異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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459無人島での休日2

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「エチゴさん、球体の底の穴から入ります。」
 
一度水に潜り、ガラスの球体の中に入った。
アイテムボックスから更に重りとなる金属の塊を取り出しガラスの球体が半分以上水中に沈んだ所で

「マニピュレイト」

浩司の水魔法で海中散策が始まった。
少しして、アイテムボックスからボンベを取り出した。
浩司に最大の魔力で空気を詰め込んで貰ったものだ。
ボンベの口を少し開けると、ガラスの球体の底から気泡が漏れている。

「この間も驚きましたが、こんな風に海に潜るなんて想像も出来なかった。」

エチゴさんがガラスに張り付く様に海の中を眺めていた。
浩司も球体を動かすだけなので魔力の消費も少なく余裕がある。
直ぐ目の前を見た事のないカラフルな魚が泳ぎ、地形も起伏に富んでいた。

『そこに魚が居るのに、獲れにゃいのが残念だにゃ。』

ヤマトだけは少し食い意地を抑えた方が良いみたいだ。
準備した3本目のボンベを使い始めた所で、出発した海岸に戻る事にした。

1時間近く潜っただろうか。
浜辺に戻り、少し休んで2度目の潜水を行った。
浩司も球体の操作に慣れ、3人でカメラで写真を撮りながら海底散策を楽しんだ。


少し早い昼食も人気のない海岸で頂いて皆の所に戻ってみると、死んでいた人達も動き始めていた。
午後になると全員が完全復活し、兵士の人達にお願いされボールを渡すとビーチバレーが始まった。
兵士だけでなく船員まで本気で対戦するので、俺は観客に回らせてもらう。
エチゴさんも途中で抜け出し、寛ぐことにしたみたいだ。

せっかくなので、水をゼリー状に固める薬を使いウォーターソファを作り寛ぐことに。
カミーラ船長やポトリ教授の分も作り、一緒にビーチバレーを見始めると更に試合が激化した。
良い所を見せようとしたのだろうが、ビーチバレーで怪我人が出るってどうしようもないだろう。

他の船員が休む分のウォーターソファを作ると、ひんやりした感触と弾力に喜んでくれていた。
何人かが船に運べるか考えていたので

「数日後には、水に戻ってしまうので船に乗せても無意味ですよ。」

一応、無駄な事にならないよう先に説明をすると、一番残念がっていたのはカミーラ船長だった。
明日は無人島を出港する為、早めの夕食を終わらせると
ガラが午前中は何をしていたのか聞いて来たので、海中の写真を見せながら海辺での食事や海底散策の話をすると

「何で誘ってくれなかったんだよ。
 今から、俺も海底探索は出来ないのか。」

と言い始めたが、真っ暗な海に潜るのは怖い。
残念だが、朝まで飲み明かした自分を恨んでもらうしかないだろう。
その代わり、皆で海岸を散歩し月明かりと波の音を楽しむことにした。
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