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309解体作業
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次の日、朝から魔獣の解体を依頼する。
拓としては量が多いので子供達の訓練を兼ねて大量に裁いて欲しかったのだが
「ワイバーンにロックバード、プテラまで有るじゃないか。
こんな高級品を子供に解体をさせる訳にはいかない。」
拓が想像している以上に高級な素材らしい。
大人でも対応できる職人が限られると言われ、1日10体となってしまった。
「所で、肉は美味いのかな?」
「どれも美味いぞ。と言っても高級食材で食べた事は無いけどな。」
拓は10体の解体を依頼し、エチゴ屋に向かった。
ガラとレオには先に店に寄って、エチゴに話を通してくれている。
拓が顔を出すと、直ぐにエチゴ屋の倉庫へと連れていかれた。
「秋の農作物を保管する為に開けておいた倉庫です。
ここであれば、問題ないでしょう。」
拓がアイテムボックスからヘビモスを取り出すと、エチゴもガラもレオも言葉を失った。
話は聞いていたが、実際に目の前のヘビモスは恐ろしい程の存在感が有った。
「これを倒したのですか?」
「私だけでなく、勇者の3人とですね。あの3人が居たので何とかなりました。」
過去にヘビモスの退治が行われたのは100年以上昔の話だ。
軍と冒険者で対応し、多くの死亡者、怪我人を出して何とか討伐に成功したと言われている。
「この解体をお願いしたいのですが、可能でしょうか?」
「・・・何とかしてみましょう。ヘビモスの素材は卸して頂けるのでしょうか?」
「逆にお願いしたいと思っています。
ただ、素材は優秀だと思うので、自分達の防具を作る分は残しておきたいです。
それと、肉が美味しいなら保管しておきたいですね。」
エチゴ屋としても、これだけの素材を全て買い取るだけの財力は無いので問題なかった。
拓が必要のない物は、エチゴ屋経由で裁く様にお願いする。
肉は究極の味と聞いているので拓が引き取ることになった。
「そもそも、ヘビモスの肉なんて市場に出回ったら大事になってしまいます。」
素材を大切に保管している人は多く居るらしくたまに出回る事が有るが、肉が出回ったという話は聞いたことが無い。
その素材も、完全な1体分となると多過ぎて頭を悩ませることになるのだが・・・
その前に、信用できる解体職人を集める必要がある。
エチゴが頭の中で色々と考えていると、拓が追加の依頼をする。
「後、ヘビモスとは別に、ワイバーン、ロックバード、プテラの素材を買い取ってもらいたいのですが大丈夫ですか?」
ヘビモスほどではないが、珍しい高級素材にエチゴは喜んだのだが、
「200体以上ですか?」
その数を聞いて、開いた口が塞がらなかった。
その日の夜、裁いた10体分の素材を見て、これに関しては商人仲間を使って貴族に裁く事にした。
冬が来る前に商人達が村や町を回る。
それぞれの商人に素材を下ろし、立ち寄った先の町で貴族に売ってもらう。
スラム街で1日10体の解体を行う事で、商人達と日程を調整し事前に地方の貴族達にも連絡をし予約を取る事にした。
バラキエ公爵の派閥の貴族にも話をするが、魔獣討伐には拓が絡んでいる事をあえて話す。
他よりは少なくなるが、それなりに注文を受けることになった。
今回、そちらの村や町を回る商人には王都での販売も行ってもらい、他の商人との調整を取る。
「エチゴさん、大丈夫ですか?」
これだけの事になると商人間のバランスを取るのが難しく、店の人に心配される程エチゴは疲れ切っていた。
拓としては量が多いので子供達の訓練を兼ねて大量に裁いて欲しかったのだが
「ワイバーンにロックバード、プテラまで有るじゃないか。
こんな高級品を子供に解体をさせる訳にはいかない。」
拓が想像している以上に高級な素材らしい。
大人でも対応できる職人が限られると言われ、1日10体となってしまった。
「所で、肉は美味いのかな?」
「どれも美味いぞ。と言っても高級食材で食べた事は無いけどな。」
拓は10体の解体を依頼し、エチゴ屋に向かった。
ガラとレオには先に店に寄って、エチゴに話を通してくれている。
拓が顔を出すと、直ぐにエチゴ屋の倉庫へと連れていかれた。
「秋の農作物を保管する為に開けておいた倉庫です。
ここであれば、問題ないでしょう。」
拓がアイテムボックスからヘビモスを取り出すと、エチゴもガラもレオも言葉を失った。
話は聞いていたが、実際に目の前のヘビモスは恐ろしい程の存在感が有った。
「これを倒したのですか?」
「私だけでなく、勇者の3人とですね。あの3人が居たので何とかなりました。」
過去にヘビモスの退治が行われたのは100年以上昔の話だ。
軍と冒険者で対応し、多くの死亡者、怪我人を出して何とか討伐に成功したと言われている。
「この解体をお願いしたいのですが、可能でしょうか?」
「・・・何とかしてみましょう。ヘビモスの素材は卸して頂けるのでしょうか?」
「逆にお願いしたいと思っています。
ただ、素材は優秀だと思うので、自分達の防具を作る分は残しておきたいです。
それと、肉が美味しいなら保管しておきたいですね。」
エチゴ屋としても、これだけの素材を全て買い取るだけの財力は無いので問題なかった。
拓が必要のない物は、エチゴ屋経由で裁く様にお願いする。
肉は究極の味と聞いているので拓が引き取ることになった。
「そもそも、ヘビモスの肉なんて市場に出回ったら大事になってしまいます。」
素材を大切に保管している人は多く居るらしくたまに出回る事が有るが、肉が出回ったという話は聞いたことが無い。
その素材も、完全な1体分となると多過ぎて頭を悩ませることになるのだが・・・
その前に、信用できる解体職人を集める必要がある。
エチゴが頭の中で色々と考えていると、拓が追加の依頼をする。
「後、ヘビモスとは別に、ワイバーン、ロックバード、プテラの素材を買い取ってもらいたいのですが大丈夫ですか?」
ヘビモスほどではないが、珍しい高級素材にエチゴは喜んだのだが、
「200体以上ですか?」
その数を聞いて、開いた口が塞がらなかった。
その日の夜、裁いた10体分の素材を見て、これに関しては商人仲間を使って貴族に裁く事にした。
冬が来る前に商人達が村や町を回る。
それぞれの商人に素材を下ろし、立ち寄った先の町で貴族に売ってもらう。
スラム街で1日10体の解体を行う事で、商人達と日程を調整し事前に地方の貴族達にも連絡をし予約を取る事にした。
バラキエ公爵の派閥の貴族にも話をするが、魔獣討伐には拓が絡んでいる事をあえて話す。
他よりは少なくなるが、それなりに注文を受けることになった。
今回、そちらの村や町を回る商人には王都での販売も行ってもらい、他の商人との調整を取る。
「エチゴさん、大丈夫ですか?」
これだけの事になると商人間のバランスを取るのが難しく、店の人に心配される程エチゴは疲れ切っていた。
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