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499絵付け
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今日は自転車で湖畔をサイクリング。
「何で、私の自転車には余計なタイヤが付くのよ。」
「サリナお姉さん、補助輪が無いと転ぶでしょ。
それに、補助輪を付けた事が無いから丁度良い確認になるし。」
サリナ姫は移動中に自転車の練習をしたが、乗りこなす事が出来なかった。
この世界の人間は運動神経が異常に良いのかと思っていたが、俺の周りの人間が異常なだけだった。
ロダン侯爵達も一緒にサイクリングをする。モーゼスさんとジークさんは直ぐに乗れたが、ロダン侯爵も補助輪が必要だ。
湖畔を走り、ロダン侯爵の勧めで窯元に行くと絵付け体験が出来るようになっていた。
「拓殿、久しぶりです。
以前、提案して頂いた事をやってみることにしました。」
ゲオルグ親方が王族や貴族を相手に緊張した感じで声を掛けてくれる。
しかし、親方には合わない可愛らしい看板だ。
子供達の姿も見えるが、姫や王子、貴族に将軍という組み合わせに礼をするだけで近寄って来ない。
「こんにちは。僕はグランザム王国から来たヨハン。皆はロダン侯爵領の子供達かな。
良い場所だね。景色は綺麗だし、空気も美味しい。
それに、トレントが住みつくなんて凄いね。」
ヨハン王子が子供達に声をかけると直ぐに子供達が話し始め、サリナ姫も話に加わると2人の周囲は子供達で囲まれていた。
本当に気さくな王子と姫だ。
以前に来た時、俺に木彫りの絵をくれた子供達も居て、家に飾った事を話し、改めてお礼を伝えた。
暫く子供達の話を聞いて楽しんだ後、ゲオルグ親方に従って絵付け体験の建物の中を見ると用意されているのは、マグカップや皿。
「拓ちゃんが言い出したのに、やらない訳にはいかないわね。
皆でやりましょう。拓ちゃん、私のセンスを見せてあげるわ。」
サリナ姫が一番乗り気だ。
皆でマグカップを選び、俺は城や湖、紅葉を描いてみた。サリナ姫のは、
「それは、鳥?」
「何で疑問形なのよ。どう見てもミズクじゃない。」
ミズクだったのか。羽っぽいのが付いているので鳥だとは思ったが凄すぎるな。
それに輪を掛けて、特殊なセンスを発揮しているのがガラとアル。
「ここに来た時の気持ちを表してみた。」
「やはりそうか。俺は景色の美しさを表現して見たぜ。」
「アルのは、ここに赤色を付けくわえた方が良くないか。」
「さすがはガラだ。確かにその方が美しさが引き立つな。」
抽象画の様な絵を見ながら、2人だけに理解できる世界で話が弾んでいた。
それに比べて、ヨハン王子の作品は凄かった。
「俺は趣味で絵を描いているから。この位ならなんとか。」
そう言って、描いた絵を俺達に見える様に置くと、感心して見ているサリナ姫を分かりやすい程意識していた。
気が付いていないのはサリナ姫だけだろう。
『王族は結婚も自由にならないと言うのに、いやいや青春をしているじゃないか。
拓、浩司、少し後押しをしてやったらどうじゃ。』
俺もヨハン王子を応援したいと思うが、この手の話は苦手なんだよな。
すると浩司が、「俺に任せておけ。」と言って自分の胸を叩いていた。
「何で、私の自転車には余計なタイヤが付くのよ。」
「サリナお姉さん、補助輪が無いと転ぶでしょ。
それに、補助輪を付けた事が無いから丁度良い確認になるし。」
サリナ姫は移動中に自転車の練習をしたが、乗りこなす事が出来なかった。
この世界の人間は運動神経が異常に良いのかと思っていたが、俺の周りの人間が異常なだけだった。
ロダン侯爵達も一緒にサイクリングをする。モーゼスさんとジークさんは直ぐに乗れたが、ロダン侯爵も補助輪が必要だ。
湖畔を走り、ロダン侯爵の勧めで窯元に行くと絵付け体験が出来るようになっていた。
「拓殿、久しぶりです。
以前、提案して頂いた事をやってみることにしました。」
ゲオルグ親方が王族や貴族を相手に緊張した感じで声を掛けてくれる。
しかし、親方には合わない可愛らしい看板だ。
子供達の姿も見えるが、姫や王子、貴族に将軍という組み合わせに礼をするだけで近寄って来ない。
「こんにちは。僕はグランザム王国から来たヨハン。皆はロダン侯爵領の子供達かな。
良い場所だね。景色は綺麗だし、空気も美味しい。
それに、トレントが住みつくなんて凄いね。」
ヨハン王子が子供達に声をかけると直ぐに子供達が話し始め、サリナ姫も話に加わると2人の周囲は子供達で囲まれていた。
本当に気さくな王子と姫だ。
以前に来た時、俺に木彫りの絵をくれた子供達も居て、家に飾った事を話し、改めてお礼を伝えた。
暫く子供達の話を聞いて楽しんだ後、ゲオルグ親方に従って絵付け体験の建物の中を見ると用意されているのは、マグカップや皿。
「拓ちゃんが言い出したのに、やらない訳にはいかないわね。
皆でやりましょう。拓ちゃん、私のセンスを見せてあげるわ。」
サリナ姫が一番乗り気だ。
皆でマグカップを選び、俺は城や湖、紅葉を描いてみた。サリナ姫のは、
「それは、鳥?」
「何で疑問形なのよ。どう見てもミズクじゃない。」
ミズクだったのか。羽っぽいのが付いているので鳥だとは思ったが凄すぎるな。
それに輪を掛けて、特殊なセンスを発揮しているのがガラとアル。
「ここに来た時の気持ちを表してみた。」
「やはりそうか。俺は景色の美しさを表現して見たぜ。」
「アルのは、ここに赤色を付けくわえた方が良くないか。」
「さすがはガラだ。確かにその方が美しさが引き立つな。」
抽象画の様な絵を見ながら、2人だけに理解できる世界で話が弾んでいた。
それに比べて、ヨハン王子の作品は凄かった。
「俺は趣味で絵を描いているから。この位ならなんとか。」
そう言って、描いた絵を俺達に見える様に置くと、感心して見ているサリナ姫を分かりやすい程意識していた。
気が付いていないのはサリナ姫だけだろう。
『王族は結婚も自由にならないと言うのに、いやいや青春をしているじゃないか。
拓、浩司、少し後押しをしてやったらどうじゃ。』
俺もヨハン王子を応援したいと思うが、この手の話は苦手なんだよな。
すると浩司が、「俺に任せておけ。」と言って自分の胸を叩いていた。
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