134 / 191
112 公爵令嬢は学校生活の一日を振り返る
しおりを挟む
時間割の変更しない学校の二日目以降ってのは、同じ事の繰り返しになってくる。
つまりどう言う事かと言うと、飽きてくる。
授業内容は多少なり変化があるけど、授業の進行スピードはめちゃくちゃ遅くて、魔法学以外は目新しい事は何一つない。
知ってる事は改めて言われなくても分かってるから!ってなる訳よ。
たまに先生が間違えてるのを指摘する程度。
だからいっつも魔法書の隠し読み。
魔方陣とかの本があるから、たまにそれを書く練習とかしてる。
そしたら、授業中に落書きしない!と注意されるのよ。
これは落書きじゃなくて魔法陣の練習でーす、べーだ。
まぁ時々先生の似顔絵やパラパラ漫画とかも書いてるけど。
たまにそれを見られて、ちょくちょくジョニー先生に叱られる。
「こんな子供じみた事して、まだまだガキだなぁ。」
そう言って本の表紙でポンっと頭を叩かれる。
だから子供扱いするなっての!
次に武術の授業。
走り込みとか筋トレとか、もういいから!
どれだけやっても私の体には筋肉なんて付かないんだから!
まるで私のダンス力のようにね。
って、やかましいわ!
筋肉なんて全然付く気配ないのに、筋肉痛だけ毎回来る。
リリーちゃんにいっつも治してもらってるけど、痛くなる原因がいつでも手の届く場所にあるんだよ。
てか、もしかして筋肉痛をズルして魔法で治してたから、超回復とかしないのかな?
うわー、でももしそうだとしても、何故か顔面や頭のてっぺんまで全身という全身がアレだけ痛むのは我慢ならない!
たまに二年生も基礎練とか体力作りで一緒に筋トレとかしてるけど、ちょくちょくカーネル生徒会長が口出ししてくる。
「領主として素晴らしい統治力を発揮していたとは思えない程、こんなに運動が出来ないとは思いませんでした。
お供されている使用人たちは大変ですね。」
かっちーんときた。
運動神経はないけど、こう見えて私泳げるんだからね。
「その運動能力が陸上で活かされてないと言うのは、とても残念な事です。」
アガー!あー言えばこー言う!
カーネル生徒会長は本当に失礼なんだから!
やっと待ちに待った楽しい時間、給食。
いつものように、私が食べたいものを作ってもらって、それをいつもの四人で食べる。
今日はレベッカちゃんも呼んで、中庭でいろんな種類の惣菜パンや菓子パンを食べた。
天気が良くて風が気持ちいい。
ピクニック感覚で、あっという間に食事を平らげた。
「そういや、フランて結構食べるよな。」
「そう言われれば、今日のパンも一番多く食べてましたね。」
「私、あまり食べられないので、色んなものがたくさん食べられるフラン様が羨ましいです。」
「だよね、それだけ食べても全然太らないし大きくならないんだもん。
羨ましいよ。」
レベッカちゃん、大きくならないというのは、背のことかな?
それとも別の部位のことかな?
そんでもって、場所を変えても毎度毎度覗き見をするんじゃないよ!
午後からは魔法の訓練。
この時間は、四人は相変わらず自習。
たまに私たちが他の人たちに教える時もあるけど、やっぱりすぐにコツを掴む事が出来る人はいない。
なので、基本的には先生がつきっきりで指導して、私たちは四人でわちゃわちゃしている。
何が出来るか実験してみる事が多い。
セシル様の音に関する魔法はとても便利で、音響設備や遮音、超音波感知、特定の人だけにピンポイントで会話する等、地球の科学技術が満載だ。
他にも、戦闘ではバフ、デバフ両方が使えてかなり有能。
バフは、鼓舞や癒し、デバフは睡眠誘発や混乱等。
感情が入り込むほどの音楽を鳴らせるだけじゃなくて、音で簡単な催眠術をかけているらしい。
素晴らしいわ。
ロナウド王子の雷魔法は、完全に攻撃特化。
相手をチリチリと不快に感じさせるほどの僅かなものから、麻痺させる程度や感電させる事、更には電熱で相手を焼き切る事も出来るそう。
更に驚きが、天候をも操る能力者。
この前の雲を吹っ飛ばす事然り、帯電した雲を作り出して雷雨にする事も。
まるでゼウスのようだ。
実力はまだ国王陛下の方が上らしいけど、それもすぐに追い越す勢いで成長している。
あと、たまに電球に電気を通して光らせて遊ぶ事もある。
って言っても、リリーちゃんの光の方が明るいんだけど。
で、そのリリーちゃんは、やっぱり治癒魔法が格別。
怪我、病気だけでなく、欠損部分すら復活させてしまう程に成長。
まさに聖女たる所以。
そのとてつもない治癒魔法に隠れがちだけど、光魔法もすごい。
以前私の十五歳の誕生日パーティーでしてもらったプロジェクションマッピング的なもので相手に残像を見せたり、目を焼かれるほど眩しすぎる光で目眩しをしたり、言葉通り光の速さで攻撃すらしてしまう。
「フラン様と一緒にいるために」とかいつも言ってるけど、私光速で置いてけぼりにされてるから。
最後に私。
錬金魔法チートイェイ⭐︎
こんな感じで、たまに四人で模擬試合してみるんだけど、音速光速で動くみんな、早すぎて見えない。
なので、私はいつも超合金の壁で防御一択。
外で何をしてるのかは全然分かってない。
放課後はクラブ活動や部活動。
私とリリーちゃんはクラブも部活もしてないから、よく図書館で魔法書を見てる。
ただ、そこには大抵いるんだよ、私の天敵二人が。
「授業中に読む本を探しているのですか?
成績はトップでも、授業態度は不良なんですね。」
「どんなに背伸びしても、ここの棚はお前には無理だって。
ほらよ、届かねえんなら最初っから取ってくれって言えよな。」
あーもう、二人して私の扱いが酷すぎる!
部屋に帰ってリッカに愚痴を呟いた瞬間、
「フラン様になんて態度を……
分かりました、今すぐ息の根を止めに参ります。」
何をどう分かってるんだ!?
つまりどう言う事かと言うと、飽きてくる。
授業内容は多少なり変化があるけど、授業の進行スピードはめちゃくちゃ遅くて、魔法学以外は目新しい事は何一つない。
知ってる事は改めて言われなくても分かってるから!ってなる訳よ。
たまに先生が間違えてるのを指摘する程度。
だからいっつも魔法書の隠し読み。
魔方陣とかの本があるから、たまにそれを書く練習とかしてる。
そしたら、授業中に落書きしない!と注意されるのよ。
これは落書きじゃなくて魔法陣の練習でーす、べーだ。
まぁ時々先生の似顔絵やパラパラ漫画とかも書いてるけど。
たまにそれを見られて、ちょくちょくジョニー先生に叱られる。
「こんな子供じみた事して、まだまだガキだなぁ。」
そう言って本の表紙でポンっと頭を叩かれる。
だから子供扱いするなっての!
次に武術の授業。
走り込みとか筋トレとか、もういいから!
どれだけやっても私の体には筋肉なんて付かないんだから!
まるで私のダンス力のようにね。
って、やかましいわ!
筋肉なんて全然付く気配ないのに、筋肉痛だけ毎回来る。
リリーちゃんにいっつも治してもらってるけど、痛くなる原因がいつでも手の届く場所にあるんだよ。
てか、もしかして筋肉痛をズルして魔法で治してたから、超回復とかしないのかな?
うわー、でももしそうだとしても、何故か顔面や頭のてっぺんまで全身という全身がアレだけ痛むのは我慢ならない!
たまに二年生も基礎練とか体力作りで一緒に筋トレとかしてるけど、ちょくちょくカーネル生徒会長が口出ししてくる。
「領主として素晴らしい統治力を発揮していたとは思えない程、こんなに運動が出来ないとは思いませんでした。
お供されている使用人たちは大変ですね。」
かっちーんときた。
運動神経はないけど、こう見えて私泳げるんだからね。
「その運動能力が陸上で活かされてないと言うのは、とても残念な事です。」
アガー!あー言えばこー言う!
カーネル生徒会長は本当に失礼なんだから!
やっと待ちに待った楽しい時間、給食。
いつものように、私が食べたいものを作ってもらって、それをいつもの四人で食べる。
今日はレベッカちゃんも呼んで、中庭でいろんな種類の惣菜パンや菓子パンを食べた。
天気が良くて風が気持ちいい。
ピクニック感覚で、あっという間に食事を平らげた。
「そういや、フランて結構食べるよな。」
「そう言われれば、今日のパンも一番多く食べてましたね。」
「私、あまり食べられないので、色んなものがたくさん食べられるフラン様が羨ましいです。」
「だよね、それだけ食べても全然太らないし大きくならないんだもん。
羨ましいよ。」
レベッカちゃん、大きくならないというのは、背のことかな?
それとも別の部位のことかな?
そんでもって、場所を変えても毎度毎度覗き見をするんじゃないよ!
午後からは魔法の訓練。
この時間は、四人は相変わらず自習。
たまに私たちが他の人たちに教える時もあるけど、やっぱりすぐにコツを掴む事が出来る人はいない。
なので、基本的には先生がつきっきりで指導して、私たちは四人でわちゃわちゃしている。
何が出来るか実験してみる事が多い。
セシル様の音に関する魔法はとても便利で、音響設備や遮音、超音波感知、特定の人だけにピンポイントで会話する等、地球の科学技術が満載だ。
他にも、戦闘ではバフ、デバフ両方が使えてかなり有能。
バフは、鼓舞や癒し、デバフは睡眠誘発や混乱等。
感情が入り込むほどの音楽を鳴らせるだけじゃなくて、音で簡単な催眠術をかけているらしい。
素晴らしいわ。
ロナウド王子の雷魔法は、完全に攻撃特化。
相手をチリチリと不快に感じさせるほどの僅かなものから、麻痺させる程度や感電させる事、更には電熱で相手を焼き切る事も出来るそう。
更に驚きが、天候をも操る能力者。
この前の雲を吹っ飛ばす事然り、帯電した雲を作り出して雷雨にする事も。
まるでゼウスのようだ。
実力はまだ国王陛下の方が上らしいけど、それもすぐに追い越す勢いで成長している。
あと、たまに電球に電気を通して光らせて遊ぶ事もある。
って言っても、リリーちゃんの光の方が明るいんだけど。
で、そのリリーちゃんは、やっぱり治癒魔法が格別。
怪我、病気だけでなく、欠損部分すら復活させてしまう程に成長。
まさに聖女たる所以。
そのとてつもない治癒魔法に隠れがちだけど、光魔法もすごい。
以前私の十五歳の誕生日パーティーでしてもらったプロジェクションマッピング的なもので相手に残像を見せたり、目を焼かれるほど眩しすぎる光で目眩しをしたり、言葉通り光の速さで攻撃すらしてしまう。
「フラン様と一緒にいるために」とかいつも言ってるけど、私光速で置いてけぼりにされてるから。
最後に私。
錬金魔法チートイェイ⭐︎
こんな感じで、たまに四人で模擬試合してみるんだけど、音速光速で動くみんな、早すぎて見えない。
なので、私はいつも超合金の壁で防御一択。
外で何をしてるのかは全然分かってない。
放課後はクラブ活動や部活動。
私とリリーちゃんはクラブも部活もしてないから、よく図書館で魔法書を見てる。
ただ、そこには大抵いるんだよ、私の天敵二人が。
「授業中に読む本を探しているのですか?
成績はトップでも、授業態度は不良なんですね。」
「どんなに背伸びしても、ここの棚はお前には無理だって。
ほらよ、届かねえんなら最初っから取ってくれって言えよな。」
あーもう、二人して私の扱いが酷すぎる!
部屋に帰ってリッカに愚痴を呟いた瞬間、
「フラン様になんて態度を……
分かりました、今すぐ息の根を止めに参ります。」
何をどう分かってるんだ!?
0
お気に入りに追加
521
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
婚約破棄は結構ですけど
久保 倫
ファンタジー
「ロザリンド・メイア、お前との婚約を破棄する!」
私、ロザリンド・メイアは、クルス王太子に婚約破棄を宣告されました。
「商人の娘など、元々余の妃に相応しくないのだ!」
あーそうですね。
私だって王太子と婚約なんてしたくありませんわ。
本当は、お父様のように商売がしたいのです。
ですから婚約破棄は望むところですが、何故に婚約破棄できるのでしょう。
王太子から婚約破棄すれば、銀貨3万枚の支払いが発生します。
そんなお金、無いはずなのに。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる