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国王との話の流れでOZやワンガ達冒険者、そしてエチゴ商隊は国王と一緒に王都に帰ることになった。
冒険者達から買い取った肉は拓に保管してもらう。
拓達が見張り棟の階段を作り上げると、冒険者だけでなく兵士達からも歓声が上がる。
早速、国王達が上からの景色を満足気に眺めていた。
全てを作り上げ、冒険者を含め全員で王都に戻ると、OZとワンガ達冒険者はそのまま登城し国王から今回の壁造りに対する金が支払われた。
「この度は、よくぞ王都を守る壁を作り上げた。
あの壁と見張り棟はこの国の守りの要となるだろう。」
国王からお言葉を頂き貴族達から拍手がされたが、ワンガ達を見る目は厳しいものがあった。
その中、国王が並んでいた貴族の方を見て何か促す仕草をする。
するとブルネリ公爵、クロイツ公爵が前に出る。
「我々はこの先、魔獣の行動に異常が無いか大森林の調査を行う。
その際、冒険者の同行を依頼したいと考えている。
指名依頼を行なったら受ける気は有るか?」
周囲の貴族達が騒めく中、ブルネリ公爵がワンガに依頼内容の書かれている用紙を渡す。
ワンガは読んで問題ない事を確認したが、この状況が理解できず拓を見る。
拓は黙ったまま頷いて見せる。
「ありがとうございます。この依頼、受けさせて頂きます。」
「そうか、ならば後で冒険者ギルドに正式な依頼を行なわせてもらう。」
話は終わり、OZとワンガ達冒険者は城を後にした。
「これは拓殿が動いてくれたのか?」
「俺に公爵を動かす力なんて無いですよ。依頼は公爵が考えた上での人選じゃないですか。
ただ、依頼を受けるのならもう少し強くなった方が良いかもしれないですね。頑張って下さい。」
拓が否定したというのに、ワンガ達冒険者は急に立ち並ぶと拓に頭を下げる。
「「「ありがとうございました。」」」
拓は恥ずかしくなり、笑いを堪えているガラとレオの袖を引っ張って逃げる様にその場を離れた。
国王は一息つく間もなく、にアンディ・ジョーンズからの瘴気の吹きだまりについての手紙が届いていることを告げられた。
ブルネリ公爵、クロイツ公爵、バラキエ公爵にも同様の手紙が届いていて、城では直ぐに軍や学者を交えて緊急会議が行われた。
先ずは、この手紙の内容が本当かどうか?
拓がまとめた地図よりも精確な瘴気の吹きだまりの形状が描かれている。
その辺については、軍が改めて調査した内容と一致するので良いのだが
問題はその中心に在ると予想された瘴気の吹きだまりの存在だ。
学者が考えていたのより数倍のサイズが地図に描かれている。
「本当にこの地図を信じて良いのか?」
「しかし、軍の中でも一部の者しか知らない精密な図まで描かれているとなれば嘘とも言えない。」
「これについて、事実を確認することは出来ないのか?」
「大森林の奥地となると流石に難しい。」
「アンディ・ジョーンズは見付けられないのか?」
話は平行線をたどっていた。
「我々で事実確認ができないので有れば、この瘴気の吹きだまり存在することを前提に対応を考える。
運の良いことに、拓殿が大森林に対し壁と見張り棟を造った。
今後はそこを拠点にして魔獣の動向を確認する。」
国王が話をまとめると、安全地帯と見張り棟の上に小屋を造るように指示を出した。
冒険者達から買い取った肉は拓に保管してもらう。
拓達が見張り棟の階段を作り上げると、冒険者だけでなく兵士達からも歓声が上がる。
早速、国王達が上からの景色を満足気に眺めていた。
全てを作り上げ、冒険者を含め全員で王都に戻ると、OZとワンガ達冒険者はそのまま登城し国王から今回の壁造りに対する金が支払われた。
「この度は、よくぞ王都を守る壁を作り上げた。
あの壁と見張り棟はこの国の守りの要となるだろう。」
国王からお言葉を頂き貴族達から拍手がされたが、ワンガ達を見る目は厳しいものがあった。
その中、国王が並んでいた貴族の方を見て何か促す仕草をする。
するとブルネリ公爵、クロイツ公爵が前に出る。
「我々はこの先、魔獣の行動に異常が無いか大森林の調査を行う。
その際、冒険者の同行を依頼したいと考えている。
指名依頼を行なったら受ける気は有るか?」
周囲の貴族達が騒めく中、ブルネリ公爵がワンガに依頼内容の書かれている用紙を渡す。
ワンガは読んで問題ない事を確認したが、この状況が理解できず拓を見る。
拓は黙ったまま頷いて見せる。
「ありがとうございます。この依頼、受けさせて頂きます。」
「そうか、ならば後で冒険者ギルドに正式な依頼を行なわせてもらう。」
話は終わり、OZとワンガ達冒険者は城を後にした。
「これは拓殿が動いてくれたのか?」
「俺に公爵を動かす力なんて無いですよ。依頼は公爵が考えた上での人選じゃないですか。
ただ、依頼を受けるのならもう少し強くなった方が良いかもしれないですね。頑張って下さい。」
拓が否定したというのに、ワンガ達冒険者は急に立ち並ぶと拓に頭を下げる。
「「「ありがとうございました。」」」
拓は恥ずかしくなり、笑いを堪えているガラとレオの袖を引っ張って逃げる様にその場を離れた。
国王は一息つく間もなく、にアンディ・ジョーンズからの瘴気の吹きだまりについての手紙が届いていることを告げられた。
ブルネリ公爵、クロイツ公爵、バラキエ公爵にも同様の手紙が届いていて、城では直ぐに軍や学者を交えて緊急会議が行われた。
先ずは、この手紙の内容が本当かどうか?
拓がまとめた地図よりも精確な瘴気の吹きだまりの形状が描かれている。
その辺については、軍が改めて調査した内容と一致するので良いのだが
問題はその中心に在ると予想された瘴気の吹きだまりの存在だ。
学者が考えていたのより数倍のサイズが地図に描かれている。
「本当にこの地図を信じて良いのか?」
「しかし、軍の中でも一部の者しか知らない精密な図まで描かれているとなれば嘘とも言えない。」
「これについて、事実を確認することは出来ないのか?」
「大森林の奥地となると流石に難しい。」
「アンディ・ジョーンズは見付けられないのか?」
話は平行線をたどっていた。
「我々で事実確認ができないので有れば、この瘴気の吹きだまり存在することを前提に対応を考える。
運の良いことに、拓殿が大森林に対し壁と見張り棟を造った。
今後はそこを拠点にして魔獣の動向を確認する。」
国王が話をまとめると、安全地帯と見張り棟の上に小屋を造るように指示を出した。
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