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第二幕 交錯
14 イツと桜子1
しおりを挟む旦那さまも、ずいぶん風変わりな方をお呼びしたものだわーーーというのが、イツが、真っ先に抱いた感想だった。
イツが、その書生、五島新伍を初めて見かけたとき、新伍は、庭の翌檜の木の根元に立って、上を見上げていた。
その人物が、『五島新伍』だということは、すぐにわかった。そういう男が、今日から居候するという話は、時津から使用人たちに話があったし、何よりその風体。
首元まで覆うシャツの上から羽織と袴。典型的な書生服。加えて、ツンツンと四方に伸びた黒い髪。桜子が、「昨日、文明開化が来たような散切り頭」と言っていたとおりだ。
「あの……」
イツが、おそるおそる新伍に声をかける。
「何を見ているのですか?」
新伍がイツのほうを振り返った。
帝大の学生だと言っていたから、イツと、年の頃はそう変わらないはずだが、キラキラと好奇心旺盛に輝く瞳のせいか、幼く見える。
「ちょっと、この木を人が登って、あの窓から侵入するのは可能かどうか、考えていまして。」
「侵入? ここから……ですか?」
新伍は、木の枝々を指差しながら、
「この木は、かなり枝ぶりが良いので、木登りが得意な者なら、あの枝を掴んで、あそこを登って、こう……あの窓へ……」
そして、最後に指さした先には、二階の奥の廊下の窓がある。
「ちょっと離れていますけど、大柄な人なら飛び移れなくもないかな、と。」
「あら? あの窓からの侵入は、無理ですよ。」
「鍵が、かかっているんですか? 鍵は、いつもどうしていますか?」
「鍵は、掃除などのときに、換気のために外していますが、そういうことではなくて、あの窓は完全には開かないんです。」
「完全には開かない?」
「えぇ、そうです。」
少し前から、建付けが悪く、開けようとすると、途中で引っかかる。だから、人が通れるような幅には開かないのだ。
「どんなに力をかけても、これくらいかと。」
イツが両手で幅を示してやると、
「うーん。確かに。子どもならギリギリ通れなくもなさそうですが、それだと、枝からは飛び移れない……か。」
「内側から、かなり力をかけて、ようやく、この程度です。」
「とすると、たとえ鍵が外れていても、木に登った状態で、外側から窓を開けて飛び移るのは、無理そうですね。」
「そう思います。」
すると新伍は、顎の下をくりくりと手で触りながら、「湖城さんに、試されたかなぁ?」と呟いた。
「湖城さん? 旦那さまのことですか?」
「そうです。昨日、もし不審者が、湖城さんの書斎から逃げた場合に、この窓から飛び降りる可能性というのを僕が示唆したのですが、その時に、湖城さんは、『じゃあ、窓の下を調べようか』と、おっしゃったのです。」
「そんな……桜子さまならともかく、旦那さまは、この窓が全開にはならないことは、ご存知だと思いますけど……?」
「えぇ。だから、試されたんです、僕が。先に調べずに語ってしまったので、下手な推理を得意げに披露するハメになりました。」
新伍は、苦笑いをして、黒髪をかいた。
「まぁ、とにかく、外側からの侵入は困難だと分かっただけでも、良しとします。あの窓から屋敷の中に入ろうとしたら、窓を割るしかなさそうですからね。」
「そんな大きな音がしたら、私たち使用人が、一斉に集まってきますよ。」
新伍が、「はは。頼もしいですね」と、笑う。
「それなら、一階の窓を割ったほうが、手っ取り早いくらいですね。」
と言って、「うーん」と、唸った。
「でも、昨日、実際に木を登ったのは猫で、窓の場所も、旦那さまの書斎だったのでしょう?」
尋ねてから、ようやく、自分がそもそも新伍に話しかけた理由を思い出した。
「そういえば、五島さんには、御守りを見つけて頂いたそうで、ありがとうございました。」
深々と頭を下げた。
「あれは、私にとって、本当に大切なものだったので、とても助かりました。」
「あぁ、貴女がイツさんですか? いえ、僕は何もしていませんよ。猫の足に絡まっていただけです。」
「その猫を、五島さんが見事な推理で捕まえた、と聞きました。」
新伍が、ポリポリと指で頬をかいて「大したことはしていませんが、喜んでいただけたのなら、何よりです。」と、照れたように言った。
「しかも、この度は、桜子さんへのお手紙のことを、五島さんが、解決してくださると聞きました。」
「お引き受けした以上、解決できるように、励みます。」
新伍が、また翌檜の木をチラリと見上げた。
「もしかして、木を見ていたのは、不審者が侵入できるところがないか、探していたのですか?」
「まぁ……それも、あります。」
普通、今日来たばかりの他人から、こんなことを言われたら、湖城家の警備を舐めているのか、と思うだろう。これでもそれなりの規模を誇る湖城財閥総帥の家だ。
だが、イツは、そんな矜持よりも、桜子の身の安全のほうが大事だった。
「そうですねぇ。ここは無理だけど、窓に近い庭木は何本かあるから………」
どこなら登れるかしら、と呟くと、新伍が、「イツさんは、桜子さんのことを本当に大切にされているのですね。」と、微笑んだ。
「もちろんです。私は桜子さん付きの女中ですから。」
桜子を世話し、守るのがイツの役割だ。
「なるほど。では、あとで、ちょっと、お話を聞かせてもらってもいいですか?」
「私に……ですか? 例の手紙のことですか?」
「それもありますが、もっと、桜子さんのことを知りたいと思って。」
「お嬢さまのことを……ですか?」
「えぇ。調べるなら、その対象をよく知っておいたほうが、何かと参考になるのです。」
イツは探偵の仕事なんて何も知らないから、そう言われると、そういうものなのかしらと思ってしまう。
しかも、新伍に、「桜子さんについてなら、貴女に聞くのが一番ということでしょう?」などと言われれば、応じないわけにはいかない。殊、桜子に関してならば、イツと時津以上の者は、他にいない。
「わかりました。あとで、女中の控室に来てください。」
イツの休憩時間を伝えると、新伍が「よろしくお願いします」と去っていく。
その姿を見送ってから、イツも翌檜の木を見上げた。
万が一、外から侵入できるようなところが他にないか、後で考えてみようと思った。
(桜子さまに、何かあったらいけないものね。)
* * *
イツが湖城家に奉公にやって来たのは、6歳のときだった。
貧しい水呑百姓の家に産まれた5番目の子ども。5人目だから名前はイツ。なんて捻りのない名前。
貧しい農家の5人目なんて、正直、食い扶持がかかるばかりで、なんの役にも立たない。丈夫に育てば、働き手にはなるかもしれないが、どうお鉢が回ってきたって、土地を継ぐことは、できない。
イツの父は、この辺りに定期的に子どもを買いにやってくる男に、イツを売った。
男に連れられて集落を出立する前夜、母はイツを外に連れ出した。
このあたりでは、珍しく月も雲のない晩で、空は、イツの短い人生で見た中で、最も黒かった。
母の背には、下の弟の六太が背負われたまま、規則正しい寝息を立てていた。
「これ、あんたにあげるでね。」
母は、そう言って、袷の襟から、煤けた灰色の布切れを差し出した。
「御守り。あんたを守ってくれるからね。」
受け取ると、布切れは巾着袋になっていて、中に固い板のようなものが入っている。開けようとすると、
「中は、神さまの木じゃ。今朝早く、少しだけ頂いてきたんよ。」
母は、「お父には、内緒。」と笑った。
「お父は、神さまの木に触ると、いい気せんもんね。罰当たりじゃあ、ゆうて。」
イツが言うと、母は微笑んで、頷いた。
「これ、大丈夫かね? 私かお母に、罰、当たらん?」
「当たるもんかね。親が子のこと想いよるに。神さまの木ぃは、そんな懐浅くないわね。」
「そうかぁ?」
それで、会話が止まった。
静かな夜に、六太の安らかな寝息の音が、優しく響く。
この子も、いずれ、ここから出されるのだと思うと、とうに覚悟を決めたはずのイツの胸がキュッとしまった。
イツは、何となしに、御守の紐を手の中で弄んだ。
弄びながら、考えていた。期待していた。
母さんが、「やっぱり行かなくていいよ」って、「イツは、ここにいていいよ」って言ってくれるんじゃないかっていう、ありえるはずのない、淡い期待を。
しかし当然、その期待が叶うことは、ない。
翌朝、イツは、男に連れられて街の口入屋に行った。ところが、すぐに、今は、イツの年頃の娘のための仕事はないと言われ、別の口入屋に連れていかれた。
そうやって、よくわからないままに、3箇所ほどを転々として、気づいたら帝都にいた。
最後の口入屋に連れてこられて、すぐ、湖城家への仕事を斡旋された。
口入屋の主人は、どこから調達してきたのか、イツにほつれのない綺麗な着物を着せた。
「知り合いのところから、借りてきたんだ。着古しだが、その襤褸よりマシだろう。」
これで着古しなんて、信じられない。
色は少しもくすんでいなくて、清潔感がある。故郷では、地主の娘だって、こんなもの着ていない。
その着物を纏い、初めて湖城の洋館に連れてこられたときは、その美しさに、どこか別の国にでも売られるのかと、かえって恐ろしく感じたものだった。
口入屋の男の後ろに隠れるようにして玄関に入ると、着物のうえから白い割烹着を纏った女中頭が出迎えた。
その後ろからは、トコトコと走ってくる小さな女の子。
「桜子、駄目よ。そんなに走っては。」
奥から、女の子を呼ぶ、美しい声が聞こえてきたかと思うと、イツの眼の前で女の子が転んだ。
「あっ!」
慌てて、飛び出したイツが、女の子を抱き起こす。
「大丈夫?」
自分がよく母にしてもらったように、膝を払ってやると、驚くほど可愛らしい女の子が、にこりと笑った。
「あら、新しい子?」
先程の声の主は、この家の女主人。声の印象どおりの美しい人だが、どこか儚い。
「はい。この前、奥さまにお願いされていた、桜子さまに近い年頃の娘でございます。」
女中頭の返答で、自分がこの小さな女の子のために、ここに呼ばれたのだと知った。
「は……はじめまして。イツ…と……申します。」
事前に口入れ屋に教えられた通りに挨拶をすると、奥さまは、お姫様のような優美な仕草で笑った。
「イツ。どうか、桜子をよろしくね。」
何不自由ない豊かな暮らしをしていれば、悩みなんて何もないのだと思っていた。ましてや、イツのように、母と別れる苦しみなんて、知ることはないのだろう、と。
でも、それは、イツの思い込みだった。
働き始めてすぐに、女中頭から、奥さまは身体が弱く、病気がちなのだと教えられた。
いつも桜子の側に仕えるイツに、桜子が教えてくれたことがある。
「母さまは身体が良くないから、私には、兄弟がいないのです。」
奥さまは、桜子を産んだときに、生死の境を彷徨ったのだという。それ故、これ以上の出産は身体に負担がかかると、医師から、止められたのだとか。
「だから、お姉さんのようなイツが、ここに来てくれて、嬉しい。」
桜子が、イツにギュッと抱きついてきた。
「桜子さま……」
心の底から言っているのだと分かる。だからこそ、本当なら言われて嬉しいはずの言葉が、とても哀しい。
一般的に、こういう状況であれば、旦那さまは、外で子を作ってもおかしくない。しかし、旦那さまは、そうはしなかった。
奥さまは、元は伯爵家の娘だという。生家は、高い身分の割に困窮しているという噂で、華族でもない商家に嫁ぐのは、売られたのも同然だと陰口を叩くものも、随分いたらしい。
でも、それは勝手な憶測だ。
イツの見る限り、旦那さまは奥さまを、誰よりも大切にしていた。奥さまも、それに応えるように、旦那さまの前では、いつも穏やかに笑っていた。
奥さまの身体の加減が、いよいよ悪くなったのは、桜子が6歳のときだった。
起きているより、寝ていることのほうが多くなり、そうしているうちに、ほとんど寝たきりになった。
桜子や旦那さまと、古株の女中たちが交代で付き添っていたが、あるとき、イツが一人で部屋に入ることになった。
ベッドの横の冠水瓶を、新しいものと入れ替えようとしたとき、
「……イツ?」
「奥さま、起きてらしたのですか?」
「えぇ。」
少し眩しそうに瞬きしている。
「カーテンを閉めましょうか?」
「いいえ、いいわ。」
「寒くないですか? 窓も少し開いています。閉めましょうか?」
「そうね……いえ、大丈夫。このままにしてちょうだい。」
奥さまが起き上がろうとしたので、イツは、駆け寄って身体を支えた。やせ細った奥さまは、10歳のイツが一人で支えられる程に軽い。
実は、イツの家には、六太の下に、7番目の赤ん坊がいた。
イツが家を出る少し前に、小さく産まれて、あっという間に、この世を去った。
父さんが、言った。仕方がない。うちには、この子を助けてやれるだけの金はないから、と。
田舎では、よくある話で、子だくさんだが、生き延びられない子も多い。でも、それはそういう運命なのだと、皆、受け入れていた。
湖城の旦那さまは、奥さまのために、方方、医者を探し回ったという。それこそ、伝手を使って、西洋からきた外国人医師を連れてきたこともある。
それでも、誰も奥さまを助けることは出来なかった。
最初から諦めてしまうのと、手を尽くして、尽くして、それでも助からないと突きつけられるのと、どちらが辛いのだろう。
イツは小さく首を振った。
両者は、状況が違うだけで、比べることなんて、できない。
当事者にとっては、どちらも等しく、辛く、悲しい。
身体を起こした奥さまが、イツを見て聞いた。
「イツ、貴女、いくつになったのかしら?」
「10歳です。奥さま。」
「そう。尋常小学校は修了したのかしら?」
「今年で修了です。」
「あぁ、そう……そうだったわね。」
奥さまは、痩せた頬にハラリと落ちた一房の髪を、震える手で耳にかきあげた。
「あなたが尋常小学校を修了したら、高等小学校に進学できるよう、以前から主人に頼んであるから。」
「えっ?!」
尋常小学校の義務教育は4年。そこから先は、経済的、時間的に余裕がなければ、通うことはできない。
「そんなお金、私、出せません……」
「もちろん、貴女が出す必要はないわ。私が進んでほしいと願っているのだから。」
「そんなことっ! 私は、一介の女中です。高等小学校など、分不相応です。」
「貴女には、この先もずっと桜子の側で支えて欲しいと思っているのよ。」
奥さまの細い手が、イツの頭を撫でる。
「私の代わりに、桜子のことを頼みたいの。勉強は、そのために必要なこと。貴女が遠慮する必要は、全くないの。」
「奥さま……」
私の代わりにというのは、なんて哀しい言葉だろう。
イツは、下唇をギュッと強く噛み締めた。
「期待に……お応えできるよう、精進……いたします。」
「よろしくね。」
奥さまの美しい顔が、今にも消えてしまいそうなほど儚げに笑った。薄幸の美人、というのは、こういう人のことなのだと思った。
イツは涙をギュッと堪えた。鼻の奥がツンと痛む。
「少し寒くなってきたわね。」
奥さまは、ブルッと小さく身震いして、
「イツ、窓を閉めてくれる? 眠りたいわ。」
「はい。」
窓を閉め、奥さまが横になるのを介助する。
「おやすみなさいませ、奥さま。」
「おやすみ。」
それが、イツが奥さまと交わした、最後の会話だった。
その晩、奥さまは、意識を失い、3日後、眠るように息を引き取った。
小さな桜子は、イツにしがみつくようにして泣いた。
まだ、たったの6歳。
イツよりも4歳年下の女の子。
慟哭する小さな少女の肩を、イツはギュッと抱きしめた。
奥さまと交わした約束。
この子の側に仕え、守る。
奥さまに言われた通り、尋常小学校修了後、イツは高等小学校に進学して、2年間通った。
イツは運がよかった。
イツのことを連れて行ったのが、まともな口入屋だったから。
イツと同じように連れて来られた女たちの中には、廓に売られた者たちも多くいるという。
イツは、この家に勤めることができて、幸せだ。
桜子に、仕えることが出来て、幸せだ。
家の人たちも皆、温かく迎え入れ、イツを歓迎し、頼りにしてくれる。
だから、私の些細な感情なんて、取るに足らない。
桜子は今、婚約者を選んでいる。
その中に、昔から、この家によく来ている、東堂家の次男、東堂樹がいた。
樹は、穏やかで、優しい人だ。
女中のイツにも、少しも横柄なところなく、桜子に接するのと変わらぬ態度で接してくれる。
初めて自己紹介をしたとき、樹はその優しい顔をふわりと緩めて言った。
「イツさん、というのですか? 僕の名前は、樹だから、お揃いですね。」
なんて柔らかく笑うんだろう。春のお陽さまのように、ぽかぽかと温かい。
(この人が桜子さまの旦那さまになれば、きっと桜子さまは、幸せになれるわ。)
それに、もし樹が、この家に、婿養子に入れば……
そうすれば、自分は、大好きな桜子と樹の側に、ずっと、ずっと、一緒にいられる。
桜子さまと樹さま。
二人が並んだときに感じる、胸の奥底の小さな棘のような痛みはーーー大丈夫、見ないふりできる。
見ないふりして、閉じ込めて、ずっと大好きな二人の側にいる道を選ぶんだ。
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