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まだ、未成年なんですが?
第137話
しおりを挟む「天使の魂が入っていない時は?」
「入っていない時?」
「ようはそういうことだよ。レプリカは世界各地に無数に存在してる。人間からすりゃあ、レプリカと人間を区別することは不可能だろう。それくらい精巧にできてるんだ」
「…でも結局は「作り物」ってことでしょ?」
「作り物は作り物だが、世の中が機能するように作られてる。時計を動かすには細かいパーツが必要だろ?あれと同じさ。人間と同じ生活を送ることで、私ら天使が「下界」に紛れ込める下地を作る。だからレプリカたちには人生が必要なんだ。れっきとした「時間」が」
言ってることはなんとなくわかったけど、腑に落ちない部分はまだあった。
だって「人生」だよ?
レプリカには魂はない。
あるのは、データ化された仮想人格だけ。
『モッチー』はコンピュータが作り出した仮想プログラムの一つに過ぎない。
だから…
「ちょっと行ってきます」
「は?どこに」
「真琴先輩から呼び出しです」
「また!?」
「帰りがちょっと遅くなるかもしれないですけど…」
「はいはい。あ、帰りに入浴剤買ってきといて。袋じゃなくて箱で買えよ?すぐ無くなるから」
そりゃ先輩が一度に3つくらい使うからでしょ?
先輩の家のお風呂は自費で改造されてて、大浴場並みの巨大な浴槽が、デデーンと石造りの空間に設置されてる。
家はボロいが、お風呂だけはすごく豪華だ。
しかしそのせいでバスクリンが一瞬で無くなる。
一個でいいと思うんだけどね?
色が薄いのは認めるが。
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