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第4章 世界戦争

47話 世界防衛戦争・開始

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「ふぅ寒いね」

息を吐けば白い蒸気が出る。その蒸気を手に当てれば僅かな温もりを感じれる。だけど12月の寒さではその行為も意味をなさない。おまけに学校の屋上となれば風も強い。

「そんなに寒いなら家に帰ってろ」

「えー。そこは上着の一つでも着せてくれないと」

「駄目だ。帰れ」

「帰らない」

先程からスズをどうにか帰らそうと思っているのだが中々上手くいかない。俺もいじわるで言っているのではない。これから始まるのはモンスターとの戦い。それにスズを巻き込みたく無いのだ。 他の人達ならそうは思わなかったのに。どうしてだろうか。

「今日は大晦日なんだから家でゆっくりしてたら」

「ならリュウ君も一緒に休もう」

「それは……」

「今日現れるモンスターは異常なんでしょ。だからこんなに沢山の人が集まってる」

「っ!」

核心を突かれた。確かに今回の作戦には俺を含めたEXランクやS、Aなどの上位ランクの戦闘員達が多数参加している。

「私だって戦える。足手まといにはならないから」

「だけどな……」

異常というのはモンスターの数が今までよりも多く現れる。そう発表されている。だけど脅威は今までとそれほど変わらない、そう思われている。だけど2ヶ月程前のEXランク会議。あの時、既に古木はその異常を確信していた。今までとは桁違いのモンスターの出現。更にその半分以上が上位ランクになる。だからこそ今回の作戦には沢山の人員が割かれているのだ。

『来たぞ!』

『嘘だろ!』

『おいおい、聞いてないぞ!』

何を言うか決めかねていると支給された無線から驚愕の声が聞こえてくる。
その声を疑問に思いつつ空を見上げれば黒い渦が現れていた。しかも空一面を覆う程の大きさだ。さっきまで昼だったのが嘘見たいに空は真っ暗だ。
そこから大量のドラゴンが現れる。種類は様々でその殆どがAランク以上だ。他にも二足歩行をする蜥蜴のような生物『リザードマン』や人間と対して変らない姿だがツノや翼を持つ『竜人』がいる。
多すぎる。こんなの倒しきれない。町にまで被害が出る。その数の多さに圧倒される。

『全員位置に着け!』

そんな時無線から号令が発せられる。この作戦の隊長からだった。当初は数十体のモンスターが現れる想定だったのでこちらも50人で向かい打つつもりだった。だけど実際に現れたのは千体を上回る数だ。それでも作戦を続けるらしい。

「≪覚醒・青≫」

「す、スズ!?」

スキルを発動させたスズは、その長い髪が青色に輝き瞳も青くなっていた。だけどそんなスキル俺は知らない。いつの間に手に入れていたんだ。

「何してるのリュウ君!早くしないと」

「あ、あぁ。≪竜化:100%≫」

スズに促されて変身する。スズだけは巻き込みたくないと思っていたのに。寧ろスズの方が戦い慣れているように見える。だけどスズは、スズだけは絶対に守る。
その為には作戦を成功させるしかない。

作戦は先ず自分が持つ最大火力の攻撃をモンスターに向かって放つ。そうして数を減らすのだ。

「≪ドラゴンフレイムカノン≫」
100%の力を使った最大火力の炎の光線を放つ。

「≪白刃ノ青雷斬しらばのしょうらいざん≫」
スズは青い雷を纏った白く輝く刀を一振り。すると雷を纏った斬撃が放たれ俺の光線と平行して飛ぶ。
他にも炎、水、雷、風、等々様々な攻撃が上空のモンスターに向けて放たれる。
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