466 / 761
466病院
しおりを挟む
ヤマトが驚いて気配を消す事が出来なくなり、俺達が空から落ちてくるのを屋敷の人達に見られボロボロになったハングライダーから降りた俺達は、屋敷の兵士達に囲まれていた。
「拓殿、浩司殿。一体何処から現れたのですか。」
「毒に侵された兵士が連れ込まれていると聞きました。状況を教えて下さい。」
俺は叫ぶように兵士に問いかけていると、屋敷の方からセバスチャンが走って来た。
俺達と乗って来たハングライダーを見て、落ち着いて兵士達に指示を出していく。
「これを倉庫に運んで人眼に使ない様に管理をするように。
拓様と浩司様が来られた事を至急ブルネリ公爵へ連絡を。
2人が現れた状況については、他言無用です。屋敷の者達にも伝えて下さい。」
指示を出し終えると、俺達の方を向く。
「毒に侵された兵士達の所へ連れて行ってください。」
俺が言うと、少し間が有ってセバスチャンが口を開いた。
「拓様と浩司様は私に付いてきて下さい。兵士はピース医師の病院に運ばれています。」
俺達はセバスチャンの後について、ピース医師の病院に向かいながら状況を話してくれた。
4本指が使っている遺跡を発見し一網打尽にする予定が、いきなり攻撃を受けた。
遺跡の見張りが何処でばれたのかは分からないらしい。
そこに集まっていた貴族や腕の立つ護衛の兵士達が攻撃を仕掛けて来たが、アークやクリームが中心に戦力を削ぐと、相手が逃げる時間を稼ぐために大量の毒を撒いた。
それは毒を感知する魔道具で被害を受ける前に気付く事が出来たのだが、場所が悪かった。
遺跡はマクニス王国に近く、風上に位置していた為、毒がマクニス王国を襲う形となってしまった。
そのまま放置するわけにはいかず、兵士が風魔法を使い少しでも毒を抑え込んだ。
完全に毒を抑え込む事は出来なかったが、住民に死人を出さずに住すんだらしい。
今は混乱しているが、その内落ち着くとのこと。
しかし、風魔法で防ごうとした兵士達は大量の毒を吸い込み、ピース医師の病院まで搬送された。
月明かりの下、俺と浩司はセバスチャンの後を付いて行く。
病院の中は怪我人や病人が居たが、セバスチャンは病院の人達に断りを入れつつ奥の方へ歩いて行く。
そして、一番奥の扉をノックすると
「ピース医師はいらっしゃいますか。拓様と浩司様が来られました。」
直ぐに扉が開いてピース医師が部屋から出てきた。
「拓殿と浩司殿がどうしてここに。」
俺達を見て驚いていたが
「そんな事より、兵士の状況を教えて下さい。」
ピース医師は部屋から出て扉を閉めると、状況を説明してくれた。
大量の毒は既に全身を侵し、考えられる治癒魔法、解毒剤を使ってみたが治療する事は出来なかった。
もはや手立てがなく、彼等の痛みを和らげる事を中心に対応を行っている。
ピース医師は俺を中に入れたくなかったみたいだが、兵士の容態を見せてもらう様にお願いした。
「拓殿、浩司殿。一体何処から現れたのですか。」
「毒に侵された兵士が連れ込まれていると聞きました。状況を教えて下さい。」
俺は叫ぶように兵士に問いかけていると、屋敷の方からセバスチャンが走って来た。
俺達と乗って来たハングライダーを見て、落ち着いて兵士達に指示を出していく。
「これを倉庫に運んで人眼に使ない様に管理をするように。
拓様と浩司様が来られた事を至急ブルネリ公爵へ連絡を。
2人が現れた状況については、他言無用です。屋敷の者達にも伝えて下さい。」
指示を出し終えると、俺達の方を向く。
「毒に侵された兵士達の所へ連れて行ってください。」
俺が言うと、少し間が有ってセバスチャンが口を開いた。
「拓様と浩司様は私に付いてきて下さい。兵士はピース医師の病院に運ばれています。」
俺達はセバスチャンの後について、ピース医師の病院に向かいながら状況を話してくれた。
4本指が使っている遺跡を発見し一網打尽にする予定が、いきなり攻撃を受けた。
遺跡の見張りが何処でばれたのかは分からないらしい。
そこに集まっていた貴族や腕の立つ護衛の兵士達が攻撃を仕掛けて来たが、アークやクリームが中心に戦力を削ぐと、相手が逃げる時間を稼ぐために大量の毒を撒いた。
それは毒を感知する魔道具で被害を受ける前に気付く事が出来たのだが、場所が悪かった。
遺跡はマクニス王国に近く、風上に位置していた為、毒がマクニス王国を襲う形となってしまった。
そのまま放置するわけにはいかず、兵士が風魔法を使い少しでも毒を抑え込んだ。
完全に毒を抑え込む事は出来なかったが、住民に死人を出さずに住すんだらしい。
今は混乱しているが、その内落ち着くとのこと。
しかし、風魔法で防ごうとした兵士達は大量の毒を吸い込み、ピース医師の病院まで搬送された。
月明かりの下、俺と浩司はセバスチャンの後を付いて行く。
病院の中は怪我人や病人が居たが、セバスチャンは病院の人達に断りを入れつつ奥の方へ歩いて行く。
そして、一番奥の扉をノックすると
「ピース医師はいらっしゃいますか。拓様と浩司様が来られました。」
直ぐに扉が開いてピース医師が部屋から出てきた。
「拓殿と浩司殿がどうしてここに。」
俺達を見て驚いていたが
「そんな事より、兵士の状況を教えて下さい。」
ピース医師は部屋から出て扉を閉めると、状況を説明してくれた。
大量の毒は既に全身を侵し、考えられる治癒魔法、解毒剤を使ってみたが治療する事は出来なかった。
もはや手立てがなく、彼等の痛みを和らげる事を中心に対応を行っている。
ピース医師は俺を中に入れたくなかったみたいだが、兵士の容態を見せてもらう様にお願いした。
13
お気に入りに追加
215
あなたにおすすめの小説

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
病弱な僕は病院で息を引き取った
お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった
そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した
魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる