上 下
461 / 531

457特訓

しおりを挟む
ガラ、レオ、ゴルゴ、サブの4人は剣の特訓を行っていた。
ゴルゴは元々の実力が有るので何とか剣を使いこなしていたが、サブは剣に振り回されていた。
鋭く切れすぎる剣にサブは対応しきれていない。

「サブ、腰が入っていない。剣の切れ味に引きずられるな。」「はい。」
「サブ、剣に頼り過ぎだ。一度引いて隙を狙え。」「はい。」

数時間の魔獣退治を行い、少し離れた所で一休みする事にした。

「この剣は凄いっすね。兄貴だったら分かるけど、何で俺にこんな剣を渡したんっすかね。」

サブは自分の実力では剣に相応しくないと思っていた。
凄い剣だと分かっていたが、実際に使ってみると正直恐ろしい程凄すぎる剣だった。

「拓はサブなら使いこなせるように成れると期待しているんだろうな。」
「俺も未だ剣を使いこなせてねぇからな。サブに負けねぇように頑張らねぇとな。」

ガラとレオに言われ、サブは自分の剣を大切そうに持ち直す。

「それにしても、剣についた油を拭き取るだけで切れ味が落ちていないみたいだが?」
「どうやら、ある程度なら自己修復しているみたいなんだ。遺跡発掘品って凄いよな。」
「やはりそうか。将軍が使う剣と同等の国宝級だな。話には聞いていたが、本当に凄い。」
「可能な限り出所は隠しておいてくれよ。まぁ、拓なら適当に対応出来ると思うが、面倒な事には変わりないからな。」

ゴルゴとガラの話を聞いて、サブは自分の剣を改めて見直していた。
拓に期待されて渡された剣・・・思わず顔が綻んでしまう。

「兄貴、特訓の再開しましょう。もっと実力を付けてみせるっす。」

サブが立ち上がると、再び魔獣退治の特訓が始まった。


クリームとアルも拓から渡された剣に慣れるための特訓を行っていた。
ジーク、トム、アルを中心に行い、ニコラスも遊撃隊として短剣で魔獣を仕留めていく。
やはり剣の切れ味が良過ぎて、上手く扱えていない。
短剣を扱っているニコラスだけが、十分に使いこなせているみたいだった。

「ジーク達を見ていたら、想像以上の剣よね。」
「拓って太っ腹というか、何ていうか。やっぱり、それだけ状況が深刻って事よね。王都から離れた方が良いかしら。」
「それは最後の手段よ。未だ時間が有るわ。出来る限りのことをやりましょう。」
「そうよね。拓もその為に剣を渡したんだろうし。」

後方支援をしているジェニファーとロビンにも、剣の凄さが分かる。
特訓と言う事も有り、何時もより速いペースで魔獣を退治する。

「特訓は良いけど、拓が居ればこの魔獣を持って帰れるのに。」
「勿体ないわね。私達のアイテムボックスが小さいのが悔やまれるわ。」

拓が居ない元の状態と変わらないのだが、ジェニファーとロビンは魔石や中でも高価な部位だけを保存する。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる

塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった! 特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。

兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~

クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。 いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。 本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。 誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。

禁断の祈祷室

土岐ゆうば(金湯叶)
BL
リュアオス神を祀る神殿の神官長であるアメデアには専用の祈祷室があった。 アメデア以外は誰も入ることが許されない部屋には、神の像と燭台そして聖典があるだけ。窓もなにもなく、出入口は木の扉一つ。扉の前には護衛が待機しており、アメデア以外は誰もいない。 それなのに祈祷が終わると、アメデアの体には情交の痕がある。アメデアの聖痕は濃く輝き、その強力な神聖力によって人々を助ける。 救済のために神は神官を抱くのか。 それとも愛したがゆえに彼を抱くのか。 神×神官の許された神秘的な夜の話。 ※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)でも掲載しています。

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...