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食べるラー油は少量でもご飯を真っ赤に染める不思議 Bパート

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「ようこそ工場長」
「その白い服とヒゲそれに杖、絵的に神様ですか?」
「そのとおりだ」
「なぜもっと早く助けてくれなかったのですか?こんがりきつね色じゃないですか!」
「しかしギトギトよりさくさくが良いと・・・TikTokで有名になれると言っていたではないか」
「確かにいいましたけどそれは内心憤慨して、いわばヤケくそでそう言ってるだけですからね?
そういうのってわからないですかね?」
「ふむ・・・」
「いやいやふむ・・・じゃなくてですね?人類の歴史上さくさくこんがりきつね色になりたいと願った人間がいたんですかね?」
「それはいなかったな・・・」
「じゃあわかってもいいですよね?」
「そうだな・・・うむ・・・」
「いやいやうむ・・・じゃなくて、あなた神様ですよね?」
「いかにも」
「願いとか叶えるタイプの神様ですか?」
「あ・・・そういうのではないんだけど・・・」
「じゃあなにしてるんですか?存在意義を問いたいのですが」
「人々の暮らしを見守ったり・・・」
「見守ってるだけですよね?災害を抑えたりとか全然してないですよね?」
「そういうのは、できないというか・・・」
「じゃあなにができるんでしょう?」
「なにって言われても・・・神様って・・・え?ていうか神様に恨みとかある?」
「ここのところおかしな世界に飛ばされててひょっとして神様の仕業なのかと疑っているのですよ」
「あ~そういうこと、そういうことか~」
「で、どうなのよ?」
「いや、それは違うからね!神様がやってるわけじゃないから、今回初だから」
「初でも一回はやってんじゃねえかこの無能ハゲが!しかもこんがりさくさくキツネ色工場長になってからっておかしいだろ!
手前!その手前で呼んで!じゃないと二重に損じゃねえか!二重に損じゃねえかよ!」
「すいません・・・本当にすいませんでした」
「はっ!またガチギレしてしまった・・・しかも今回は仮にも神様相手に・・・」
「いや、いいんです、自分神様っていってもお飾りなんです・・・」
「そうなんですか?」
「実際のところ天使が全部やってくれてて、いうならば天使って官僚みたいなもので」
「あの・・・ガチギレしたのは自分の癖なのでそんなに卑下なさらないでください、言い過ぎましたすいません」
「いいんです、確かに神様になりたてのときはもっと世の中をよくしようと躍起になってた時期もありました
そしたら天使達に疎まれて悪いうわさを流されて支持率はどんどん低下・・・先日不信任案を出されまして」
「ああ・・・それは天界のピンチじゃないですか」
「天界再編の動きもでている、そこで工場長のことをエンマから聞きまして」
「そうですか、私でよければ」
「やってくれますか!?では聖調会長を紹介しますので」
(聖務調査会の略でしょうか・・・)

「はじめましてタニガキエルです」
「どうも工場長です」
「早速ですが現聖権について説明させていただきます」
「よろしくお願いします」
「国民の支持率、信仰率は軒並み低下、このままだと聖権は危ういです」
「そのようですね」
「工場長の意見をお聞きしたいのですが・・・」
「えっと・・・普通に税率下げるとか貧困層の救済を充実していけばいいのでは?すいません聖治には疎いのですが・・・」
「っ!?」
「え・・・なんですか・・・その手があったか!?みたいな顔は・・・」
「その発想はありませんでした・・・」
「なかったの!?」
「私も神様も古い人間なので・・・聖策よりももっと心に訴えていく聖治家を貫けという考え方でして・・・」
「いや、それはいいよ!すごくいいよ!日本の政治家にも見習って欲しいとこだよ?」
「天国や地球をよくしたいという気持ちは誰よりも強いんです神様は・・・ただ考えが古すぎて・・・」
「神様としては素晴らしいけど聖治家としては最悪ですねそれ単なる無能だよね」
「そうですよね・・・」
「で、天使のあやつり人形となってるってわけか・・・」
「そうなんです、昔はそうではなかったのですが」
「支持率や信仰心があがれば天使をコントロールできるのでは?」
「はいそのとおりです、神の力とは人の意思が作用するのです」
(そうか・・・天使達はわざと神様をひきずりおろして自分が新しい神になろうとしているのか)
「どうしましたか?」
(このタニガキエルが黒幕の可能性は・・・いや、ないなこいつバカだもん
支持率の低下により知能が低下していってる・・・早くなんとかしないと天界がヤバい
ていうかそもそも神様交代したほうがいいのでは?界散総選挙?)
「工場長?」
「ひとつたずねたいのですが、天界がヤバいと地球にも悪影響があったりしますかね?」
「ありますね、かなりダイレクトに」
「あるんかい・・・ちなみにいまの聖策ってなにしてるんですか?」
「カミノミクスといってお金持ちを優遇しよりお金持ちにして経済を回していくというものです」
「それぇ!それダメなやつぅ!いますぐやめて!」
――

「お疲れ様です工場長これ神様から、お弁当です」
「では遠慮なくいただきましょう」
「工場長は音楽はどんなのを聞くんですか?」
「いやぁ恥ずかしながらこの年になると歌を聴いてもピンとこないんですよね
昔はもっと流行りの歌に感動できたんですけどね、年は取りたくないですね感性が衰えて」
「実は私もです、年々楽しめることが減ってきていってるようで怖くなるんですよね・・・工場長もそういうときってないですか?」
「占い師の友達に聞いたんですけどね・・・」
「はい?」
「おばさんの多くは不動産屋の営業の人とか整骨院の人とか美容師なんかに恋をするんですよ」
「ああ、おばさんがリアルにコンタクトできるのってそういう人たちですからね」
「そうなんです、どう考えても無理な恋愛をしてるんですけどね、なんか哀れですよね」
「確かにそうですね・・・」
「まあそういうことです」
「ん?それは無茶な恋愛をして人生に無理やり潤いを与えてるおばさんよりは枯れた中年になれという意味ですか?」
「さて、午後もがんばりましょう」
(スルーなんだ!?)
――

「あれから一週間、支持率は徐々に回復いきましたね」
「そうだな、これも工場長のおかげだ」
「確かにそうですがそれまで私たちの思考力が低下していたのが問題ですね」
「信仰心が薄れると我々は力を出せないからな・・・」
「やはりいざというときのために工場長を側に置いていては?」
「それはならん」
「そうですか」
「そうだ」
「そうですね」
「次は我々が工場長に力を貸さねばならない」
「工場長になにかが起きると?」
「その時はまもなく来る・・・」

工場長はわしが守る・・・
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