話し相手

糸子(イトコ)

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妖精の小話

生死調査員

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「アンナとエイサさ~ん!ちょっとまってくださいよ~!」
「新人遅いよ~?もっとペースはやめないと!この地域の生死状況が測れないじゃない!」
「すいません…はぁ…はぁ…」
「取りあえず途中報告。
第一生物はこの1時間で8%が死亡
第二生物はこの1時間で2%が死亡
第三生物はこの1時間で22%が死亡
第四生物はこの1時間で約80%が死亡
です。」
「そうねいつも通り。強いて言うなら、第一生物の死亡率が高いわね。まぁいつものことね。結果を天界と生命研究所と生命管理所に送って。」
「はぁ…今…判明…
仮の第五生物…1時間で…0.02%消滅…」
「!」「!」
「ねぇさん。これ…」
「少なすぎる。なにかおかしいわ。」
「はぁ…そうなん…ですか?」
「やったでしょ?第五生物は意志のある生命エネルギーの集合体。つまり幽霊や私たち妖精のこと。それが消滅していかないと、天界に生命エネルギーが行かず、新たな生命が生まれなくなってしまう。物質は土に返るから良いのだけど…生命エネルギーは意思がある分、厄介なの。」
「そういう…ことか…ふぅ~…落ち着いてきた。」
「早く調査するわよ。生命エネルギー調査を調査隊に申請して頂戴。」
「わかりました!」
「アンナ。私たちも調べましょう。」
「わかったよねぇさん。」
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