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267生殺与奪の権利
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それが、今回俺に「生殺与奪の権利」を譲渡するまでの流れだった。
「ブルネリさん、大体の話は理解できました。何故、俺にそんな権利を譲渡するんです。
それに、あれだけの重病にも関わらず、ここまで連れてくるなんて。」
ブルネリ公爵が言うのを躊躇っていると、
「旦那様、拓様、執事の身でありながら発言をするのを許して頂けますようお願いいたします。
貴族が『生殺与奪の権利』を提示すると言うのは、貴族としての名誉もプライドも全て捨てる最後の手段になります。
その様な物を受け取れば、公爵としては出来る対応は1つしかありません。
そして、ロゼ様を救った紫檀病に対する治療方法は拓様の物です。
旦那様が勝手に使う訳にはいきません。
そして最後に、拓様が無事ではなく、一応無事と報告を受けた旦那様の気持ちも汲み取って頂けないでしょうか。」
「セバスチャン、話し過ぎだ。」
ブルネリ公爵も、本気で怒っている訳では無いだろう。
ニックさんのとりあえずは、頭の毛を剃って皮膚が少し爛れただけなんだけどな。
全く、余計な事に巻き込まれた。
「ブルネリさん、今回の事は貸しで良いでしょうか。
とりあえず、直ぐに呪いが乗った紫檀病の事と治療方法を広めた方が良いでしょう。
俺の許可が必要と言うのであれば、許可を出します。」
「拓殿、感謝する。」
ブルネリ公爵が頭を下げるのを止めさせると
「礼は未だ早いです。今回の貸しは大きいですよ。」
一度、家に戻り準備を整え、改めてロダン侯爵とこれからの事について話す事にする。
俺が「生殺与奪の権利」の用紙を取り出すと、部屋に緊張が走る。
「先ず、ロダン侯爵の自分の領地に戻る願いは却下します。
他の2人についても同様で、3人には私が許可を出すまで、ここに留まって頂きます。
これは、この先何が有ろうと従ってもらいます。同意してくれますか。」
ロダン侯爵は目を閉じると同意の意志を示した。モーゼスさん、ジークフリートさんも同意した。
「ルーカスさんに指示する事は出来ませんが、出来れば同意して頂けないでしょうか。」
ルーカスさんも悩みながらも同意した。
「私の言葉に同意した事を忘れないで下さい。
ブルネリ公爵、「生殺与奪の権利」の用紙をどう扱おうと私の自由にして問題ありませんね。」
「勿論だ。拓殿の好きなようにして問題ない。責任は私が持つ。」
「浩司、これを燃やしてくれる。」
浩司に「生殺与奪の権利」の用紙を渡して炎で燃やしてもらった。全員が唖然としているが関係ない。
「私は貴族の理は分かりませんが、好きな様に対応させてもらいました。
こんな怖いもを持っていたくありませんので。」
ブルネリ公爵が笑っているので問題ないだろう。
多分、俺がそうすると思って、こんな紙を渡したのだと思う。
「それでは、皆さんの治療を始めましょうか。大丈夫です、全員を直す事が出来ます。」
ロダン侯爵のかかっていた紫檀病には、呪いが乗せられていた。
ニックさんに用意してもらった別の部屋にトリス練成術師が呪い解除の魔法陣を描いておいてくれたので、その上にロダン侯爵のベットを動かし紫檀病の薬を飲んでもらう。
ブルネリ公爵が光の魔道具を用意していたので、それを使って呪い解除の魔法を掛けることにすると、お付きの10人が行いたいと申し出てくれた。
彼等の体も確認したが、疲れが溜まっているだけで問題は無かったのでお願いをした。
ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんも魔力供給を行おうとしたが、当然禁止とし静かにしている事を条件に部屋に居る事を許可した。
「ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの毒ですが、準備に時間がかかるので3日ほどしたら治療を始めます。」
「ブルネリさん、大体の話は理解できました。何故、俺にそんな権利を譲渡するんです。
それに、あれだけの重病にも関わらず、ここまで連れてくるなんて。」
ブルネリ公爵が言うのを躊躇っていると、
「旦那様、拓様、執事の身でありながら発言をするのを許して頂けますようお願いいたします。
貴族が『生殺与奪の権利』を提示すると言うのは、貴族としての名誉もプライドも全て捨てる最後の手段になります。
その様な物を受け取れば、公爵としては出来る対応は1つしかありません。
そして、ロゼ様を救った紫檀病に対する治療方法は拓様の物です。
旦那様が勝手に使う訳にはいきません。
そして最後に、拓様が無事ではなく、一応無事と報告を受けた旦那様の気持ちも汲み取って頂けないでしょうか。」
「セバスチャン、話し過ぎだ。」
ブルネリ公爵も、本気で怒っている訳では無いだろう。
ニックさんのとりあえずは、頭の毛を剃って皮膚が少し爛れただけなんだけどな。
全く、余計な事に巻き込まれた。
「ブルネリさん、今回の事は貸しで良いでしょうか。
とりあえず、直ぐに呪いが乗った紫檀病の事と治療方法を広めた方が良いでしょう。
俺の許可が必要と言うのであれば、許可を出します。」
「拓殿、感謝する。」
ブルネリ公爵が頭を下げるのを止めさせると
「礼は未だ早いです。今回の貸しは大きいですよ。」
一度、家に戻り準備を整え、改めてロダン侯爵とこれからの事について話す事にする。
俺が「生殺与奪の権利」の用紙を取り出すと、部屋に緊張が走る。
「先ず、ロダン侯爵の自分の領地に戻る願いは却下します。
他の2人についても同様で、3人には私が許可を出すまで、ここに留まって頂きます。
これは、この先何が有ろうと従ってもらいます。同意してくれますか。」
ロダン侯爵は目を閉じると同意の意志を示した。モーゼスさん、ジークフリートさんも同意した。
「ルーカスさんに指示する事は出来ませんが、出来れば同意して頂けないでしょうか。」
ルーカスさんも悩みながらも同意した。
「私の言葉に同意した事を忘れないで下さい。
ブルネリ公爵、「生殺与奪の権利」の用紙をどう扱おうと私の自由にして問題ありませんね。」
「勿論だ。拓殿の好きなようにして問題ない。責任は私が持つ。」
「浩司、これを燃やしてくれる。」
浩司に「生殺与奪の権利」の用紙を渡して炎で燃やしてもらった。全員が唖然としているが関係ない。
「私は貴族の理は分かりませんが、好きな様に対応させてもらいました。
こんな怖いもを持っていたくありませんので。」
ブルネリ公爵が笑っているので問題ないだろう。
多分、俺がそうすると思って、こんな紙を渡したのだと思う。
「それでは、皆さんの治療を始めましょうか。大丈夫です、全員を直す事が出来ます。」
ロダン侯爵のかかっていた紫檀病には、呪いが乗せられていた。
ニックさんに用意してもらった別の部屋にトリス練成術師が呪い解除の魔法陣を描いておいてくれたので、その上にロダン侯爵のベットを動かし紫檀病の薬を飲んでもらう。
ブルネリ公爵が光の魔道具を用意していたので、それを使って呪い解除の魔法を掛けることにすると、お付きの10人が行いたいと申し出てくれた。
彼等の体も確認したが、疲れが溜まっているだけで問題は無かったのでお願いをした。
ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんも魔力供給を行おうとしたが、当然禁止とし静かにしている事を条件に部屋に居る事を許可した。
「ルーカスさん、モーゼスさん、ジークフリートさんの毒ですが、準備に時間がかかるので3日ほどしたら治療を始めます。」
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