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226バーベキュー

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バーベキューの準備が終わり、残りの時間はOZとしての料理を作って過ごした。
夕方になりバーベキューを行う庭に移動したのだが、城の人達が立派なテーブルのセッティングを行なおうとしている。

「すみませんが、その辺のテーブルは必要ありません。
 今夜はバーベキューですので、人数分の椅子と、丸テーブルが3つも有れば十分です。
 焼くのも自分達で行いますので。」

一体、この人達はバーベキューを何だと思っているのだろうか。
少しして、勇者3人とヨギ魔導士がやって来た。

「拓殿、私まで声を掛けてくれるとは。もう一度、バーベキューをしたかった所だ。
 ところで、明日の予定は大丈夫か?」
「問題ありません。お手数かけますが宜しくお願いします。」

今朝、ポトリ教授に言われるまで完全に忘れていたが、拓は調子よく答えていた。

直ぐに、サリナ姫がバラン将軍と登場。
そして国王が男性と女性の2人を連れてやって来た。

「拓殿、紹介しよう。
 第1騎士団将軍 ダッソン、第2騎士団将軍 シンシアだ。」

連れて来た2人が前に出て名乗り頭を下げる。
ダッソン将軍は細マッチョの金髪美男子、シンシア将軍は金髪美女。凄く絵になる2人組だ。

「拓殿が行ったバーベキューについては噂を聞いていたので楽しみです。」
「誘って頂きありがとうございます。楽しみで今日一日集中できないほどでした。」

拓が落ち人として勇者達とも気楽に話せるようにと人払いを行い、バーベキューが始まった。

「肉の食べ比べも面白いかと思い、魔獣、部位別に肉を用意してみました。」

拓がアイテムボックスから取り出した肉には、皿ごとに魔獣と部位の札が付いてた。
王都周辺に居ない魔獣や高級な魔獣の希少部位まで用意されている。

「これは、何とも贅沢な。ではバーベキューを始めようじゃないか。」

皆がグラスを掲げて、国王の音頭で乾杯を行った。
当然、サリナ姫と勇者3人はジュースだ。

拓が肉を焼き始めると、将軍だけでなく国王まで自分で肉を選んで焼き始めた。

「ほう、こうして味を比べてみると全く違う物だな。」

国王が一番楽しそうにバーベキューを楽しんでいる。

「ねぇ、拓さん。そろそろチーズの出番じゃない。」

里香が期待した目を向けて来るので、拓はチーズフォンデュを取り出すと

「これがチーズフォンデュか。チーズを巻き付けて食べれば良いのだな。
 拓殿、チョコフォンデュをいうのも期待して良いのかな?」

誰よりも国王が真っ先に食べ始め、まさかにチョコフォンデュ強請り。
拓がデザート代わりに用意して有ることを話すと、満足そうな顔をする。

「拓さん、大人気じゃないですか。でも、本当に料理が得意ですよね。」
「本を見て作っているからね。」

不思議そうにする浩司に、拓は元の世界の料理本をアイテムボックスから取り出し、丁度本を買ったタイミングっでこちらに来たことを説明する。

「何々、あっ凄い。私にも見せて。」

里香が見始めると、他の人達も拓の料理本を見ていた。
本にはメモが張られ、この世界で代用となる材料が書き込まれていた。

「凄いですね。こんなに料理の勉強をしていたなんて。」
「マジ尊敬。あっ、私、これ食べてみたい。」

由美と里香が料理本をみて盛り上がり、国王や将軍達も写真を見ていた。

「拓殿達の世界の本か。こんな綺麗な本は初めて見る。」「これが拓殿達の世界の文字なのか。」

この世界の本は紙がイマイチでここまで綺麗な写真は載っていない。
それよりも、気になったのはダッソン将軍の言葉。
拓はこの世界の本を取り出して見ると、異なる文字なのに読むことが出来ていると初めて気が付いた。
それどころか、文字所かこの世界の言葉も違っている事に気が付いた。

「拓さん、僕らがこの世界に呼ばれた時、言語知識が頭に詰め込まれたらしいですよ。」
「召喚の儀式ってファンタジーだな。」

拓は今更ながら、この世界の魔法に驚いていた。
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