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413新婚旅行?

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昨日は凄かった。何がとは言わないが浩司は底なしだった。
しみじみ、若いって凄いと思ってしまう。
浩司は未だ寝ているので、1人で風呂に入るか。
朝食を作って部屋に戻ると、浩司も起きていた。

「拓ちゃん、おはよう。おっ、朝食を作ってくれたんだ、ありがとう。」

美味しそうに食べるよな。見ていると俺も楽しくなる。

「フルーツも有るけど、デザートで食べるか。」

「フルーツも悪くないけど、デザートは拓ちゃんが良い。」

笑ってしまったが、結局 フルーツも俺もデザートとして食べられた。

そんな感じで2日間を過ごし、OZの皆が帰ってきてレオが用意してくれた食事は精力の付く様な物ばかり。
変な気を使い過ぎだが、浩司は美味しそうに食べている。俺、体がもつかな・・・
食事が終わった所で、

「皆に、少し話があるんだ。俺と浩司なんだけど、少し2人で出掛けさせてもらいたい。」
「拓、それって2人で何処かに行っちまうと言う事なのか。」

アルが俺の言葉に驚いていたが、この反応に俺の方が驚いた。

「だから、少しだって。2週間位かな。テントを張って、のんびりキャンプを楽しもうかと思って。」
「成程ね。良いんじゃないか。解禁になったら2人だけの生活を楽しみたいよな。」

ガラがニヤニヤしながら言ってくる。それに対しエチゴさんは俺に疑惑の視線を向けてくる。

「本当に、2人でノンビリするだけなんですよね。」

エチゴさんは俺の事を一体どんな人物だと思っているのだろうか?

「見晴らしの良い所に行こうと思っています。雪も積もっているので人も来ないし、何も起きませんよ。」

戻ってきたら、俺のイメージの改善した方が良いな。
目的地とする山について伝え、出発は明日とした。

「よし、なら精力の付く料理を大量に作るか。」

それだけが目的でキャンプするようなレオの気づかいは止めて欲しい。
勿論、十分堪能するつもりだが・・・


レオの料理を受け取り、出掛けようとするとヤマトが俺の頭の上に登ってきた。

『吾輩も付いて行くにゃ。ガラ達の話を聞いて事情は理解したにゃ。
 大丈夫だと思うが、吾輩が見張りをしてやるにゃ。
 人間の行為には関心がにゃいから安心するにゃ。
 それに、2人だけの世界で過ごしたいのにゃら、グリムの話し相手がいた方が良いにゃ。』

俺が、頭の上に乗るヤマトと手をつないだ浩司にエアウォークの範囲を広げると、浩司に引っ張られる様に目的地の山に向かって走り始めた。

『拓、浩司、この辺が良いじゃろう。』

一面雪で覆われた平原で、俺達はタープを取り出すと昼食を取る事にした。

「しかし、エアウォークを使い続けて大丈夫か。無理はするなよ。」
「大丈夫。エアウォークの魔道具は闇魔法で稼働しているから、俺と相性が良い。」

今回の2人旅は、2人っきりでイチャイチャしたい目的も有るが、他にも試したい事があった。

「食事も終わったし、そろそろ浩司に渡した魔道具を試してみようか。準備は大丈夫か。」
「正月から、この腕輪の魔道具に魔力を流して慣れさせていたんだ。任せてくれ。
 じゃぁ、いくぞ。ドラゴンライトニング。」

雪や土が飛び散り、落ちた所にはポッカリ穴が開いていた。

「「・・・」」
「この魔道具、凄い威力だな。」

放った浩司本人が一番驚いているみたいだった。

「パラライトで2割程度の魔力増幅と雷の攻撃を1点に集約しただけなんだけどね。」

『魔力増幅もそうだが、ドラゴンライトニングの魔力を1点に集約した結果じゃろう。
 それだけ、ドラゴンライトニングの威力が分散していたと言う事じゃ。』

込める魔力を変えながら、何度もドラゴンライトニングの試し打ちを続けた。
さすが浩司だ。初めから魔道具を使いこなしている。しかし、

「ごめん拓ちゃん。張り切り過ぎて魔力を使い過ぎた。動けない。」

あれだけ、連続でドラゴンライトニングを使えばこうなるか。
そうなると、今夜は動けない浩二を俺が襲うパターンか・・・涎が出てしまう。


本当は、ここで魔道具の練習で数日過ごす予定だったが、その必要が無くなってしまった。
ここで一晩泊っても良いが、浩司の訓練でせっかくの雪景色がボロボロだ。
疲れている浩司には悪いが、エアウォークで景色の良い所まで移動してテントを張る事にした。

「次に雷の魔道結晶が手に入ったら、ヤマトにも作ってみようか。
 ヤマトの雷魔法は周囲に対して放電するから、チームで戦うと使えないから丁度良いかも知れない。」

『楽しみに待っているにゃ。』

問題は、雷の魔道結晶が手に入るかなんだが、一体どんなルートで出回っているのだろう。
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