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091目指せランクアップ
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エチゴの方はこの町の領主である貴族から、村を回り食料を売っている事に対し礼を言われていた。
村の様子を伺い、村人の治療についての話になると、
「ホワイトジャックという魔導士が居たみたいだが、同行していたのか?」
「はい、途中まで馬車に乗せておりました。しかし、町に着く前に別れました。」
「兵の話では、仮面を被っていたとか。」
「その通りです。我々にも素顔を見せる事は有りませんでした。」
それとなくホワイトジャックについて聞かれたが、エチゴは何も分からないことにした。
この先も村を回るのであればと、周辺の魔獣の分布などの情報を提示してもらっていた。
エチゴが情報を記載した地図を取り出すと、かなり詳細な情報だというのが分かる。
後は、護衛をしている冒険者OZとクリームの実力を聞いて来た。
事前にOZとクリームの事は調べていたようで、拓が1人だけDランクの冒険者だというのが気になっていた様だが
Aランクの冒険者と遜色ない働きをしてくれていると話すと納得してくれた様だった。
「領主も魔獣対策で色々と動いていますが、やはり我々商人を頼りにしているみたいですね。
皆さんの力を話したら安心していましたよ。」
ガラやレオ、ジークが力こぶを作って任せろアピール。
「そういえば、レオは未だBランクなんだろ。Aランクに上がらないのか?実力は十分すぎるだろ。」
「そうだよな。レオがAランクになればOZに箔が出るのに。」
ジークの言葉に拓が同調すると、レオに頭を小突かれた。
「お前もだよ拓。お前なんてDランクだろ。お前がランクを上げないと箔以前に受ける依頼の幅が狭いままなんだよ。
実力は十分なんだから、お前も頑張れよ。」
「この依頼を完了すれば、拓もCランクの試験を受ける資格が得られるかもしれないな。
王都に戻ったら、2人の資格試験の申請をしてみるか。」
ガラに言われ、2人は冒険者の昇級試験を受けることが決まった。
拓の場合は、ギルドが十分な経験を積んだと判断されれる必要があるが・・・
「だったら俺達クリームも拓を推薦してやるよ。冒険者になって1年も経っていないが何とかなるだろ。
しかし、推薦する以上落ちるなよ。」
ジークだけでなく、クリームのメンバー全員にプレッシャーを掛けられてしまう。
試験内容を確認すると、Cランクは筆記と実技、護衛任務。Aランクは実技と護衛任務。
「拓は魔導士としての技術は何を選ぶつもりなの?」
「とりあえず、アイテムボックスの荷物持ちとしておこうかな。」
「それはどうだろう。攻撃御魔法の方が良くないかしら。その方が他の冒険者に対してけん制になるわ。」
ジェニファーがアドバイスをくれる。
アイテムボックスなら確実に合格するだろうが、他の冒険者達になめられる可能性がある。
ガラとレオとパーティを組んでいるとはいえ、力を見せておいた方が良いと。
食後に行った訓練は、全員でレオと拓の特訓に付き合ってくれた。
拓は上級魔法を放ちまくれるが、悪目立ちは余計な問題を引き起こすとして中級魔法と技で対応するようにガラに釘を刺されていた。
次の町に向かって出発する日の朝、偶然通り掛かった領主がエチゴに声を掛けて来た。
その時に、護衛の中に拓が居るのを確認したが、拓個人に何も言わずに
「エチゴの護衛、宜しく頼む。」
それだけ言ってその場を離れていった。
当然、領主がエチゴの出発時に顔を合わせたのは偶然ではない。
ホワイトジャックという魔導士が居るかも知れないと思ったが、事前に確認していた冒険者の姿しかなかった。
村の様子を伺い、村人の治療についての話になると、
「ホワイトジャックという魔導士が居たみたいだが、同行していたのか?」
「はい、途中まで馬車に乗せておりました。しかし、町に着く前に別れました。」
「兵の話では、仮面を被っていたとか。」
「その通りです。我々にも素顔を見せる事は有りませんでした。」
それとなくホワイトジャックについて聞かれたが、エチゴは何も分からないことにした。
この先も村を回るのであればと、周辺の魔獣の分布などの情報を提示してもらっていた。
エチゴが情報を記載した地図を取り出すと、かなり詳細な情報だというのが分かる。
後は、護衛をしている冒険者OZとクリームの実力を聞いて来た。
事前にOZとクリームの事は調べていたようで、拓が1人だけDランクの冒険者だというのが気になっていた様だが
Aランクの冒険者と遜色ない働きをしてくれていると話すと納得してくれた様だった。
「領主も魔獣対策で色々と動いていますが、やはり我々商人を頼りにしているみたいですね。
皆さんの力を話したら安心していましたよ。」
ガラやレオ、ジークが力こぶを作って任せろアピール。
「そういえば、レオは未だBランクなんだろ。Aランクに上がらないのか?実力は十分すぎるだろ。」
「そうだよな。レオがAランクになればOZに箔が出るのに。」
ジークの言葉に拓が同調すると、レオに頭を小突かれた。
「お前もだよ拓。お前なんてDランクだろ。お前がランクを上げないと箔以前に受ける依頼の幅が狭いままなんだよ。
実力は十分なんだから、お前も頑張れよ。」
「この依頼を完了すれば、拓もCランクの試験を受ける資格が得られるかもしれないな。
王都に戻ったら、2人の資格試験の申請をしてみるか。」
ガラに言われ、2人は冒険者の昇級試験を受けることが決まった。
拓の場合は、ギルドが十分な経験を積んだと判断されれる必要があるが・・・
「だったら俺達クリームも拓を推薦してやるよ。冒険者になって1年も経っていないが何とかなるだろ。
しかし、推薦する以上落ちるなよ。」
ジークだけでなく、クリームのメンバー全員にプレッシャーを掛けられてしまう。
試験内容を確認すると、Cランクは筆記と実技、護衛任務。Aランクは実技と護衛任務。
「拓は魔導士としての技術は何を選ぶつもりなの?」
「とりあえず、アイテムボックスの荷物持ちとしておこうかな。」
「それはどうだろう。攻撃御魔法の方が良くないかしら。その方が他の冒険者に対してけん制になるわ。」
ジェニファーがアドバイスをくれる。
アイテムボックスなら確実に合格するだろうが、他の冒険者達になめられる可能性がある。
ガラとレオとパーティを組んでいるとはいえ、力を見せておいた方が良いと。
食後に行った訓練は、全員でレオと拓の特訓に付き合ってくれた。
拓は上級魔法を放ちまくれるが、悪目立ちは余計な問題を引き起こすとして中級魔法と技で対応するようにガラに釘を刺されていた。
次の町に向かって出発する日の朝、偶然通り掛かった領主がエチゴに声を掛けて来た。
その時に、護衛の中に拓が居るのを確認したが、拓個人に何も言わずに
「エチゴの護衛、宜しく頼む。」
それだけ言ってその場を離れていった。
当然、領主がエチゴの出発時に顔を合わせたのは偶然ではない。
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