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第二章
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しおりを挟むあぁ、・・・また寝ちゃった。
スっと目を開ける。今までは無かった筈の明るい照明が目に入る。眩しい中思う・・・まだ私はここに居ても良いんだ、そしていつか捨てられてしまうのではないか、と・・・。
・・・カリカリと何かを擦る音が聞こえる。
「シャーロット、おはよう。」
「おはようございます、ファリンス。」
おはようと声を掛けてくれたファリンスは書類仕事をしていた様だ。わざわざ私のせいでこんな事をさせてしまって申し訳ない・・・と思った。
起き上がろうと思った時に目に入ったのは太陽の光に照らされる物。キラキラと艶めく幻想的な、紫色の液体。夜の空のようで、一瞬で目を奪われた。なんて綺麗な物なのだろう。気付けば歓喜の声を口に出して居た。
「・・・わぁ・・・」
「ごめんね、それは薬なんだ。・・・でもシャーロットの傷を治すためにとっても必要だから飲んでくれないか?嫌かも知れないがお願いだ。」
「え!?こ、これ私が飲んで良いの?!」
こんなに綺麗な物を飲んで良いだって!流石ファリンスね!なんて嬉しそうに考えているシャーロットの思いとは裏腹に、ファリンスの表情は曇った。
「期待しない方が良い。だって薬はとっても苦」
「飲みたい!」
「うん、食い気味だね。でも本当に薬はとってもに」
「飲める!!!」
「シャーロット、本当に大丈」
「大丈夫!!!!!」
「そんなにか・・・。じゃあ飲もう。」
ファリンスがペンを置いてこっちに来てくれた。サイドテーブルに在る瓶を手に取り、コップに夜空を注ぐ。
そんな姿は眩しすぎる程素敵だった。
「はい、どうぞ、シャーロット・・・。」
「ありがとう!」
「シャーロット、本当の本当に大」
「大っ!!!丈っ!!!夫っ!!!」
と、言う事で!私、シャーロットは・・・
初めて薬を飲みま~す!(イエーイ!パフパフ!)
何処からか、デデンデンデデン···デデンデンデデン···という音を聴きながらコップを傾けた・・・。
「ん?!こ、これは・・・」
「シャーロット、だから言っ」
「葉っぱだわぁ!なのに・・・なのにどうしてこんなに綺麗な物になるの?!食べ過ぎるとお腹が痛くなるヤツも入ってるし、甘くて美味しいヤツも入ってるし・・・、スースーするヤツも入ってるわ!本当にどうしてこんなに綺麗な色になるの?!私には理解出来ないわ!凄いわ、凄いわ!」
「・・・そうだ、ね・・・。うん・・・。」
ファリンスは苦笑いする事しか出来なかった。そんな事は知ってか知らずか、気にせず薬について熱く語ったシャーロットであった。
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