412 / 534
410特訓の成果
しおりを挟む
拓とバラキエ公爵の一件以来、バラキエ公爵の派閥の領地にエチゴ商隊は来ていなかった。
怪我人も多く、領主も対応しているが十分に手が回っていないみたいだ。
ニコラスにはホワイトジャックになってもらい、拓は大量の怪我人の治療を行う。
ただ、今回は貴族の私兵が途中から同行するので、OZ、クリームが壁となりホワイトジャックに近づけない様にした。
免責札を持つ拓からも「恩を仇で返すマネはしないように」と言われて、兵士達はホワイトジャックとは距離を取っている。
兵士達にとっては、拓の行っている休憩所作りも治療も大きな恩だ。
そんな拓の不評を買うわけにはいかなかった。
そこまでしても、大変なのは拓とニコラスのホワイトジャックの変装。
不自然が無いように、お互いに変装し合ったり、呪いのロッドを使いホワイトジャックの幻影を見せていた。
「拓も大変だろうから、この先の魔獣退治は俺達に任せてくれ。」
「特訓の成果をばっちり見せてやる。」
ガラとレオは武技の絶対空間を発動させ、今まで以上の無駄のない動きで攻撃を行う。
これには拓だけでなく、クリームのメンバー、エチゴ、アルも驚いて見ていた。
そして、魔法攻撃の強い魔獣が現れると、ガラとレオは光波を使い魔法を防ぎ魔獣を倒す。
「拓、これが特訓の成果だ。」
思わず拓は2人に拍手をする。
ただ、ここまでの力を付けてもバラン将軍、オリバー隊長にはかなわないらしい。
ガラはオリバー隊長と良い所まで戦えるがどうしても決め手に欠けてしまい、レオは未だ未だそうだ。
「やっぱり、あの2人って化け物じみてるよな。」
「しかし、拓は中級魔法だけでオリバー隊長に勝ったんだろ。」
「いや、あれはオリバー隊長は本気でないし、騙し討ちのような物だから。」
ガラの言葉に他の全員が驚いて拓の事を見るので、拓は慌てて否定する。
拓から見てもバラン将軍とオリバー隊長は別格だった。
手の届かない空から全力攻撃を行なえば倒せるとは思うが、本気の試合なら魔法を放つ前に間合いを詰められてしまうだろう。
村を回り町に着く前にホワイトジャックはエチゴ商隊とは別行動を行う設定にしている。
町に着くと1日は領主に誘われ食事会に参加する。
今までの流れもあり、領主としてはどうしても拓に礼を伝えたかった。
それと同時に同年代の女性が同席し拓へアピールしてくるが、拓はそれを楽しんでいた。
そして、領主からは「ホワイトジャック様は一体どうされているのか?」と必ず質問される。
「我々も詳しく聞いたことは有りませんが、仮面を外し一般人として町で休んでいるのかも知れませんね。」
「そうか。良ければ、正体を明かすような真似はしないので、屋敷で休んで頂きたいと伝えてもらいたい。
決して、恩をあだで返すことはしないと誓おう。」
その言葉を伝えるとは答えるが、当然ながらホワイトジャックが現れることはない。
代わりにと、拓とホワイトジャックに治療費を渡そうとするが、これに関しては拓が断っていた。
これについては、領主も想定していた様で
「そうか。ならば料理のレシピを受け取ってもらえないだろうか。
兵士達から拓殿は料理の腕前が素晴らしいと聞いている。
護衛の際、兵士達の食事まで用意してくれた礼だ。」
それならばと、拓も遠慮せずにレシピを受け取らせてもらう。
後で中身を見ると、しっかりと自分の領地で取れる食材を使った料理が大半を占めていた。
「流石は貴族、しっかりしているよね。まぁ、食べて見たい料理が多いから買うしかないか。」
拓は笑いながら必要な食材を購入し、宿の調理場を使わせてもらい新しい料理に挑戦していた。
怪我人も多く、領主も対応しているが十分に手が回っていないみたいだ。
ニコラスにはホワイトジャックになってもらい、拓は大量の怪我人の治療を行う。
ただ、今回は貴族の私兵が途中から同行するので、OZ、クリームが壁となりホワイトジャックに近づけない様にした。
免責札を持つ拓からも「恩を仇で返すマネはしないように」と言われて、兵士達はホワイトジャックとは距離を取っている。
兵士達にとっては、拓の行っている休憩所作りも治療も大きな恩だ。
そんな拓の不評を買うわけにはいかなかった。
そこまでしても、大変なのは拓とニコラスのホワイトジャックの変装。
不自然が無いように、お互いに変装し合ったり、呪いのロッドを使いホワイトジャックの幻影を見せていた。
「拓も大変だろうから、この先の魔獣退治は俺達に任せてくれ。」
「特訓の成果をばっちり見せてやる。」
ガラとレオは武技の絶対空間を発動させ、今まで以上の無駄のない動きで攻撃を行う。
これには拓だけでなく、クリームのメンバー、エチゴ、アルも驚いて見ていた。
そして、魔法攻撃の強い魔獣が現れると、ガラとレオは光波を使い魔法を防ぎ魔獣を倒す。
「拓、これが特訓の成果だ。」
思わず拓は2人に拍手をする。
ただ、ここまでの力を付けてもバラン将軍、オリバー隊長にはかなわないらしい。
ガラはオリバー隊長と良い所まで戦えるがどうしても決め手に欠けてしまい、レオは未だ未だそうだ。
「やっぱり、あの2人って化け物じみてるよな。」
「しかし、拓は中級魔法だけでオリバー隊長に勝ったんだろ。」
「いや、あれはオリバー隊長は本気でないし、騙し討ちのような物だから。」
ガラの言葉に他の全員が驚いて拓の事を見るので、拓は慌てて否定する。
拓から見てもバラン将軍とオリバー隊長は別格だった。
手の届かない空から全力攻撃を行なえば倒せるとは思うが、本気の試合なら魔法を放つ前に間合いを詰められてしまうだろう。
村を回り町に着く前にホワイトジャックはエチゴ商隊とは別行動を行う設定にしている。
町に着くと1日は領主に誘われ食事会に参加する。
今までの流れもあり、領主としてはどうしても拓に礼を伝えたかった。
それと同時に同年代の女性が同席し拓へアピールしてくるが、拓はそれを楽しんでいた。
そして、領主からは「ホワイトジャック様は一体どうされているのか?」と必ず質問される。
「我々も詳しく聞いたことは有りませんが、仮面を外し一般人として町で休んでいるのかも知れませんね。」
「そうか。良ければ、正体を明かすような真似はしないので、屋敷で休んで頂きたいと伝えてもらいたい。
決して、恩をあだで返すことはしないと誓おう。」
その言葉を伝えるとは答えるが、当然ながらホワイトジャックが現れることはない。
代わりにと、拓とホワイトジャックに治療費を渡そうとするが、これに関しては拓が断っていた。
これについては、領主も想定していた様で
「そうか。ならば料理のレシピを受け取ってもらえないだろうか。
兵士達から拓殿は料理の腕前が素晴らしいと聞いている。
護衛の際、兵士達の食事まで用意してくれた礼だ。」
それならばと、拓も遠慮せずにレシピを受け取らせてもらう。
後で中身を見ると、しっかりと自分の領地で取れる食材を使った料理が大半を占めていた。
「流石は貴族、しっかりしているよね。まぁ、食べて見たい料理が多いから買うしかないか。」
拓は笑いながら必要な食材を購入し、宿の調理場を使わせてもらい新しい料理に挑戦していた。
12
お気に入りに追加
389
あなたにおすすめの小説
迷子の僕の異世界生活
クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。
通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。
その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。
冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。
神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。
2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
腐男子(攻め)主人公の息子に転生した様なので夢の推しカプをサポートしたいと思います
たむたむみったむ
BL
前世腐男子だった記憶を持つライル(5歳)前世でハマっていた漫画の(攻め)主人公の息子に転生したのをいい事に、自分の推しカプ (攻め)主人公レイナード×悪役令息リュシアンを実現させるべく奔走する毎日。リュシアンの美しさに自分を見失ない(受け)主人公リヒトの優しさに胸を痛めながらもポンコツライルの脳筋レイナード誘導作戦は成功するのだろうか?
そしてライルの知らないところでばかり起こる熱い展開を、いつか目にする事が……できればいいな。
ほのぼのまったり進行です。
他サイトにも投稿しておりますが、こちら改めて書き直した物になります。
俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる