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領地へ向かいます。

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元々、気管が弱い私は、身体も弱かった。
子供の頃から空気の良い、別荘のある領地で過ごすことが多かった。

王都の高校に入学してからは、度重なるシンへのストレスもあったのだろうか?
今回はダメージな強く、なかなか熱が下がらず、また息苦しさも感じていた。
息苦しさは、病気ばかりではないかもしれないが、1ヶ月過ぎても体調が戻らず、私の気持ちも弱っていた。
シンも1度も訪ねては来なかった。
シンの態度に頭にきていたこともあり、親に頼んで領地へ行かせてもらった。
領地に進学高があるので、身体の事も考え、転校することにした。
もちろん、シンには何も伝えていないし、言う必要もないと思う。

婚約者って言っても、親同士の口約束だし、解消されても平気だ。
あんな顔ばかり良くても、幼馴染みの私を信じない男なんて、こちらから願い下げだ。
辛い気持ちに蓋をして、忘れる努力をする。それでいいんだ。
どうせ、彼は私なんて好きではないのだから。

転校した高校は、進学校と言うこともあり、テストが良くあり、勉強をちゃんとしないと、貼り出される結果に寄ってクラスまで変更にされる。
私は仲の良い優秀な友達と離れないように必死だった。

2年生になった頃、母親の手紙でシンが婚約したのかもしれないと知った。
あの時のアメリらしい。
流石に傷ついたし、ショックで何日も食欲無くなり、気がつけば涙がでた。好きだったんだと、あの時なんで逃げたんだろうと後悔ばかりした。
もう、何を言っても遅い。
だって、シンからも何も言ってこないし、会いにも来ないのだから。
彼は私を好きではないのだ。

どうすれば忘れられる?
どうすれば苦しみから立ち直れる?
苦しい。

そんな時、大学進学か、事務官など優秀な人を募集するチラシが学校の掲示板に貼ってあった。
これだっ!勉強を頑張って難関試験受けよう。
大学に進学すると、間違いでシンに会ってしまったら辛いだけだ。
私は1つに絞ることにした。
それから、寝る間も惜しみ勉強した。
いつの間にか、私は学年トップの成績を納めていた。
3年になっても、成績は落ちることなく、趣味のように毎日勉強ばかりしていた。
そして、事務官の試験に合格した。
卒業した後に発表された勤務地は
王宮の、王太子様付きだった。

高校卒業し、王都に帰った。
もう身体も丈夫になったので何の心配もない。

仕事について、初めは大学卒の事務官にはバカにされることもあったけれど、何糞!って言う気持ちで乗りきり、自分の居場所を確保した。
高卒で入ったマリオと一緒に、助け合いながら仕事をこなし、いじめられることもなく、4年が過ぎた頃、
私にとって嫌な噂が伝わってきた。
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