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740推測
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「考えに耽ってゴメン。推測する範囲で説明させてもらうね。
今から向かおうとしている『全てが始まりし場所』は丁度この真上。
空の上に打ち上げられた人工の星。
以前発見した絵の金色の球体が、この上にずっと存在していると思う。」
言葉を選んだが、簡単に言えば静止衛星だ。
金色をしているのは、多分サーマルブランケットで太陽からの熱を遮断しているのだろう。
そして4本の塔は、衛星の管理棟。
天地見聞録にある『光と闇に導かれ』はこの装置が光と闇魔法で動くのではないだろうか。
ここまでは説明する必要が無いので、モニターについて話す。
「これは他の遺跡にあったけど、色々なデータを記録する魔道具。
さっきの画面が消えた時、保管されていたデータが全て消されていた。
可能性としては何かをすると消える設定が有ったか、誰かが外部から消したか。」
「外部から誰かって、ここに敵が居るって事?」
サリナ姫が周囲を見ながら聞いてくる。
「そういう事ではなく、何処かから消せって信号を送って来て、この装置がその信号に従ってデータを消したって感じかな。
その場合、敵はここに居る必要はないです。
最後に見た黒い物体は、何だか検討も付かないです。」
俺の説明では不十分で色々と聞かれ、可能な範囲で説明をしたが、
「何故、空中に浮かんでいられるのか?」
といった静止衛星についての原理については、古代の魔法技術なのでは?と胡麻化した。
納得してもらい説明を終えると、サリナ姫が俺と浩司を見て聞いて来た。
「拓ちゃんと浩司さんは何者なの?今までも不思議に思っていたけど、何処から来たの?」
「・・・何処からって?」
「2人はこの世界の人間なの?」
「突拍子の無い事を言うね。この世界でなければ何処から来たって言うの。」
「この装置は初めて扱っているのよね。それなのに、何で扱い方が想像できるの?」
「それは、他の遺跡で同じ様なのを見つけていじった事が有るから。
後は古代文明が今より発達していたのなら、俺がやりたいことくらい出来ると思って。」
「そうなのね。正直、他の世界から来たって言われた方が、違和感が無くて。」
焦った、正直焦った。
このメンバーに対する注意が疎かになっていた。
他の世界という発想が出て来るとは・・・
改めて考えてみると、このメンバーなら本当の事を話しても良いような気がするが、今更だろう。
『正直に話すきっかけを失ったんじゃないか。』
グリムの言葉に頷くしかなかった。
一応、装置の操作パネルを調べてみたが、こちらは何も問題なさそうだ。
ネットワークに繋がってなく独立しているのか、相手もこれが壊れてしまうと困るかという感じだろうか。
少しいじってみたが、装置を動かす専用となっているみたいだ。
他にする事も無く、このデータを消された魔道具をいじってみる。
中身は元の世界のパソコンと同じみたいだ。
キーボードの台の中に小さい四角い本体が入っていて、ケーブルが2本繋がっている。
1つはモニターと繋がり、もう1つは下へと伸びている。
探索魔法で先を探ろうとしてみたが、途中で魔力が遮断されてしまう。
多分、魔力源に繋がっているとは思うが・・・
元の世界でいう基本的なOSが動かせそうだ。
エクスプローラ、テキストエディタ、ビューワ、メール機能まで付いていた・・・宛先は何も無いが・・・
細かい所は分からないが、操作も基本的には同じ様な感じだった。
それ以外は何もなく、暇つぶしとしても使えなさそう。改めてネット社会と言うのは偉大だったと感じてしまう。
サリナ姫もパネルを触って操作してみると、残っているファイルを見つけた。
「これって何かしら?」
そのファイルを触ると、現れたのは3人が笑って映っている画像。
「それは、勇者様、天子様、魔人様だ。この様なハッキリした形で残されているとは。」
後ろでリッチが声を上げる。
勇者と天使は学者っぽい人物で、魔人は獣人と言うより鬼の様に見える。
「そう言えば、以前拓ちゃんは天子を言語学者とか言っていなかったか?」
浩司に聞かれ、前に話そうとした自分の考えを話すことにした。
魔力を魔法陣に流す事で魔法として発動する。
天使はその魔法陣を言葉という形に置き換える事に成功したのではないかと。
「魔獣は詠唱無く魔法を発動できるよな。」
「ヤマトで確認させて貰ったら魔法を使う際 魔力が一定の動きがしているから、体内に魔法陣を描いているんじゃないかな。」
『じゃとすると、拓と浩司が無詠唱で魔法を扱えるのは体内で魔法陣を描いているからという訳か。』
グリムが俺の考えに納得していた。更に浩司が聞いてくる。
「じゃあ、獣人が魔力を持っているのに魔法を使えない理由は?」
「言葉と言う魔法陣に魔力を乗せられない為だと考えている。全て俺の推測だけどね。」
今から向かおうとしている『全てが始まりし場所』は丁度この真上。
空の上に打ち上げられた人工の星。
以前発見した絵の金色の球体が、この上にずっと存在していると思う。」
言葉を選んだが、簡単に言えば静止衛星だ。
金色をしているのは、多分サーマルブランケットで太陽からの熱を遮断しているのだろう。
そして4本の塔は、衛星の管理棟。
天地見聞録にある『光と闇に導かれ』はこの装置が光と闇魔法で動くのではないだろうか。
ここまでは説明する必要が無いので、モニターについて話す。
「これは他の遺跡にあったけど、色々なデータを記録する魔道具。
さっきの画面が消えた時、保管されていたデータが全て消されていた。
可能性としては何かをすると消える設定が有ったか、誰かが外部から消したか。」
「外部から誰かって、ここに敵が居るって事?」
サリナ姫が周囲を見ながら聞いてくる。
「そういう事ではなく、何処かから消せって信号を送って来て、この装置がその信号に従ってデータを消したって感じかな。
その場合、敵はここに居る必要はないです。
最後に見た黒い物体は、何だか検討も付かないです。」
俺の説明では不十分で色々と聞かれ、可能な範囲で説明をしたが、
「何故、空中に浮かんでいられるのか?」
といった静止衛星についての原理については、古代の魔法技術なのでは?と胡麻化した。
納得してもらい説明を終えると、サリナ姫が俺と浩司を見て聞いて来た。
「拓ちゃんと浩司さんは何者なの?今までも不思議に思っていたけど、何処から来たの?」
「・・・何処からって?」
「2人はこの世界の人間なの?」
「突拍子の無い事を言うね。この世界でなければ何処から来たって言うの。」
「この装置は初めて扱っているのよね。それなのに、何で扱い方が想像できるの?」
「それは、他の遺跡で同じ様なのを見つけていじった事が有るから。
後は古代文明が今より発達していたのなら、俺がやりたいことくらい出来ると思って。」
「そうなのね。正直、他の世界から来たって言われた方が、違和感が無くて。」
焦った、正直焦った。
このメンバーに対する注意が疎かになっていた。
他の世界という発想が出て来るとは・・・
改めて考えてみると、このメンバーなら本当の事を話しても良いような気がするが、今更だろう。
『正直に話すきっかけを失ったんじゃないか。』
グリムの言葉に頷くしかなかった。
一応、装置の操作パネルを調べてみたが、こちらは何も問題なさそうだ。
ネットワークに繋がってなく独立しているのか、相手もこれが壊れてしまうと困るかという感じだろうか。
少しいじってみたが、装置を動かす専用となっているみたいだ。
他にする事も無く、このデータを消された魔道具をいじってみる。
中身は元の世界のパソコンと同じみたいだ。
キーボードの台の中に小さい四角い本体が入っていて、ケーブルが2本繋がっている。
1つはモニターと繋がり、もう1つは下へと伸びている。
探索魔法で先を探ろうとしてみたが、途中で魔力が遮断されてしまう。
多分、魔力源に繋がっているとは思うが・・・
元の世界でいう基本的なOSが動かせそうだ。
エクスプローラ、テキストエディタ、ビューワ、メール機能まで付いていた・・・宛先は何も無いが・・・
細かい所は分からないが、操作も基本的には同じ様な感じだった。
それ以外は何もなく、暇つぶしとしても使えなさそう。改めてネット社会と言うのは偉大だったと感じてしまう。
サリナ姫もパネルを触って操作してみると、残っているファイルを見つけた。
「これって何かしら?」
そのファイルを触ると、現れたのは3人が笑って映っている画像。
「それは、勇者様、天子様、魔人様だ。この様なハッキリした形で残されているとは。」
後ろでリッチが声を上げる。
勇者と天使は学者っぽい人物で、魔人は獣人と言うより鬼の様に見える。
「そう言えば、以前拓ちゃんは天子を言語学者とか言っていなかったか?」
浩司に聞かれ、前に話そうとした自分の考えを話すことにした。
魔力を魔法陣に流す事で魔法として発動する。
天使はその魔法陣を言葉という形に置き換える事に成功したのではないかと。
「魔獣は詠唱無く魔法を発動できるよな。」
「ヤマトで確認させて貰ったら魔法を使う際 魔力が一定の動きがしているから、体内に魔法陣を描いているんじゃないかな。」
『じゃとすると、拓と浩司が無詠唱で魔法を扱えるのは体内で魔法陣を描いているからという訳か。』
グリムが俺の考えに納得していた。更に浩司が聞いてくる。
「じゃあ、獣人が魔力を持っているのに魔法を使えない理由は?」
「言葉と言う魔法陣に魔力を乗せられない為だと考えている。全て俺の推測だけどね。」
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