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738天と地
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リッチがその昔、勇者、天使、魔人が居た時代の話をしてくれた。
「リッチさん。ムーサーと一緒に居たアブラムという人はどうなったの?
ムーサーが生きていたのなら、アブラムも生きているって事はない?」
「それは分からない。それにムーサーが人間のまま現代まで生きていられたのかも分からない。」
「今まで4本指ってさっきの3人とアニスの事だと思っていたけど、もしかしてアブラムが4人目って事はないかしら?」
「確かにムーサは『あの方の為』と言っていた。彼女が言うあの方となれば、アブラムしか考えられない。」
「だとすると、この先アブラムが居る可能性が有るわね。」
後は全てが始まりし場所へと行くだけと考えていたが、未だ終わりでは無いかも知れない。
次の日、目的地にたどり着いたが、そこには湖が広がっているだけだった。
「サリナ様。ここからが私達の仕事ですよ。」
クリームの護衛の下、ポトリ教授とサリナ姫が湖の畔を調べ、俺達は休んで少しでも体力、魔力を復活させることにした。
ポトリ教授とサリナ姫は湖の畔から少し離れた所に、土が周囲とズレている場所を発見。
その一角に魔力を流すと、
「ガタン」
土が盛り上がり、地下通路の入口が現れた。
「皆さん、体調の方は如何ですか?」
ポトリ教授に聞かれ、全員がそれなりに回復したことを伝えると
「では、敵の本拠地へと向かいましょう。」
ポトリ教授が先頭になって降り始める。
ジークとニコラスが先に様子を確認すると言うが
「皆さんは今までの戦いで疲労が溜まっています。遺跡調査は私の専門分野です。ここま任せて下さい。」
そのまま自分が先頭となる。
通路自体が淡く光っていたが、先の方が明るくなっていた。
「何これ?水の中に通路が出来ているわ。」
思わずサリナ姫が声を上げていた。
水中トンネル・・・俺も思わず見とれてしまう。
そして水中トンネルの先には岩のドームへと続いていた。
ドームの入口には門が有るが、ポトリ教授とサリナ姫が門に魔力を流すと、門に描かれている線に光が走り開く。
外から見ると岩のドームだったが、中は暖かく外が透けて水中が見える。
今まで通って来た通路を見返すと岩の塊にしか見えなかった。
そして、中央には5本の石柱が円を描いて設置されている。
周囲には見た事のない機械
「これがコントロールかな。」
俺は石柱の横に設置されたガラス板にしか見えないモニターの方へと移動し、電源らしき部分を押す。
ガラス板が曇ると、そこに画面が現れた。
板にはアイコンが表示され、指で触ると反応する。
とりあえず中央のアイコンを押してみると、
柱が交わりし場所に星は輝き
光と闇に導かれ、天と地、全てが始まりし場所への道を示す
天地見聞録に出て来る言葉が表示され、更に押すと、ここの装置のコントロール、説明が現れた。
指でスライドも出来、説明文を読んでみる。
状況を把握した所で、画面には時間のマイナスカウントが表示される。
「拓。この装置について説明してくれないか?」
一息ついた所で、ガラから声が掛かる。
俺は操作に夢中で、仲間の事たちを忘れていた。
「どうやら、これは天と地を繋いで始まりし場所へ連れて行ってくれる転移ゲートになっているみたい。」
細かい所は理解できなかったが、光と闇の魔力により動作し柱の内部がゲートとなる。
但し、これには膨大なエネルギーを使用し、1度使用するとリキャストタイムが必要となる。
そして装置が大量の熱を発生るする為、湖底に設置し発熱を行っている。
「今、表示されているのは、残りのリキャストタイム。
これが0になれば転移ゲートを開く事が出来るみたい。丸一日はここに足止めだね。」
そして、この転移ゲートで移動できるのは8人が限界と話す。
「ならば、行く者を選ぶ必要が有るな。拓と浩司は決まりとして他に5名か。」
「リッチも行って全てを見届けるべきです。それから遺跡の研究者としてポトリ教授。」
バラン将軍の言葉に、俺は2人ほどメンバーを追加する。
「リッチさん。ムーサーと一緒に居たアブラムという人はどうなったの?
ムーサーが生きていたのなら、アブラムも生きているって事はない?」
「それは分からない。それにムーサーが人間のまま現代まで生きていられたのかも分からない。」
「今まで4本指ってさっきの3人とアニスの事だと思っていたけど、もしかしてアブラムが4人目って事はないかしら?」
「確かにムーサは『あの方の為』と言っていた。彼女が言うあの方となれば、アブラムしか考えられない。」
「だとすると、この先アブラムが居る可能性が有るわね。」
後は全てが始まりし場所へと行くだけと考えていたが、未だ終わりでは無いかも知れない。
次の日、目的地にたどり着いたが、そこには湖が広がっているだけだった。
「サリナ様。ここからが私達の仕事ですよ。」
クリームの護衛の下、ポトリ教授とサリナ姫が湖の畔を調べ、俺達は休んで少しでも体力、魔力を復活させることにした。
ポトリ教授とサリナ姫は湖の畔から少し離れた所に、土が周囲とズレている場所を発見。
その一角に魔力を流すと、
「ガタン」
土が盛り上がり、地下通路の入口が現れた。
「皆さん、体調の方は如何ですか?」
ポトリ教授に聞かれ、全員がそれなりに回復したことを伝えると
「では、敵の本拠地へと向かいましょう。」
ポトリ教授が先頭になって降り始める。
ジークとニコラスが先に様子を確認すると言うが
「皆さんは今までの戦いで疲労が溜まっています。遺跡調査は私の専門分野です。ここま任せて下さい。」
そのまま自分が先頭となる。
通路自体が淡く光っていたが、先の方が明るくなっていた。
「何これ?水の中に通路が出来ているわ。」
思わずサリナ姫が声を上げていた。
水中トンネル・・・俺も思わず見とれてしまう。
そして水中トンネルの先には岩のドームへと続いていた。
ドームの入口には門が有るが、ポトリ教授とサリナ姫が門に魔力を流すと、門に描かれている線に光が走り開く。
外から見ると岩のドームだったが、中は暖かく外が透けて水中が見える。
今まで通って来た通路を見返すと岩の塊にしか見えなかった。
そして、中央には5本の石柱が円を描いて設置されている。
周囲には見た事のない機械
「これがコントロールかな。」
俺は石柱の横に設置されたガラス板にしか見えないモニターの方へと移動し、電源らしき部分を押す。
ガラス板が曇ると、そこに画面が現れた。
板にはアイコンが表示され、指で触ると反応する。
とりあえず中央のアイコンを押してみると、
柱が交わりし場所に星は輝き
光と闇に導かれ、天と地、全てが始まりし場所への道を示す
天地見聞録に出て来る言葉が表示され、更に押すと、ここの装置のコントロール、説明が現れた。
指でスライドも出来、説明文を読んでみる。
状況を把握した所で、画面には時間のマイナスカウントが表示される。
「拓。この装置について説明してくれないか?」
一息ついた所で、ガラから声が掛かる。
俺は操作に夢中で、仲間の事たちを忘れていた。
「どうやら、これは天と地を繋いで始まりし場所へ連れて行ってくれる転移ゲートになっているみたい。」
細かい所は理解できなかったが、光と闇の魔力により動作し柱の内部がゲートとなる。
但し、これには膨大なエネルギーを使用し、1度使用するとリキャストタイムが必要となる。
そして装置が大量の熱を発生るする為、湖底に設置し発熱を行っている。
「今、表示されているのは、残りのリキャストタイム。
これが0になれば転移ゲートを開く事が出来るみたい。丸一日はここに足止めだね。」
そして、この転移ゲートで移動できるのは8人が限界と話す。
「ならば、行く者を選ぶ必要が有るな。拓と浩司は決まりとして他に5名か。」
「リッチも行って全てを見届けるべきです。それから遺跡の研究者としてポトリ教授。」
バラン将軍の言葉に、俺は2人ほどメンバーを追加する。
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