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「みんな救われたくないのかな~…こんないい宗教がどこにある!頑楽教なんかよりフラナンタ教のほうがいいのに!」
なんだ?このバー。なんだか…仲間のいる感じがする…
おっとりクリーム
「あらいらっしゃ~い。」
「いらっしゃいませ。」
このマスター…まさか…
「あ、あの…フラナンタ様を…信じてますか?」
「あら~宗教勧誘よ~。や~ね~。」
「…」
「…」
「あら?マスターどうしたの?動きが止まってるわ~。」
「あっ…いえ、とりあえず、座ってはいかがですか?」
「あっはい…」
「悩みでもあるの~?宗教以外なら、あたし聞いてあげる。」
「この方は放っておいてください。」
「わかりました…」
「ちょっとマスター!」
「…」
「…」
「もう…なによ!この空気!マスターのいつものゆるかな感じはどうしたのよ!」
「あぁ…すいません。少し考え事が…」
「そういう雰囲気じゃないけど。」
「すいません…」
「あ…あの、悩みが…」
「あらそうね。」
「誰も、フラナンタ様を信じてくださらないのです。我らが教祖、ボシュネンメ様をお救いになられたフラナンタ様。彼を信じることは、人類の救いになるとも考えられている。なのに!」
「宗教…席、外させてもらうわ。」
「落ち着いてください。」
「ではあなたは信じるのですか!?」
「…これ、お飲みになってみてはいかがですか?おっとりクリームでございます。」
「おっとりクリーム?」
「ええ。とても心が落ち着いてきますよ。少し甘味が強いですが。」
「ん…」
ん………そういえば、少しムキになっちゃったな。誰も信じないし、マスターも変な態度だった。
「とても気分が良くなるでしょう。」
「確かに…」
フラナンタ様のお言葉…「自分を信じ、生きる道を見つけよ。」自分を?
「フラナンタ教、確か、フラナンタの言葉として、「自分を信じ、生きる道を見つけよ。」でしたね。」
「知ってるんですか?」
マスター、知ってたんだ。っていうことは、あの女性がいたから話さなかったのか?
「いや~実はあれ、私が言った言葉なんですよ。」
「へぇ…マスターが。」
マスターがあれを。あれを?
「へ?」
「ボシュネンメさん、言葉の意味を履き違えたようで、」
「え?ちょ、え?」
「あれ、自分自身で見つけろって意味だったんですけど、私のことになっていたんですね。」
「あっ…えっ…」
「そういうことです。自分で自分を救う道を見つけましょう。私はただ、見つけるのを助けたに過ぎません。」
「…」
「もう一口、飲まれては?」
「あ…あぁ…はい…」
…フラナンタはこのバーのマスター…ボシュネンメは意味を履き違えた…ボシュネンメは…確かに自分で自分を救う道、宗教の開祖として自分を救った…意味を履き違えたにも関わらず、開祖として成功したのは、ボシュネンメが自分とフラナンタを信じ切ったから…
「また…来てもいいですか?」
「もちろん。いつでも。」
「ありがとう。目が覚めたよ。あなたの言葉で、確かに自分を救う道が見えそうなきがする。ありがとう。」
「はい。」
「あら、帰るの?これ、あげる。」
「?」
ガーベラ?
「マスターから教わった上にもらった、ガーベラの花のストラップ。花言葉は希望よ~。」
「ありがとうございます。フラナンタ様、お会いできて光栄です。」
「気にならないのですか?」
「なにがですか?」
「…なんでもないです。」
「そういえばマスター何歳?」
「…」
「…」
「…」
帰って、教祖について考えよう。
なんだ?このバー。なんだか…仲間のいる感じがする…
おっとりクリーム
「あらいらっしゃ~い。」
「いらっしゃいませ。」
このマスター…まさか…
「あ、あの…フラナンタ様を…信じてますか?」
「あら~宗教勧誘よ~。や~ね~。」
「…」
「…」
「あら?マスターどうしたの?動きが止まってるわ~。」
「あっ…いえ、とりあえず、座ってはいかがですか?」
「あっはい…」
「悩みでもあるの~?宗教以外なら、あたし聞いてあげる。」
「この方は放っておいてください。」
「わかりました…」
「ちょっとマスター!」
「…」
「…」
「もう…なによ!この空気!マスターのいつものゆるかな感じはどうしたのよ!」
「あぁ…すいません。少し考え事が…」
「そういう雰囲気じゃないけど。」
「すいません…」
「あ…あの、悩みが…」
「あらそうね。」
「誰も、フラナンタ様を信じてくださらないのです。我らが教祖、ボシュネンメ様をお救いになられたフラナンタ様。彼を信じることは、人類の救いになるとも考えられている。なのに!」
「宗教…席、外させてもらうわ。」
「落ち着いてください。」
「ではあなたは信じるのですか!?」
「…これ、お飲みになってみてはいかがですか?おっとりクリームでございます。」
「おっとりクリーム?」
「ええ。とても心が落ち着いてきますよ。少し甘味が強いですが。」
「ん…」
ん………そういえば、少しムキになっちゃったな。誰も信じないし、マスターも変な態度だった。
「とても気分が良くなるでしょう。」
「確かに…」
フラナンタ様のお言葉…「自分を信じ、生きる道を見つけよ。」自分を?
「フラナンタ教、確か、フラナンタの言葉として、「自分を信じ、生きる道を見つけよ。」でしたね。」
「知ってるんですか?」
マスター、知ってたんだ。っていうことは、あの女性がいたから話さなかったのか?
「いや~実はあれ、私が言った言葉なんですよ。」
「へぇ…マスターが。」
マスターがあれを。あれを?
「へ?」
「ボシュネンメさん、言葉の意味を履き違えたようで、」
「え?ちょ、え?」
「あれ、自分自身で見つけろって意味だったんですけど、私のことになっていたんですね。」
「あっ…えっ…」
「そういうことです。自分で自分を救う道を見つけましょう。私はただ、見つけるのを助けたに過ぎません。」
「…」
「もう一口、飲まれては?」
「あ…あぁ…はい…」
…フラナンタはこのバーのマスター…ボシュネンメは意味を履き違えた…ボシュネンメは…確かに自分で自分を救う道、宗教の開祖として自分を救った…意味を履き違えたにも関わらず、開祖として成功したのは、ボシュネンメが自分とフラナンタを信じ切ったから…
「また…来てもいいですか?」
「もちろん。いつでも。」
「ありがとう。目が覚めたよ。あなたの言葉で、確かに自分を救う道が見えそうなきがする。ありがとう。」
「はい。」
「あら、帰るの?これ、あげる。」
「?」
ガーベラ?
「マスターから教わった上にもらった、ガーベラの花のストラップ。花言葉は希望よ~。」
「ありがとうございます。フラナンタ様、お会いできて光栄です。」
「気にならないのですか?」
「なにがですか?」
「…なんでもないです。」
「そういえばマスター何歳?」
「…」
「…」
「…」
帰って、教祖について考えよう。
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