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295自分へのご褒美

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寄宿舎に寄った拓は、兵士達から歓迎をされたのだが

「拓殿の休憩所のお陰で、移動が凄く楽になった。」
「安全に野営が出来ると、本当に負担が少なくて助かる。」
「俺もこの間、拓様3番、4番を使わせてもらった。」

休憩所に対し感謝の言葉と共に変な言葉が聞こえてくる。

「ちょっと待ってください。今の拓様3番、4番って何ですか?」
「何って拓殿が作った休憩所の番号に決まっているじゃないか。」

拓は何を言っているのか理解できず、オリバー隊長に聞くと
第3騎士団の中では、拓が作った休憩所に対し、いつの間にか拓様1番、2番と命名しているとの事。

「やはり、止めた方が良いですかね?」
「当たり前です。何でそんな辱めを受けなければいけないんです。
 直ぐに撤廃、即座に撤廃です。休憩所3番、4番で良いじゃないですか。」

オリバー隊長も拓が嫌がるのではと考えたが、自分でもその呼び方を気に入っていたので黙認していた。
「え~」兵士達からは不満の声が上がるが、拓は断固 名称変更を要求した。
その後、拓の前で言わなくなったが、第3騎士団の中では拓様1番という呼称が使われ続けた。

しばらく兵士達と雑談をした後、拓は最近の魔獣の動向について確認させてもらう。
落ち着いているみたいだが、未だに原因は不明。
森の奥へと入っていく事が出来ずに、情報を得る事が出来ずにいた。
後は魔獣と戦っている場所と、騎士団、魔法師団の配置などについて説明を聞いていた。

「拓殿、時間も遅い。汗を流して休んだらどうだ。」

オリバー隊長に言われ、いつの間にか時間が経っていたことに気付く。
休む前に、前の魔獣との戦いで腕や足を切られた兵士達の確認をしたかった。
必要はないが裸になってもらい、治癒魔法で状態を確認すると、くっつけた腕は問題ない。
裸にした言い訳に、全身の確認を行っておく。

「腕は問題ないですが、また怪我をしていますね。治療をしておきます。」

全員 腕や足に問題ないが、怪我をしていたので治療を行う。
そうなると、他の兵士達も同じ様な状態なのだろう。
前回は治す事に専念して楽しめなかったが、今なら軽い怪我なので逞しい身体を眺めて触って楽しめる。

頑張った自分へのご褒美は、自分で手に入れなければ!

休憩所を作って兵士達がここまで喜んでいるのなら、裸を見て触るくらい許されるだろう。
ちょっと手が滑って、色々と触るのも有りかも知れない・・・そこまではする気は無いが、強い願望は有る。
勿論、下心だけでなく、兵士達の体を気にしての対応でもある。
ただ、裸にならなくても、体を撫で回さなくても拓なら問題なく確認は出来る。

とりあえず今日はここまでとし、拓は残りの兵士の身体の確認と治療を行う事を決めた。
一息ついた所でオリバー隊長と一緒にシャワーと思っていたが、これから仕事が有るらしく部屋に戻ってしまう。

「拓殿、シャワーを浴びるなら付き合おうか?」

声を掛けて来たのは、パウロとヨーゼフ。

「隊長の裸を見れなくて残念だったな。」

余計な一言が付いて来たが、喜んで3人でシャワー室へ。


オリバー隊長は何も言わなかったが、
拓が兵士達の治療を行ってくれると言うので、その調整をこれから行う必要が有った。
拓の下心を知らず、感謝をしながら名簿作成を始めた。
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