90 / 191
74 公爵令嬢は王子の誕生日を祝う
しおりを挟む
もうすぐロナウド王子の誕生日。
誕生日当日、王宮でする社交界デビューを記念した超本格誕生日パーティーをする事になっている。
なので、前日にいつものメンバーやロナウド王子の友人を呼んで子供達で誕生日パーティーをしようという事になった。
そこで、ロナウド王子から相談があった。
「皆んなに内緒で、新しい料理を作ってパーティーで振る舞いたいから、手伝ってほしい。」
ほほぅ、なるほど。
よしきた、私が力になってあげましょう!
「皆んなに内緒だから、レベッカについて来られないようにしてくれ。」
おぉっと、中々難しい課題を出されたぞ?
うーん、どうしようか……
……国王様の力を少しお借りしよう。
「領主として国王様から呼び出しがあったから、明日私は医療現場には行けないわ。
リリーちゃんと二人で頑張ってね。」
「私もフランちゃんと一緒に王宮に行っちゃダメ?」
ぬぅ、付いてくるって言うと思ったよ。
「政治的な話になると思うから、レベッカちゃんが来ても隔離されちゃうと思うよ?」
「いいよ、ロナウド王子と遊んで待ってるから。」
くそぅ、手強い!
「レベッカちゃん、明日手術があるって言ってなかった?
いいの? 患者さん放っておいて。」
「うーん……仕方ない、明日は諦める。
次の機会には絶対連れてってよ?」
「分かったってば!
明日、頑張ってね!」
よし、何とか乗り切れたぁぁ……
ああ言っちゃったし、これから男爵領の資料を整理しておこう。
翌日、私はレベッカちゃんをなんとか残して王宮へ向かった。
一応、国王様へ領主としての報告を上げるため、挨拶をさせて頂く。
「領地も随分発展してきたな、かなり景気が良いようじゃないか。」
「領内へ移住する人が多く、皆さんが活動的でいてくれるからです。
ただ、人が増えると治安が乱れやすくなっているのも確かで、現状は自衛官が足りていません。」
「それと、近隣領から民が奪われて困ると言う声を聞いておる。
まぁ、そこは領主の力不足なのもあるのだがな。」
「国王様にお願いがあります。
騎士団の方に、現在の自衛官の訓練をお願いしたいのです。
そして、領民で才能のある者を自衛官にスカウトして頂きたいと思っています。」
「ほぅ、訓練はともかく、スカウトは何か方法があるのか?」
「はい、今後このような企画をしたいと思っています。」
「なるほど。 うむ、検討しておこう。」
だいぶ国王様と話し込んでしまった。
国王様ってば、領地経営と全然関係ない話までしてくるんだもん。
この後ロナウド王子に用事があるって言うまで、全然帰してくれなかった。
「遅い。」
ほら、ロナウド王子に怒られた。
「俺の約束より父上の方が大事なのか?」
そう言うわけじゃないってば。
仕方ないじゃん、レベッカちゃんをかわす大義名分がいったんだもん。
あ、それとも、国王様にやきもち焼いてるの?
「ち、ちがう、そう言うんじゃない!」
ふっふっふっ、こういうところは相変わらずだなぁ。
さて、前日パーティーは昼食時間にする予定だから、ご飯系とスイーツ系両方作っていこう。
何がいいかなー。
「こないだ作ってた白い餡子、あれってどうやって作ってんの?」
「白インゲン豆で餡子を作ったんですよ。
青エンドウで作ればうぐいす餡になります。
あ、小豆餡にチョコを混ぜるとチョコ餡になりますし、白餡にフルーツペーストを混ぜればフルーツ餡にもなります。」
「へぇー、面白いな。
餡子ってそんなに色んな種類が作れるのか。
それ使おうぜ。」
「デザートは餡子を使ったお菓子に決定ですね。
メインはどうします?」
「うーん、フランが前やったピザパーティーみたいに、皆んなで楽しめるようなやつがいいなぁ。」
うーん、皆んなで楽しめるような、新しい料理かぁ……
あ!ちょっと思いついたぞ!
社会見学で見て作り方知ってるってだけで、実際作ったことないからかなり不安だけど、魚醤も出汁もあるから、味付けは大丈夫だ!
今は夏だし、ちょうどいい!
ただ、これ一日で作れないなぁ。
「ロナウド王子、良い物を思いついたんですが、作るのにかなり時間がかかるんです、今日一日ここへ泊めていただいても良いですか?」
「へ!? あ、おう、わ、分かった。
部屋を用意してもらっとく。」
ロナウド王子なんか照れてるけど、君今まで男爵邸に散々寝泊りしてたんだからね?
前日パーティーの当日、私は準備があるので早めにこっそり出発していた。
レベッカちゃんを置き去りにして。
パーティー時間に連れてきてもらうようにリリーちゃんとケンにお願いをしている。
こないだ一泊した時も相当拗ねてたし、今日も怒るかな……
パーティー会場は、以前お茶会をした場所。
ここに、錬金魔法で装置を設置。
人数が結構いるみたいだから、装置を三本にした。
つゆとかやく、デザートをロナウド王子と用意して、準備をしていく。
パーティーの時間になって、皆んなが集まってきた。
招待客は皆んな子供かと思ったらそんな事なくて、大人も普通にいた。
国王様もしっかりいらっしゃる。
てか、お父様とお兄様招待されてたの?
「「明日より今日の方が楽しそう」」
そんなんでいいのか?
リリーちゃんとケンと一緒にレベッカちゃんが来た。
めっちゃ怒ってる。
「なんで私に黙って勝手に行くの?」
レベッカちゃん、怖い怖い。
「ロナウド王子が特別なパーティーにしたいって言って、皆んなに内緒で色々企画してたの!
レベッカちゃんにも楽しんでもらいたかったの、それだけは分かって!」
めっちゃ睨んでくる、ロナウド王子、助けて。
「俺がフランにパーティーの相談してたんだよ。
そしたらフランのやつ、レベッカにだけサプライズが出来ないのは可愛そうっつって、俺に言ってきたんだよ。
分かってやってくれ。」
「……分かった。
でも、今度からは一言言ってほしい。」
ロナウド王子、ナイスフォロー!!
さぁ、パーティーが始まって、皆んなに麺つゆの入った小さな器を渡す。
そして、装置の横へ並んでもらった。
「これ、どうするの?」
「なにがあるの?」
ふっふっふっ、では始めよう、いざ、流しそうめん!
上から水と一緒に流れてくるそうめんをすくって、麺つゆに付けて食べてもらうよう説明すると、皆んな一斉に装置を睨みつける。
そして、流れてくるそうめんをキャアキャア言いながらすくって食べている。
「この麺、すごく細い!
どうやって作ってるんだ!?」
「細いけど、コシがしっかりあるぞ。
麺がツヤツヤしてて、すごく美味い。」
「麺つゆに刻んだネギやゴマを入れると風味が変わっていいね!」
「美味しいー! 楽しいー!」
フォークから逃げるそうめんに慌てる皆んな。
箸普及させたいなー。
大人も腕まくりして全力で楽しんでるねー。
手延べそうめん、上手く作れてよかったー。
食後のデザートに、色んな味のようかん。
しっかり冷やしてるから、暑い夏にもピッタリ。
「あ!これ餡子だ!
ひんやりしてて、美味しい!」
「色んな色があってすごくキレイね。
どれから食べようか迷っちゃうわ。」
「これ、チョコ味!
あ!こっちはオレンジ味!
イチゴ味もある!」
フルーツ餡はジャムでも作れるから、色んな味が用意できた。
夏の屋外で行われたパーティーだったけど、よく冷えたそうめんとようかんで暑さを乗り越えられたかな。
「フラン、本当にありがとう。
おかげで楽しいパーティーになった。」
パーティーが終わって、ロナウド王子が私に話しかけてきた。
「こちらこそ、パーティーすごく楽しめました。
声をかけていただいて、ありがとうございます。」
…………あ! ヤバイ! 忘れてた!
誕生日プレゼント!!
どうしよう、何にも用意してない……
うーん、うーん、うーん………
「どうしたんだ?」
「あ、いえ、えっと……一日早いんですけど、お誕生日おめでとうございます。
えっと、その、うーん、あ! これ、私からの誕生日プレゼントです!」
なんとか思いついて錬金魔法で作ったのが、ガラスペン。
ロナウド王子の瞳と同じ翠色の軸で、ペン先に向かって透明になっている。
「これ、ペンなんですけど、羽ペンより書き味が滑らかで、インクの伸びもいいんです。
こんな物しか用意出来ませんが、受け取っていただけますか?」
差し出したガラスペンを、ロナウド王子はそっと受け取ってくれた。
「ありがとうフラン。
一番最初にもらった10歳の誕生日プレゼントだ。
大事にする。」
ニコッと笑う笑顔が眩しい。
さすが王子様だ。
今日はいいパーティーになって、よかった。
そして、誕生日プレゼントを今思いついたってバレてなくてよかった。
「もしかして、誕生日プレゼント忘れてて今思い出したとか?」
……バレてた。
誕生日当日、王宮でする社交界デビューを記念した超本格誕生日パーティーをする事になっている。
なので、前日にいつものメンバーやロナウド王子の友人を呼んで子供達で誕生日パーティーをしようという事になった。
そこで、ロナウド王子から相談があった。
「皆んなに内緒で、新しい料理を作ってパーティーで振る舞いたいから、手伝ってほしい。」
ほほぅ、なるほど。
よしきた、私が力になってあげましょう!
「皆んなに内緒だから、レベッカについて来られないようにしてくれ。」
おぉっと、中々難しい課題を出されたぞ?
うーん、どうしようか……
……国王様の力を少しお借りしよう。
「領主として国王様から呼び出しがあったから、明日私は医療現場には行けないわ。
リリーちゃんと二人で頑張ってね。」
「私もフランちゃんと一緒に王宮に行っちゃダメ?」
ぬぅ、付いてくるって言うと思ったよ。
「政治的な話になると思うから、レベッカちゃんが来ても隔離されちゃうと思うよ?」
「いいよ、ロナウド王子と遊んで待ってるから。」
くそぅ、手強い!
「レベッカちゃん、明日手術があるって言ってなかった?
いいの? 患者さん放っておいて。」
「うーん……仕方ない、明日は諦める。
次の機会には絶対連れてってよ?」
「分かったってば!
明日、頑張ってね!」
よし、何とか乗り切れたぁぁ……
ああ言っちゃったし、これから男爵領の資料を整理しておこう。
翌日、私はレベッカちゃんをなんとか残して王宮へ向かった。
一応、国王様へ領主としての報告を上げるため、挨拶をさせて頂く。
「領地も随分発展してきたな、かなり景気が良いようじゃないか。」
「領内へ移住する人が多く、皆さんが活動的でいてくれるからです。
ただ、人が増えると治安が乱れやすくなっているのも確かで、現状は自衛官が足りていません。」
「それと、近隣領から民が奪われて困ると言う声を聞いておる。
まぁ、そこは領主の力不足なのもあるのだがな。」
「国王様にお願いがあります。
騎士団の方に、現在の自衛官の訓練をお願いしたいのです。
そして、領民で才能のある者を自衛官にスカウトして頂きたいと思っています。」
「ほぅ、訓練はともかく、スカウトは何か方法があるのか?」
「はい、今後このような企画をしたいと思っています。」
「なるほど。 うむ、検討しておこう。」
だいぶ国王様と話し込んでしまった。
国王様ってば、領地経営と全然関係ない話までしてくるんだもん。
この後ロナウド王子に用事があるって言うまで、全然帰してくれなかった。
「遅い。」
ほら、ロナウド王子に怒られた。
「俺の約束より父上の方が大事なのか?」
そう言うわけじゃないってば。
仕方ないじゃん、レベッカちゃんをかわす大義名分がいったんだもん。
あ、それとも、国王様にやきもち焼いてるの?
「ち、ちがう、そう言うんじゃない!」
ふっふっふっ、こういうところは相変わらずだなぁ。
さて、前日パーティーは昼食時間にする予定だから、ご飯系とスイーツ系両方作っていこう。
何がいいかなー。
「こないだ作ってた白い餡子、あれってどうやって作ってんの?」
「白インゲン豆で餡子を作ったんですよ。
青エンドウで作ればうぐいす餡になります。
あ、小豆餡にチョコを混ぜるとチョコ餡になりますし、白餡にフルーツペーストを混ぜればフルーツ餡にもなります。」
「へぇー、面白いな。
餡子ってそんなに色んな種類が作れるのか。
それ使おうぜ。」
「デザートは餡子を使ったお菓子に決定ですね。
メインはどうします?」
「うーん、フランが前やったピザパーティーみたいに、皆んなで楽しめるようなやつがいいなぁ。」
うーん、皆んなで楽しめるような、新しい料理かぁ……
あ!ちょっと思いついたぞ!
社会見学で見て作り方知ってるってだけで、実際作ったことないからかなり不安だけど、魚醤も出汁もあるから、味付けは大丈夫だ!
今は夏だし、ちょうどいい!
ただ、これ一日で作れないなぁ。
「ロナウド王子、良い物を思いついたんですが、作るのにかなり時間がかかるんです、今日一日ここへ泊めていただいても良いですか?」
「へ!? あ、おう、わ、分かった。
部屋を用意してもらっとく。」
ロナウド王子なんか照れてるけど、君今まで男爵邸に散々寝泊りしてたんだからね?
前日パーティーの当日、私は準備があるので早めにこっそり出発していた。
レベッカちゃんを置き去りにして。
パーティー時間に連れてきてもらうようにリリーちゃんとケンにお願いをしている。
こないだ一泊した時も相当拗ねてたし、今日も怒るかな……
パーティー会場は、以前お茶会をした場所。
ここに、錬金魔法で装置を設置。
人数が結構いるみたいだから、装置を三本にした。
つゆとかやく、デザートをロナウド王子と用意して、準備をしていく。
パーティーの時間になって、皆んなが集まってきた。
招待客は皆んな子供かと思ったらそんな事なくて、大人も普通にいた。
国王様もしっかりいらっしゃる。
てか、お父様とお兄様招待されてたの?
「「明日より今日の方が楽しそう」」
そんなんでいいのか?
リリーちゃんとケンと一緒にレベッカちゃんが来た。
めっちゃ怒ってる。
「なんで私に黙って勝手に行くの?」
レベッカちゃん、怖い怖い。
「ロナウド王子が特別なパーティーにしたいって言って、皆んなに内緒で色々企画してたの!
レベッカちゃんにも楽しんでもらいたかったの、それだけは分かって!」
めっちゃ睨んでくる、ロナウド王子、助けて。
「俺がフランにパーティーの相談してたんだよ。
そしたらフランのやつ、レベッカにだけサプライズが出来ないのは可愛そうっつって、俺に言ってきたんだよ。
分かってやってくれ。」
「……分かった。
でも、今度からは一言言ってほしい。」
ロナウド王子、ナイスフォロー!!
さぁ、パーティーが始まって、皆んなに麺つゆの入った小さな器を渡す。
そして、装置の横へ並んでもらった。
「これ、どうするの?」
「なにがあるの?」
ふっふっふっ、では始めよう、いざ、流しそうめん!
上から水と一緒に流れてくるそうめんをすくって、麺つゆに付けて食べてもらうよう説明すると、皆んな一斉に装置を睨みつける。
そして、流れてくるそうめんをキャアキャア言いながらすくって食べている。
「この麺、すごく細い!
どうやって作ってるんだ!?」
「細いけど、コシがしっかりあるぞ。
麺がツヤツヤしてて、すごく美味い。」
「麺つゆに刻んだネギやゴマを入れると風味が変わっていいね!」
「美味しいー! 楽しいー!」
フォークから逃げるそうめんに慌てる皆んな。
箸普及させたいなー。
大人も腕まくりして全力で楽しんでるねー。
手延べそうめん、上手く作れてよかったー。
食後のデザートに、色んな味のようかん。
しっかり冷やしてるから、暑い夏にもピッタリ。
「あ!これ餡子だ!
ひんやりしてて、美味しい!」
「色んな色があってすごくキレイね。
どれから食べようか迷っちゃうわ。」
「これ、チョコ味!
あ!こっちはオレンジ味!
イチゴ味もある!」
フルーツ餡はジャムでも作れるから、色んな味が用意できた。
夏の屋外で行われたパーティーだったけど、よく冷えたそうめんとようかんで暑さを乗り越えられたかな。
「フラン、本当にありがとう。
おかげで楽しいパーティーになった。」
パーティーが終わって、ロナウド王子が私に話しかけてきた。
「こちらこそ、パーティーすごく楽しめました。
声をかけていただいて、ありがとうございます。」
…………あ! ヤバイ! 忘れてた!
誕生日プレゼント!!
どうしよう、何にも用意してない……
うーん、うーん、うーん………
「どうしたんだ?」
「あ、いえ、えっと……一日早いんですけど、お誕生日おめでとうございます。
えっと、その、うーん、あ! これ、私からの誕生日プレゼントです!」
なんとか思いついて錬金魔法で作ったのが、ガラスペン。
ロナウド王子の瞳と同じ翠色の軸で、ペン先に向かって透明になっている。
「これ、ペンなんですけど、羽ペンより書き味が滑らかで、インクの伸びもいいんです。
こんな物しか用意出来ませんが、受け取っていただけますか?」
差し出したガラスペンを、ロナウド王子はそっと受け取ってくれた。
「ありがとうフラン。
一番最初にもらった10歳の誕生日プレゼントだ。
大事にする。」
ニコッと笑う笑顔が眩しい。
さすが王子様だ。
今日はいいパーティーになって、よかった。
そして、誕生日プレゼントを今思いついたってバレてなくてよかった。
「もしかして、誕生日プレゼント忘れてて今思い出したとか?」
……バレてた。
1
お気に入りに追加
521
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる