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432拡張ボックス
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******(バラン将軍)
「拓殿、俺には2つの箱はミスリルで出来ている様に見えるのだが。
それも、ブルネリ公爵に薬を保管する為に渡したのと同じに思える。」
「バラン将軍は極めて正しい記憶力を持っています。
2つとも、ブルネリ公爵に渡したのと同じサイズの拡張ボックスですから。
ただ、使用目的が違うので、上部の蓋に装飾を施しています。」
拓殿に言われて上を見ると、片方には、OZ、アーク、クリームのマークであるOZの文字、船、ケーキのマークが描かれていた。
もう片方に描かれていたのは、剣と盾の騎士団のマーク。その下には『バラン騎士団』と書かれている。
「中は広いですから、収穫した光苔を入れても余裕が有ります。
余った分は薬を入れたり食料を入れたりと自由に使って下さい。」
光苔の保存箱と言いつつ、基本的に私達が使用する為に用意してくれた箱という事か。
まったく、拓殿やOZには借りばかり作ってしまうな。
しかし、ポーションや薬を劣化させずに保管できるのは本当に有り難い。
OZ、アーク、クリームのメンバーを全員呼んで所有者の縛りを行った後、安全な設置場所として私やオリバー隊長が使用している部屋の近くに連れて行った。
用事の無い部下が来れば目立つし、OZ、アーク、クリームにあてがった部屋も近いので良いと思ったのだが
「私達の箱を設置するには良いかと思いますが、騎士団のもこんな所に設置で良いのですか?
食材や作りたての料理をそのまま保存できるので調理場の方が役に立ちますよ。」
拓殿は何を言っているのだ。まさか、拓殿達はこれだけの拡張ボックスを料理の保存に使っているとでもいうのか。
他のメンバーを見ると、拓殿と浩司殿以外の全員に目を逸らされてしまった。
「料理の保存も良いと思うが、薬や非常時の食材の保管に使いたいと思う。
それに、ここは人数が多く料理当番が決まっていて保存する必要は無いからな。」
私の説明に拓殿と浩司殿が「なるほど」と納得しているのを見ると、本当に料理の保管に拡張ボックスを使っているのだろう。
価値観が違い過ぎて、自分の考えに自信が持てなくなってくる。
拓殿に拡張ボックスを固定してもらうと、今夜は用事が有ると言ってOZのメンバー全員で寄宿舎を出て行った。
アークとクリームのメンバーもやる事が有るらしく、各自の部屋に戻った。
部屋に残された私とオリバー隊長は『バラン騎士団』と書かれた拡張ボックスを見ていた。
これ程の魔道具を渡されるなんて、誰も考えられないだろう。
この展開に付いて行くだけで頭が一杯になり忘れていたが、
「オリバー、毒と呪いに対して反応する魔道具の受け取りを断って悪かった。
あの魔道具が有れば、この先多くの団員が危険を避けれる事は分かっている。
しかし、これ以上 拓殿の好意に甘える訳にはいかない。」
「将軍の判断は正しいと思います。
ただ、私の方が拓殿と長く行動を共にした事も有り、彼の考えが少し分かる気がします。
申し訳ありませんが、私の方でも対応すべき事が出来ましたので、今夜はこれで失礼させて頂きます。」
オリバー隊長はそう言うと、部屋を出て行った。
次の日、拡張ボックスの事を部下にどうやって話せば良いか考えながら廊下を歩いていると、オリバー隊長が言っていた拓殿の考えが私にも理解出来た。
近くに居た兵士を捕まえて問い正す。
「このポスターはどうしたんだ。」
「はっ、今朝方 アーク、クリームのメンバーが貼っていました。
張る場所については、オリバー大隊長の許可をもらっている聞いております。」
「拓殿、俺には2つの箱はミスリルで出来ている様に見えるのだが。
それも、ブルネリ公爵に薬を保管する為に渡したのと同じに思える。」
「バラン将軍は極めて正しい記憶力を持っています。
2つとも、ブルネリ公爵に渡したのと同じサイズの拡張ボックスですから。
ただ、使用目的が違うので、上部の蓋に装飾を施しています。」
拓殿に言われて上を見ると、片方には、OZ、アーク、クリームのマークであるOZの文字、船、ケーキのマークが描かれていた。
もう片方に描かれていたのは、剣と盾の騎士団のマーク。その下には『バラン騎士団』と書かれている。
「中は広いですから、収穫した光苔を入れても余裕が有ります。
余った分は薬を入れたり食料を入れたりと自由に使って下さい。」
光苔の保存箱と言いつつ、基本的に私達が使用する為に用意してくれた箱という事か。
まったく、拓殿やOZには借りばかり作ってしまうな。
しかし、ポーションや薬を劣化させずに保管できるのは本当に有り難い。
OZ、アーク、クリームのメンバーを全員呼んで所有者の縛りを行った後、安全な設置場所として私やオリバー隊長が使用している部屋の近くに連れて行った。
用事の無い部下が来れば目立つし、OZ、アーク、クリームにあてがった部屋も近いので良いと思ったのだが
「私達の箱を設置するには良いかと思いますが、騎士団のもこんな所に設置で良いのですか?
食材や作りたての料理をそのまま保存できるので調理場の方が役に立ちますよ。」
拓殿は何を言っているのだ。まさか、拓殿達はこれだけの拡張ボックスを料理の保存に使っているとでもいうのか。
他のメンバーを見ると、拓殿と浩司殿以外の全員に目を逸らされてしまった。
「料理の保存も良いと思うが、薬や非常時の食材の保管に使いたいと思う。
それに、ここは人数が多く料理当番が決まっていて保存する必要は無いからな。」
私の説明に拓殿と浩司殿が「なるほど」と納得しているのを見ると、本当に料理の保管に拡張ボックスを使っているのだろう。
価値観が違い過ぎて、自分の考えに自信が持てなくなってくる。
拓殿に拡張ボックスを固定してもらうと、今夜は用事が有ると言ってOZのメンバー全員で寄宿舎を出て行った。
アークとクリームのメンバーもやる事が有るらしく、各自の部屋に戻った。
部屋に残された私とオリバー隊長は『バラン騎士団』と書かれた拡張ボックスを見ていた。
これ程の魔道具を渡されるなんて、誰も考えられないだろう。
この展開に付いて行くだけで頭が一杯になり忘れていたが、
「オリバー、毒と呪いに対して反応する魔道具の受け取りを断って悪かった。
あの魔道具が有れば、この先多くの団員が危険を避けれる事は分かっている。
しかし、これ以上 拓殿の好意に甘える訳にはいかない。」
「将軍の判断は正しいと思います。
ただ、私の方が拓殿と長く行動を共にした事も有り、彼の考えが少し分かる気がします。
申し訳ありませんが、私の方でも対応すべき事が出来ましたので、今夜はこれで失礼させて頂きます。」
オリバー隊長はそう言うと、部屋を出て行った。
次の日、拡張ボックスの事を部下にどうやって話せば良いか考えながら廊下を歩いていると、オリバー隊長が言っていた拓殿の考えが私にも理解出来た。
近くに居た兵士を捕まえて問い正す。
「このポスターはどうしたんだ。」
「はっ、今朝方 アーク、クリームのメンバーが貼っていました。
張る場所については、オリバー大隊長の許可をもらっている聞いております。」
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