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555新しい盾
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工場も無事に稼動し後はニックさんに任せて、対オリジナル・グリムとブライに向けた特訓を開始した。
相手がどれだけ強くても2人。
正々堂々と1対1で戦う必要も無く、数の力で押し切るつもりだ。
一番の厄介な問題は、どうやってオリジナル・グリムの攻撃を防ぐかだが、
ここは、トムさんとダニエルさんに頑張ってもらうしかないだろう。
この2人がオリジナル・グリムの攻撃を防ぐことが出来れば、一気に形成は逆転できる。
「2人が使う新しい盾を用意しました。
持ち手にバラライトを仕込んであります。
パラライトで増幅した魔力を前面に伝えてシールドを発生させて下さい。
盾にシールドを貼り付ける形で防御力を強化することができます。」
パラライトを取り付けている素材はオリハルコンを使っている。
強度も魔力伝道も問題ない。
防御力は強化されるのだが、どの程度まで耐えられるのかは2人次第だ。
実際にトムさんとダニエルさんに試してもらうと問題なく盾の前面にシールドを張れていたので
「浩司、2人に対して魔法を放ってもらえる。」
早速、実験を開始させてもらった。
前より防御力は上がったが、浩司の全力の朱雀までは無理みたいだ。
「これが、問題なく受け止められる限界か。
もう少し行けると思っていましたが、今の俺だとこれが限界です。」
光の魔力の増幅する魔方陣を描ければ更に強化できるが、俺は身に着けている白い剣型の魔道具に付けてあるコアを見て諦める。
光の魔石も無く、有ってもこんな魔方陣を描くことは出来ない。
「拓君は何を言っているの。こんな凄い盾は普通はないよ。」
「そうだな、これ以上を望むなんて有り得ない。
それに俺達はシールドを張るのに精一杯で、盾を使いこなせていない。」
「浩司君の魔法を正面で受けるだけだったからね。
使いこなせれば、もっと防御力を上げられるよ。」
「後は俺たちの腕の見せ所だな。」
トムさんとダニエルさんはそう言って頷きあっている。
前に渡した盾は予備にして、新しい盾にも同じ様な絵を描く事にしよう。
後は俺が放つレイアローをよける練習から始まり各チームに分かれての戦い等を行った。
ただ、バラン将軍、ガゼルス将軍、ヨギ魔道士、モーゼスさんにジークフリートさんでチームを組んでもらったのだが、強すぎる。
仕方が無いので、OZだけでなく、アーク、クリームに俺と浩司が加わり、後方から魔法攻撃や行動阻害を行い両チームにとって特訓になる様にバランスをとった。
ヨハン王子にはカイと一緒に魔力操作の訓練をしてもらったのだが、黙々とこなしている。
こちらの特訓に参加できずに不満かとも思ったが
「参加できないのは悔しいが、仕方が無い。
このメンバーの訓練を見れば、嫌でも自分の実力を実感してるよ。
俺が実力を付ければ良いだけの話だ。」
前向きに考えているみたいだ。
そうなると、気になるのはガラだけだ。
またしても無茶な訓練を行っている。
抑える様に言っても聞かないみたいなので、いつでも治療できるようにしておくしかない。
休憩になるとサリナ姫と侍女のクリスティーヌさんが
「お疲れ。冷たい飲み物を用意したわ。」
飲み物や軽いお菓子を用意してくれる。
クリスティーナさんは、さり気無くだが俺の事を観察している。
サリナ姫だけでなく、ブルネリ公爵やバラン将軍も信用できる人だというので、特訓の場所にも同席しているのだが…
何か気になる様な事をしているのだろうか。
もしかしてサリナ姫のお転婆悪化の原因が俺に有るとでも思われているとか。
オーラを見て悪意や敵意が無いのは分かるが、気になる。
「ちょっと拓ちゃん、聞いてる。」
考え事をしている俺をサリナ姫が無理やり現実に戻された。
「拓ちゃんは訓練を行っていなかったけど大丈夫なの。」
そんなことは無いのだが、客観的にはそう見えるのだろうか。
「十分、自分の訓練にもなってますよ。
初めに行ったレイアローの打ち込みは、相手の急所を的確に狙う訓練になるし
後衛サポートの場合、団体戦は訓練そのものですよ。」
「それは分かるけど、攻撃は。」
「皆から剣術を教えて貰っているじゃないですか。
元々、相手に接近戦を仕掛けられた時に逃げる手段として習っているので。」
「あれだけ強いのに、何で。」
「何でも何も、俺自身の攻撃力は凄く低いですよ。
武術の才能は平均以下ですし、浩司みたいな攻撃魔法は持っていませんから。
これでも自分に掛けている強化魔法は通常より強い効き目が有るはずなんですけどね。
それでもガゼルス将軍には小細工を駆使しないと戦いにもなりませんし。」
「そういう物なのかしら」と言っていたが、納得はしてなさそうだ。
相手がどれだけ強くても2人。
正々堂々と1対1で戦う必要も無く、数の力で押し切るつもりだ。
一番の厄介な問題は、どうやってオリジナル・グリムの攻撃を防ぐかだが、
ここは、トムさんとダニエルさんに頑張ってもらうしかないだろう。
この2人がオリジナル・グリムの攻撃を防ぐことが出来れば、一気に形成は逆転できる。
「2人が使う新しい盾を用意しました。
持ち手にバラライトを仕込んであります。
パラライトで増幅した魔力を前面に伝えてシールドを発生させて下さい。
盾にシールドを貼り付ける形で防御力を強化することができます。」
パラライトを取り付けている素材はオリハルコンを使っている。
強度も魔力伝道も問題ない。
防御力は強化されるのだが、どの程度まで耐えられるのかは2人次第だ。
実際にトムさんとダニエルさんに試してもらうと問題なく盾の前面にシールドを張れていたので
「浩司、2人に対して魔法を放ってもらえる。」
早速、実験を開始させてもらった。
前より防御力は上がったが、浩司の全力の朱雀までは無理みたいだ。
「これが、問題なく受け止められる限界か。
もう少し行けると思っていましたが、今の俺だとこれが限界です。」
光の魔力の増幅する魔方陣を描ければ更に強化できるが、俺は身に着けている白い剣型の魔道具に付けてあるコアを見て諦める。
光の魔石も無く、有ってもこんな魔方陣を描くことは出来ない。
「拓君は何を言っているの。こんな凄い盾は普通はないよ。」
「そうだな、これ以上を望むなんて有り得ない。
それに俺達はシールドを張るのに精一杯で、盾を使いこなせていない。」
「浩司君の魔法を正面で受けるだけだったからね。
使いこなせれば、もっと防御力を上げられるよ。」
「後は俺たちの腕の見せ所だな。」
トムさんとダニエルさんはそう言って頷きあっている。
前に渡した盾は予備にして、新しい盾にも同じ様な絵を描く事にしよう。
後は俺が放つレイアローをよける練習から始まり各チームに分かれての戦い等を行った。
ただ、バラン将軍、ガゼルス将軍、ヨギ魔道士、モーゼスさんにジークフリートさんでチームを組んでもらったのだが、強すぎる。
仕方が無いので、OZだけでなく、アーク、クリームに俺と浩司が加わり、後方から魔法攻撃や行動阻害を行い両チームにとって特訓になる様にバランスをとった。
ヨハン王子にはカイと一緒に魔力操作の訓練をしてもらったのだが、黙々とこなしている。
こちらの特訓に参加できずに不満かとも思ったが
「参加できないのは悔しいが、仕方が無い。
このメンバーの訓練を見れば、嫌でも自分の実力を実感してるよ。
俺が実力を付ければ良いだけの話だ。」
前向きに考えているみたいだ。
そうなると、気になるのはガラだけだ。
またしても無茶な訓練を行っている。
抑える様に言っても聞かないみたいなので、いつでも治療できるようにしておくしかない。
休憩になるとサリナ姫と侍女のクリスティーヌさんが
「お疲れ。冷たい飲み物を用意したわ。」
飲み物や軽いお菓子を用意してくれる。
クリスティーナさんは、さり気無くだが俺の事を観察している。
サリナ姫だけでなく、ブルネリ公爵やバラン将軍も信用できる人だというので、特訓の場所にも同席しているのだが…
何か気になる様な事をしているのだろうか。
もしかしてサリナ姫のお転婆悪化の原因が俺に有るとでも思われているとか。
オーラを見て悪意や敵意が無いのは分かるが、気になる。
「ちょっと拓ちゃん、聞いてる。」
考え事をしている俺をサリナ姫が無理やり現実に戻された。
「拓ちゃんは訓練を行っていなかったけど大丈夫なの。」
そんなことは無いのだが、客観的にはそう見えるのだろうか。
「十分、自分の訓練にもなってますよ。
初めに行ったレイアローの打ち込みは、相手の急所を的確に狙う訓練になるし
後衛サポートの場合、団体戦は訓練そのものですよ。」
「それは分かるけど、攻撃は。」
「皆から剣術を教えて貰っているじゃないですか。
元々、相手に接近戦を仕掛けられた時に逃げる手段として習っているので。」
「あれだけ強いのに、何で。」
「何でも何も、俺自身の攻撃力は凄く低いですよ。
武術の才能は平均以下ですし、浩司みたいな攻撃魔法は持っていませんから。
これでも自分に掛けている強化魔法は通常より強い効き目が有るはずなんですけどね。
それでもガゼルス将軍には小細工を駆使しないと戦いにもなりませんし。」
「そういう物なのかしら」と言っていたが、納得はしてなさそうだ。
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