましたわ。ありがとう」






そして、とうとう結婚になってしまった。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】旦那の病弱な弟が屋敷に来てから俺の優先順位が変わった

丸田ザール
BL
タイトルのままです アーロ(受け)が自分の子供っぽさを周囲に指摘されて素直に直そうと頑張るけど上手くいかない話。 イーサン(攻め)は何時まで生きられるか分からない弟を優先してアーロ(受け)を蔑ろにし過ぎる話 【※上記はあくまで"あらすじ"です。】 後半になるにつれて受けが可哀想になっていきます。受けにも攻めにも非がありますが受けの味方はほぼ攻めしか居ないので可哀想なのは圧倒的受けです ※病弱な弟くんは誰か(男)カップリングになる事はありません 胸糞展開が長く続きますので、苦手な方は注意してください。ハピエンです ざまぁは書きません

侍女を抱いていたのは私の夫でした。さようなら、どうか探さないでください。

エトカ
恋愛
香川沙知子が異世界に転移して三年。結婚・妊娠と順風満帆であるかのように思われた。けれどある日、夫の不貞を目の当たりにしてしまう。 追い詰められた沙知子の決断は? それによって運命の歯車がどう動き出すのか……。 *Rは予告なく入ります よろしくお願いします!!

完結 お飾り正妃も都合よい側妃もお断りします!

音爽(ネソウ)
恋愛
正妃サハンナと側妃アルメス、互いに支え合い国の為に働く……なんて言うのは幻想だ。 頭の緩い正妃は遊び惚け、側妃にばかりしわ寄せがくる。 都合良く働くだけの側妃は疑問をもちはじめた、だがやがて心労が重なり不慮の事故で儚くなった。 「ああどうして私は幸せになれなかったのだろう」 断末魔に涙した彼女は……

【完結】 あの頃と変わらない君へ

うみの渚
恋愛
政略的に結ばれた二人ではあったが、関係は至って良好だった。 結婚式を挙げて半年、父親に視察を命じられたルーカスは、最愛の妻を残して長期視察に行くのを後ろ髪を引かれる思いで視察に赴くことになった。 無事、視察を終えたルーカスは、愛しい妻に一刻も早く会うため家路を急いだ。 しかし、帰路の途中、予想外の事故に遭い記憶を失くしてしまう。 引き裂かれた二人は、果たして再会出来るのだろうか。

迅英の後悔ルート

いちみやりょう
BL
こちらの小説は「僕はあなたに捨てられる日が来ることを知っていながらそれでもあなたに恋してた」の迅英の後悔ルートです。 この話だけでは多分よく分からないと思います。

どこにでもある話と思ったら、まさか?

きりか
BL
ストロベリームーンとニュースで言われた月夜の晩に、リストラ対象になった俺は、アルコールによって現実逃避をし、異世界転生らしきこととなったが、あまりにありきたりな展開に笑いがこみ上げてきたところ、イケメンが2人現れて…。

ただ、愛しただけ…

きりか
恋愛
愛していただけ…。あの方のお傍に居たい…あの方の視界に入れたら…。三度の生を生きても、あの方のお傍に居られなかった。 そして、四度目の生では、やっと…。 なろう様でも公開しております。

記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。

せいめ
恋愛
 メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。  頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。   ご都合主義です。誤字脱字お許しください。

処理中です...